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【王戦】ティオリオス阻止戦

マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
やや難しい
参加費
1,000
参加人数
現在4人 / 3~4人
ユニット参加人数
現在4 / 0~4
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
プレイング締切
2019/02/28 09:00
リプレイ完成予定
2019/03/14 09:00

オープニング


 青の隊の騎士であり、アルテミス小隊の責任者であるノセヤは険しい顔で状況を知らせる報告書を読んでいた。
 ハルトフォートに攻め寄せる敵だけではなく、王国西部にも傲慢歪虚が集いつつあるのだ。
「……間に合いませんでしたか……」
 グッと報告書を握り締める。
 フライング・システィーナ号を空に飛ばせれば、より柔軟に対応できる。
 空の研究者所長のアメリア・マティーナ(kz0179)とハンター達と共に、船に雲を纏わせる魔法を調整した。
 しかし、それだけだと、空に飛べない。補助推進となる刻令術式回転羽根の設置中であるし、なにより、水の精霊の試練を果たしていない。
 おまけに、討伐対象である歪虚ティオリオスは、守護者すらも退ける実力者なのだ。
「……焦ってもダメだ。一つひとつ、解決していくしかない」
「ノセヤさん……実は、それの事ですが……」
 水の精霊が申し訳なさそうに手を合わせていた。
 こういう人間らしい表現をするようになったのだなと、ノセヤは思った。
「なんでしょうか?」
「依頼の報告書、読ませていただきました。その上で、プラトニス様に“私達”からもお願いしたのです」
「そ、それで、何と!?」
 ノセヤは音を立てて席を立ち上がった。
「ティオリオスを必ず討伐するのであれば、助力は構わないと」
「ほ、本当ですか!?」
「……正直、今回の事は大変申し訳ないと思っています。まさか、あれ程の歪虚だったとは思わなかったので」
 敵の情報を得てくる依頼で、まさかの事態となった。
 最悪、全員が溺死していてもおかしくない依頼になっていたのだ。
「それに……ティオリオスが、あの海域から居なくなったので」
「居なくなった? それは確かなのですか?」
「はい。海域の精霊達に協力いただいて、足取りを追うつもりだったのですが……ハンター達との戦いで、ティオリオスも何か変化があったかもしれません」
 ティオリオスが何処かに行ってしまったのは気になる所だが、とりあえず、水の精霊の助力を得られたのは大きい。
 ホッとしたノセヤは椅子に座り直した。
「…………た、大変だ!!」
 暫く、ボーと天井を見上げていたノセヤが突然叫んだ。
「ティオリオスは『傲慢王に近い存在』である事を言っていた。その話が本当であれば、今回の襲撃、絶対に出てくるはず!」
「ですが、対策無しでは、とても危険な相手ですよ」
 空間そのものを水中に置き換えるのだ。
 息継ぎできなければ、戦い続ける事は難しく、そして、短時間で倒せる程、敵が弱い訳ではない。
「核心はありませんが……水中戦を想定して調整を施したCAMで挑めばいいのです」
 ノセヤの台詞に水の精霊はポンと手を叩いた。
「なるほどです。それなら、息継ぎしなくとも戦えますね」
「課題があるとすれば、どこにティオリオスが出現するか分からないという事です」
 そう言ってノセヤは王国の地図を広げた。
 北東の山岳の中にある湖から、古都アークエルス方面に流れる大河と王国西部からハルトフォート砦、王都イルダーナへと遡る大河は同一河川だ。
「ハルトフォート側に出るか……それとも、アークエルス側に出るか……ですしょうか」
 ブツブツと呟くノセヤ。
 あらゆる可能性を考えるが、相手が水や海に由来する力を使うのであれば、陸上よりも川かその近くに現れると推測した。
「……ハルトフォート側にCAMとハンターを送ります」
「そっちにティオリオスが居ると?」
 水の精霊は首を傾げた。
 これで空振りだったら、貴重な戦力を無駄にしてしまう事ぐらいは分かるからだ。
「色々と理由はありますけど。海を移動していたとすれば、見つけられなくとも不思議はありませんから」
「では、もしかして、今回で、討伐できるのでしょうか?」
「可能であれば倒して欲しいですが……大事なのは、ティオリオスが主戦場に向かうのを止める事です」
 報告書にあったあの驚異的な歪虚が主戦場に乱入すればどのような事態になるか容易に想像できた。
 生きている以上、息継ぎが出来ないと人間は戦えない。だが、既に死んでいる歪虚は別だ。
 戦線は一瞬で崩壊するだろう。崩壊した箇所から敵が雪崩れ込めば、ハルトフォート砦は容易に陥落するかもしれない。
 ノセヤは立ち上がると、アルテミス小隊の指揮官室へと向かうのであった。


