ゲスト
(ka0000)
猫喫茶で携行食をつくろっ♪
マスター:ことね桃

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在13人 / 1~25人
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/04/18 22:00
- リプレイ完成予定
- 2019/05/02 22:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●ある日の猫喫茶「モフル」で
冒険都市リゼリオの大通りに面したログハウス風の喫茶店「モフル」。
そこは豪放磊落な元ハンターの女主人が腕を振るう豪快な料理を楽しみながら、
気まぐれなくせに甘えん坊な猫達と客が気軽に触れ合える店。
以前は飾り気のない内装で猫達に無意識のストレスを与えていたが、
2年前にハンターからリフォームの意見を頂戴した事で
日向ぼっこできる出窓やキャットウォーク、キャットタワーを設置。
床にはカーペットを敷き、客がエントランスで靴を脱いでから入ることで猫達が汚れる心配もなくなった。
今では毎日が満員御礼で、主人のメルダは早朝からの仕込みと猫の世話で多忙な日々を送っている。
それは大変なことだが、彼女は客からの心配に「にっ」と笑ってこう答えた。
「毎日戦場にいた頃と比べりゃ、ずっと楽なもんよ。
ここに歪虚が現れることはそう滅多にないから安心して眠れるし、好きな料理に没頭して稼げているんだ。
むしろこの境遇に感謝してるよ。
……それに猫達はあたしの子供同然なんだ。可愛い子の世話を苦労と感じるものかい」
「だな、メルダ姐さんはこの子らの母さんだもんな」
元野良猫だった猫の体を撫でながら客が笑う。
これまで人間を恐れたり怒りをぶつけてくる猫はたくさんいた。
それでもメルダは根気よく彼らを愛することで、その頑なな心をほどいてきたのだ。
「ま、何度も噛まれたり引っかかれたりはしたけどさ。
でも戦場で受ける憎しみや傷に比べれば本当に些細なことだよ。
少なくともこいつらはかけた愛情に応えてくれるからね」
そう言ってグラスを磨くメルダ。
その瞳はかつて剛腕を振るった女戦士とは思えぬほどの母性に満ちていた。
●不穏な噂とその真相
それはある日のこと。
猫喫茶開店前に道路の掃除をしていたメルダは不穏な噂を耳にした。
リアルブルーを一旦凍結することで動きを封じていた邪神が再び動き出そうとしていると。
彼女は早速ハンターオフィスで職員を務めている旧友のもとへ向かい、真相を確かめんと受付に身を乗り出した。
「ルナ、邪神復活の噂は本当なのかい?」
「……あまり民間人を刺激したくないから小声で言うわ。あなたは妙に勘が鋭いから嘘はつけないしね……。
答えは、イエス。
今は神霊樹ネットワークで介入を防いでいるけれど、どこまで抵抗できるかわからないというのが私見よ」
「そんな……」
「でもこれはまだ一般には伏せている事実よ。
本当のことを知ったら全土がパニックになるでしょう? だから内密に、ね」
メルダは椅子に力なく腰を下ろすと頭を抱えた。
自分が戦場にいた頃よりも明らかに歪虚たちは強くなっている。
その中で自分はともかく、愛猫や大切な客が命を落とす事態だけは許せない。
でも今の自分は戦う力がない。
覚醒者としての力が僅かに残っているだけで、
スキルを発動することも昔装備していた強力な武具を身に着けることもできない。
そこに受付嬢ルナがハーブティーを淹れ、匂いを楽しむよう彼女に勧めた。
「まぁ、そこまで心配しないで。今のハンターは私達の全盛期よりもずっと強い。
大精霊から信頼され、その力を借りて次々と新たな力を得ている。
四大精霊ならともかく、大精霊から信頼を得るなんて私達の時代では全然考えられないことだったじゃない?
