ゲスト
(ka0000)
丘にそびえる骨巨人
マスター:馬車猪

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
アム・シェリタ―揺籃館―- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在10人 / 5~10人
- ユニット参加人数
- 現在9 / 0~10
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/06/10 22:00
- リプレイ完成予定
- 2019/06/19 22:00
オープニング
※このシナリオは難易度が高く設定されています。所持金の大幅な減少や装備アイテムの損失、場合によっては、再起不能、死亡判定が下される可能性があります。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●骨の歪虚
灰色の巨人がいる。
至近距離からなら、五体全てが人骨でできているのが分かるだろう。
人間が視界に入り、冷たいマテリアルが虚ろな眼窩に集まった。
そして巨人は動き出す。
片手で掴んだ土は圧縮されて鉄以上の固さを持ち、怨念と負マテリアルに支えられた巨腕が投石機として機能する。
分厚い盾ごと全身鎧の兵が吹き飛び、背後のVolcaniusに圧縮塊ごとめり込んだ。
だがVolcaniusは単独ではない。
大破した個体を除く全機がひたすら炸裂弾を連射して、小高い丘の上にそびえる骨巨人を削る。
「敵増援っ!」
丘からスケルトンが下ってくる。
錆びた大盾と槍を構えた、古臭い密集陣形だ。
知性の薄いスケルトンでは素早い方向変更は不可能。
しかし広範囲殲滅力を持たない兵士では足止め困難で、Volcaniusの一部を迎撃に回さざるを得なくなり骨巨人への圧力が鈍る。
最終的には泥沼の消耗戦にもつれこみ、少数の兵士とVolcaniusだけが生き残った。
●一般的王国領主の足掻き
隣領を滅ぼせるだけの戦力だった。
先陣は薄い革鎧の覚醒者達。
雑魔なら無傷で仕留められる剣技と10中9躱せる回避の技を兼ね備え、強力な部隊を相手にしてもしぶとく持ち堪える。
本陣の中心は真新しいVolcaniusだ。
炸裂弾を山ほど積み込まれ、護衛の重装甲兵に守られている。
ワイバーンのような空中戦力は無いが、全ての隊に通信機と双眼鏡と自転車が行き渡っている。
隣接領主全員が連合しても勝ち目のない戦力だったのだ。
「Volcaniusの下半身が動きません!」
「後回しだ。負傷者最優先で後送しろっ」
「順番ん? 傷が重いのからだ身分など無視せんか!」
なのに半壊した。
隣領との境界が入り組みすぎた土地へ攻め入り、長年そこを占拠している歪虚相手に力を使い尽くした。
「閣下」
累代の家臣が、ママチャリでやって来て主に諫言しようとした。
「分かっている」
鍛え抜かれた体を野戦服で包んだ貴族が、眉間に深い皺を寄せため息を耐える。
幸運にも戦死者0だが重傷者は多数。
Volcaniusもメーカー修理が必要な個体が3割を超えた。
消費した弾薬やポーションの補給にかかる費用で今年の予算が尽きる。
「しかしやらねばならんのだ。私の予想が半分でも当たっていれば……」
少し前、ハンターズソサエティー支部に立ち寄ったときのことを思い出す。
職員にはいつも通りに丁寧に応対されたが、域内政治で培った危機感が人生最大の警鐘を鳴らしていた。
「領民の移送は順調か」
「防壁内への予定通り今月末には完了する見込みです。今回の歪虚討伐で旧道が使えるようになりますので、1週間程度早くなる可能性が……」
「2週間早めろ。王都の資産を売り払って馬車購入に充てるように」
「若っ!」
家臣が顔をあげた。
「何を考えているのです。このままでは次の代に引き継ぐことも」
主君が乱心したなら、影腹を切り押し込めるつもりだった。
「全滅すれば終わりなのだ」
領主の瞳を見た瞬間、家臣の舌が凍り、納得できてしまった。
「初代からの歴史も、領民に苦労を強いて維持してきた物も、全て消えるのだ」
万が一王都が滅んでも生き抜く自信はある。
だが、この後発生するのは大精霊が滅んでもおかしくなく大動乱だ。
「残りの歪虚の始末はハンターに依頼する。お前も妻子は街に避難させておけ」
家臣は、ただうなずくことしかできなかった。
●査問会
「君、情報を売り渡したのかい?」
「ネタは割れてるんだよ。今認めれば情状酌量も……」
