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【血断】脚本家としての宿命

マスター:大林さゆる

このシナリオは5日間納期が延長されています。

シナリオ形態
ショート
難易度
難しい
オプション
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 3~6人
ユニット参加人数
現在6 / 0~6
マテリアルリンク
報酬
多め
相談期間
5日
プレイング締切
2019/05/17 09:00
リプレイ完成予定
2019/05/31 09:00

オープニング

※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。


 ……我が君よ。
 何故……。

 その男は、自分がどこにいるのかさえ、分からなかった。

(ノーフェース……またね)

 シュレディンガーよ。
 ……何故だ。

 私は、我が君のため、できる限りのことをした。

 否、最初から、私は必要のない存在だったのか?

 誰も、この私を必要とする者はいなかった。

 ……シュレディンガーよ。
 お前は、違うのか?

 私も、お前の『力』が必要だった。

 お前も、この私の『力』が必要だったのだろう?

 ……何故、何も言わずに消えた……シュレディンガーよ。

 我が君に捨てられたことよりも、シュレディンガーがいない世界が、これほどまでに虚しいとは。



『……ん? あれは……白い仮面の男か?』
 黒いマスティマに搭乗したクドウ・マコトは、カッツォ・ヴォイ(kz0224)が傷だらけになって倒れている姿を発見した。
 ここは、グラウンド・ゼロ。
 カッツォが、この場所にいるのは疑問に感じたが、かつて黙示騎士シュレディンガーと共にいたことがあったことを、クドウは思い出した。


 コックピットから降りたクドウは、銃を構え、警戒しながらカッツォに接近していく。
 だが、クドウはすぐに銃を下ろした。
 カッツォは気絶しており、なによりも、以前のような殺気がまるでなかったからだ。
 クドウには、カッツォが抜け殻になっているように見えた。

 沈黙が続く中、ようやくカッツォが意識を取り戻した。
 我が君ラルヴァによって落された場所は、グラウンド・ゼロ……だが、カッツォには、まさに奈落でしかなかった。
「……クドウか……この私を殺しに来たのか?」
 地面に倒れたまま、カッツォは無防備であった。
 溜息をつくクドウ。
「何があったのかは知らないが、今の俺には、あんたを殺す動機はない」
「……さすがの貴様も、今の私では不服ということか?」
「不服? 意味が分からないな」
 そう告げた後、クドウはカッツォの様子を確認していた。
「怪我はたいしたことはないようだな。……だが……」
 再び、カッツォは意識を失った。



「おい、こいつ、どっかで見たことねぇか?」
「気のせいだろう。シェオル・ノドの人型じゃねぇのか?」
「かなり弱ってるように見えるが、俺たちだけでも倒せそうだな」
「やっちまおうぜ」
 偵察隊のハンターたちが、地面に倒れている男に攻撃をしかけた。


 男は抵抗しなかった。
 ハンターたちが一斉に武器を振るい、男を叩きつけていく。

 そうか……私も消えるのか?
 自分が消えることなど、考えたこともなかった。

「なんだ、こいつ?」
 いくら攻撃しても、その男が消え去る様子がなかった。

 私は、この世界から消えることさえ、できないのか?
 ならば……。

 ゆらりと立ち上がる男は、白い仮面を整え、愛用の杖を掲げた。
「我が名は、カッツォ・ヴォイ。この私に刃向うとは、良い度胸だ」

 我が君もいない。シュレディンガーもいない。
 私は……自分の意思で、この世界を無に帰してやろうではないか。

 カッツォが指を鳴らすと、杖に引き寄せられるようにオート・パラディンが五体、現れた。
 シュレディンガーによって強化された杖があれば、このようなことも造作ない。
「我が配下たちよ、目の前にいる人間たちを消し去るのだ」
 