だけど今の子達は自らの手で大きく道を切り拓いているのよ」
「つまりは今のハンター達を信じろと?」
「そう。少なくとも彼らに仕事を斡旋している身としては常にそう思うわ。
彼等は懸命に依頼に向き合い、最高の結末を導きだせるように常に頑張っている。
私達ができるのは彼等を信じ、支えることよ」
「信じて、支える……か。それならあたしにもできるかもしれないね」
メルダはハーブティーを呷ると椅子をぎっと引き、立ち上がった。その瞳にはもう焦りも悲嘆もない。
「それじゃあ、あたしからひとつ依頼したいことがあるんだが」
「はい、どのようなご依頼で? お客様」
ルナが万年筆を手に眼鏡をくい、と上げる。
メルダがハンター達に依頼した案件、それはハンター達に自分の店に来てほしいということだった。
●メルダ直伝、サバイバル飯レッスン
メルダは店に帰るとすぐに大きな紙を広げ、
太いペンで「戦場で生き残れ! 最強の携行食教室」と書いて外壁にぺたりと張り付けた。
戦場で生死を分けるものは武器の強力さや本人の能力だけではない。
生き抜くために必要な飲食物――地味なようでいて、それは非常に重要な存在だ。
何しろ腹が空けば集中力に欠くだけでなく、耐久力や思考力にも影響する。
ほんの数分で完結する戦いならともかく、長期にわたる戦となれば飲食は欠かせない問題となるだろう。
それに食事するにしても、単に腹を満たせば良いというものではない。
戦が長引くことで精神が擦り減り、士気に関わってくることもある。
旨いものを食べることで気力が高まり、生きる力が湧いてくるのだ。
だから簡単に作れる旨い携行食を開発し、ハンター達に教えようと彼女は思い立った。
大丈夫、料理の経験なら戦場にいた頃から十分すぎるほど積んでいる。
「にゃあ」と足元でじゃれつく猫達にメルダは
「ごめんな、母さん考えごとしてんだよ。もう少ししたら飯を用意するからな」と応え、エプロンを腰に巻き付けた。
●ある日の猫喫茶「モフル」で
冒険都市リゼリオの大通りに面したログハウス風の喫茶店「モフル」。
そこは豪放磊落な元ハンターの女主人が腕を振るう豪快な料理を楽しみながら、
気まぐれなくせに甘えん坊な猫達と客が気軽に触れ合える店。
以前は飾り気のない内装で猫達に無意識のストレスを与えていたが、
2年前にハンターからリフォームの意見を頂戴した事で
日向ぼっこできる出窓やキャットウォーク、キャットタワーを設置。
床にはカーペットを敷き、客がエントランスで靴を脱いでから入ることで猫達が汚れる心配もなくなった。
今では毎日が満員御礼で、主人のメルダは早朝からの仕込みと猫の世話で多忙な日々を送っている。
それは大変なことだが、彼女は客からの心配に「にっ」と笑ってこう答えた。
「毎日戦場にいた頃と比べりゃ、ずっと楽なもんよ。
ここに歪虚が現れることはそう滅多にないから安心して眠れるし、好きな料理に没頭して稼げているんだ。
むしろこの境遇に感謝してるよ。
……それに猫達はあたしの子供同然なんだ。可愛い子の世話を苦労と感じるものかい」
「だな、メルダ姐さんはこの子らの母さんだもんな」
元野良猫だった猫の体を撫でながら客が笑う。
これまで人間を恐れたり怒りをぶつけてくる猫はたくさんいた。
それでもメルダは根気よく彼らを愛することで、その頑なな心をほどいてきたのだ。
「ま、何度も噛まれたり引っかかれたりはしたけどさ。
でも戦場で受ける憎しみや傷に比べれば本当に些細なことだよ。
少なくともこいつらはかけた愛情に応えてくれるからね」
そう言ってグラスを磨くメルダ。
その瞳はかつて剛腕を振るった女戦士とは思えぬほどの母性に満ちていた。
●不穏な噂とその真相
それはある日のこと。
猫喫茶開店前に道路の掃除をしていたメルダは不穏な噂を耳にした。
リアルブルーを一旦凍結することで動きを封じていた邪神が再び動き出そうとしていると。
彼女は早速ハンターオフィスで職員を務めている旧友のもとへ向かい、真相を確かめんと受付に身を乗り出した。
「ルナ、邪神復活の噂は本当なのかい?」
「……あまり民間人を刺激したくないから小声で言うわ。あなたは妙に勘が鋭いから嘘はつけないしね……。
答えは、イエス。
今は神霊樹ネットワークで介入を防いでいるけれど、どこまで抵抗できるかわからないというのが私見よ」
「そんな……」
「でもこれはまだ一般には伏せている事実よ。
本当のことを知ったら全土がパニックになるでしょう? だから内密に、ね」
メルダは椅子に力なく腰を下ろすと頭を抱えた。
自分が戦場にいた頃よりも明らかに歪虚たちは強くなっている。
その中で自分はともかく、愛猫や大切な客が命を落とす事態だけは許せない。
でも今の自分は戦う力がない。
覚醒者としての力が僅かに残っているだけで、
スキルを発動することも昔装備していた強力な武具を身に着けることもできない。
そこに受付嬢ルナがハーブティーを淹れ、匂いを楽しむよう彼女に勧めた。
「まぁ、そこまで心配しないで。今のハンターは私達の全盛期よりもずっと強い。
大精霊から信頼され、その力を借りて次々と新たな力を得ている。
四大精霊ならともかく、大精霊から信頼を得るなんて私達の時代では全然考えられないことだったじゃない?
