ゲスト
(ka0000)
カッテくんは休みたい
マスター:神宮寺飛鳥

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在4人 / 3~4人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/05/20 22:00
- リプレイ完成予定
- 2019/05/29 22:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
オペレーション・ブラッドアウトにいち早く合流を決めたゾンネンシュトラール帝国では、淡々と戦支度が進められていた。
この国は元々そういうモノで、どこかに殴り込みをかけるという点においては迷いがない。
とりあえず邪神という最大の脅威を撃破しなければ国の未来も利権もないので、帝国軍も元テロリストも仲良く肩を並べて軍備を増強している。
邪神討伐に戦力を送り込むにしてもその間にグラウンド・ゼロ以外のエリアが攻撃されないとも限らず、国の守りも重要となる。
皇帝ヴィルヘルミナ・ウランゲルが未だグラウンド・ゼロとリゼリオを行き来しながらシェオル型歪虚討伐に勤しんでいるとなると、防備の方は弟のカッテ・ウランゲルの仕事であった。
「まあ、いつもそんなものなのですが」
執務机の上でペンを走らせながら少年は小さく息を吐く。
思いの外仕事が溜まっていないのは、書類にサインしたり方々に指示をする以外の姉の業務を、部分的にヒルデブラント・ウランゲルが補っているからだ。
自称・本物のナイトハルトという謎の英霊も絶火騎士を率いて領内の歪虚討伐に乗り出しており、戦力を国外に派遣しているとは思えない程情勢は安定していた。
「最近は陛下が真面目にお仕事をしてくださるお陰もあって、むしろ時間を持て余しますね。うんうん……マテリアルの炎で焼かれると真面目になってくれるというのなら、国外に派遣するだけの価値があるというものです」
冗談なのか本気なのかよくわからない独り言に、四大精霊サンデルマンが口を挟む。
『……カッテよ。承知しているとは思うが、私も時が来れば前線に向かうつもりだ』
「当然でしょうね。四大精霊には相応の役割もありますから」
『邪神との最後の戦いとあっては、私も無事では済まないだろう……。故に、カッテよ。私は……お前が心配なのだ』
きょとんと、目を丸くする皇子。
こういう言い方もあれだが、ぶっちゃけこの城にいる臣下は誰一人として彼を心配しない。
良くも悪くも、カッテは完璧だった。
為政者としては明確にヴィルヘルミナより王道を往く存在である。外交、内政、なんでもござれの神童だ。
あのウランゲル一族からなんでこんなのが産まれたの? 突然変異なの? と飽きる程言われてきた。本人も知りたいと思ってる。
そんな彼は(ヴィルヘルミナのしわ寄せもあるだろうが)国民から絶大な信頼を帯びている。ので、心配されることなどほとんどなかった。
『お前は……一見すると完璧だが、どこか危うい部分もある……』
「私もウランゲルの血を引いていますから、確かに博打を好む傾向はありますが」
よ~~~~~~く考えて、予め策を巡らせておきながら一番肝心なところは博打にする、というのがカッテのやり口だ。
調和のとれたフィフティ・フィフティにならないと、ギャンブルはおもしろくない――とのこと。
「働きぶりや私生活……というレベルの話ではないんですね?」
『ああ……。お前はもうすこし、生物的な無駄を嗜んだ方が良い。例えば……恋であるとか』
「恋ですか。私は恋を生物的な無駄とは思いませんね。種の存続において、恋愛という感情は――」
『そういうところ……そういうところだぞ、カッテ』
「わかっていますよ。今のはジョークです。しかし遺憾ですね、サンデルマン。私に恋愛経験がないと仰るのですか?」
『あるのか……?』
「一応、私も皇族ですから。バレンタインデーなどには大量にチョコレートをいただきます。まあ、だいたい毒見に消えてしまうのですが……」