 世界が、私を必要としないならば、この私が世界を利用してやろうではないか。
「フフフ、今の私は何者にも縛られない……これからは、私の意思で、この世界を舞台にした最高の悲劇を作り上げてやろうではないか」
 オート・パラディン五体が、一斉にハンターたちに襲い掛かった。
 ハンターたちが、敵のマテリアルレーザーによって撃ち抜かれ、次々と倒れていく。
「まずは、貴様たちを『餌』にしてやる」
 カッツォは、三人のハンターたちをステッキで貫き、一人だけ生き延びさせた。
「三人は死んだ。生きているのは、おまえだけだ。さて、どうするかね?」
 低い冷めた声で問いかけるカッツォ。
「……待ってくれ。少しだけ、時間をくれ」
 ハンターが、恐る恐る応えた。
「時間か……。良いだろう」
 カッツォがそう告げると、ハンターは逃げ出した。
 魔導スマートフォンを取り出し、近くにいた別のハンターと連絡を取った。
「予期せぬことが起こった。カッツォ・ヴォイと名乗る男が、現れた。俺一人ではどうすることもできない。至急、援軍を頼む」
 応答したのは、マクシミリアン・ヴァイス(kz0003)だった。
『おまえは、その場から全力で逃げろ。一人で闘える相手ではない。俺たちが到着するまで、無茶なことだけはするな』
 連絡を受けたハンターたちは、マクシミリアンと共に現場へと急いだ。

解説

場所は、グラウンド・ゼロ。

ユニット同行可能(CAM、幻獣、ゴーレム系)
生身での参加も大歓迎

【状況】
カッツォと遭遇した偵察隊のハンターから緊急連絡があり、直ちに現場へ急行

【目的】
カッツォの目的を探る。嫉妬眷属のオート・パラディンは全て倒す


■出没した敵
カッツォ・ヴォイ(kz0224)
災厄の十三魔の一体。サイズ1。
機動力の高さ、カウンター能力の他、配下の自動兵器を強化する能力を持つ。


オート・パラディン(強化型)、5体
生物的なデザインの装甲を持つ人型自動兵器。サイズ3
嫉妬の眷属で、カッツォ・ヴォイの支配下
見た目以上の機動力を持つ。マテリアルレーザー、マテリアルブレードで攻撃する


■補足
クドウ・マコトが搭乗した黒いマスティマは、ワープして、別の場所で静観している
戦闘には参加しない
ハンターたちは今のところ、クドウ・マコトとカッツォ・ヴォイが再会したことは知らない

初期位置は、カッツォから100メートル離れた場所から戦闘開始

マスターより

大林です。
【血断】連動シナリオをお届けします。

クドウと再会したカッツォ・ヴォイ。
どうやら、カッツォなりに、何かを決めたようです。

このままカッツォを野放しにしておくのは、危険なのは明らか。
ラルヴァに見捨てられたカッツォは、何をするか分かりません。

それでは、今回も気合の入ったプレイングを心からお待ちしております!

関連NPC


  • マクシミリアン・ヴァイス(kz0003
    人間(クリムゾンウェスト)|22才|男性|闘狩人(エンフォーサー)
  • 殺人脚本家
    カッツォ・ヴォイ(kz0224
    歪虚|30才|男性|歪虚(ヴォイド)
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2019/05/24 01:38

参加者一覧

  • 未来を示す羅針儀
    ジャック・エルギン(ka1522
    人間(紅)|20才|男性|闘狩人
  • 花言葉の使い手
    カーミン・S・フィールズ(ka1559
    人間(紅)|18才|女性|疾影士
  • 愛おしき『母』
    アリア(ka2394
    人間(紅)|14才|女性|疾影士
  • 紫煙の守護翼
    シガレット=ウナギパイ(ka2884
    人間(紅)|32才|男性|聖導士
  • ルル大学防諜部門長
    フィロ(ka6966
    オートマトン|24才|女性|格闘士
  • 負けない強さを
    リーベ・ヴァチン(ka7144
    ドラグーン|22才|女性|闘狩人
依頼相談掲示板
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2019/05/15 12:16:14
アイコン 相談卓
シガレット=ウナギパイ(ka2884
人間(クリムゾンウェスト)|32才|男性|聖導士(クルセイダー)
最終発言
2019/05/17 08:52:22