ゲスト
(ka0000)
春×縁結び×狩り
マスター:KINUTA

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在16人 / 1~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 8日
- プレイング締切
- 2019/04/20 22:00
- リプレイ完成予定
- 2019/05/04 22:00
オープニング
●本日のユニゾン
工業地区では、今日も元気にワーカーたちが働いている。
今行われているのは保存食品の梱包作業。封をされた四角い箱が次々倉庫に運ばれて行く。人道支援物資のストックとして。
その作業を見守るマゴイの傍らで、ウォッチャーが声を上げた。
【マゴイ、魔術師教会 の 書簡送信機から送信がありました。送り主は 英霊 ぴょこ θ・F・92438・ソルジャー です。】
マゴイは時計を見た。
午前の勤務時間が終わるまでにはまだ間がありそう。なので、ウォッチャーに頼む。
『……内容を音読してちょうだい……』
【『マゴイよ元気か。わしは元気じゃ。昨日わしのところにの、タホ郷から合同結婚式の招待状が来たのじゃ】
「結婚」と言うワードが出た途端マゴイは、『ナゲカワシイ』『イカガワシイ』『イヤラシイ』と言わんばかりの表情になった。
しかしウォッチャーは続ける。
【わし行ってくるのじゃが、おぬしはどうじゃ? 来んかの? まあ気が向いたら来るといいのじゃ。お主の席もあるらしいで――内容は以上です』】
一拍置いてマゴイは、憤慨したように呟く。
『……行かない……』
●本日の辺境
「えぇ!? マゴイさんも招待したんですか!? なんでまたそんな……」
と声を上げるカチャに英霊ぴょこは、綿が詰まった手をぱたぱた上下させた。
『うむ。祝いの席には1人でも多いほうが、盛り上がると思ってのう』
「マゴイさんは絶対来ないでしょう、思想信条の観点から」
『まあそうかも知れぬがの、もしかしてということもあるじゃろうし』
豪壮な角笛が鳴り響いてきた。澄んだ春空の下、煙花火が天高く続けざまに上がる。
カチャは話を断ち切って背筋を伸ばし、音がする方に駆けて行く。
――今日は彼女の結婚式である。
●観覧席の人々
タホ郷に招待を受けやってきた近隣部族の列席者は、鳴り物入りの賑わいに早くも圧倒されている。
「これはまた随分な人手ですな」
「なんでもよその土地からも客を呼んでいるということですじゃ」
「しかし物々しいですなあ。式場というよりまるで戦場のようで」
「タホ族の結婚式はいつもこうですじゃ」
郷の周囲には悪鬼や猛獣を象った上りが乱立し、槍がずらりと掲げてある。
中に入ってみれば成人男女が手に手に武器を持ち、うずうずした様子で式の始まりを待ち受けている。
殺気走った空気がみなぎる場を見回したジュアンは、アレックスに尋ねた。
「えーと……今から部族間闘争でも始まるの?」
アレックスはちょいと肩をすくめ、答える。
「大丈夫、始まるのは結婚式だ」
「本当-? そんな雰囲気全然ないんだけど」
「タホ族のはよそで行われる結婚式と、一味も二味も違うからなー。まずバージンロードがない。誓いの言葉も指輪交換も誓いの口づけもない。三々九度もキャンドルサービスも仲人の長演説もブーケトスもない」
「ちょっと待って。それじゃあ一体何をするわけ?」
「花婿狩りだ」
「……狩るの?」
「そう」
近くにいた八橋杏子が笑う。
「そりゃもう壮絶よー。一見の価値絶対ありね。とりあえず私、行って来るわ」
そして観覧席を後にする。
アレックスもジュアンにこう言った。苦笑しながら。
「じゃ、俺も行って来る」
「『――こうして花婿に花嫁を守り切る力があるかどうか試すのだ。恐らく略奪婚が行われていた名残であろう。昔々は死者が出ることも珍しくなかったそうだ。しかし時下り開化した現在は、さすがにそこまで苛烈にはやらないらしい。ドクターストップも認められている。万一の時のため、救護所も控えている。花婿は日が昇ってから日没までの間、花嫁を同伴してタホ郷の領内を逃げまくる。領内には危険が一杯だ。険しい山、断崖、激流、桁外れに強い野生動物、そしてたまに出る歪虚――。恐らくはこの厳しい自然環境が、彼らの部族的性格を形作ったのだろう。式は一日では終わらず数日続くこともあるそうだ。もし花婿に矢を当てることが出来たら次に結婚が出来るというジンクスもあるので、追っ手も結構本気である――』だってさ、マリーお姉さん」
