ゲスト
(ka0000)
【血断】ヴォイドライブ
マスター:赤山優牙

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在5人 / 3~5人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/05/16 19:00
- リプレイ完成予定
- 2019/05/30 19:00
オープニング
●
ハンターズソサエティの受付嬢である紡伎 希(kz0174)は、窓口での依頼受付から裏方での資料整理まで休む間も無く働いていた。
アルテミス小隊が後方へ移動となり、傲慢王との決戦に参加できない以上、希は自分が出来る事を行うだけだった。
「ちょっといいかなー。希ちゃん」
それは、仕事に忙殺していたある日の事。
廊下の角から、長い黒髪を垂らしながら、ルミ・ヘヴンズドア(kz0060)が、ちょいちょいと手招きしていた。
この先輩受付嬢には、希は何かと世話になる事が多かった。
昨年のクリスマスケーキの時も、沢山いる受付嬢の中から声を掛けられたような……贔屓という訳ではないが、希にとっては先輩であり、そして、親しい“姉”である。
「はい。なんでしょうか、ルミ様」
「実はさ、ちょーと、手伝って貰いたい事があるんだけど……いいかな?」
珍しく遠慮気味な先輩に希は満面の笑みを浮かべた。
こういう機会が無いと、日頃の恩返しもできないし、何より、また自分を頼ってくれる事が嬉しかった。
「もちろんです」
「希ちゃんなら、そう言ってくれると思ったよ~。これ、絶対に秘密だからねっ!」
手渡されたのは、ちょっと薄めの書類の束。
表紙にはリアルブルーの楽器が描かれていた。
「これは?」
「ふふ~ん☆」
口元に人差し指を当ててルミはウィンクした。
言葉に出してはいけない程、きっと、重要かつ機密な事なのだろう。
パラパラと書類を捲り、希はワッと驚きの声を上げそうになった。その口を、ルミが慌てて抑える。
先輩の柔らかい手の感触と甘い香りを受けながら、希はコクコクと頷いた。
「壁に耳あり障子に目ありってね!」
「分かりました。精一杯、お手伝いさせて貰いますね」
希は囁くように静かに――しかし、力強く宣言するのであった。
●
「もうすぐ……“時間”かな?」
チラリと時計を見る希。
宣言通り、手伝える事は全部出来た。最低限の手続きや警備の手配、物品の調達。
後は“時間”になったら、現地に行くだけだ。そこで警備に徹するか、それとも、想いのままに叫ぶかは、まだ決めていない。
「あれ? ルミ様の仕事書類が残ったままだ」
束かカウンターに置いてあるのを見つけ、希はそれを手に取る。
直近の依頼に関する資料のようだ。先輩も先輩で、受付嬢として忙しい日々を送っていたのだろう。
大事な資料なのは分かるので、希はそれを控え室にある彼女の机へと持っていく事にした。
「お邪魔しま……誰もいませんね」
いつもは誰かは休憩している控え室だが、珍しく誰もいなかった。
希はルミの机へと向かい資料を置こうとしたが、机の引き出しが少し開いている事に気が付いた。
「確か、いつもここに入れていたような……」
呟きながら引き出しを開け、斜めに崩れている本や書類を直した時だった。
本と本の隙間に、透明なフィルムのようなもので綺麗に保管されている手紙のようなものが挟まっていたのを希は見つけた。
変に折れてしまってはと思い、それを手に取る。
「……こ、これは!?」
ルミ宛の手紙。差出人は――ソルラ・クートと書かれていた。
一瞬、頭が真っ白になる希。
王国騎士であったソルラと同盟領を中心として活動する受付嬢であるルミに接点があるとは思いもしなかった。
読んではダメだと思いながらも、手紙の内容を読んでしまう希。
手紙には緑髪の少女の事が記してあった。
受付嬢として頑張っているのか、悩んでいる事がないのか、不安な事がないのか。
王国から離れる事が出来ない騎士という立場にあるので、都合がついたら、ルミにみてて貰いたいと。
