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【虚動】Intermission of…

マスター:鹿野やいと

このシナリオは4日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在8人 / 4~8人
マテリアルリンク
報酬
無し
相談期間
5日
プレイング締切
2015/01/22 12:00
リプレイ完成予定
2015/02/04 12:00

オープニング

※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。

 その部屋は昼間だというのに暗かった。カーテンを締め切っている事もあるが、普段なら使われる灯りが半分以上消されたままなのも大きい。手元の文字を読むのに支障の無い程度の薄暗さ。王城の会議室とは思えない暗さだった。
「やー、参ったよ。実験場ってさ、結構雑魔の襲撃もあるんだよね。まるっきり安全だと思ってたんだけどさ。か弱い僕は逃げることしかできないよ。はは、アダム君、まだ生きてるかなぁ」
 人払いをして席につくなり、ヘクス・シャルシェレット(kz0015)はヘラヘラとそう切り出した。締まりのない表情と台詞の中身が全く一致していない。同席した王国騎士団赤の隊隊長ダンテ・バルカザールは無言のまま片方の眉を吊り上げる。予期せぬ言葉で怒りを充満させつつあった。一方、やはり同席したヴィオラ・フルブライト(kz0007)は目を伏せたのみで、ヘクスの次の言葉を待っていた。2人が呼ばれたのは辺境への臨時派兵に関する会議、となっている。にもかかわらず副長以下を1人もつけずに、しかも城内の奥まった部屋での会議の開催。ヴィオラは薄々、嫌な気配に気付いていた。もしかしたら考えすぎかもしれないが、と彼女は内心で自らを諌める。
 ダンテは少しの沈黙にも耐え切れず、ペアウッド製の華奢なテーブルを強く叩いた。
「うちの人間がむざむざ殺されるかもしれねえってのに、会議とやらの出席者はこれだけか?」
 今すぐにでも切ってやるといわんばかりの剣呑な声だ。気の弱い者ならそれだけで竦んでしまうだろう。
「色々あってさ、君らしか呼べなかったんだよねぇ。まぁ、戦力的には君らだけでも頼もしすぎる援軍になるんだけどさ」
 ヘクスは肩を竦めると、資料として用意した紙束をダンテの前に押しやった。厚さにして40ページ程度だったが、無言になったダンテはスッと紙束をヴィオラのほうに押しやった。深刻な話題の最中だが、ヘクスはしてやったり顔でくすりと笑う。ヴィオラは呆れ顔で二人を見て溜息をついた。
「……話を続けてもらっても良いですか?」
「おっと、ごめんね。それで周辺の雑魔の件だけど――あぁそういえばCAMも何か強奪されたとか何とか、全く嫌なご時世だよね。今まで人間の技術なんか興味も無かった奴らがさ。単純に殴り合っていたいもんだ。いや僕はその時は後ろに引っ込むけどね? CAMか。操られた? CAMってどれくらい動くのか気になるよね、ぜひそのまま我らが王女殿下サマの為に働いてくれないかな」
 ヘクスは突拍子もなく話題を飛ばしながら、今回の強奪事件が嫌だと口にする。普段から掴みどころのない性格をしているが、こんな支離滅裂な男だったろうか?
「それでさ、逃げてきた僕だけど、一応アダム君の周りを少しくらいは掃除してきたんだけどね。でもまぁすぐどこかから現れるかな? 何たって辺境は北狄に近いからね、いつ雑魔が現れても不思議じゃない」
 ヘクスはちらりとダンテの横に置いた資料を見る。王国では台所事情の関係でヘクスに一任されていた案件であり、人数の少なさもあって情報の流通を把握するのは容易であった。
「聖堂教会が大規模な巡礼団でも派遣して浄化して回った方がいいんじゃないかな? いや冗談だけどさ。はは、そんなのが突然行ったら現地の信仰と全面衝突しそうだ。ま、でも今すぐアダム君が危ないなんてことはないよ。ただ、実験が続けば、分からない」
「今は、彼らの宿舎周りは安全、と」
「他国の宿舎も多分安全だと思うけどね。でもやっぱり強奪事件なんてものが起きた手前、用心しといた方がいいのはあるね」
「王女とセドリック大司教はこの事は?」
「報告済みだよ。エリー……エリオット団長とゲオルギウス隊長にも後で説明する」
 歪虚が何を企んでいるのかはわからない。ただ十三魔の口ぶりから察するに、あの実験は歪虚の側に大きく興味を引いてしまった。これで終わりということは考え難い。十三魔と無関係にちょっかいを出してくる歪虚が出る可能性もある。
「何にせよ今回の件、最悪でもアダムと刻令術は失うわけにはいかない。『分かってるね』?」
「難しいことを言うのですね」
「いやー、君らには簡単すぎるんじゃないかな。ただの護衛だからね」
 ヘクスは満面の笑みでヴィオラにそう言った。何に気をつければ良いのか。状況は不透明過ぎて、何に注視すれば良いのかすらわからない。わかっているのは、頼れるのは自分達だけという事のみであった。




