ゲスト
(ka0000)
【王戦】門から至る者
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在5人 / 3~5人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/02/14 09:00
- リプレイ完成予定
- 2019/02/28 09:00
オープニング
●ある森の中
純潔なる血を捧げ、悪魔と契約する。
残忍な男は魔術を続けていた。得るものは不老不死と巨万の富。
「ククク……光栄に思え、お前は贄として選ばれたのだ」
森の中で、奇妙な魔法陣が描かれ、その中央に一人の娘が縛られて転がっていた。
娘は涙を流し、何かを懇願しているようだったが、叫び続けて声が枯れているようで、呻くようにしか聞こえない。
「お前の血であれば、悪魔も満足するだろう」
狂気に満ちた目で娘を見下ろす。
男は“自称”魔術師だった。覚醒者ではない。
村に住んでいた魔術師が死んで、その家の片付けをしている間に、色々と本を読み漁った。
その中に、悪魔召喚の本があった。真偽は分からないが、野望を秘めた男にとって、縋りたいものであったのは事実だ。
「これで、これで、俺は全てを克服する。恐怖も飢えも!」
取り出したダガーの先端がキラっと光った。
「やだ! やだぁ! 助けて!」
「無駄に声を出すな。両親に言われなかったのかい? 夜更けに一人で外に出ると危ないって」
「お願いです。助けて下さい」
男は不気味な笑みを浮かべて応えると、ダガーの先端の少女の顔に撫でるように当てる。
スーと真っ赤な血が滲んだ。
「ダメだよ。お前は、贄なんだから!」
そう言って、娘の胸にダガーを突き立てた。
噴き出る鮮血。声にならない叫びをあげて、娘は跳ねる。
「痛い! 痛い! やめて!」
「やめないよ。何を言ってるんだい。これは儀式なんだから」
幾度もなくダガーを突き刺す男。
娘は絶望に満ちた瞳でただ、なすがままに刺され続ける。
「誰か……誰か、助けて……」
か細い声が惨状の中でかき消される。
そこに、突如として森の中から声が響いた。
「それはきっと、ダメだと思うよぉ~。だって、そんな儀式、ミュールは見た事ないしぃ」
男は二重に驚いた。
まず誰かに見つかったという事が一つ。そして、もう一つは、その声の主が幼い少女だったからだ。
「なんだ、君も贄になりたいのかい?」
「うーん。ミュールはどっちかというと、おじさんが願っている方の悪魔だと思うけどぉ」
「悪魔! 本当に、悪魔なのか? ついに、悪魔が出てきたのか!」
感動のあまり、血まみれのダガーを落とした男。
「悪魔よ、儀式に則り、俺の願いを!」
「おじさん、黙ってて。ミュールを呼んだのは、そこのお姉さんなんだからぁ」
スタスタと近づくとミュールは負のマテリアルを操り、娘を縛っていた縄を断ち切る。
ようやく自由になった娘だが、ぐったりとして動けないようだった。
「……お姉ちゃん、もうダメだね」
血を流し過ぎたのだろう。意識が辛うじて残っているようだが……。
ヒューヒューと虫の息でミュールを見つめる娘。
「お姉ちゃんの願い、叶えてあげられるよ。根骸の扉をお姉ちゃんの手で地面に突き刺せばいいから」
ミュールはそう告げると立札へと【変容】する。
娘は眼前に落ちた立札を掴むと最後の気力を振り絞り、杖代わりに立ち上がった。
「な、なんだっていうんだ!」
男が狼狽えながら叫ぶ。
「絶対に許さないから!」
一方、娘は血で真っ赤に染まる立札を大地に倒れるように突き刺した。
その直後、負のマテリアルが漆黒の光を放ちつつ、立札が内側から展開し、外縁部が砕けていく。
「お、おぉぉ……こ、これが、悪魔の世界!? なんと、神秘的な!」
立札が展開して出現した“門”の向こう側を見た男は感動のあまり立ち尽くした。
見た事もない建物の形状。敷き詰められた石材に描かれた精密な模様。
およそ、悪魔が住むような世界ではない。それは、まるで――。
次の瞬間、男の首が刎ね飛んだ。
“門”から出現した漆黒の幼女の姿をした歪虚が負のマテリアルの刃を放ったのだ。
男の胴体が崩れ落ちた傍、砕け散った立札には、真っ赤な字で『ジャマル』と描かれていた。
●フライングシスティーナ号にて