そして、騎士である以上、万が一の事はいつでもあり得るので、もしもの時は――自分に代わって、緑髪の少女が進む道を見届けて欲しいと。
「う……うぅ……」
声をつまらせてながら涙を零す希。
今は亡き恩人から“願い”と、懇意してくれる先輩の“優しさ”に触れて。
人は、誰かの為に繋がっているのだ。それが義務や仕事ではなくとも、想いとして、確かに、希の手に今、あった。
大事に大事に手紙を正しく戻し、持ってきた資料を置いた。
●
涙を拭いつつ、持ち場に戻った希に緊急の依頼書が回ってきていた。
なんでも、このリゼリオ郊外に歪虚か雑魔の姿が確認できたという。
「なんで、こんなタイミングに!」
時計の針は“時間”を迎えようとしていた。
リゼリオの防備は万全だ。だからといって歪虚が襲来したら多少の騒ぎにはなる。
その騒ぎと、ルミ先輩がやろうとしている事が合わさったら……予想外の惨事に発展する可能性も捨てきれない。
「緊急依頼として出したら、過剰に反応させてしまうかもしれない。けれど、ここで黙ってみている事だって、できない!」
正式な依頼では報酬の認可は大切な所だ。よほど緊急の依頼であれば、受付嬢の一存で決められるケースもあるかもしれないが。
だから、今回、現れた敵の脅威が分からない以上、どの程度の報酬なのかを簡単には決められないし承認も必要。しかし、ゆっくりしていられる状況でもない。
「…………」
手早くハンター用の依頼書を仕上げると、希は魔導剣弓を背負う。
カウンターから飛び出しながら、掲示板に依頼書をバンっと張り付けるとそのまま、外に向かって走り出す。
希が雑に張り付けた依頼書はこう書かれていた。
『大切な人の大舞台を守る為に不埒な輩を排除するお手伝いです』
――と。
ハンターズソサエティの受付嬢である紡伎 希(kz0174)は、窓口での依頼受付から裏方での資料整理まで休む間も無く働いていた。
アルテミス小隊が後方へ移動となり、傲慢王との決戦に参加できない以上、希は自分が出来る事を行うだけだった。
「ちょっといいかなー。希ちゃん」
それは、仕事に忙殺していたある日の事。
廊下の角から、長い黒髪を垂らしながら、ルミ・ヘヴンズドア(kz0060)が、ちょいちょいと手招きしていた。
この先輩受付嬢には、希は何かと世話になる事が多かった。
昨年のクリスマスケーキの時も、沢山いる受付嬢の中から声を掛けられたような……贔屓という訳ではないが、希にとっては先輩であり、そして、親しい“姉”である。
「はい。なんでしょうか、ルミ様」
「実はさ、ちょーと、手伝って貰いたい事があるんだけど……いいかな?」
珍しく遠慮気味な先輩に希は満面の笑みを浮かべた。
こういう機会が無いと、日頃の恩返しもできないし、何より、また自分を頼ってくれる事が嬉しかった。
「もちろんです」
「希ちゃんなら、そう言ってくれると思ったよ~。これ、絶対に秘密だからねっ!」
手渡されたのは、ちょっと薄めの書類の束。
表紙にはリアルブルーの楽器が描かれていた。
「これは?」
「ふふ~ん☆」
口元に人差し指を当ててルミはウィンクした。
言葉に出してはいけない程、きっと、重要かつ機密な事なのだろう。
パラパラと書類を捲り、希はワッと驚きの声を上げそうになった。その口を、ルミが慌てて抑える。
先輩の柔らかい手の感触と甘い香りを受けながら、希はコクコクと頷いた。
「壁に耳あり障子に目ありってね!」
「分かりました。精一杯、お手伝いさせて貰いますね」
希は囁くように静かに――しかし、力強く宣言するのであった。
●
「もうすぐ……“時間”かな?」
チラリと時計を見る希。
宣言通り、手伝える事は全部出来た。最低限の手続きや警備の手配、物品の調達。
後は“時間”になったら、現地に行くだけだ。そこで警備に徹するか、それとも、想いのままに叫ぶかは、まだ決めていない。
「あれ? ルミ様の仕事書類が残ったままだ」
束かカウンターに置いてあるのを見つけ、希はそれを手に取る。
