ゲスト
(ka0000)
【東幕】哀しみと怒りと
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在5人 / 4~5人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/04/26 15:00
- リプレイ完成予定
- 2019/05/10 15:00
オープニング
●天ノ都地下
「たあぁぁぁあ!」
朱夏(kz0116) が見事な刀捌きで、涅色の狐の雑魔を斬り倒した。
手首を返し、腕を後方に向けて振るう――背後から襲い掛かってきた別の雑魔を牽制すると、体勢を反転。
強烈な蹴りを放つ。
「ッ!!」
地を蹴ると、すれ違いざまに一閃。
それで最後に残っていた雑魔が塵となって消滅するのを見届け、朱夏は汗と血を袖で拭った。
肩で荒く呼吸をする。
天ノ都や地下龍脈から出現するようになった“涅色の狐の雑魔”。
憤怒に属しているというのは分かっている。問題なのは、幾体討伐しても、ある時、また姿を現すのだ。
「原因があるとしたら、この枯れた龍脈なのでしょうけど……」
地下龍脈の一部は人が入れる程の大きさの洞窟となっている場所がある。
負のマテリアルに汚染された龍脈を浄化している最中なのだが、汚染が酷すぎて、浄化作業は遅れていた。
雑魔も湧くので安全の確保も必要だ。その為、朱夏は積極的に雑魔を討伐している。
「……もっと……」
小さく呟く。
既に自身のマテリアルは枯渇しかけていた。
それでも、まだ、戻るのは早い。もっと、多くの憤怒を消滅させねばならない。
回復薬を呷ると刀を構えたまま、朱夏は洞窟の奥へと向かうのであった。
●立花院家屋敷
エトファリカ武家四十八家門、第一位である立花院家は、先の戦いで大きな損害を出した。
それでも、元々の基盤が大きい為、生き残った者達が復興に向けて動き出す。
当主である立花院 紫草(kz0126)は行方不明のままだが、優秀な家臣団が壊滅した訳ではない。
「地下龍脈の浄化は、今後の天ノ都の統治に重要で、最優先事項の一つと考えております」
依頼を受けたハンター達を前に、中年の武士が説明した。
この武士は家臣団の中でも実力者らしい。
「今回の依頼は、地下龍脈の浄化作業の安全を確保する為、雑魔の討伐が主となっています」
大きな半紙を広げる武士。
そこは、地下龍脈の地図が描かれていた――それが、幾枚か出てきた。
比較的大きな洞窟の位置は変わっていないが、細部に違いがあり、側道や支道があったりなかったりしているのだ。
「どうやら、龍脈は我らの常識が通用しない様子。この通り、地図はあまり役に立ちません」
負のマテリアルの作用なのか、地下龍脈は形定まらないようだ。
大きな通路のような所は大丈夫なのだが、細かい路地みたいな所の入れ替わりや変化が激しい。
「この現象も負のマテリアルの汚染が無くなれば、解決するとは思いますが……まぁ、浄化が先か、討伐が先かという話になるとまとまりませんで……」
立花院家内で話がまとまらなかったのだろう。
そういう事でハンターに依頼するという話のようだ。
中年武士はコホンと咳払いをするとハンター達に向かって姿勢を正した。
「……実は、今回の討伐依頼に際して、もう一つ、お願いがあるのですが、聞いて貰っていいですか? いや、ついででいいので、やって下さいというか、むしろ、やれ……じゃなくて、よろしくお願いします」
見るからに様子が可笑しい。
サッと懐から出したのは1枚の写真。魔導カメラで撮影されたものだ。
カメラ目線ではないものの、自然体の愛らしい表情を浮かべている一人の少女が映っていた。
「お恥ずかしながら、我が娘の……朱夏です。この所、地下龍脈に入っては積極的に雑魔狩りをしているらしく……朱夏を見つけたら戻るように説得して欲しいのです」
言う事聞かなかったら、最悪、多少は痛い目合わせても良いのでと中年武士は続け、頭を深々と下げた。
これが娘可愛い父親の必死の姿なのだと、ハンター達は思う事にしたのであった。
●朱色の想い
憤怒勢力の勢いが増すばかりだったあの頃。
天ノ都に帰還したボロボロの幕府軍の姿は、幼い私にですらも、負け戦だったと理解できた。
それでも、都の民は盛大に迎える。その意味が理解できたのはもう少し成長してからだった。
あの時から、いや、私が物心覚える前から、上様は、常に微笑を浮かべていた。
心配する事なんて何もないと。
“東方最強”と呼ばれ、破滅へと向かう東方に出現した絶対なる救世主。
上様は、幼い私とそう変わらない歳のスメラギを支える為、龍尾城に滞在し、立花院家の屋敷に帰ってくる事は少なかった。
幼い私は屋敷から見える龍尾城をみつめ、誓った。