だけど今の子達は自らの手で大きく道を切り拓いているのよ」
「つまりは今のハンター達を信じろと?」
「そう。少なくとも彼らに仕事を斡旋している身としては常にそう思うわ。
彼等は懸命に依頼に向き合い、最高の結末を導きだせるように常に頑張っている。
私達ができるのは彼等を信じ、支えることよ」
「信じて、支える……か。それならあたしにもできるかもしれないね」
メルダはハーブティーを呷ると椅子をぎっと引き、立ち上がった。その瞳にはもう焦りも悲嘆もない。
「それじゃあ、あたしからひとつ依頼したいことがあるんだが」
「はい、どのようなご依頼で? お客様」
ルナが万年筆を手に眼鏡をくい、と上げる。
メルダがハンター達に依頼した案件、それはハンター達に自分の店に来てほしいということだった。
●メルダ直伝、サバイバル飯レッスン
メルダは店に帰るとすぐに大きな紙を広げ、
太いペンで「戦場で生き残れ! 最強の携行食教室」と書いて外壁にぺたりと張り付けた。
戦場で生死を分けるものは武器の強力さや本人の能力だけではない。
生き抜くために必要な飲食物――地味なようでいて、それは非常に重要な存在だ。
何しろ腹が空けば集中力に欠くだけでなく、耐久力や思考力にも影響する。
ほんの数分で完結する戦いならともかく、長期にわたる戦となれば飲食は欠かせない問題となるだろう。
それに食事するにしても、単に腹を満たせば良いというものではない。
戦が長引くことで精神が擦り減り、士気に関わってくることもある。
旨いものを食べることで気力が高まり、生きる力が湧いてくるのだ。
だから簡単に作れる旨い携行食を開発し、ハンター達に教えようと彼女は思い立った。
大丈夫、料理の経験なら戦場にいた頃から十分すぎるほど積んでいる。
「にゃあ」と足元でじゃれつく猫達にメルダは
「ごめんな、母さん考えごとしてんだよ。もう少ししたら飯を用意するからな」と応え、エプロンを腰に巻き付けた。
解説
目的
メルダの店で携行食を作る(でも実質フリーです)
場所
リゼリオにある猫喫茶「モフル」。
猫が10数匹いる喫茶店で、常に清潔にされておりカウンター席と掘りごたつ式の席が用意されている。
キッチンで料理をしてみたり、猫と遊んだり、お友達や恋人とデートしたりと色々可能。
ただし飲食した場合は500Gいただきますのでご了承ください。
開店時間は10:00~14:00、17:00~21:00。
どちらかお好きな時間を選んでご参加ください。
なお、夜は成人の方であればお酒もお出ししております。
※猫と遊ぶための道具(猫じゃらしなど)の持ち込みや少々の餌付けは可能ですが、
猫を投げたり無理な体勢をとらせるなどの虐待行為は禁止させていただきます。
というか、やろうとした時点でメルダの熱々フライパンがすっ飛んできます(それも謎の重体判定付きで)。
メルダの店で携行食を作る(でも実質フリーです)
場所
リゼリオにある猫喫茶「モフル」。
猫が10数匹いる喫茶店で、常に清潔にされておりカウンター席と掘りごたつ式の席が用意されている。
キッチンで料理をしてみたり、猫と遊んだり、お友達や恋人とデートしたりと色々可能。
ただし飲食した場合は500Gいただきますのでご了承ください。
開店時間は10:00~14:00、17:00~21:00。
どちらかお好きな時間を選んでご参加ください。
なお、夜は成人の方であればお酒もお出ししております。
※猫と遊ぶための道具(猫じゃらしなど)の持ち込みや少々の餌付けは可能ですが、
猫を投げたり無理な体勢をとらせるなどの虐待行為は禁止させていただきます。
というか、やろうとした時点でメルダの熱々フライパンがすっ飛んできます(それも謎の重体判定付きで)。
マスターより
こんにちは、ことねです。
今回はもんのすごく久しぶりーなメルダ姐さんの登場です。
(彼女は拙作『猫喫茶「モフル」に行こう』で登場しておりますが、読まなくても大丈夫です。オープニングそのままなので)
お節介な姐さんはハンター達に戦場で生き残る術を教えたくてうずうずしているようなのですが。
……でもやっぱり動物可愛いよね!
猫と遊んだり、評判の良い店で大切な人とのんびりしたいよね!
という事情もありまして敢えてのフリーシナリオです。
最近とみに慌ただしい世界ですが、たまにはこんなひとときがあってもよいのではないでしょうか。
ぜひお気軽に猫喫茶「モフル」へご来店ください。
今回はもんのすごく久しぶりーなメルダ姐さんの登場です。
(彼女は拙作『猫喫茶「モフル」に行こう』で登場しておりますが、読まなくても大丈夫です。オープニングそのままなので)
お節介な姐さんはハンター達に戦場で生き残る術を教えたくてうずうずしているようなのですが。
……でもやっぱり動物可愛いよね!
猫と遊んだり、評判の良い店で大切な人とのんびりしたいよね!
という事情もありまして敢えてのフリーシナリオです。
最近とみに慌ただしい世界ですが、たまにはこんなひとときがあってもよいのではないでしょうか。
ぜひお気軽に猫喫茶「モフル」へご来店ください。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/04/28 17:21