直近の依頼に関する資料のようだ。先輩も先輩で、受付嬢として忙しい日々を送っていたのだろう。
大事な資料なのは分かるので、希はそれを控え室にある彼女の机へと持っていく事にした。
「お邪魔しま……誰もいませんね」
いつもは誰かは休憩している控え室だが、珍しく誰もいなかった。
希はルミの机へと向かい資料を置こうとしたが、机の引き出しが少し開いている事に気が付いた。
「確か、いつもここに入れていたような……」
呟きながら引き出しを開け、斜めに崩れている本や書類を直した時だった。
本と本の隙間に、透明なフィルムのようなもので綺麗に保管されている手紙のようなものが挟まっていたのを希は見つけた。
変に折れてしまってはと思い、それを手に取る。
「……こ、これは!?」
ルミ宛の手紙。差出人は――ソルラ・クートと書かれていた。
一瞬、頭が真っ白になる希。
王国騎士であったソルラと同盟領を中心として活動する受付嬢であるルミに接点があるとは思いもしなかった。
読んではダメだと思いながらも、手紙の内容を読んでしまう希。
手紙には緑髪の少女の事が記してあった。
受付嬢として頑張っているのか、悩んでいる事がないのか、不安な事がないのか。
王国から離れる事が出来ない騎士という立場にあるので、都合がついたら、ルミにみてて貰いたいと。
そして、騎士である以上、万が一の事はいつでもあり得るので、もしもの時は――自分に代わって、緑髪の少女が進む道を見届けて欲しいと。
「う……うぅ……」
声をつまらせてながら涙を零す希。
今は亡き恩人から“願い”と、懇意してくれる先輩の“優しさ”に触れて。
人は、誰かの為に繋がっているのだ。それが義務や仕事ではなくとも、想いとして、確かに、希の手に今、あった。
大事に大事に手紙を正しく戻し、持ってきた資料を置いた。
●
涙を拭いつつ、持ち場に戻った希に緊急の依頼書が回ってきていた。
なんでも、このリゼリオ郊外に歪虚か雑魔の姿が確認できたという。
「なんで、こんなタイミングに!」
時計の針は“時間”を迎えようとしていた。
リゼリオの防備は万全だ。だからといって歪虚が襲来したら多少の騒ぎにはなる。
その騒ぎと、ルミ先輩がやろうとしている事が合わさったら……予想外の惨事に発展する可能性も捨てきれない。
「緊急依頼として出したら、過剰に反応させてしまうかもしれない。けれど、ここで黙ってみている事だって、できない!」
正式な依頼では報酬の認可は大切な所だ。よほど緊急の依頼であれば、受付嬢の一存で決められるケースもあるかもしれないが。
だから、今回、現れた敵の脅威が分からない以上、どの程度の報酬なのかを簡単には決められないし承認も必要。しかし、ゆっくりしていられる状況でもない。
「…………」
手早くハンター用の依頼書を仕上げると、希は魔導剣弓を背負う。
カウンターから飛び出しながら、掲示板に依頼書をバンっと張り付けるとそのまま、外に向かって走り出す。
希が雑に張り付けた依頼書はこう書かれていた。
『大切な人の大舞台を守る為に不埒な輩を排除するお手伝いです』
――と。
解説
●目的
敵勢力の殲滅
●内容
リゼリオ郊外に出現した嫉妬(ピグマリオ)を速やかに殲滅する。
●状況
リゼリオ郊外の丘に出現した金属人形の群れと対峙している所からスタート。
戦闘開始時に“時間”を迎え、ルミの歌声が聞こえる中での戦闘となる。
●味方勢力
紡伎 希(kz0174)
ハンターズソサエティの受付嬢。人物の詳細はNPCページを参照の事。
魔導剣弓を装備している。サブクラスは猟撃士。
●敵勢力
金属人形(銅) 十数体 サイズ1。
金属のようなもので造られたマネキンっぽい人形の歪虚。嫉妬に分類される。
防御点が高く、属性攻撃にも耐性がある他、何かしらの耐性がある模様だが現時点では不明。
攻撃方法は刀剣や銃、弓類となる他、連携攻撃を仕掛けてくる。
●他
ただ討伐するだけではなく、想いの丈を叫んだ方が、達成度としては上がります。
また、速やかに討伐できた場合、“時間”が続いている間に、リゼリオに帰還する事ができます。
