ゲスト
(ka0000)
演奏できない吟遊詩人
マスター:桜井空

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 少なめ
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/01/22 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/01/31 09:00
オープニング
「ふぅ、ようやくここまでこぎ着けたか」
茶色い髪を後ろで束ねた男は小さな劇場を見渡してそう呟いた。
こじんまりとしながらも、それなりにしっかりした造りの劇場は今は役者も観客もいない。男一人だ。
彼が劇場の経営を始めたのはもうずいぶん前だ。
無名の劇団や、演奏家に安く貸し与えながらも、いつか立ち見席すら埋まる程の客がくる大物を呼ぶ時を待ち望んで来た。
そしてその時がついに来た。今夜はこの劇場で有名な吟遊詩人が演奏するのだ。
ゴブリンすら聞き惚れるという噂のリュートを聞く為に、立ち見席まで予約はいっぱいだ。
あと数時間後、今夜の劇場の様子を想像しながら、彼は吟遊詩人を迎えに行った。そろそろ待ち合わせの時間だ。
「嫌だ、僕はこのままじゃ演奏できない」
長身に甘いマスク、輝く金髪にオシャレなピアス。夕日をバックに立てば絵になるだろう吟遊詩人は、今は子供のようにすねた声を上げていた。
吟遊詩人その言葉に劇場関係者の誰もが言葉を失ったのは言うまでもない。もちろん経営者である彼もだ。
「そ、そんな! 何故急にそんな事を言い出すのですか! もう後数時間後には開演です! 今更キャンセルなんてお客様は納得しません! 」
「文句ならあのゴブリンどもに言ってよ、僕の音楽の命とも言えるリュートを奪ったのはあいつらだ」
それっきり吟遊詩人は黙ってしまった。
困った関係者達は、完全にヘソを曲げている吟遊詩人から話を聞き出すのにお茶とお菓子をひたすら勧め続けるハメになった。
どうにか聞き出した情報によると、彼が街の外で気持ちよく練習していた時に、ゴブリンに襲われリュートを奪われてしまったらしい。
命とも言えるリュートを簡単に投げ出して逃げ帰って来た彼は、リュートが無いから演奏しないとだだをこねているのだった。もっともゴブリンから容易く逃げ切ったその逃げ足だけは感服ものである。
「代わりのリュートならすぐに準備させますから!」
「嫌だ、僕の相棒はあいつだけだ」
今になって見捨てた相棒が恋しくなったらしい吟遊詩人に困った茶髪を束ねた経営者があわてて向かったのは、夕暮れ時のハンターオフィフィスである。
とある劇場経営者様からの依頼です。
とある有名な吟遊詩人がゴブリンに奪われたリュートを取り戻して欲しいとの事です。街道から少し外れた場所にある湖の近くが現場だそうです。優雅に演奏していたら木陰から現れたゴブリン達に奪われたらしいです。ゴブリン達はおそらくその湖周辺を根城にしているものと考えられます。見通しは悪くないと思いますが、うっかり見落とさないように注意して下さい。
数は四匹、頭目と思われる大きな一匹のみ革鎧のような物を装備しているとの事です。リュートを持っていったのもその大きなゴブリンとの事です。
ゴブリンと戦闘を行う必要はありませんが、戦闘になった場合リュートを傷つけないように気を付けてください。リュートが壊れて演奏できなくなってしまっては意味がありません。それに、リュートが傷つけば僕も死ぬ、と謎の伝言もありましたので。
四時間後の今夜の公演に間に合わせて欲しいとの事です。時間がありません。可及的速やかに奪還し、帰還して下さい。
地形も悪くないので馬を使えば一時間で行ける距離ですが、捜索、奪還に手間取れば間に合わなくなる可能性は高いと言えます。暗くなれば暗くなる程、捜索は難しくなるでしょう。
依頼主様は公演が出来るなら移動のために必要な馬は準備するとおっしゃっていました。はい、公演に間に合わなかった場合、馬代は皆様の負担となります。後払いです。
そうそう、私も実は友人に公演のチケットを頂いたので楽しみにしていたのですが、これを逃せばもうこんな機会はもう訪れないかもしれません。私を含めた公演を楽しみにしているお客様のために、しっかり成功させて下さいね。
でも、ゴブリンも聞き惚れる、という噂はさすがにただの噂だったみたいですね。もっとも、心に響いたからこそ彼らはリュートを奪ったのかもしれませんが。
え? チケットをくれた友人ですか? はい。男性です。チケットをくれた理由ですか? さぁ、チケットが余ったからだと言ってましたけど。いえ、気を使って一緒に行こうと言ってくださいましたが、さすがに悪いと思って辞退しました。
そんなことより時間がありません。早く出発して下さい。ではご武運を。
以上、まだ若いハンターオフィスの受付嬢による事情説明。
茶色い髪を後ろで束ねた男は小さな劇場を見渡してそう呟いた。
こじんまりとしながらも、それなりにしっかりした造りの劇場は今は役者も観客もいない。男一人だ。
彼が劇場の経営を始めたのはもうずいぶん前だ。
無名の劇団や、演奏家に安く貸し与えながらも、いつか立ち見席すら埋まる程の客がくる大物を呼ぶ時を待ち望んで来た。
そしてその時がついに来た。今夜はこの劇場で有名な吟遊詩人が演奏するのだ。
ゴブリンすら聞き惚れるという噂のリュートを聞く為に、立ち見席まで予約はいっぱいだ。
あと数時間後、今夜の劇場の様子を想像しながら、彼は吟遊詩人を迎えに行った。そろそろ待ち合わせの時間だ。
「嫌だ、僕はこのままじゃ演奏できない」
長身に甘いマスク、輝く金髪にオシャレなピアス。夕日をバックに立てば絵になるだろう吟遊詩人は、今は子供のようにすねた声を上げていた。
吟遊詩人その言葉に劇場関係者の誰もが言葉を失ったのは言うまでもない。もちろん経営者である彼もだ。