圧迫面接より数割増しの圧力を受けているのに、自称美人受付なオフィス職員は鼻で笑って肩をすくめた。
「小芝居は止めて下さいよ。勘や知恵がいけてる人なら気付いて当然です」
王国の領主には鈍いのが多いですけどねと放言しながら、ハンターでも職員でもないのに気付いている者のリストを差し出す。
「あの司祭なんてその日のうちに突入作戦への参加希望出してきましたよ。このリスト以外でも、気付いていないフリをして動いている人は多いと思いますよ」
「やはりそうか」
「いや部長、丸め込まれないでください」
「小芝居は止めて下さいと言いましたよ? 私は王国からの依頼を処理しなきゃいけないんで邪魔しないでください」
うっかり表情に出してばれたことを勢いで誤魔化し、職員は依頼票作成にとりかかった。
●見落とされていた2体目
「あれが依頼の歪虚になります」
案内の兵士が指差す丘に双眼鏡を向けると、CAMを縦に4つ重ねたほどもある巨人が周囲を警戒していた。
「数日前、領主様が同種の歪虚を討伐しました。その時は途中で大量の雑魔が……ええ、写真はこれになります」
スケルトンファランクスという、ファンタジーかつホラーな物が映っている。
「我々は後方支援しかできません。スケルトン2~3体であればどこに逃げても追いついて倒すつもりですが、それ以上のことは……」
写真から顔を上げ双眼鏡を使う。
最初から気になってはいたのだが、丘の奥にある小さな丘に、もう1体の骨巨人が潜んでいることについて説明してくれないのだろうか。
「もう……1体?」
念のため尋ねて見ると、真面目な場面で冗談を言われたときのような戸惑いの表情だった。
「もう1体ですって!?」
真実と分かってからは顔が真っ青だ。
一言断ってから通信機越しに領主に回線を繋ぐ。
「ハンターが偽る理由はない。真実として応対しろ。……報酬の増額は私からソサエティーに伝える」
「了解です。……あの、できれば依頼継続をお願いしたいのですが」
申し訳なさそうに言う兵士に、気にするなとうなずいてみせる。
「そんな……。いえ、ありがとうございます」
この依頼で死ぬつもりのように思われている気がする。
この程度の敵戦力は、最近では珍しくもない。
シェオルがいない分楽とすらいえる。
貴方は同行者と共に、作戦開始前の準備を進めるのだった。
再起不能、死亡判定の下されたキャラクターはログイン、及びコンテンツへのアクセスが制限されます。
●骨の歪虚
灰色の巨人がいる。
至近距離からなら、五体全てが人骨でできているのが分かるだろう。
人間が視界に入り、冷たいマテリアルが虚ろな眼窩に集まった。
そして巨人は動き出す。
片手で掴んだ土は圧縮されて鉄以上の固さを持ち、怨念と負マテリアルに支えられた巨腕が投石機として機能する。
分厚い盾ごと全身鎧の兵が吹き飛び、背後のVolcaniusに圧縮塊ごとめり込んだ。
だがVolcaniusは単独ではない。
大破した個体を除く全機がひたすら炸裂弾を連射して、小高い丘の上にそびえる骨巨人を削る。
「敵増援っ!」
丘からスケルトンが下ってくる。
錆びた大盾と槍を構えた、古臭い密集陣形だ。
知性の薄いスケルトンでは素早い方向変更は不可能。
しかし広範囲殲滅力を持たない兵士では足止め困難で、Volcaniusの一部を迎撃に回さざるを得なくなり骨巨人への圧力が鈍る。
最終的には泥沼の消耗戦にもつれこみ、少数の兵士とVolcaniusだけが生き残った。
●一般的王国領主の足掻き
隣領を滅ぼせるだけの戦力だった。
先陣は薄い革鎧の覚醒者達。
雑魔なら無傷で仕留められる剣技と10中9躱せる回避の技を兼ね備え、強力な部隊を相手にしてもしぶとく持ち堪える。
本陣の中心は真新しいVolcaniusだ。
炸裂弾を山ほど積み込まれ、護衛の重装甲兵に守られている。
ワイバーンのような空中戦力は無いが、全ての隊に通信機と双眼鏡と自転車が行き渡っている。
隣接領主全員が連合しても勝ち目のない戦力だったのだ。
「Volcaniusの下半身が動きません!」
「後回しだ。負傷者最優先で後送しろっ」
「順番ん? 傷が重いのからだ身分など無視せんか!」
なのに半壊した。
隣領との境界が入り組みすぎた土地へ攻め入り、長年そこを占拠している歪虚相手に力を使い尽くした。
「閣下」
累代の家臣が、ママチャリでやって来て主に諫言しようとした。
「分かっている」
鍛え抜かれた体を野戦服で包んだ貴族が、眉間に深い皺を寄せため息を耐える。