いつか、絶対なる救世主の右腕になろうと。
それが初恋だったのか、憧れだったのか、崇拝だったのか、今となっては分からない。
上様は死んだ……世界を滅ぼす邪神を、この地に降ろさせない為に。
膨大な負のマテリアルの奔流に飲み込まれ、遺体すら残らずに。
多くの犠牲を出して、世界は滅びなかった。けれど、私の世界は終わりを告げた。
それでも、私の心臓は残酷にも動いている。
この残酷な鼓動を止める術を探して、今日も私は地下龍脈に降り立つ。
上様……なぜ、あの時、私を連れて行ってくれなかったのですか……。
「たあぁぁぁあ!」
朱夏(kz0116) が見事な刀捌きで、涅色の狐の雑魔を斬り倒した。
手首を返し、腕を後方に向けて振るう――背後から襲い掛かってきた別の雑魔を牽制すると、体勢を反転。
強烈な蹴りを放つ。
「ッ!!」
地を蹴ると、すれ違いざまに一閃。
それで最後に残っていた雑魔が塵となって消滅するのを見届け、朱夏は汗と血を袖で拭った。
肩で荒く呼吸をする。
天ノ都や地下龍脈から出現するようになった“涅色の狐の雑魔”。
憤怒に属しているというのは分かっている。問題なのは、幾体討伐しても、ある時、また姿を現すのだ。
「原因があるとしたら、この枯れた龍脈なのでしょうけど……」
地下龍脈の一部は人が入れる程の大きさの洞窟となっている場所がある。
負のマテリアルに汚染された龍脈を浄化している最中なのだが、汚染が酷すぎて、浄化作業は遅れていた。
雑魔も湧くので安全の確保も必要だ。その為、朱夏は積極的に雑魔を討伐している。
「……もっと……」
小さく呟く。
既に自身のマテリアルは枯渇しかけていた。
それでも、まだ、戻るのは早い。もっと、多くの憤怒を消滅させねばならない。
回復薬を呷ると刀を構えたまま、朱夏は洞窟の奥へと向かうのであった。
●立花院家屋敷
エトファリカ武家四十八家門、第一位である立花院家は、先の戦いで大きな損害を出した。
それでも、元々の基盤が大きい為、生き残った者達が復興に向けて動き出す。
当主である立花院 紫草(kz0126)は行方不明のままだが、優秀な家臣団が壊滅した訳ではない。
「地下龍脈の浄化は、今後の天ノ都の統治に重要で、最優先事項の一つと考えております」
依頼を受けたハンター達を前に、中年の武士が説明した。
この武士は家臣団の中でも実力者らしい。
「今回の依頼は、地下龍脈の浄化作業の安全を確保する為、雑魔の討伐が主となっています」
大きな半紙を広げる武士。
そこは、地下龍脈の地図が描かれていた――それが、幾枚か出てきた。
比較的大きな洞窟の位置は変わっていないが、細部に違いがあり、側道や支道があったりなかったりしているのだ。
「どうやら、龍脈は我らの常識が通用しない様子。この通り、地図はあまり役に立ちません」
負のマテリアルの作用なのか、地下龍脈は形定まらないようだ。
大きな通路のような所は大丈夫なのだが、細かい路地みたいな所の入れ替わりや変化が激しい。
「この現象も負のマテリアルの汚染が無くなれば、解決するとは思いますが……まぁ、浄化が先か、討伐が先かという話になるとまとまりませんで……」
立花院家内で話がまとまらなかったのだろう。
そういう事でハンターに依頼するという話のようだ。
中年武士はコホンと咳払いをするとハンター達に向かって姿勢を正した。
「……実は、今回の討伐依頼に際して、もう一つ、お願いがあるのですが、聞いて貰っていいですか? いや、ついででいいので、やって下さいというか、むしろ、やれ……じゃなくて、よろしくお願いします」
見るからに様子が可笑しい。
サッと懐から出したのは1枚の写真。魔導カメラで撮影されたものだ。
カメラ目線ではないものの、自然体の愛らしい表情を浮かべている一人の少女が映っていた。
「お恥ずかしながら、我が娘の……朱夏です。この所、地下龍脈に入っては積極的に雑魔狩りをしているらしく……朱夏を見つけたら戻るように説得して欲しいのです」
言う事聞かなかったら、最悪、多少は痛い目合わせても良いのでと中年武士は続け、頭を深々と下げた。
これが娘可愛い父親の必死の姿なのだと、ハンター達は思う事にしたのであった。
●朱色の想い
憤怒勢力の勢いが増すばかりだったあの頃。
天ノ都に帰還したボロボロの幕府軍の姿は、幼い私にですらも、負け戦だったと理解できた。
それでも、都の民は盛大に迎える。その意味が理解できたのはもう少し成長してからだった。
あの時から、いや、私が物心覚える前から、上様は、常に微笑を浮かべていた。
心配する事なんて何もないと。
“東方最強”と呼ばれ、破滅へと向かう東方に出現した絶対なる救世主。
上様は、幼い私とそう変わらない歳のスメラギを支える為、龍尾城に滞在し、立花院家の屋敷に帰ってくる事は少なかった。
