ゲスト
(ka0000)
矢面の蟲
マスター:三田村 薫

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在5人 / 3~5人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 4日
- プレイング締切
- 2019/04/23 22:00
- リプレイ完成予定
- 2019/05/02 22:00
オープニング
●言うとおり
「こわいこわいこわい!!!」
「しぃさん、こわいことなんて、なんにもないわぁ。わたしの言うとおりにしてねぇ」
叫び声を上げるC.J.(kz0273)の手に、藤代潤がそっと自分の手を重ねた。
「無駄な力が入ってるじゃない……駄目よぉ、こんながちがちになってたら……」
「無理無理無理!!!! 絶対無理!」
「逃げちゃ駄目」
ぐい、と顎を掴まれて顔の位置を戻された。
「うう……」
「ゆっくり息を吐いて……はい吸って……」
C.J.は目をつぶった。
「駄目よぉ、ちゃんと見てないと……ね?」
潤がゆっくりと手を離す。
「……そろそろ良いわよぉ、ゆっくり下ろして」
「ふええ……」
C.J.は情けない声を上げながら、引き分けていた弓を下ろした。
●精神鍛錬に行こう!
「ボランティアに行ったら雑魔に襲われる、叔父さんにお礼をしようと思って宝石店に行ったら強盗に巻き込まれる、教会に行ったら司祭が殺人未遂。僕はどこで徳を積んだら良いのさ!」
ある日のハンターオフィス。C.J.はバンバンとカウンターを叩いて悶絶していた。
「普通にここでお仕事してたら良いじゃないですかぁ」
と言うのは同僚の平坂みことだ。
「やだやだ! 僕は旅行に行きたいんだ! フラストレーションが溜まって死にそう。旅行に行きたい」
そもそも、二回連続旅行先で事件に巻き込まれたので徳を積もうとしているのである。その徳積みでも事件に巻き込まれているのだから世話はない。
「煩悩を滅却すれば良いのか?」
「だったら、武道なんてどうかしらぁ」
そう提案したのは、ふらりと同盟にやって来た闘狩人の藤代潤である。
「集中して、思い切り打ち込んでみるのはどうかしらぁ。わたし、剣道とか教えられるわぁ」
「え~……剣道は痛そうだから嫌」
「じゃあ弓は?」
「良いね」
「あの、潤ちゃん、弓って」
平坂が手を挙げるが、
「弓道着も用意しておくわねぇ。しぃさん、すらっとしてるから似合いそう。じゃあ、練習場探しておくわねぇ」
「え? そ、そうかな……へへ……」
「ええ……」
みことはR.J.に囁いた。
「私、弓道ちょっとやってたんですけどぉ……弓って、そんな簡単に引けるようになるものじゃないんですけど……一年生は下積みが……」
中年職員は肩を竦める。
「良い薬さ」
●ハンターの多い練習場
そして、この有様である。ひとまず弓を触って見ようと言うことで、手を離す寸前までやってみたのだが、和弓は耳の後ろまで弦を引かなくてはならない。耳に弦が当たるのではないかとC.J.は怯えていたのである。ちなみに上手くやらないと本当に当たるしビンタされるより痛い、と言うのが平坂の証言だ。眼鏡も飛ぶんですよ。
「ビンタなんて別れ話する時で充分だよ」
「それをなくすために射法八節があります」
「シャホーハッセツ」
「弓を引くときの基本ルールよぉ。ちゃんとできてないと、耳がばちん! って弦でぶたれちゃうからねぇ。まずは型の特訓よぉ。ちゃんとやりましょうねぇ」
「やります」
C.J.は板の間に正座しながら頷いた。そして思った。この弓の練習場、やたらとハンターが多いな、と。弓の練習場なので、和弓だけでなく、色んな種類の弓が使われているし、銃器にも門戸を開いているらしい。
「ところで、僕ほんとにここで練習してて良いの? ハンターが多くない? もしかして、専用?」
「うん。なんかねぇ、雑魔が出るからハンターの練習を広く受け入れてるみたいよぉ」
「……は?」
彼は目を瞬かせた。
「あー! 出た! あれです! あれが雑魔です!」
その時、スタッフの声がした。ハンターたちが三々五々、集まってくる。
「何あれ。的じゃん」
おそらく、甲虫なのだろうが、その背中の模様がどう見ても的だった。なんであんな姿で弓の練習場に来ちゃうんだろう。射貫いて下さいと言わんばかりじゃないか。