依頼の表向きには『大切な人の大舞台を守る為に不埒な輩を排除するお手伝い』という事で、難易度は普通になっていますが、実質的にはやや難しい相当です。
かつ、お手伝いという事なので、金銭報酬はありませんのでご注意下さい。
のどかMSのイベシナへの同時参加を否定するものではありませんが、同時参加された場合は、こちらの判定内容がイベシナに反映される可能性があります。
敵勢力の殲滅
●内容
リゼリオ郊外に出現した嫉妬(ピグマリオ)を速やかに殲滅する。
●状況
リゼリオ郊外の丘に出現した金属人形の群れと対峙している所からスタート。
戦闘開始時に“時間”を迎え、ルミの歌声が聞こえる中での戦闘となる。
●味方勢力
紡伎 希(kz0174)
ハンターズソサエティの受付嬢。人物の詳細はNPCページを参照の事。
魔導剣弓を装備している。サブクラスは猟撃士。
●敵勢力
金属人形(銅) 十数体 サイズ1。
金属のようなもので造られたマネキンっぽい人形の歪虚。嫉妬に分類される。
防御点が高く、属性攻撃にも耐性がある他、何かしらの耐性がある模様だが現時点では不明。
攻撃方法は刀剣や銃、弓類となる他、連携攻撃を仕掛けてくる。
●他
ただ討伐するだけではなく、想いの丈を叫んだ方が、達成度としては上がります。
また、速やかに討伐できた場合、“時間”が続いている間に、リゼリオに帰還する事ができます。
依頼の表向きには『大切な人の大舞台を守る為に不埒な輩を排除するお手伝い』という事で、難易度は普通になっていますが、実質的にはやや難しい相当です。
かつ、お手伝いという事なので、金銭報酬はありませんのでご注意下さい。
のどかMSのイベシナへの同時参加を否定するものではありませんが、同時参加された場合は、こちらの判定内容がイベシナに反映される可能性があります。
マスターより
●挨拶
皆さん、こんばんわ。AdivMSの赤山です。今回は、のどかMSとのコラボで【血断】連動です!
調整や確認など、諸々、のどかMSにこの場を借りて感謝申し上げます。
●攻略のヒント
イメージする強さとは、【心技体】3要素が揃ってこそと考えます
【心】とは、心情。どういう気持ちで、なぜこの依頼に臨むのか
【技】とは、戦いに対する行動指標
【体】とは、鍛え上げた皆様のステータス
(某なないろMSのページより転記)
今回の戦いは上記を強くイメージしたものとなります。
言うまでもないですが、作戦の失敗はNPCを含め重大な結果に繋がります。白紙やスキル・アイテムのセットミスにはご注意下さい。
皆さん、こんばんわ。AdivMSの赤山です。今回は、のどかMSとのコラボで【血断】連動です!
調整や確認など、諸々、のどかMSにこの場を借りて感謝申し上げます。
●攻略のヒント
イメージする強さとは、【心技体】3要素が揃ってこそと考えます
【心】とは、心情。どういう気持ちで、なぜこの依頼に臨むのか
【技】とは、戦いに対する行動指標
【体】とは、鍛え上げた皆様のステータス
(某なないろMSのページより転記)
今回の戦いは上記を強くイメージしたものとなります。
言うまでもないですが、作戦の失敗はNPCを含め重大な結果に繋がります。白紙やスキル・アイテムのセットミスにはご注意下さい。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/05/23 15:19
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/05/15 13:26:41 |
|
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【相談卓】想いとともに Uisca=S=Amhran(ka0754) エルフ|17才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2019/05/15 22:13:05 |