幸運にも戦死者0だが重傷者は多数。
Volcaniusもメーカー修理が必要な個体が3割を超えた。
消費した弾薬やポーションの補給にかかる費用で今年の予算が尽きる。
「しかしやらねばならんのだ。私の予想が半分でも当たっていれば……」
少し前、ハンターズソサエティー支部に立ち寄ったときのことを思い出す。
職員にはいつも通りに丁寧に応対されたが、域内政治で培った危機感が人生最大の警鐘を鳴らしていた。
「領民の移送は順調か」
「防壁内への予定通り今月末には完了する見込みです。今回の歪虚討伐で旧道が使えるようになりますので、1週間程度早くなる可能性が……」
「2週間早めろ。王都の資産を売り払って馬車購入に充てるように」
「若っ!」
家臣が顔をあげた。
「何を考えているのです。このままでは次の代に引き継ぐことも」
主君が乱心したなら、影腹を切り押し込めるつもりだった。
「全滅すれば終わりなのだ」
領主の瞳を見た瞬間、家臣の舌が凍り、納得できてしまった。
「初代からの歴史も、領民に苦労を強いて維持してきた物も、全て消えるのだ」
万が一王都が滅んでも生き抜く自信はある。
だが、この後発生するのは大精霊が滅んでもおかしくなく大動乱だ。
「残りの歪虚の始末はハンターに依頼する。お前も妻子は街に避難させておけ」
家臣は、ただうなずくことしかできなかった。
●査問会
「君、情報を売り渡したのかい?」
「ネタは割れてるんだよ。今認めれば情状酌量も……」
圧迫面接より数割増しの圧力を受けているのに、自称美人受付なオフィス職員は鼻で笑って肩をすくめた。
「小芝居は止めて下さいよ。勘や知恵がいけてる人なら気付いて当然です」
王国の領主には鈍いのが多いですけどねと放言しながら、ハンターでも職員でもないのに気付いている者のリストを差し出す。
「あの司祭なんてその日のうちに突入作戦への参加希望出してきましたよ。このリスト以外でも、気付いていないフリをして動いている人は多いと思いますよ」
「やはりそうか」
「いや部長、丸め込まれないでください」
「小芝居は止めて下さいと言いましたよ? 私は王国からの依頼を処理しなきゃいけないんで邪魔しないでください」
うっかり表情に出してばれたことを勢いで誤魔化し、職員は依頼票作成にとりかかった。
●見落とされていた2体目
「あれが依頼の歪虚になります」
案内の兵士が指差す丘に双眼鏡を向けると、CAMを縦に4つ重ねたほどもある巨人が周囲を警戒していた。
「数日前、領主様が同種の歪虚を討伐しました。その時は途中で大量の雑魔が……ええ、写真はこれになります」
スケルトンファランクスという、ファンタジーかつホラーな物が映っている。
「我々は後方支援しかできません。スケルトン2~3体であればどこに逃げても追いついて倒すつもりですが、それ以上のことは……」
写真から顔を上げ双眼鏡を使う。
最初から気になってはいたのだが、丘の奥にある小さな丘に、もう1体の骨巨人が潜んでいることについて説明してくれないのだろうか。
「もう……1体?」
念のため尋ねて見ると、真面目な場面で冗談を言われたときのような戸惑いの表情だった。
「もう1体ですって!?」
真実と分かってからは顔が真っ青だ。
一言断ってから通信機越しに領主に回線を繋ぐ。
「ハンターが偽る理由はない。真実として応対しろ。……報酬の増額は私からソサエティーに伝える」
「了解です。……あの、できれば依頼継続をお願いしたいのですが」
申し訳なさそうに言う兵士に、気にするなとうなずいてみせる。
「そんな……。いえ、ありがとうございます」
この依頼で死ぬつもりのように思われている気がする。
この程度の敵戦力は、最近では珍しくもない。
シェオルがいない分楽とすらいえる。
貴方は同行者と共に、作戦開始前の準備を進めるのだった。
解説
・骨巨人
全高40メートル。ただし膝から下は地面に埋まっている。サイズ5扱い。移動時は地面から足を抜く。移動力5
攻撃手段は以下の2種類。
1つは格闘攻撃。本体が巨大なため半球状範囲攻撃。射程は1~5スクエア。防御側回避半減扱いだが命中が100未満
もう1つは投擲攻撃。投げる土塊を作るため1ラウンド必要。射程は1~120スクエア、範囲が2スクエア。命中は高い
知性は低いが、丘を守るための戦術は体にしみついている
必要に迫られた場合のみ丘から離れようとする
・骨ファランクス
古びた盾と鉄槍を装備した雑魔スケルトン部隊。骨巨人の命令に従う
1部隊は4列横隊合計40のスケルトンからなる
