ゲスト
(ka0000)
その荷車、暴走中につき
マスター:蝦蟇ダス

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/01/29 15:00
- リプレイ完成予定
- 2015/02/07 15:00
オープニング
その日も、いつもと変わらぬ日常であった。
「いい天気だべなