ゲスト
(ka0000)
さらわれた精霊
マスター:樹シロカ

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/04/07 19:00
- リプレイ完成予定
- 2019/04/21 19:00
オープニング
●
同盟を代表する港湾都市ポルトワールは、風光明媚で明るい観光都市だ。
だが影が寄り添うように、すぐ近くにはダウンタウンが広がっている。
薄汚れた建物を縫う狭い路地は迷路のように入り組み、毎日どこかで大小の犯罪が発生していた。
同盟軍も手を焼く裏町がどうにか秩序を保っているのは、ヴァネッサ(kz0030)の手腕によるものだ。
そのヴァネッサにしても、小物を全て追い切れるものではない。
ある日、ヴァネッサの隠れ家のひとつに、手下が騒々しく駆けこんできた。
「た、大変だぁ、姐さん!!」
「騒々しいな。そんなに大騒ぎされたんじゃ、隠れ家の意味がないだろう?」
裏町には裏町のルールがある。
そのルールで裏町を仕切るヴァネッサは、ポルトワール駐留軍にとって目障りな存在だ。
だが手下は、睨みつける女傑の機嫌を取る暇もないようだった。
「んなこと言ってる場合じゃねぇんですよ! バケモノが出たんでさぁ!!」
「バケモノ?」
手下は貧相な男の首根っこを捕まえていた。
「こいつが、どこかから盗んできたお宝を売りさばこうとしてたんですがね。そのお宝ってのが……」
話を聞いたヴァネッサは、眉を吊り上げる。
「……そいつはしっかり縛っておくんだ。後できっちり落とし前付けさせるからな」
「へいっ!」
手下の返事もそこそこに、ヴァネッサは外に飛び出した。
●
騒ぎが起きていたのは、ダウンタウンの中でも特に貧しい人が多く住む一角だった。
そこに、巨大な蛇のような歪虚が出た。
丸太のような体でずるずると路地を這いずり、鎌首をもたげては赤い舌を出して辺りを窺う。
それを見て人々は驚き、一斉に逃げ出した。
だが、固く扉を閉めた中では、10歳ぐらいの女の子と、それより少し幼い男の子が震えている。
「ねえちゃん、もう逃げようよ!」
「だめ! 絶対にヴァネッサさんが助けに来てくれるもん、頑張るの!!」
女の子は細い手に天秤棒を握っている。
「でもとうちゃんのせいなんだよ、ヴァネッサさん、許してくれないよぉ」
「絶対助けてくれる!!」
女の子の背後には、白っぽい卵型の30cmほどの石碑のようなものがある。
その石はつるりとしており、暗い部屋の中で淡い桃色の光を帯びていた。
よくみれば石の上には、ふわふわと頼りなげに、ほとんど消えそうな小さな人の姿が見える。
「もし精霊さんが消えちゃったら、ほんとに許してもらえなくなるから!!」
女の子は必死で自分を奮い立たせる。
●
急な依頼を受けて駆け付けたハンター達は、硬い表情のヴァネッサと対面した。
「来てくれたか。悪いね」
ヴァネッサは機嫌が悪かった。
ダウンタウンに住むひとりの男が、怪しい仕事を受けた。
それはジェオルジの某村に祀られている、精霊の憑代の石を盗んでくることだった。
大本の依頼人はある金持ちの商人で、昨今の同盟の歪虚の騒ぎが恐ろしくなり、自分の家に守り神を置きたい――という、なんとも身勝手な動機だ。
金に困っていた男はまんまと憑代を盗んだのだが、精霊の石は強いマテリアルを宿す。
これが雑魔を刺激したのだろう。大蛇が獲物の匂いを追うように、石を置いた男の家へとやってきたのだ。
最初は、出かけようと扉を開けた男の足元に小さなヘビが現れた。
何気なく摘まみ上げた男の腕にそのヘビは巻き付いて、恐ろしい力で締め上げ、いとも簡単に腕を折った。
悲鳴を上げる男に見向きもせず、ヘビは鎌首をもたげて奥へと入り込む。
すると盗んできた石が怯えるようにゆらゆらと光を発し始めたのだという。
そして壁の隙間から別のヘビが顔をのぞかせたのを見て、男はついに逃げ出した。
男には子供がふたりいたが、使いに出していたので家にはいなかった。
だが一斉に逃げ出した住民たちに聞いても、男の子供達を見た者は誰もいない。
――これが男の語ったことである。