アルテミス小隊の執務室で紡伎 希(kz0174)は事務仕事に追われていた。
小隊の実戦部隊はハンター達に任せているが、小隊活動を支える後方支援の管理も、希の仕事だからだ。
「これは……小隊の仕事なのでしょうか……」
一枚の書類を手に取る希。
王国東南部のある村からの通報だった。
悪魔崇拝している男が怪しげな術をやっているらしいという事と、村人の一人が行方不明になっている事。
近隣の村や街道でも行方不明の話があり、真相を調べて欲しいという事だった。
本来であれば、村を治めている領主の仕事だろうが――。
「――漆黒のドレスを着た幼い少女の姿も目撃されている」
事件の概要の最後に書かれている文章を希は口にした。
頭の中を過ったのはミュール(kz0259)だった。あの幼女が目撃されているのであれば、確かに、小隊を名指ししてくるわけだ。
ミュール……正確にいうと、その分体が王国各地で目撃されている。
そして、時には“門”を開き、傲慢歪虚を出現させてくるのだ。
考え込む希に、命令書を渡しに来た騎士ノセヤが言う。
「“門”に関しては謎が多いです。調べられる機会は貴重です」
「……分かりました。つまり、ハンター達には『今回の事件』と『ミュールに関する事件』の両方を調べてもらうという事ですね」
「その通りです。ミュールと関係なければ、それはそれで構いませんので」
ノセヤはそう告げると、お願いしますねと言い残し、部屋から出て行った。
フライングシスティーナ号の改造に関する事で、彼も多忙なのだ。
「船が飛べるようになるまで“私達”も身動きが取れないみたいです」
希は【魔装】の鞘に向かって、そう呼び掛けるのであった。
純潔なる血を捧げ、悪魔と契約する。
残忍な男は魔術を続けていた。得るものは不老不死と巨万の富。
「ククク……光栄に思え、お前は贄として選ばれたのだ」
森の中で、奇妙な魔法陣が描かれ、その中央に一人の娘が縛られて転がっていた。
娘は涙を流し、何かを懇願しているようだったが、叫び続けて声が枯れているようで、呻くようにしか聞こえない。
「お前の血であれば、悪魔も満足するだろう」
狂気に満ちた目で娘を見下ろす。
男は“自称”魔術師だった。覚醒者ではない。
村に住んでいた魔術師が死んで、その家の片付けをしている間に、色々と本を読み漁った。
その中に、悪魔召喚の本があった。真偽は分からないが、野望を秘めた男にとって、縋りたいものであったのは事実だ。
「これで、これで、俺は全てを克服する。恐怖も飢えも!」
取り出したダガーの先端がキラっと光った。
「やだ! やだぁ! 助けて!」
「無駄に声を出すな。両親に言われなかったのかい? 夜更けに一人で外に出ると危ないって」
「お願いです。助けて下さい」
男は不気味な笑みを浮かべて応えると、ダガーの先端の少女の顔に撫でるように当てる。
スーと真っ赤な血が滲んだ。
「ダメだよ。お前は、贄なんだから!」
そう言って、娘の胸にダガーを突き立てた。
噴き出る鮮血。声にならない叫びをあげて、娘は跳ねる。
「痛い! 痛い! やめて!」
「やめないよ。何を言ってるんだい。これは儀式なんだから」
幾度もなくダガーを突き刺す男。
娘は絶望に満ちた瞳でただ、なすがままに刺され続ける。
「誰か……誰か、助けて……」
か細い声が惨状の中でかき消される。
そこに、突如として森の中から声が響いた。
「それはきっと、ダメだと思うよぉ~。だって、そんな儀式、ミュールは見た事ないしぃ」
男は二重に驚いた。
まず誰かに見つかったという事が一つ。そして、もう一つは、その声の主が幼い少女だったからだ。
「なんだ、君も贄になりたいのかい?」
「うーん。ミュールはどっちかというと、おじさんが願っている方の悪魔だと思うけどぉ」
「悪魔! 本当に、悪魔なのか? ついに、悪魔が出てきたのか!」
感動のあまり、血まみれのダガーを落とした男。
「悪魔よ、儀式に則り、俺の願いを!」
「おじさん、黙ってて。ミュールを呼んだのは、そこのお姉さんなんだからぁ」
スタスタと近づくとミュールは負のマテリアルを操り、娘を縛っていた縄を断ち切る。
ようやく自由になった娘だが、ぐったりとして動けないようだった。
「……お姉ちゃん、もうダメだね」
