• 血断
  • 無し

【血断】鉄の鼓動

マスター:ゆくなが

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 3~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2019/03/25 12:00
リプレイ完成予定
2019/04/08 12:00

オープニング

※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。

●イントロ
 ここはサルヴァトーレ・ネロ。すなわち、黙示騎士たちの根城だった。
 その中を、黙示騎士マクスウェルは歩いていた。何かを探している風であったので、黙示騎士ラプラスが、
『どうしたのだ、マクスウェル』
 と、抑揚のない口調で声をかけた。
 マクスウェルはラプラスの言葉で、ぴたりと足を止めた。
『……』
 マクスウェルは、少しばかり黙ってからこたえる。
『ラプラス。……クリュティエはどこへ行った? 姿が見えないようだが?』
『クリュティエ?』
 その名前が出てきたことに、ラプラスは少し驚いたようだった。
『彼女なら、グラウンド・ゼロに行った』
『何?』
 マクスウェルの声に警戒の色が乗る。
『グラウンド・ゼロに? 何故だ』
『我も詳しくは聞いていない』
『そうか……わかった』
 マクスウェルは、マントを翻し、毅然とした足取りで去って行く。
『マクスウェル、お前もどこかへ行くのか?』
『グラウンド・ゼロへ……散歩に行ってくるだけだ』

●Aメロ マクスウェルパート
 マクスウェルはグラウンド・ゼロを駆けていた。
『あの女……負の大地とはいえ、ハンター共の活動領域をひとりでふらつくとは正気なのか?』
 独り言ちて、マクスウェルは自分がクリュティエを心配していることを自覚した。
 クリュティエは、自分のことを仲間だと言った。今もはっきり思い出せる。その時覚えた感情も。
『フン……このオレを煩わせるとはいい度胸をした奴だ』
 マクスウェルは、クリュティエが何故グラウンド・ゼロに来たのかを知らないので、移動力を駆使して、やらためったらに探し回った。
 結果、時間はかかったが、遠くにクリュティエを発見する。彼女の方はマクスウェルには気付いていないらしく、ふらふらと歩いている。
 マクスウェルは彼女を見つけたこと、そして彼女が無事なことに安堵した自分を発見した。
『無事なら、まあいい。手こずらせおって……』
 さて、クリュティエの無事も見届けたし、これからどうするか、と考えていた時、マクスウェルは自らの背後に迫る気配に気がついた。

●Aメロ ハンターパート
【血断】作戦の戦域は、かつてソードオブジェクト『ダモクレス』があったあたりである。
 作戦進行の邪魔になりそうなシェオル型などを掃討していた部隊から、ある連絡が入った。
「黙示騎士マクスウェルと思われる個体が、近くにいる」
「ハンターの拠点に向かっている様子ではない」
「何が目的かはわからないが、万一のために、至急対策部隊を編成してくれ」
 あまりに緊急の用件なのでまとまった戦力を派遣するのは難しい。たまたま近くにいたあなたたちハンターは、マクスウェルの対策に駆り出されることになったのだった。
 ハンター側からすれば、マクスウェルがクリュティエを探していることを知る由もない。そもそもクリュティエがこの地にいることも知らない。
 とにかく、あなたたちはマクスウェルという脅威に備えなければならない。
 あなたたちは【血断】作戦の前線基地を守るために、基地を背にして防衛線を張る。
 マクスウェルがそのまま去っていくのなら、それで終了の依頼だった。
 けれど、マクスウェルはゆっくり振り返り、その赤い瞳でハンターたちを捉えたのだった。

●Bメロ マクスウェルパート
『ハンター共め、このタイミングで出てくるか』
 マクスウェルは、まだ遠くにいるハンターを睨んだ。
 正直言って、今ハンターと戦う理由はない。
 けれど、やはりマクスウェルが気にするのはクリュティエのこと。ハンターの位置からなら、クリュティエがいることには気がついていないだろう。マクスウェルを挟むように、ハンターとクリュティエがいるからだ。できれば、このまま、ハンターにはクリュティエの存在を、クリュティエにはハンターの存在を気取らせずにいたい。
 クリュティエには、この地を訪れた目的があるだろうから、それの邪魔になることは、したくもないし、させたくもなかった。
 だから、ハンターにこれ以上接近される前に、マクスウェルは自らハンターに近づいて行く。

●Bメロ ハンターパート
『フン、このオレをわざわざ歩かせるとは、思い上がるなよ、ハンター共ッ!』
 ハンターに近づくマクスウェルは、いつも通り傲慢な口調である。
 この少人数でハンターがマクスウェルを相手できるかと言われば、難しいと答える他ない。討伐は不可能だろう。ハンターはそれぞれ身構えるが、だがしかし、マクスウェルは腕を組んで余裕ぶった態度。
『……』
 マクスウェルは、宿敵とも言えるハンターたちと対峙しているのに、妙に落ち着いていた。その様子は、黙示騎士の中で、誰よりも速く突撃していた彼に似つかわしくない。
『…………』
 マクスウェルは大剣を抜く素ぶりも見せず、ハンターを観察しているようだった。