「というわけで、ふたりは何らかの理由で家にいるんだと思う。悪いけど手を貸してもらえないか?」
ヴァネッサは建物の見取り図を広げた。
同盟を代表する港湾都市ポルトワールは、風光明媚で明るい観光都市だ。
だが影が寄り添うように、すぐ近くにはダウンタウンが広がっている。
薄汚れた建物を縫う狭い路地は迷路のように入り組み、毎日どこかで大小の犯罪が発生していた。
同盟軍も手を焼く裏町がどうにか秩序を保っているのは、ヴァネッサ(kz0030)の手腕によるものだ。
そのヴァネッサにしても、小物を全て追い切れるものではない。
ある日、ヴァネッサの隠れ家のひとつに、手下が騒々しく駆けこんできた。
「た、大変だぁ、姐さん!!」
「騒々しいな。そんなに大騒ぎされたんじゃ、隠れ家の意味がないだろう?」
裏町には裏町のルールがある。
そのルールで裏町を仕切るヴァネッサは、ポルトワール駐留軍にとって目障りな存在だ。
だが手下は、睨みつける女傑の機嫌を取る暇もないようだった。
「んなこと言ってる場合じゃねぇんですよ! バケモノが出たんでさぁ!!」
「バケモノ?」
手下は貧相な男の首根っこを捕まえていた。
「こいつが、どこかから盗んできたお宝を売りさばこうとしてたんですがね。そのお宝ってのが……」
話を聞いたヴァネッサは、眉を吊り上げる。
「……そいつはしっかり縛っておくんだ。後できっちり落とし前付けさせるからな」
「へいっ!」
手下の返事もそこそこに、ヴァネッサは外に飛び出した。
●
騒ぎが起きていたのは、ダウンタウンの中でも特に貧しい人が多く住む一角だった。
そこに、巨大な蛇のような歪虚が出た。
丸太のような体でずるずると路地を這いずり、鎌首をもたげては赤い舌を出して辺りを窺う。
それを見て人々は驚き、一斉に逃げ出した。
だが、固く扉を閉めた中では、10歳ぐらいの女の子と、それより少し幼い男の子が震えている。
「ねえちゃん、もう逃げようよ!」
「だめ! 絶対にヴァネッサさんが助けに来てくれるもん、頑張るの!!」
女の子は細い手に天秤棒を握っている。
「でもとうちゃんのせいなんだよ、ヴァネッサさん、許してくれないよぉ」
「絶対助けてくれる!!」
女の子の背後には、白っぽい卵型の30cmほどの石碑のようなものがある。
その石はつるりとしており、暗い部屋の中で淡い桃色の光を帯びていた。
よくみれば石の上には、ふわふわと頼りなげに、ほとんど消えそうな小さな人の姿が見える。
「もし精霊さんが消えちゃったら、ほんとに許してもらえなくなるから!!」
女の子は必死で自分を奮い立たせる。
●
急な依頼を受けて駆け付けたハンター達は、硬い表情のヴァネッサと対面した。
「来てくれたか。悪いね」
ヴァネッサは機嫌が悪かった。
ダウンタウンに住むひとりの男が、怪しい仕事を受けた。
それはジェオルジの某村に祀られている、精霊の憑代の石を盗んでくることだった。
大本の依頼人はある金持ちの商人で、昨今の同盟の歪虚の騒ぎが恐ろしくなり、自分の家に守り神を置きたい――という、なんとも身勝手な動機だ。
金に困っていた男はまんまと憑代を盗んだのだが、精霊の石は強いマテリアルを宿す。
これが雑魔を刺激したのだろう。大蛇が獲物の匂いを追うように、石を置いた男の家へとやってきたのだ。
最初は、出かけようと扉を開けた男の足元に小さなヘビが現れた。
何気なく摘まみ上げた男の腕にそのヘビは巻き付いて、恐ろしい力で締め上げ、いとも簡単に腕を折った。
悲鳴を上げる男に見向きもせず、ヘビは鎌首をもたげて奥へと入り込む。
すると盗んできた石が怯えるようにゆらゆらと光を発し始めたのだという。
そして壁の隙間から別のヘビが顔をのぞかせたのを見て、男はついに逃げ出した。
男には子供がふたりいたが、使いに出していたので家にはいなかった。
だが一斉に逃げ出した住民たちに聞いても、男の子供達を見た者は誰もいない。
――これが男の語ったことである。
「というわけで、ふたりは何らかの理由で家にいるんだと思う。悪いけど手を貸してもらえないか?」
ヴァネッサは建物の見取り図を広げた。
解説
●何をするの?