「部族ぐるみでどうかしてるとしか思えないわね」
「辺境の奇祭2」を手にしたナルシスとマリーがそんな会話を交わしていた時、ケチャ・タホの凛とした声が、集会所前の広場に響き渡った。
「本日式を挙げる花嫁花婿、出でませい!」
5組の花嫁花婿が出てきた。
花嫁さんは皆きらびやかにして動きにくそうな衣装を身につけている。花婿はその逆。簡素にして動きやすい衣装。そして、盾と斧を持っている。式の間彼らが身につけることが出来る武器はそれだけだ。
後は根性で乗り切るしかない。
●当事者と参加者
広場に出てきた花婿組の1人であるカチャは、うっと息を詰まらせた。
リハーサルの時に比べて明らかに狩り手が多い。郷の者でない人間が交じっている。
しかも何やらハンターのような、いいや確実にハンターである人間が少なくとも2名混じっている。
「前回は見るだけだったからね。今回は参加させてもらうわ」
杏子と。
「ま、あれだ。後見人としてお前の新しい門出に、何もしないわけにはいかなくてな」
そしてアレックスだ。
彼女は進行係である母親に、声を潜めて聞いた。
「お母さん、プロの方が何名か交じっているみたいなんですがあれは一体」
「依頼を出してみたのよ。狩り手として参加してくれないかって」
「どうしてそういうことをするんですか……!……難易度がだだ上がりするじゃないですか……!」
「リハーサル以上のことをしなくちゃ、本番の意味がないでしょう? 無駄口叩くのは止めて集中しなさい」
そう言うが早いかケチャは、手にした銅鑼を力いっぱい叩いた。
「始めえーい!」
興奮気味にぴょんぴょん跳びはねていたぴょこが、景気づけのぴょこられぱんちを宙に放つ。
『むほ。戦じゃ戦じゃ! 戦いじゃ! 血沸き肉躍るのう、のう!』
七色に輝く光弾が天に昇り、爆発した。
アレックスと杏子がほぼ同時に剣を抜き、地を蹴る。狙うのはもちろんカチャだ。
解説
補足説明。
これは辺境タホ郷で行われる結婚式に参加するイベントシナリオです。
このお祭り騒ぎは数日続きます。その間飲め食え歌えの宴も開かれます。
結婚式に参加するという体裁さえとれば、後の行動は自由です。
誰か気になるKINUTA担当のNPCがおられる方、『誘ってこの場に参加させた』とか適当に理由をつけてくれましたら、大体は登場させられます。
結婚式リハーサルの様子は、「春、萌す」のリプレイに出ています。それを見れば、大体の雰囲気は分かるかと思います。
マスターより
KINUTAです。
これは結婚式です。
全然そう見えなくても結婚式です。
参加してくださった方には、記念品としてお酒をプレゼント。
これは結婚式です。
全然そう見えなくても結婚式です。
参加してくださった方には、記念品としてお酒をプレゼント。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/04/29 02:16
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 エルバッハ・リオン(ka2434) エルフ|12才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2019/04/20 10:15:57 |
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【質問卓】 メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2019/04/19 21:58:07 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/04/15 02:38:21 |