『チョコレートはノーカウントだ……』
楽し気に笑い、カッテは腕を組む。
「要するに、少し休めということですね?」
確かに最近は少し余裕も出てきた。帝国領内での事件が減少したおかげだ。
歪虚問題に割いていたリソースは、今や国の未来を創るために当てられている。そういう意味で忙しさは緩和していないが、喫緊の命に係わるような問題が少なくなったのは事実だ。
『お前は……休日には何をしているのだ?』
「急ぎではない仕事をしています。……え~と、わかりました、わかりましたから。そんな憐れむような顔をしないでください」
サンデルマンに表情はない。が、付き合いが長くなり、カッテにはわかるようになってきた。
「しかし、私は姉上と違って護衛もつけずに街を歩けるような腕っぷしではありません。必然的に城内での活動に限られます」
『ハンターを呼べばよかろう』
「世界中が大変なこの時期に、ごく個人的な理由で……ですか?」
『だからこそ、だ。ハンターにも、休息は必要なのだ……』
「流石に詭弁だと思いますが……まあ、確かにハンターと言えども365日最前線に詰めているわけではないでしょうから、手の空いている方が引き受けてくださるでしょう」
うんうんと二度頷き、それからカッテはポンと手を叩く。
「そうだ。せっかくですから、女性とデートをしてみたいですね」
『何ぃ!?』
「あなたが言い出したんじゃないですか。確かに私は、姉が姉なので普通の女性に不慣れです。せっかくの機会ですから、普通に街など歩いてみたいものですね……ふふふ」
窓の向こうを眺めながら、にこにこと微笑むカッテ。
どこまで本気かは四大精霊にもわからなかったが、当人が気分転換できるのならそれでいいかと考え、それ以上ツッコミはいれなかった。
かくして、ただカッテ皇子が街をぶらつくだけの熾烈な戦いが幕を開けようとしていた……。
オペレーション・ブラッドアウトにいち早く合流を決めたゾンネンシュトラール帝国では、淡々と戦支度が進められていた。
この国は元々そういうモノで、どこかに殴り込みをかけるという点においては迷いがない。
とりあえず邪神という最大の脅威を撃破しなければ国の未来も利権もないので、帝国軍も元テロリストも仲良く肩を並べて軍備を増強している。
邪神討伐に戦力を送り込むにしてもその間にグラウンド・ゼロ以外のエリアが攻撃されないとも限らず、国の守りも重要となる。
皇帝ヴィルヘルミナ・ウランゲルが未だグラウンド・ゼロとリゼリオを行き来しながらシェオル型歪虚討伐に勤しんでいるとなると、防備の方は弟のカッテ・ウランゲルの仕事であった。
「まあ、いつもそんなものなのですが」
執務机の上でペンを走らせながら少年は小さく息を吐く。
思いの外仕事が溜まっていないのは、書類にサインしたり方々に指示をする以外の姉の業務を、部分的にヒルデブラント・ウランゲルが補っているからだ。
自称・本物のナイトハルトという謎の英霊も絶火騎士を率いて領内の歪虚討伐に乗り出しており、戦力を国外に派遣しているとは思えない程情勢は安定していた。
「最近は陛下が真面目にお仕事をしてくださるお陰もあって、むしろ時間を持て余しますね。うんうん……マテリアルの炎で焼かれると真面目になってくれるというのなら、国外に派遣するだけの価値があるというものです」
冗談なのか本気なのかよくわからない独り言に、四大精霊サンデルマンが口を挟む。
『……カッテよ。承知しているとは思うが、私も時が来れば前線に向かうつもりだ』
「当然でしょうね。四大精霊には相応の役割もありますから」
『邪神との最後の戦いとあっては、私も無事では済まないだろう……。故に、カッテよ。私は……お前が心配なのだ』
きょとんと、目を丸くする皇子。
こういう言い方もあれだが、ぶっちゃけこの城にいる臣下は誰一人として彼を心配しない。
良くも悪くも、カッテは完璧だった。
為政者としては明確にヴィルヘルミナより王道を往く存在である。外交、内政、なんでもござれの神童だ。
あのウランゲル一族からなんでこんなのが産まれたの? 突然変異なの? と飽きる程言われてきた。本人も知りたいと思ってる。
そんな彼は(ヴィルヘルミナのしわ寄せもあるだろうが)国民から絶大な信頼を帯びている。ので、心配されることなどほとんどなかった。
『お前は……一見すると完璧だが、どこか危うい部分もある……』
「私もウランゲルの血を引いていますから、確かに博打を好む傾向はありますが」
よ~~~~~~く考えて、予め策を巡らせておきながら一番肝心なところは博打にする、というのがカッテのやり口だ。
調和のとれたフィフティ・フィフティにならないと、ギャンブルはおもしろくない――とのこと。
「働きぶりや私生活……というレベルの話ではないんですね?」
『ああ……。お前はもうすこし、生物的な無駄を嗜んだ方が良い。例えば……恋であるとか』
「恋ですか。私は恋を生物的な無駄とは思いませんね。種の存続において、恋愛という感情は――」
『そういうところ……そういうところだぞ、カッテ』
「わかっていますよ。今のはジョークです。しかし遺憾ですね、サンデルマン。私に恋愛経験がないと仰るのですか?」
『あるのか……?』
「一応、私も皇族ですから。バレンタインデーなどには大量にチョコレートをいただきます。まあ、だいたい毒見に消えてしまうのですが……」
『チョコレートはノーカウントだ……』
楽し気に笑い、カッテは腕を組む。
「要するに、少し休めということですね?」
確かに最近は少し余裕も出てきた。帝国領内での事件が減少したおかげだ。
歪虚問題に割いていたリソースは、今や国の未来を創るために当てられている。そういう意味で忙しさは緩和していないが、喫緊の命に係わるような問題が少なくなったのは事実だ。
『お前は……休日には何をしているのだ?』
「急ぎではない仕事をしています。……え~と、わかりました、わかりましたから。そんな憐れむような顔をしないでください」
サンデルマンに表情はない。が、付き合いが長くなり、カッテにはわかるようになってきた。
「しかし、私は姉上と違って護衛もつけずに街を歩けるような腕っぷしではありません。必然的に城内での活動に限られます」
『ハンターを呼べばよかろう』
「世界中が大変なこの時期に、ごく個人的な理由で……ですか?」
『だからこそ、だ。ハンターにも、休息は必要なのだ……』
「流石に詭弁だと思いますが……まあ、確かにハンターと言えども365日最前線に詰めているわけではないでしょうから、手の空いている方が引き受けてくださるでしょう」
うんうんと二度頷き、それからカッテはポンと手を叩く。
「そうだ。せっかくですから、女性とデートをしてみたいですね」
『何ぃ!?』
「あなたが言い出したんじゃないですか。確かに私は、姉が姉なので普通の女性に不慣れです。せっかくの機会ですから、普通に街など歩いてみたいものですね……ふふふ」
窓の向こうを眺めながら、にこにこと微笑むカッテ。
どこまで本気かは四大精霊にもわからなかったが、当人が気分転換できるのならそれでいいかと考え、それ以上ツッコミはいれなかった。
かくして、ただカッテ皇子が街をぶらつくだけの熾烈な戦いが幕を開けようとしていた……。
解説
●目的
カッテ・ウランゲルと一緒に街をぶらつく。
●概要
カッテ・ウランゲル皇子と帝都バルトアンデルスをぶらつきます。
カッテ皇子には公務がある&覚醒者ではないので転移門が使えないという都合上、バルトアンデルス城から遠く離れることはできません。
基本的には帝都を舞台としていますが、帝都から少し離れる程度(日帰り可能程度)であれば、出かける事も可能です。
いちおう、ハンターは護衛として同行しますが、このシナリオ中に悪漢に襲われたりすることはありません。
カッテはそもそも休日に遊ぶという感覚がないため、街に行っても何をすればいいのかわかりません。
よって「何がしたいか?」などを問いかけても要領を得ないので、ハンターがいいと思う休日の過ごし方を教えてあげましょう。
だいたいお昼くらいから開始して、日が暮れたら終了となります。
●わくわく登場人物