「しぃさんは安全なところにいるのよぉ」
潤はそう言うと、ゆがけを直し、弓を担いで他のハンターたちに合流した。
「こわいこわいこわい!!!」
「しぃさん、こわいことなんて、なんにもないわぁ。わたしの言うとおりにしてねぇ」
叫び声を上げるC.J.(kz0273)の手に、藤代潤がそっと自分の手を重ねた。
「無駄な力が入ってるじゃない……駄目よぉ、こんながちがちになってたら……」
「無理無理無理!!!! 絶対無理!」
「逃げちゃ駄目」
ぐい、と顎を掴まれて顔の位置を戻された。
「うう……」
「ゆっくり息を吐いて……はい吸って……」
C.J.は目をつぶった。
「駄目よぉ、ちゃんと見てないと……ね?」
潤がゆっくりと手を離す。
「……そろそろ良いわよぉ、ゆっくり下ろして」
「ふええ……」
C.J.は情けない声を上げながら、引き分けていた弓を下ろした。
●精神鍛錬に行こう!
「ボランティアに行ったら雑魔に襲われる、叔父さんにお礼をしようと思って宝石店に行ったら強盗に巻き込まれる、教会に行ったら司祭が殺人未遂。僕はどこで徳を積んだら良いのさ!」
ある日のハンターオフィス。C.J.はバンバンとカウンターを叩いて悶絶していた。
「普通にここでお仕事してたら良いじゃないですかぁ」
と言うのは同僚の平坂みことだ。
「やだやだ! 僕は旅行に行きたいんだ! フラストレーションが溜まって死にそう。旅行に行きたい」
そもそも、二回連続旅行先で事件に巻き込まれたので徳を積もうとしているのである。その徳積みでも事件に巻き込まれているのだから世話はない。
「煩悩を滅却すれば良いのか?」
「だったら、武道なんてどうかしらぁ」
そう提案したのは、ふらりと同盟にやって来た闘狩人の藤代潤である。
「集中して、思い切り打ち込んでみるのはどうかしらぁ。わたし、剣道とか教えられるわぁ」
「え~……剣道は痛そうだから嫌」
「じゃあ弓は?」
「良いね」
「あの、潤ちゃん、弓って」
平坂が手を挙げるが、
「弓道着も用意しておくわねぇ。しぃさん、すらっとしてるから似合いそう。じゃあ、練習場探しておくわねぇ」
「え? そ、そうかな……へへ……」
「ええ……」
みことはR.J.に囁いた。
「私、弓道ちょっとやってたんですけどぉ……弓って、そんな簡単に引けるようになるものじゃないんですけど……一年生は下積みが……」
中年職員は肩を竦める。
「良い薬さ」
●ハンターの多い練習場
そして、この有様である。ひとまず弓を触って見ようと言うことで、手を離す寸前までやってみたのだが、和弓は耳の後ろまで弦を引かなくてはならない。耳に弦が当たるのではないかとC.J.は怯えていたのである。ちなみに上手くやらないと本当に当たるしビンタされるより痛い、と言うのが平坂の証言だ。眼鏡も飛ぶんですよ。
「ビンタなんて別れ話する時で充分だよ」
「それをなくすために射法八節があります」
「シャホーハッセツ」
「弓を引くときの基本ルールよぉ。ちゃんとできてないと、耳がばちん! って弦でぶたれちゃうからねぇ。まずは型の特訓よぉ。ちゃんとやりましょうねぇ」
「やります」
C.J.は板の間に正座しながら頷いた。そして思った。この弓の練習場、やたらとハンターが多いな、と。弓の練習場なので、和弓だけでなく、色んな種類の弓が使われているし、銃器にも門戸を開いているらしい。
「ところで、僕ほんとにここで練習してて良いの? ハンターが多くない? もしかして、専用?」
「うん。なんかねぇ、雑魔が出るからハンターの練習を広く受け入れてるみたいよぉ」
「……は?」
彼は目を瞬かせた。
「あー! 出た! あれです! あれが雑魔です!」
その時、スタッフの声がした。ハンターたちが三々五々、集まってくる。
「何あれ。的じゃん」
おそらく、甲虫なのだろうが、その背中の模様がどう見ても的だった。なんであんな姿で弓の練習場に来ちゃうんだろう。射貫いて下さいと言わんばかりじゃないか。
「しぃさんは安全なところにいるのよぉ」
潤はそう言うと、ゆがけを直し、弓を担いで他のハンターたちに合流した。
解説
※相談期間短めです! 白紙にご注意下さい!※
●目的
甲虫雑魔の殲滅
※射撃攻撃による戦闘RP推奨シナリオです。
※和弓である必要はないです。
※射程にご注意!
