ゲスト
(ka0000)
【東幕】誠心誠意
マスター:近藤豊

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 不明
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在4人 / 3~4人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/04/03 12:00
- リプレイ完成予定
- 2019/04/12 12:00
オープニング
狐卯猾の討伐が為された後、東方の民を待っていたのは街の復興であった。
だが、それは容易な事ではなかった。
天ノ都の家屋が破壊されただけではない。多くの人材が失われ、幕府や朝廷という政治的枠組みが壊れたのだ。幸いにも帝は健在しているが、政治的混乱が無いと言えば嘘になる。
復興と政治的平穏。
人々は一日も早く、それらを渇望していた。
「水野様、確かにお預かり致しました」
若峰の黒狗城を訪れた泰山龍鳴寺の許文冠は、三条家軍師の水野 武徳()からの文を預かっていた。
天ノ都崩壊は非常に大きな事件として地方でも知られている。
狐卯猾討伐に支援した後も、家屋が破壊された後に各地へ逃れた難民の受け入れなどで大忙しであった。保守的で独自の文化を守ってきた泰山であっても、難民達の受け入れを行っていた。
「ふむ」
「……水野様、如何されましたか?」
やや不満そうな武徳に文冠は問いかけた。
煙管を咥えて煙を吐き出したかと思えば、渋い顔で文冠を見つめていたからだ。
「おぬし、詩天へ顔を出すようになってどのくらいだ?」
「そうですね。もう半年近くになりますか」
「言っておくが、僧正はおぬしを手紙を預かってくる丁稚として送り込んでいる訳ではないぞ」
「え?」
思わず聞き返す文冠。
大僧正の使いで手紙を預かっている文冠は、武徳が指摘するまで疑いもしなかった。
「気付かぬか。まあ、あんな山の中に引き籠もっていては分かるまい。
良いか。僧正はおぬしに世界を、人を知って欲しいのじゃ」
武徳が説明するには、いくら保守的な泰山であっても盟約を結んでいた幕府が事実上無力化したなら無視はできない。だが、同時にもう群雄割拠の世ではない。帝を中心とした共和体制への移行は泰山であっても注視したい話題だ。
今後を考えるならば、文冠のような若者が世界へ目を向ける事も必要だ。
「そうでありましたか。僧正様がそのようなお考えを」
「言ってしまえばな。この手紙の内容は、東方の未来を話し合う為に詩天へ招くものよ。幕府がなくなった今、暴れても討伐する存在がないと知れば……」
「再び戦乱の世が訪れるかもしれません」
「そう。だからこそ、周辺の国に呼び掛けて今こそ同盟を結ぶのじゃ」
復興が進む裏で、武徳は周辺諸国へ釘を刺すために動き出していた。
詩天は先日、幕府が歪虚討伐に手一杯と知れた途端に他国からの侵攻を受けていた。
武徳はその侵攻をはね除ける事に成功したが、再びこのような輩が現れないとも限らない。早めに同盟を結ぶ事で復興や流通の安全を確約しようという算段だ。
「なるほど。国が乱される前に同盟を結べば安全です」
「あくまでも約束事じゃが、多数の国で同盟を結べば下手に一国だけでは裏切れまい。
……これも人を知るという事じゃ」
「ご高説、ありがとうございます。では早速僧正様にこの手紙を届けに参ります」
頭を下げた文冠は、早々に泰山へ向けて走り出した。
歪虚が去った後で、着実に平和が近づいている。
その実感を胸にしながら。
●
「よろしいのですか? あのような説明で」
「何も嘘を言った訳ではあるまい」
家臣の言葉に武徳はそう答えた。
そう、未来ある正直な文冠と老練で闊達な武徳では、経験も思考もまったく違う。
「この同盟は地盤作り。来る共和制議会発足に向けて多数の国と同盟を結びながら主導権を奪う。派閥を形成すれば議会でも意見は通し放題になります。そうすれば……」
「そう簡単にうまくはいかんだろうがな。復興を加速させる意味でもこの同盟は結ばねばならん。ハンターを呼べ。彼らに狐卯猾が暴れた都の惨状を話させた上で、同盟の必要性を説かせるのじゃ。わしよりも彼らの方が中立故に聞く耳を持つじゃろう」
武徳は再び煙管を手に取ると火を灯し始めた。
だが、それは容易な事ではなかった。
天ノ都の家屋が破壊されただけではない。多くの人材が失われ、幕府や朝廷という政治的枠組みが壊れたのだ。幸いにも帝は健在しているが、政治的混乱が無いと言えば嘘になる。
復興と政治的平穏。
人々は一日も早く、それらを渇望していた。
「水野様、確かにお預かり致しました」
若峰の黒狗城を訪れた泰山龍鳴寺の許文冠は、三条家軍師の水野 武徳()からの文を預かっていた。
天ノ都崩壊は非常に大きな事件として地方でも知られている。
狐卯猾討伐に支援した後も、家屋が破壊された後に各地へ逃れた難民の受け入れなどで大忙しであった。保守的で独自の文化を守ってきた泰山であっても、難民達の受け入れを行っていた。
「ふむ」
「……水野様、如何されましたか?」
やや不満そうな武徳に文冠は問いかけた。
煙管を咥えて煙を吐き出したかと思えば、渋い顔で文冠を見つめていたからだ。
「おぬし、詩天へ顔を出すようになってどのくらいだ?」
「そうですね。もう半年近くになりますか」
「言っておくが、僧正はおぬしを手紙を預かってくる丁稚として送り込んでいる訳ではないぞ」
「え?」
思わず聞き返す文冠。
大僧正の使いで手紙を預かっている文冠は、武徳が指摘するまで疑いもしなかった。
「気付かぬか。まあ、あんな山の中に引き籠もっていては分かるまい。
良いか。僧正はおぬしに世界を、人を知って欲しいのじゃ」
武徳が説明するには、いくら保守的な泰山であっても盟約を結んでいた幕府が事実上無力化したなら無視はできない。だが、同時にもう群雄割拠の世ではない。帝を中心とした共和体制への移行は泰山であっても注視したい話題だ。
今後を考えるならば、文冠のような若者が世界へ目を向ける事も必要だ。
「そうでありましたか。僧正様がそのようなお考えを」
「言ってしまえばな。この手紙の内容は、東方の未来を話し合う為に詩天へ招くものよ。幕府がなくなった今、暴れても討伐する存在がないと知れば……」
「再び戦乱の世が訪れるかもしれません」
「そう。だからこそ、周辺の国に呼び掛けて今こそ同盟を結ぶのじゃ」
復興が進む裏で、武徳は周辺諸国へ釘を刺すために動き出していた。
詩天は先日、幕府が歪虚討伐に手一杯と知れた途端に他国からの侵攻を受けていた。
武徳はその侵攻をはね除ける事に成功したが、再びこのような輩が現れないとも限らない。早めに同盟を結ぶ事で復興や流通の安全を確約しようという算段だ。
「なるほど。国が乱される前に同盟を結べば安全です」
「あくまでも約束事じゃが、多数の国で同盟を結べば下手に一国だけでは裏切れまい。
……これも人を知るという事じゃ」
「ご高説、ありがとうございます。では早速僧正様にこの手紙を届けに参ります」
頭を下げた文冠は、早々に泰山へ向けて走り出した。
歪虚が去った後で、着実に平和が近づいている。
その実感を胸にしながら。
●
「よろしいのですか? あのような説明で」
「何も嘘を言った訳ではあるまい」
家臣の言葉に武徳はそう答えた。
そう、未来ある正直な文冠と老練で闊達な武徳では、経験も思考もまったく違う。
「この同盟は地盤作り。来る共和制議会発足に向けて多数の国と同盟を結びながら主導権を奪う。派閥を形成すれば議会でも意見は通し放題になります。そうすれば……」
「そう簡単にうまくはいかんだろうがな。復興を加速させる意味でもこの同盟は結ばねばならん。ハンターを呼べ。彼らに狐卯猾が暴れた都の惨状を話させた上で、同盟の必要性を説かせるのじゃ。わしよりも彼らの方が中立故に聞く耳を持つじゃろう」
武徳は再び煙管を手に取ると火を灯し始めた。
解説
目的:詩天と周辺諸国の同盟を成立させる
概要:狐卯猾討伐が成功したが、東方には多くの課題が残された。復興や流通経路の回復。同時に周辺諸国の平穏化があった。幕府という重しを失った事で野心を抱える隣国がこれを機会に攻め込んでくる恐れもある。それを警戒していては復興も遅々として進まない。そこで三条家軍師水野武徳は周辺諸国へ数カ国同時の和平、言うなれば同盟交渉を持ちかけた。隣国と同盟を結ぶ事で隣国から侵攻されない保証を得た上で、相互監視。さらに必要であれば物資や人材の流通も行う事ができる。ハンター達にはこの同盟交渉の成功が期待されている。