「カッテくん」
ウランゲル一族に産まれてしまった突然変異個体。母親に似たのだろうか。
きれいな顔をしているが、よ~く見てるとたまにワイルドなので、獅子王の血を感じられる。
文武両道、礼儀正しく笑顔を絶やさないが、ちょっと本心は分かりづらい。
運動も勉強もできるので、基本的にはどんな場所に連れて行ってもそこそこ楽しめるだろう。
大抵のことは受け入れてくれるので、「女装してください!」とか無茶言っても普通にやってくれる器量を持つ漢。
「サンデルマンくん」
正義を司る四大精霊。すごくつよい。
帝国で色々正義に纏わる事件があって、ご照覧あれと言われたから見てたけど、もうそこまで見る事もなくなって最近は隠居気味。
オペレーション・ブラッドアウトにあわせて我も邪神討伐に参戦じゃ! と意気込んでいる。
ここに書いてあるけど、実質シナリオ中では関係ない。呼べばちょっとくらいは出てもいい。
カッテ・ウランゲルと一緒に街をぶらつく。
●概要
カッテ・ウランゲル皇子と帝都バルトアンデルスをぶらつきます。
カッテ皇子には公務がある&覚醒者ではないので転移門が使えないという都合上、バルトアンデルス城から遠く離れることはできません。
基本的には帝都を舞台としていますが、帝都から少し離れる程度(日帰り可能程度)であれば、出かける事も可能です。
いちおう、ハンターは護衛として同行しますが、このシナリオ中に悪漢に襲われたりすることはありません。
カッテはそもそも休日に遊ぶという感覚がないため、街に行っても何をすればいいのかわかりません。
よって「何がしたいか?」などを問いかけても要領を得ないので、ハンターがいいと思う休日の過ごし方を教えてあげましょう。
だいたいお昼くらいから開始して、日が暮れたら終了となります。
●わくわく登場人物
「カッテくん」
ウランゲル一族に産まれてしまった突然変異個体。母親に似たのだろうか。
きれいな顔をしているが、よ~く見てるとたまにワイルドなので、獅子王の血を感じられる。
文武両道、礼儀正しく笑顔を絶やさないが、ちょっと本心は分かりづらい。
運動も勉強もできるので、基本的にはどんな場所に連れて行ってもそこそこ楽しめるだろう。
大抵のことは受け入れてくれるので、「女装してください!」とか無茶言っても普通にやってくれる器量を持つ漢。
「サンデルマンくん」
正義を司る四大精霊。すごくつよい。
帝国で色々正義に纏わる事件があって、ご照覧あれと言われたから見てたけど、もうそこまで見る事もなくなって最近は隠居気味。
オペレーション・ブラッドアウトにあわせて我も邪神討伐に参戦じゃ! と意気込んでいる。
ここに書いてあるけど、実質シナリオ中では関係ない。呼べばちょっとくらいは出てもいい。
マスターより
お世話になっております。神宮寺です。
【血断】に合わせて帝国領内のシナリオもポツポツ出したいのですが、とりあえず筆慣らし的に一本。
カッテ皇子とイチャイチャするだけのゆる~いシナリオなので、そういうニッチな需要にご利用ください。
それではよろしくお願い致します。
【血断】に合わせて帝国領内のシナリオもポツポツ出したいのですが、とりあえず筆慣らし的に一本。
カッテ皇子とイチャイチャするだけのゆる~いシナリオなので、そういうニッチな需要にご利用ください。
それではよろしくお願い致します。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/05/29 23:58
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/05/16 00:26:30 |
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相談卓 シェリル・マイヤーズ(ka0509) 人間(リアルブルー)|14才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2019/05/20 00:33:04 |