●敵情報
甲虫雑魔×5
何故か弓道用の的みたいな模様をしている。真円に近い。直径50cm。的が掛かっている壁面を移動している。
的に並んでいますがカサカサ動いているのでハンターたちは見分けがつくものとします。
今回のこの敵に関してのみ、命中部位を真ん中が0、外に向かって数字が大きくなるとします。外に向かうにつれ防御点が高くなっています。
攻撃手段はため込んでいた花粉を団子状にして射出すること(射撃扱い)。
回避は低めです。
●距離
開始時の場所から的……敵まで14スクエア離れています。
●NPC
C.J.
一般人。弓道着、ゆがけ着用ですが射法八節すら知らないので大人しく待機。
藤代 潤(ふじしろ うるみ)
闘狩人。両手武器弓で参戦。
参加PCで足りそうだと判断すると戻ってC.J.に色々解説する。
セットスキルは貫徹の矢、鎧受け、ソウルエッジ、ガウスジェイル。
●目的
甲虫雑魔の殲滅
※射撃攻撃による戦闘RP推奨シナリオです。
※和弓である必要はないです。
※射程にご注意!
●敵情報
甲虫雑魔×5
何故か弓道用の的みたいな模様をしている。真円に近い。直径50cm。的が掛かっている壁面を移動している。
的に並んでいますがカサカサ動いているのでハンターたちは見分けがつくものとします。
今回のこの敵に関してのみ、命中部位を真ん中が0、外に向かって数字が大きくなるとします。外に向かうにつれ防御点が高くなっています。
攻撃手段はため込んでいた花粉を団子状にして射出すること(射撃扱い)。
回避は低めです。
●距離
開始時の場所から的……敵まで14スクエア離れています。
●NPC
C.J.
一般人。弓道着、ゆがけ着用ですが射法八節すら知らないので大人しく待機。
藤代 潤(ふじしろ うるみ)
闘狩人。両手武器弓で参戦。
参加PCで足りそうだと判断すると戻ってC.J.に色々解説する。
セットスキルは貫徹の矢、鎧受け、ソウルエッジ、ガウスジェイル。
マスターより
こんにちは三田村です。
弓道をかじっていたことがあるんですが、普段の戦闘シナリオでは気にならいのに、弓道場になった途端「お客様~~~! 人が弓を引いているときに的に近づくのはおやめ下さい~~~~!」と言う気持ちになってしまいます。
あくまで「射撃武器」であって弓だけで無く銃も推奨です。射撃っぽい魔法でも良いのでもし良かったら試したいあのスキル、あの武器を持ってご参加下さい。
ただ魔法スキルだと若干射程に不安が残るかもしれません。スキルや装備品と相談してお越し下さい。
弓道をかじっていたことがあるんですが、普段の戦闘シナリオでは気にならいのに、弓道場になった途端「お客様~~~! 人が弓を引いているときに的に近づくのはおやめ下さい~~~~!」と言う気持ちになってしまいます。
あくまで「射撃武器」であって弓だけで無く銃も推奨です。射撃っぽい魔法でも良いのでもし良かったら試したいあのスキル、あの武器を持ってご参加下さい。
ただ魔法スキルだと若干射程に不安が残るかもしれません。スキルや装備品と相談してお越し下さい。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/04/29 01:39