 ティベリス河は大河だ。大きな支流も数多く、豊かな水量を誇る。
 ハルトフォートよりも手前、大河傍に形成された三日月湖で休んでいたティオリオスは何かの気配を感じて、川岸に視線を向けた。
「……偉大なる傲慢の王の幼き従者……の、使いよ。俺に何かようか?」
「ミュールから伝言だよぉ~、ティオリオス!」
 湖岸に立っていたのはミュール(kz0259)の分体であった。
 水の上で立ち止まったティオリオスは青く長い髪を手で抑える。
「いよいよ、か?」
「そういう事ぉ~! だから“タイミングを見て”だってぇ~!」
「いつも通り、大雑把な話だな」
 呆れたようにティオリオスは返した。
 ミュールといえば嬉しそうに飛び跳ねてる。
「えへへ~。それほどでもぉ~」
「言っておくが、褒めてないぞ」
「えぇぇ! そうなのぉ~。うぅ~、ティオリオスのいぢわる。ペットの癖に」
 ぷくっと頬を膨らませるミュール。
 イヴ様に言いつけてやる――と心の中で呟く。
 一方のティオリオスは顔に掛かった前髪を手で払いのける。
「偉大なる傲慢の王に相応しい竜だと言っているだろう」
「……もう、異世界の変な本に影響されちゃってぇ……あれ? なんか、こっちに来るよぉ~」
「ふむ。このオレと一期一会の戦いを希望する戦士が現れたという事か」
 ミュールの居る岸の反対側に、ハンター達が駆るCAMが姿を現したのだ。
「掛かってこい、ハンター共よ」
「面白そうだから、ミュールも手伝うよぉ~!」
 嬉しそうに飛び跳ねながら、ミュールは立札に【変容】したのであった。

解説

●目的
一定ラウンドの経過

●内容
ティオリオスとの戦闘で一定ラウンド以上経過する
立札から出現した傲慢歪虚を殲滅する

●状況
戦場は大河傍に形成された三日月湖
ティオリオスと傲慢歪虚は岸から50スクエア離れた場所にいる

●敵勢力
ティオリオス
青髪青瞳の好青年。サイズ1。若干の中二病プラグが差し込まれている残念系イケメン。
強欲に属する歪虚という事は分かっている。また、以下の能力は判明している。
【水壁】:身体の周りに水の壁が出現する。一定の攻撃やスキルを自動的に防御し、無効化するが、その部位の水壁は消滅する。
【水棺】:一定の空間を水や海水に置き換える。『水中での戦闘ルール』で戦う事になり、何らかの手段で息継ぎできなければ、窒息する。
【変身】:合言葉?⇒「へ・ん・し・ん!」。変身する度に強くなる……らしい。

ピール
傲慢巨象。直立している漆黒の象のような姿。サイズ3。2体。
ミサイルや光線に似た飛び道具手段で攻撃してきたり、巨大な近接武器を振り回す。

★重要★
依頼主の強い希望により、当依頼への参加はCAMオンリーとなります。
(シナリオの主旨・課題として、今回はCAMに焦点を当てている為の特別ルールとなります)
(CAMが無い場合、未強化の魔導型ドミニオンをアルテミス小隊から貸し出されます)

●アルテミス小隊
今回はハンターのみの戦闘となります
(希は質問卓には顔を出します)

◎小隊への登録
当依頼は受ける事により自動的にアルテミス小隊登録ハンターとなります。
拒否する事も可能ですので、その際は、プレイングにその旨を記載して下さい。
登録されたハンターは称号『アルテミス』を付与させていただきます。
まれに、『アルテミスの○○』と付く場合も、あるかもしれません。

マスターより

●挨拶
おはようございます! AdivMSの赤山優牙です。久々のCAMオンリーシナリオですよ!

●攻略のヒント
如何にティオリオスとの戦闘を継続させるか……が大事だと思うのです。

関連NPC

  • 新進気鋭の受付嬢
    紡伎 希(kz0174
    人間(クリムゾンウェスト)|14才|女性|機導師(アルケミスト)
  • 傲慢歪虚
    ミュール(kz0259
    歪虚|8才|女性|歪虚(ヴォイド)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2019/03/10 19:27

参加者一覧

  • 【ⅩⅧ】また"あした"へ
    十色・T・ エニア(ka0370
    人間(蒼)|15才|男性|魔術師
  • 神秘を掴む冒険家
    時音 ざくろ(ka1250
    人間(蒼)|18才|男性|機導師
  • 嵐影海光
    レベッカ・アマデーオ(ka1963
    人間(紅)|20才|女性|機導師
  • 想いと記憶を護りし旅巫女
    夜桜 奏音(ka5754
    エルフ|19才|女性|符術師
依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
レベッカ・アマデーオ(ka1963
人間(クリムゾンウェスト)|20才|女性|機導師(アルケミスト)
最終発言
2019/02/25 23:14:31
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/02/22 23:57:27