 その日、聖堂戦士団は広場で訓練に没入していた。周囲には未だに十三魔襲撃の傷跡が残り、瓦礫も片付かず、仮設のテントには怪我人が大勢納まっている。その最中、型稽古に組み手と徐々に実戦的な訓練に移行する様はどうにも違和感があった。
『何故今頃訓練を?』
 疑問を口にした貴方に、ヴィオラは優しく微笑みを返した。
「戦士が有事に備えるのは当然のことですよ。私達は戦いに来たのですから」
 それは答えになっていない気がした。この台詞の主が赤の隊のダンテなら理解できる。彼らは優秀な戦士だが、それしか能が無いと言っても過言ではないからだ。対して聖堂戦士団はその多くが聖導士。そして医術に心得のある人物も少なくない。優秀な前衛であると同時に、医者の代わりになれる人材でもある。その彼らが揃って剣と盾を振るい、型の稽古に精を出すのは、何か恐ろしいものを感じさせた。ハンター達の疑念にもヴィオラの笑顔は変わらない。ただ一言「必要なことですから」と答えるのみだった。ハンター達が返答に困っていると、ヴィオラは立ち上がり自らの盾を取った。
「折角です。貴方達もどうですか。手合わせしますよ?」
 それは普段であれば願っても無いことではあったが、先程のやり取りの件もある。ハンター達はしばし考え、次の言葉を切り出した。

解説

●状況
 辺境にて聖堂戦士団の訓練風景を眺めています

 辺境に居る理由は各自お任せします
 依頼で雇われて、里帰りして、CAMを見学に来て etc
 何でも構いません

 OP前半はPL情報です

●出来る事
#1:訓練に参加
 ヴィオラ・フルブライトが訓練をつけてくれます
 規格外の公式NPCと戦えるのはここだけ!
 数値に自信がなくても大丈夫。必要に応じて手加減してくれます
 判定は手加減しません
 ヴィオラ以外のモブを相手に指定しても構いません
#2:他参加者と模擬戦
 PvPで争う、PC同士で教える教わるRPをする
 仲間と戦えるのはここだけ! PL同士の八百長も可
#3:それはそれとして鋭気を養う
 酒飲みながら、飯食いながら眺めてるだけでも構いません
 今回の件の回想をしてもいいかもしれません

●参加者のみなさんにお願い
・日常のシナリオですので、描写は原則1PC1場面までになります
 1人何カ所も描写するには文字数がありませんので
 複数の場面にわたったプレイングが届きましても全ての記述は確約できません
・戦闘は判定が存在します
 ヴィオラと本気で戦う場合は非常に高い難易度になります

以上の点、ご了承ください

マスターより

【虚動】連動、まだまだ続きます!
今回の経緯を簡単に説明しますと…
(ヴィオラよ、筋肉です。筋肉こそが全てを解決するのです)
と、ヴィオラさんの脳へ囁く声があったとかなかったとか(ない

今回は訓練のシナリオです
普段は成否に関わって試せないあれこれを試してみるチャンスです
ヴィオラさんがどーんと受け止めてくれますので
気軽に戦闘の練習をしたい方は是非ともご参加ください
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2015/01/30 20:33

参加者一覧

  • 真水の蝙蝠
    ヒース・R・ウォーカー(ka0145
    人間(蒼)|23才|男性|疾影士
  • 王国騎士団“黒の騎士”
    米本 剛(ka0320
    人間(蒼)|30才|男性|聖導士
  • 救世の貴公子
    アクセル・ランパード(ka0448
    人間(紅)|18才|男性|聖導士
  • 黒き殲滅者
    姫凪 紫苑(ka0797
    人間(蒼)|13才|女性|疾影士

  • 扼城(ka2836
    人間(蒼)|25才|男性|闘狩人
  • 星々をつなぐ光
    アルフィ(ka3254
    エルフ|12才|女性|聖導士
  • 《一途》に想う夢の欠片
    クリスティーネ=L‐S(ka3679
    人間(蒼)|14才|女性|闘狩人
  • 無類の猫好き
    鹿島 雲雀(ka3706
    人間(蒼)|18才|女性|闘狩人
依頼相談掲示板
アイコン 打ち合わせ致しましょう
クリスティーネ=L‐S(ka3679
人間(リアルブルー)|14才|女性|闘狩人(エンフォーサー)
最終発言
2015/01/21 00:17:31
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/01/17 19:20:38