血を流し過ぎたのだろう。意識が辛うじて残っているようだが……。
ヒューヒューと虫の息でミュールを見つめる娘。
「お姉ちゃんの願い、叶えてあげられるよ。根骸の扉をお姉ちゃんの手で地面に突き刺せばいいから」
ミュールはそう告げると立札へと【変容】する。
娘は眼前に落ちた立札を掴むと最後の気力を振り絞り、杖代わりに立ち上がった。
「な、なんだっていうんだ!」
男が狼狽えながら叫ぶ。
「絶対に許さないから!」
一方、娘は血で真っ赤に染まる立札を大地に倒れるように突き刺した。
その直後、負のマテリアルが漆黒の光を放ちつつ、立札が内側から展開し、外縁部が砕けていく。
「お、おぉぉ……こ、これが、悪魔の世界!? なんと、神秘的な!」
立札が展開して出現した“門”の向こう側を見た男は感動のあまり立ち尽くした。
見た事もない建物の形状。敷き詰められた石材に描かれた精密な模様。
およそ、悪魔が住むような世界ではない。それは、まるで――。
次の瞬間、男の首が刎ね飛んだ。
“門”から出現した漆黒の幼女の姿をした歪虚が負のマテリアルの刃を放ったのだ。
男の胴体が崩れ落ちた傍、砕け散った立札には、真っ赤な字で『ジャマル』と描かれていた。
●フライングシスティーナ号にて
アルテミス小隊の執務室で紡伎 希(kz0174)は事務仕事に追われていた。
小隊の実戦部隊はハンター達に任せているが、小隊活動を支える後方支援の管理も、希の仕事だからだ。
「これは……小隊の仕事なのでしょうか……」
一枚の書類を手に取る希。
王国東南部のある村からの通報だった。
悪魔崇拝している男が怪しげな術をやっているらしいという事と、村人の一人が行方不明になっている事。
近隣の村や街道でも行方不明の話があり、真相を調べて欲しいという事だった。
本来であれば、村を治めている領主の仕事だろうが――。
「――漆黒のドレスを着た幼い少女の姿も目撃されている」
事件の概要の最後に書かれている文章を希は口にした。
頭の中を過ったのはミュール(kz0259)だった。あの幼女が目撃されているのであれば、確かに、小隊を名指ししてくるわけだ。
ミュール……正確にいうと、その分体が王国各地で目撃されている。
そして、時には“門”を開き、傲慢歪虚を出現させてくるのだ。
考え込む希に、命令書を渡しに来た騎士ノセヤが言う。
「“門”に関しては謎が多いです。調べられる機会は貴重です」
「……分かりました。つまり、ハンター達には『今回の事件』と『ミュールに関する事件』の両方を調べてもらうという事ですね」
「その通りです。ミュールと関係なければ、それはそれで構いませんので」
ノセヤはそう告げると、お願いしますねと言い残し、部屋から出て行った。
フライングシスティーナ号の改造に関する事で、彼も多忙なのだ。
「船が飛べるようになるまで“私達”も身動きが取れないみたいです」
希は【魔装】の鞘に向かって、そう呼び掛けるのであった。
解説
●目的
歪虚の討伐
事件の推測
●内容
事件現場にいる傲慢歪虚の討伐
事件内容の推測
●状況
ハンター達はアルテミス小隊からの依頼で、王国南東部のとある村に立ち寄った所から開始
村で調査を行い、男の足取りが分かれば、儀式の場所まで辿り着く事ができます
儀式の場所では男と行方不明になっていた女性の遺体があり、傲慢歪虚がいます
傲慢歪虚を討伐し、事件現場を確認の上、事件の内容を推測する事になります
(オープニングの『●ある森の中』はPL情報であり、事件の真相の“一部”でもあります)
●調査
村や事件現場での調査では『一般行為判定システム』を用います
判定に使う能力値や補正は調べようとしている行動内容やスキル等を考慮して決まります
調べ方が曖昧になればなるほど、難易度が高くなり、具体的な調べ方の方が難易度が優しくなります
(例:『男の行方を聞きこむ』<『最後に目撃された男の足取りを村の衛兵に尋ねる』)
●傲慢幼女
漆黒の幼女の姿をした歪虚。サイズ1。
近接、射撃、魔法などあらゆる攻撃を高次元で繰り出してくる
傲慢特有の能力も行使可であり、強度があるものは最低でも3以上
会話できる知能はあるが、ハンター達と会話するつもりはない様子
逃げる事なく、討伐されるまで戦い続ける
●アルテミス小隊
