ゲスト
(ka0000)
雪原の亡霊
マスター:水流響

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/01/16 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/01/25 22:00
オープニング
●雪の向こう、目に映るのは
清涼たる雪原の中。透き通る空気を震わせるように、子どもたちの笑い声が響いていた。
「まっしろ、まんまる、ゆきだるま♪」
口ずさみながら、少女がせっせと雪だるまを作る。胴体となる雪玉が、少女の手によってごろごろと転がり、少しずつ大きくなっていく。
「アニー、お前歌へったくそだな!」
少年が軽い調子で笑い飛ばした。少女はむうっと頬を膨らまし、言い返す。
「アラン兄ちゃんこそ、お顔つくるのへたっぴ!」
言い争いであっても、どこか和やかなやりとり。
「あ、あたらしい芸術と言え」
「芸術~? なにがあ?」
あたかも目を瞑ってパーツをはめたような雪だるまの顔に、少女はにやりと口元を上げる。妙に寄った木の実の瞳が一つ、ぼろりと落下した。
「アニー、アラン。そろそろ暗くなるから、おうちに帰りましょう」
雪を踏みしめる音と、落ち着いた女性の声が近付いてくる……二人の母親だ。灰色の空はその濃さを増し、二人に迫るようだ。
「はーい」
暗澹とした空を見上げ、少年が返事をする。少女も雪を払いながら立ち上がり、ふと視線を雪原の一点へと止めた。
「どうしたの? アニー?」
傍まで来た母親が、首を傾げる。
「おかあさん、あそこに人がいる」
「人……?」
村の誰かかしら? 気軽な気持ちで、母親は少女の視線を追った。少し離れた場所、雪原と森を分かつ位置に、複数の人影が見える。ボロボロの防寒具を着こみ、彼らはふらりと茂みに入り込んだ。後ろ姿しか見えず、個人を特定することはできない。誰だろうと思考を巡らせていると、そのうちの一人が振り返った。
錆びた剣を片手に下げる彼の顔に、肉はない。闇のような眼窩が、くっきりと浮かんでいた。
●忍び寄る脅威
「雑魔が出た!? 今までそんな話は聞かなかったのに……み、見間違いではないのか?」
報告を耳にし、村長はガタンと椅子から立ち上がった。顔を青くする村長に、補佐の男が首を横に振る。
「見間違いではないようです。村のすぐ傍にある雪原で、複数の者が確かに雑魔を見たと」
目撃情報によると、雑魔の数は4体。外見から判断するに、おそらく、過去に遭難して凍死した人間の骸が雑魔と化したのだろう。
「まだ、村人に被害は出ていないのか」
青い顔ながらも、なんとか心を落ち着かせ、村長は現状を問う。
「はい。目撃した者は、すぐにその場から逃げたようで……しかし、いつ被害が出るかもわかりません」
現在、彼らは森を集団で彷徨っている。また、夕方になると、決まって雪原に現れるということだ。村の存在には気付いていないようだが、そのうち、村まで移動してくる可能性もあるだろう。
「我々で対処するのは難しいだろうな。戦い慣れておらんし……」
村長は顔をくしゃっと歪めた。低く唸りながら、ゆっくりと口を開く。
「ここは、ハンターズソサエティに頼もう。彼らなら、きっとうまく対処してくれるだろう」
清涼たる雪原の中。透き通る空気を震わせるように、子どもたちの笑い声が響いていた。
「まっしろ、まんまる、ゆきだるま♪」
口ずさみながら、少女がせっせと雪だるまを作る。胴体となる雪玉が、少女の手によってごろごろと転がり、少しずつ大きくなっていく。
「アニー、お前歌へったくそだな!」
少年が軽い調子で笑い飛ばした。少女はむうっと頬を膨らまし、言い返す。
「アラン兄ちゃんこそ、お顔つくるのへたっぴ!」
言い争いであっても、どこか和やかなやりとり。
「あ、あたらしい芸術と言え」
「芸術~? なにがあ?」
あたかも目を瞑ってパーツをはめたような雪だるまの顔に、少女はにやりと口元を上げる。妙に寄った木の実の瞳が一つ、ぼろりと落下した。
「アニー、アラン。そろそろ暗くなるから、おうちに帰りましょう」
雪を踏みしめる音と、落ち着いた女性の声が近付いてくる……二人の母親だ。灰色の空はその濃さを増し、二人に迫るようだ。
「はーい」
暗澹とした空を見上げ、少年が返事をする。少女も雪を払いながら立ち上がり、ふと視線を雪原の一点へと止めた。
「どうしたの? アニー?」
傍まで来た母親が、首を傾げる。
「おかあさん、あそこに人がいる」
「人……?」