個々のスケルトンは雑魔でしかなく、防御も生命力もかなり低い
部隊としての移動力は1。個々の移動力は2
・北側の丘
外部から発見し辛く、防御が容易くなる効果有り。浄化に極めて弱い
・地図(1文字縦100m横100m)
12345678
A□丘□□□林林森 丘=骨巨人が1体います。骨ファランクスの出現場所。南側の丘の方が高い
B□沼沼□□□林森 □=平地。障害物なし
C沼沼丘□□□林林 沼=沼地。地上移動時の移動力が1減少
D□□□□□□□林
E□□□□□□□□ 森=東に行くと隣領。森の中での捜索何度は高め
F□□□□□□□□ 林=あまり手入れされていない森。骨の移動力のみ1減少
ハンター初期位置は、F行のどこかです
各人、好きな位置を選択可能です
7の列の各マスには、1隊6名ずつの現地部隊がいて歪虚を食い止めようとします
・プレイヤー情報
初期は、3ラウンドに1つの骨ファランクスが丘ごとに出現しハンター迎撃を目指します
骨巨人の生命力が半分を切ると、その丘では1ラウンドに1つの骨ファランクスが出現するようになります
骨ファランクス内のスケルトンが30体以上倒されると、その隊の残存スケルトンは主に東に向かって逃げ出します
全高40メートル。ただし膝から下は地面に埋まっている。サイズ5扱い。移動時は地面から足を抜く。移動力5
攻撃手段は以下の2種類。
1つは格闘攻撃。本体が巨大なため半球状範囲攻撃。射程は1~5スクエア。防御側回避半減扱いだが命中が100未満
もう1つは投擲攻撃。投げる土塊を作るため1ラウンド必要。射程は1~120スクエア、範囲が2スクエア。命中は高い
知性は低いが、丘を守るための戦術は体にしみついている
必要に迫られた場合のみ丘から離れようとする
・骨ファランクス
古びた盾と鉄槍を装備した雑魔スケルトン部隊。骨巨人の命令に従う
1部隊は4列横隊合計40のスケルトンからなる
個々のスケルトンは雑魔でしかなく、防御も生命力もかなり低い
部隊としての移動力は1。個々の移動力は2
・北側の丘
外部から発見し辛く、防御が容易くなる効果有り。浄化に極めて弱い
・地図(1文字縦100m横100m)
12345678
A□丘□□□林林森 丘=骨巨人が1体います。骨ファランクスの出現場所。南側の丘の方が高い
B□沼沼□□□林森 □=平地。障害物なし
C沼沼丘□□□林林 沼=沼地。地上移動時の移動力が1減少
D□□□□□□□林
E□□□□□□□□ 森=東に行くと隣領。森の中での捜索何度は高め
F□□□□□□□□ 林=あまり手入れされていない森。骨の移動力のみ1減少
ハンター初期位置は、F行のどこかです
各人、好きな位置を選択可能です
7の列の各マスには、1隊6名ずつの現地部隊がいて歪虚を食い止めようとします
・プレイヤー情報
初期は、3ラウンドに1つの骨ファランクスが丘ごとに出現しハンター迎撃を目指します
骨巨人の生命力が半分を切ると、その丘では1ラウンドに1つの骨ファランクスが出現するようになります
骨ファランクス内のスケルトンが30体以上倒されると、その隊の残存スケルトンは主に東に向かって逃げ出します
マスターより
骨巨人は、非常に頑丈で腕力に優れています
真正面から圧倒するのにも浪漫があるとは思いますが、巧みな戦術で封殺するのも楽しいかもしれません
質問は、質問卓でメーガンにお願いします
現地到着直後に分かること限定で回答予定です
真正面から圧倒するのにも浪漫があるとは思いますが、巧みな戦術で封殺するのも楽しいかもしれません
質問は、質問卓でメーガンにお願いします
現地到着直後に分かること限定で回答予定です
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/06/15 10:28
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 夢路 まよい(ka1328) 人間(リアルブルー)|15才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2019/06/10 18:24:45 |
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![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/06/07 08:17:54 |