「そ、そんな! 何故急にそんな事を言い出すのですか! もう後数時間後には開演です! 今更キャンセルなんてお客様は納得しません! 」
「文句ならあのゴブリンどもに言ってよ、僕の音楽の命とも言えるリュートを奪ったのはあいつらだ」
それっきり吟遊詩人は黙ってしまった。
困った関係者達は、完全にヘソを曲げている吟遊詩人から話を聞き出すのにお茶とお菓子をひたすら勧め続けるハメになった。
どうにか聞き出した情報によると、彼が街の外で気持ちよく練習していた時に、ゴブリンに襲われリュートを奪われてしまったらしい。
命とも言えるリュートを簡単に投げ出して逃げ帰って来た彼は、リュートが無いから演奏しないとだだをこねているのだった。もっともゴブリンから容易く逃げ切ったその逃げ足だけは感服ものである。
「代わりのリュートならすぐに準備させますから!」
「嫌だ、僕の相棒はあいつだけだ」
今になって見捨てた相棒が恋しくなったらしい吟遊詩人に困った茶髪を束ねた経営者があわてて向かったのは、夕暮れ時のハンターオフィフィスである。
とある劇場経営者様からの依頼です。
とある有名な吟遊詩人がゴブリンに奪われたリュートを取り戻して欲しいとの事です。街道から少し外れた場所にある湖の近くが現場だそうです。優雅に演奏していたら木陰から現れたゴブリン達に奪われたらしいです。ゴブリン達はおそらくその湖周辺を根城にしているものと考えられます。見通しは悪くないと思いますが、うっかり見落とさないように注意して下さい。
数は四匹、頭目と思われる大きな一匹のみ革鎧のような物を装備しているとの事です。リュートを持っていったのもその大きなゴブリンとの事です。
ゴブリンと戦闘を行う必要はありませんが、戦闘になった場合リュートを傷つけないように気を付けてください。リュートが壊れて演奏できなくなってしまっては意味がありません。それに、リュートが傷つけば僕も死ぬ、と謎の伝言もありましたので。
四時間後の今夜の公演に間に合わせて欲しいとの事です。時間がありません。可及的速やかに奪還し、帰還して下さい。
地形も悪くないので馬を使えば一時間で行ける距離ですが、捜索、奪還に手間取れば間に合わなくなる可能性は高いと言えます。暗くなれば暗くなる程、捜索は難しくなるでしょう。
依頼主様は公演が出来るなら移動のために必要な馬は準備するとおっしゃっていました。はい、公演に間に合わなかった場合、馬代は皆様の負担となります。後払いです。
そうそう、私も実は友人に公演のチケットを頂いたので楽しみにしていたのですが、これを逃せばもうこんな機会はもう訪れないかもしれません。私を含めた公演を楽しみにしているお客様のために、しっかり成功させて下さいね。
でも、ゴブリンも聞き惚れる、という噂はさすがにただの噂だったみたいですね。もっとも、心に響いたからこそ彼らはリュートを奪ったのかもしれませんが。
え? チケットをくれた友人ですか? はい。男性です。チケットをくれた理由ですか? さぁ、チケットが余ったからだと言ってましたけど。いえ、気を使って一緒に行こうと言ってくださいましたが、さすがに悪いと思って辞退しました。
そんなことより時間がありません。早く出発して下さい。ではご武運を。
以上、まだ若いハンターオフィスの受付嬢による事情説明。
解説
頭目ゴブリンの持つリュートを奪還する事が今回の目的となります。
ゴブリンは合わせて四匹いますが、必ずしも全員を撃破する必要はありません。
それよりも、素早く奪還して素早く帰還する事の方が重要となります。
徒歩での移動では時間がかかるので今回は馬を無償で借りる事が出来ますが、任務に失敗すれば代金は支払わなければなりません。
もちろんそれ以外の移動手段があればそれを採用して頂いてもかまいません。
出発時間は日没手前です。暗がりで奇襲を受けたり、敵を見逃したりしないように気を付けましょう。
勝利条件 リュートの時間内の受け渡し
敗北条件 時間切れ
リュートの破損
ゴブリンは合わせて四匹いますが、必ずしも全員を撃破する必要はありません。
それよりも、素早く奪還して素早く帰還する事の方が重要となります。
徒歩での移動では時間がかかるので今回は馬を無償で借りる事が出来ますが、任務に失敗すれば代金は支払わなければなりません。
もちろんそれ以外の移動手段があればそれを採用して頂いてもかまいません。
出発時間は日没手前です。暗がりで奇襲を受けたり、敵を見逃したりしないように気を付けましょう。
勝利条件 リュートの時間内の受け渡し
敗北条件 時間切れ
リュートの破損
マスターより
ゴブリン自体はきっと大した敵ではありません。
しかし深追いしてしまうと戦闘が長引いてしまうかもしれません。
現場も見通しが悪くないとは言え、隠れられる場所はあるはずです。
足下も見にくい時間帯です。うっかり足を滑らせないように注意して下さい。
なんとか時間までにリュートを取り戻して公演を成功させましょう。
しかし深追いしてしまうと戦闘が長引いてしまうかもしれません。
現場も見通しが悪くないとは言え、隠れられる場所はあるはずです。
足下も見にくい時間帯です。うっかり足を滑らせないように注意して下さい。
なんとか時間までにリュートを取り戻して公演を成功させましょう。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/01/31 09:46
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 鳴神 真吾(ka2626) 人間(リアルブルー)|22才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/01/21 20:49:27 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/01/18 12:34:07 |