今回はハンターのみとなります
◎小隊への登録
当依頼は受ける事により自動的にアルテミス小隊登録ハンターとなります。
拒否する事も可能ですので、その際は、プレイングにその旨を記載して下さい。
登録されたハンターは称号『アルテミス』を付与させていただきます。
まれに、『アルテミスの○○』と付く場合も、あるかもしれません。
登録ハンターは、当小隊による依頼時に、必要であれば、『通常馬』『電動スクーター』『道具のみのアイコンがついた道具類』を借りる事ができます(悪質でない限り、壊れても弁償の必要はありません)。
歪虚の討伐
事件の推測
●内容
事件現場にいる傲慢歪虚の討伐
事件内容の推測
●状況
ハンター達はアルテミス小隊からの依頼で、王国南東部のとある村に立ち寄った所から開始
村で調査を行い、男の足取りが分かれば、儀式の場所まで辿り着く事ができます
儀式の場所では男と行方不明になっていた女性の遺体があり、傲慢歪虚がいます
傲慢歪虚を討伐し、事件現場を確認の上、事件の内容を推測する事になります
(オープニングの『●ある森の中』はPL情報であり、事件の真相の“一部”でもあります)
●調査
村や事件現場での調査では『一般行為判定システム』を用います
判定に使う能力値や補正は調べようとしている行動内容やスキル等を考慮して決まります
調べ方が曖昧になればなるほど、難易度が高くなり、具体的な調べ方の方が難易度が優しくなります
(例:『男の行方を聞きこむ』<『最後に目撃された男の足取りを村の衛兵に尋ねる』)
●傲慢幼女
漆黒の幼女の姿をした歪虚。サイズ1。
近接、射撃、魔法などあらゆる攻撃を高次元で繰り出してくる
傲慢特有の能力も行使可であり、強度があるものは最低でも3以上
会話できる知能はあるが、ハンター達と会話するつもりはない様子
逃げる事なく、討伐されるまで戦い続ける
●アルテミス小隊
今回はハンターのみとなります
◎小隊への登録
当依頼は受ける事により自動的にアルテミス小隊登録ハンターとなります。
拒否する事も可能ですので、その際は、プレイングにその旨を記載して下さい。
登録されたハンターは称号『アルテミス』を付与させていただきます。
まれに、『アルテミスの○○』と付く場合も、あるかもしれません。
登録ハンターは、当小隊による依頼時に、必要であれば、『通常馬』『電動スクーター』『道具のみのアイコンがついた道具類』を借りる事ができます(悪質でない限り、壊れても弁償の必要はありません)。
マスターより
=====解説の続き=====
●他
“門”は既に閉じています
別のミュールはこの場には存在しません
希は同行しませんが、質問卓には顔を出せます
※重要※ 村での調査が失敗した時点で依頼は終了となります
===============
○マスターより
●挨拶
おはようございます! AdivMSの赤山です。ショートシナリオでの調査依頼は久々な気がします。
●攻略のヒント
具体的な調査の在り方、傲慢歪虚との戦闘、この辺りの備えは必須です!
●他
“門”は既に閉じています
別のミュールはこの場には存在しません
希は同行しませんが、質問卓には顔を出せます
※重要※ 村での調査が失敗した時点で依頼は終了となります
===============
○マスターより
●挨拶
おはようございます! AdivMSの赤山です。ショートシナリオでの調査依頼は久々な気がします。
●攻略のヒント
具体的な調査の在り方、傲慢歪虚との戦闘、この辺りの備えは必須です!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/02/16 17:27
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/02/11 12:17:23 |
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相談卓 アルト・ヴァレンティーニ(ka3109) 人間(クリムゾンウェスト)|21才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2019/02/13 10:38:44 |