参加国:
詩天の隣国にある国々が同盟交渉に参加します。
・泰山龍鳴寺
幕府との盟約に従い幕府と協力関係を築いてきた寺院。他国の干渉をはね除ける事で今まで独自の文化を築いてきた。龍鳴寺大僧正と若き武僧の許文冠が同席します。
・松江津
先日、詩山攻略を仕掛けた観音坂公康が君主。野望は多いが機会を見るセンスは鈍い。詩天の国衆を扇動した上、息子の智則を送り込んで若峰侵攻を仕掛けるも武徳に見抜かれた。最終的に智則一人に責任を押しつける形で宮金を延命させた。横柄な態度を取る事が多い。
・立駒
「日和見の有栖川」とも呼ばれる有栖川昴が君主。貴族に憧れ、自らを貴族と称する一風変わった武将。西方文化に興味を示し、西方諸国の貴族衣装に身を包むが、実は西方の事を深くは知らない。一人称は麿、語尾に~おじゃるが付く時点でお察し。だが……。
※注意
あくまでも同盟締結が目的です。飴と鞭を使い分けるのは良いですが、やり過ぎれば交渉決裂となって依頼は失敗になります。
概要:狐卯猾討伐が成功したが、東方には多くの課題が残された。復興や流通経路の回復。同時に周辺諸国の平穏化があった。幕府という重しを失った事で野心を抱える隣国がこれを機会に攻め込んでくる恐れもある。それを警戒していては復興も遅々として進まない。そこで三条家軍師水野武徳は周辺諸国へ数カ国同時の和平、言うなれば同盟交渉を持ちかけた。隣国と同盟を結ぶ事で隣国から侵攻されない保証を得た上で、相互監視。さらに必要であれば物資や人材の流通も行う事ができる。ハンター達にはこの同盟交渉の成功が期待されている。
参加国:
詩天の隣国にある国々が同盟交渉に参加します。
・泰山龍鳴寺
幕府との盟約に従い幕府と協力関係を築いてきた寺院。他国の干渉をはね除ける事で今まで独自の文化を築いてきた。龍鳴寺大僧正と若き武僧の許文冠が同席します。
・松江津
先日、詩山攻略を仕掛けた観音坂公康が君主。野望は多いが機会を見るセンスは鈍い。詩天の国衆を扇動した上、息子の智則を送り込んで若峰侵攻を仕掛けるも武徳に見抜かれた。最終的に智則一人に責任を押しつける形で宮金を延命させた。横柄な態度を取る事が多い。
・立駒
「日和見の有栖川」とも呼ばれる有栖川昴が君主。貴族に憧れ、自らを貴族と称する一風変わった武将。西方文化に興味を示し、西方諸国の貴族衣装に身を包むが、実は西方の事を深くは知らない。一人称は麿、語尾に~おじゃるが付く時点でお察し。だが……。
※注意
あくまでも同盟締結が目的です。飴と鞭を使い分けるのは良いですが、やり過ぎれば交渉決裂となって依頼は失敗になります。
マスターより
近藤豊です。
今回は戦いであっても少々趣が異なります。如何に同盟交渉で主導権を詩天が保持できるか。その為の駆け引きが要求されます。ポイントは先日事件を引き起こした観音坂家当主です。侵攻はあくまでも智則が独断で引き起こした事件と称している為、観音坂家は事件に関与していないと主張していますが……。
それでは、ぼんじりを肴にお待ちしています。
今回は戦いであっても少々趣が異なります。如何に同盟交渉で主導権を詩天が保持できるか。その為の駆け引きが要求されます。ポイントは先日事件を引き起こした観音坂家当主です。侵攻はあくまでも智則が独断で引き起こした事件と称している為、観音坂家は事件に関与していないと主張していますが……。
それでは、ぼんじりを肴にお待ちしています。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/04/06 08:09
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 エルバッハ・リオン(ka2434) エルフ|12才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2019/04/02 00:01:26 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/03/30 11:03:19 |