村の誰かかしら? 気軽な気持ちで、母親は少女の視線を追った。少し離れた場所、雪原と森を分かつ位置に、複数の人影が見える。ボロボロの防寒具を着こみ、彼らはふらりと茂みに入り込んだ。後ろ姿しか見えず、個人を特定することはできない。誰だろうと思考を巡らせていると、そのうちの一人が振り返った。
錆びた剣を片手に下げる彼の顔に、肉はない。闇のような眼窩が、くっきりと浮かんでいた。
●忍び寄る脅威
「雑魔が出た!? 今までそんな話は聞かなかったのに……み、見間違いではないのか?」
報告を耳にし、村長はガタンと椅子から立ち上がった。顔を青くする村長に、補佐の男が首を横に振る。
「見間違いではないようです。村のすぐ傍にある雪原で、複数の者が確かに雑魔を見たと」
目撃情報によると、雑魔の数は4体。外見から判断するに、おそらく、過去に遭難して凍死した人間の骸が雑魔と化したのだろう。
「まだ、村人に被害は出ていないのか」
青い顔ながらも、なんとか心を落ち着かせ、村長は現状を問う。
「はい。目撃した者は、すぐにその場から逃げたようで……しかし、いつ被害が出るかもわかりません」
現在、彼らは森を集団で彷徨っている。また、夕方になると、決まって雪原に現れるということだ。村の存在には気付いていないようだが、そのうち、村まで移動してくる可能性もあるだろう。
「我々で対処するのは難しいだろうな。戦い慣れておらんし……」
村長は顔をくしゃっと歪めた。低く唸りながら、ゆっくりと口を開く。
「ここは、ハンターズソサエティに頼もう。彼らなら、きっとうまく対処してくれるだろう」
解説
●依頼の成功条件
雑魔の全討伐
●雑魔について
数は4体、骸骨の姿をしています。
剣を所持しており、振り回す、斬り付けるなど単純な攻撃を繰り出してきます。
また、知能は狼並で、集団行動による簡単な連携を行います。
●雪原について
周囲を森に囲まれた平原です。普段は、子どもの遊び場になっています。
当日の天候は不明ですが、雪の場合、非常に見通しが悪くなります。
●森について
雪に深く閉ざされた森です。雪の下に木の枝が埋まっていたりと動きにくく、森の中で戦闘を行う場合は、注意が必要でしょう。
●作戦時刻について
雑魔の出現が確認されている時間帯、夕方となります。
雑魔の全討伐
●雑魔について
数は4体、骸骨の姿をしています。
剣を所持しており、振り回す、斬り付けるなど単純な攻撃を繰り出してきます。
また、知能は狼並で、集団行動による簡単な連携を行います。
●雪原について
周囲を森に囲まれた平原です。普段は、子どもの遊び場になっています。
当日の天候は不明ですが、雪の場合、非常に見通しが悪くなります。
●森について
雪に深く閉ざされた森です。雪の下に木の枝が埋まっていたりと動きにくく、森の中で戦闘を行う場合は、注意が必要でしょう。
●作戦時刻について
雑魔の出現が確認されている時間帯、夕方となります。
マスターより
皆様、こんにちは。水流響(すいりゅう ひびき)と申します。
子どもの頃、遊び場だった空き地に家が建って、遊べなくなってしまったことを
思い出しつつ、書かせていただきました。
雑魔が歩くような場所では、子どもたちは遊ぶことができません。
皆さんの手で雑魔を倒し、どうか遊び場を取り戻してください!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。皆様のご参加を心よりお待ちしております!
子どもの頃、遊び場だった空き地に家が建って、遊べなくなってしまったことを
思い出しつつ、書かせていただきました。
雑魔が歩くような場所では、子どもたちは遊ぶことができません。
皆さんの手で雑魔を倒し、どうか遊び場を取り戻してください!
ここまで読んでいただき、ありがとうございました。皆様のご参加を心よりお待ちしております!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/01/24 21:58
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/01/16 18:44:57 |
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【相談卓】亡霊への対処 フローラ・ソーウェル(ka3590) 人間(クリムゾンウェスト)|20才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/01/16 22:03:11 |