古い建物の中にいると思われる、幼い兄弟の救出。ならびに歪虚の殲滅。+α。
●建物
3階建、レンガ造り。窓や扉は木製。乱暴に歩くと床が抜けそうなほど古い。
子供たちの家は3階にある。
螺旋階段を挟んで1Fあたり6室。いずれも現代のワンルーム程度の広さで2部屋に区切られている。
階段や廊下は狭く、2人以上が横に並んで行動するのは難しい。
また窓は少なく、内部は昼でも明かりが必要なほど暗い。
●敵
・大ヘビ型歪虚×1
真っ黒い体に、金色の目。全長6mほど。舌でマテリアルを感知するようだ。
・小ヘビ型歪虚×10
黒い体に金色の目。全長1mほど。舌でマテリアルを感知する。
大ヘビの「手足」のような存在。別々に動いて索敵・攻撃を行う。
また、細い体で音もたてずいろんな所へもぐりこむ。
●NPC
・ヴァネッサ/ダウンタウンを仕切る30代半ばと思われる女性。覚醒者だがハンター登録はしていない。疾影士。
同盟軍には好かれていないが、本人は気にしていない。というより面白がっている。
今回は長引かせるとダウンタウンへの同盟軍の介入を許しそうだと思い、先にハンターの助力を求めたようだ。
特に指示がなければ、表の入口から姉弟のいる部屋へ直行する予定。
・ヴァネッサの手下/一般人が数名。見張りや現地案内を頼むことができるが、戦闘には期待できない。
・男とその子供達
ダウンタウンの貧しい一家。子供達は精霊を守ろうとしているようだ。
古い建物の中にいると思われる、幼い兄弟の救出。ならびに歪虚の殲滅。+α。
●建物
3階建、レンガ造り。窓や扉は木製。乱暴に歩くと床が抜けそうなほど古い。
子供たちの家は3階にある。
螺旋階段を挟んで1Fあたり6室。いずれも現代のワンルーム程度の広さで2部屋に区切られている。
階段や廊下は狭く、2人以上が横に並んで行動するのは難しい。
また窓は少なく、内部は昼でも明かりが必要なほど暗い。
●敵
・大ヘビ型歪虚×1
真っ黒い体に、金色の目。全長6mほど。舌でマテリアルを感知するようだ。
・小ヘビ型歪虚×10
黒い体に金色の目。全長1mほど。舌でマテリアルを感知する。
大ヘビの「手足」のような存在。別々に動いて索敵・攻撃を行う。
また、細い体で音もたてずいろんな所へもぐりこむ。
●NPC
・ヴァネッサ/ダウンタウンを仕切る30代半ばと思われる女性。覚醒者だがハンター登録はしていない。疾影士。
同盟軍には好かれていないが、本人は気にしていない。というより面白がっている。
今回は長引かせるとダウンタウンへの同盟軍の介入を許しそうだと思い、先にハンターの助力を求めたようだ。
特に指示がなければ、表の入口から姉弟のいる部屋へ直行する予定。
・ヴァネッサの手下/一般人が数名。見張りや現地案内を頼むことができるが、戦闘には期待できない。
・男とその子供達
ダウンタウンの貧しい一家。子供達は精霊を守ろうとしているようだ。
マスターより
いつもお世話になっております、樹シロカです。
内容は【陶曲】の裏側での一幕になりますが、他のシナリオとは連動しませんのでタグはついていません。
ですので、これまでかかわったことのない方もお気軽にどうぞ。
基本はオーソドックスな閉所戦闘ですが、成功度は工夫次第となります。
OPや解説にあります細かな内容を拾っていただけましたら、アップになるかもしれません。
ご参加、お待ちしております。
内容は【陶曲】の裏側での一幕になりますが、他のシナリオとは連動しませんのでタグはついていません。
ですので、これまでかかわったことのない方もお気軽にどうぞ。
基本はオーソドックスな閉所戦闘ですが、成功度は工夫次第となります。
OPや解説にあります細かな内容を拾っていただけましたら、アップになるかもしれません。
ご参加、お待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/04/22 00:29
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談するとこです。 天王寺茜(ka4080) 人間(リアルブルー)|18才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2019/04/07 19:07:48 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/04/07 15:44:22 |