幼い私は屋敷から見える龍尾城をみつめ、誓った。
いつか、絶対なる救世主の右腕になろうと。
それが初恋だったのか、憧れだったのか、崇拝だったのか、今となっては分からない。
上様は死んだ……世界を滅ぼす邪神を、この地に降ろさせない為に。
膨大な負のマテリアルの奔流に飲み込まれ、遺体すら残らずに。
多くの犠牲を出して、世界は滅びなかった。けれど、私の世界は終わりを告げた。
それでも、私の心臓は残酷にも動いている。
この残酷な鼓動を止める術を探して、今日も私は地下龍脈に降り立つ。
上様……なぜ、あの時、私を連れて行ってくれなかったのですか……。
解説
●目的
雑魔討伐及び朱夏の説得
●内容
地下龍脈に出現する雑魔を討伐
朱夏を探し出して説得、連れ帰る
●地形
地下龍脈は洞窟状となっており、数名が横並びできる所から、一人がやっと通れるという幅の所まで様々です
当然のように、灯りはないので、各自準備を忘れずに!
●探索ルール
便宜上、特別な判定を行います
全員に順番で【器用】+【直感】に、プレイングでの行動やスキル等を考慮した上で、一般行為判定を行います
判定可能回数は各自5回としますが『目標の行為の難易度は0.5』です
成功する度に、探索ポイントを1点得て15点に達した場合、雑魔を発見できます
なお、朱夏を発見するには18点が必要となります
※朱夏に対する心情プレイングが好判定だった場合、加点対象となります※
●NPC
朱夏(kz0116)
詳細はNPCページを参照
ハンター達に対しては若干、猜疑的
●“涅色の狐の雑魔”
サイズ1~2 10体前後が出現する
牙で爪で攻撃してくると思われるが他能力の詳細不明
逃げ出す事なく、ハンターを見かけたら攻撃してくる
●他
関連NPCが付いていますが、質問には答えられません
心情系シナリオにもなります。心情系ってなんだろうと思う場合は下記のシナリオも参照して下さい
“希望への『宣言』”
“アタッチメント”
“【血盟】帰ってきた騎士”
雑魔討伐及び朱夏の説得
●内容
地下龍脈に出現する雑魔を討伐
朱夏を探し出して説得、連れ帰る
●地形
地下龍脈は洞窟状となっており、数名が横並びできる所から、一人がやっと通れるという幅の所まで様々です
当然のように、灯りはないので、各自準備を忘れずに!
●探索ルール
便宜上、特別な判定を行います
全員に順番で【器用】+【直感】に、プレイングでの行動やスキル等を考慮した上で、一般行為判定を行います
判定可能回数は各自5回としますが『目標の行為の難易度は0.5』です
成功する度に、探索ポイントを1点得て15点に達した場合、雑魔を発見できます
なお、朱夏を発見するには18点が必要となります
※朱夏に対する心情プレイングが好判定だった場合、加点対象となります※
●NPC
朱夏(kz0116)
詳細はNPCページを参照
ハンター達に対しては若干、猜疑的
●“涅色の狐の雑魔”
サイズ1~2 10体前後が出現する
牙で爪で攻撃してくると思われるが他能力の詳細不明
逃げ出す事なく、ハンターを見かけたら攻撃してくる
●他
関連NPCが付いていますが、質問には答えられません
心情系シナリオにもなります。心情系ってなんだろうと思う場合は下記のシナリオも参照して下さい
“希望への『宣言』”
“アタッチメント”
“【血盟】帰ってきた騎士”
マスターより
●挨拶
おはようございます。AdivMSの赤山です。久々の同日2本同時公開ですよ!
●攻略のヒント
心情系というのは難しいなと思いますので、一応、参照シナリオよりかは難易度は低くしています。
だとしても、接し方の順序、筋の通し方というのは大事だと思うのです。
おはようございます。AdivMSの赤山です。久々の同日2本同時公開ですよ!
●攻略のヒント
心情系というのは難しいなと思いますので、一応、参照シナリオよりかは難易度は低くしています。
だとしても、接し方の順序、筋の通し方というのは大事だと思うのです。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/04/29 17:24
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/04/20 19:35:52 |
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【相談用】 龍崎・カズマ(ka0178) 人間(リアルブルー)|20才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2019/04/25 23:23:30 |