●サビに至る、その前に
 マクスウェルが自らハンターに近づいたことで、クリュティエの姿は遥か彼方になった。もはや、お互いに存在に気づくことはないだろう。ハンターを倒して帰ってもいいかもしれない。けれど、そうすることは少々惜しく思われた。
『……』
 マクスウェルはまじまじとハンターを見下ろす。
 ハンターが作戦を立て、大勢で行動するのは彼らが弱いからだと思っていた。実際、1人あたりの戦力はマクスウェルの方が上だ。
 彼らを叩き潰したこともあった。でも、ハンターは懲りずに立ち上がってきた。
 そして、勝てなかった時があった。
 ハンターとマクスウェルの違いを、クリュティエは「仲間と成長」と言い表した。今回もハンターは複数名であるし、何かしらのマクスウェルにとっては小癪と思える手段も考えていることだろう。
『…………』
 ハンターはむかつく存在だ。でも、今はそれ以外の感情もある。きっと、マクスウェルはハンターと関わらなければこの感情に気付かなかった。なので、今は少しだけ、ハンターと話してみたくもある。
『オイ、貴様ら』
 だから、マクスウェルは疑問を口にする。傲慢な彼からすればそれ自体が珍しいことなのだろうが、それだけハンターという存在が大きくなった証拠だろう。
『仲間とはなんだ? 成長の先に何がある?』
 大剣の柄に手をかけることなく、マスクウェルは静かに問いかける。
『聴いてやるからこたえてみろ。気まぐれの機会だ。無駄にするなよ?』

解説

●概要
グラウンド・ゼロでシェオル型討伐に当たっていた部隊から、マクスウェルが出現したという連絡が入る。
敵の目的は不明だが、ハンターは基地に接近させないようマクスウェルと対峙することになった。

●ハンターの目的
これ以上マクスウェルを基地に接近させないこと。
接近させないのであれば、手段は問わない。

●マクスウェルについて
黙示騎士。単純な戦闘能力であれば黙示騎士随一である。
大剣を用いた戦闘を行い、衝撃波を飛ばしたり、刃に負のマテリアルを纏わせ攻撃力強化したり、戦闘スタイルやスキルは「闘狩人」に近い。
非常に移動力が高く、戦闘中においてもその移動力は10~12程度あり、更に本気を出すと瞬間移動めいた特定スクエアを指定してのダッシュも可能。
飛行も可能で、その場合は移動力がある程度低下する。
周囲にある程度指向性のある行動混乱をもたらす「恐慌」のBSをまき散らす光を放てる。
光は感情に影響するものであるのか、知性の存在しないユニットに対しては無効であり、これで光を遮る事で対策出来るとわかっている。
今までも何度もハンターと交戦していた個体であるが、彼の中で変化があったのか、最近は徐々に能力が向上しつつある。
「仲間」や「成長」、「戦う目的」などを意識しはじめたようだ。

●マクスウェルの目的(PL情報)
ハンターをクリュティエに近づけさせないこと。及びハンターにクリュティエの、クリュティエにハンターの存在がバレないこと。
だが、これは両者の距離が開いたことにより、ほぼ達成されていると考えて良い。なので、話すなどしてそれなりに満足したら、帰る予定。

●注意事項
クリュティエはリプレイには登場予定はありません。この依頼では、マクスウェルがグラウンド・ゼロに来たきっかけ、という扱いです。
シナリオ『【血断】或る日の仇花』とは別の日という設定なので両方に参加しても大丈夫です。

マスターより

こんにちは、あるいはこんばんは。ゆくながです。
【血断】連動シナリオにマクスウェルが登場です。
要約してしまえば、マクスウェルと話せる機会、というわけですね。

解説の注意事項の補足をしますが、クリュティエがグラウンド・ゼロを歩いているのは、カレンデュラの記憶を辿っていたからです。このあたりは、シナリオ『【血断】或る日の仇花』に書いてありますが、このシナリオを達成する上ではあまり関係のない話ではあります。

それでは皆様のご参加をお待ちしております。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2019/03/29 10:14

参加者一覧

  • 赤髪の勇士
    エヴァンス・カルヴィ(ka0639
    人間(紅)|29才|男性|闘狩人
  • 夢路に誘う青き魔女
    夢路 まよい(ka1328
    人間(蒼)|15才|女性|魔術師
  • 巡るスズラン
    リュー・グランフェスト(ka2419
    人間(紅)|18才|男性|闘狩人
  • 見極めし黒曜の瞳
    Gacrux(ka2726
    人間(紅)|25才|男性|闘狩人
  • 茨の王
    アルト・ヴァレンティーニ(ka3109
    人間(紅)|21才|女性|疾影士
  • 闇を貫く
    イツキ・ウィオラス(ka6512
    エルフ|16才|女性|格闘士
依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
夢路 まよい(ka1328
人間(リアルブルー)|15才|女性|魔術師(マギステル)
最終発言
2019/03/24 05:24:28
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/03/22 07:45:23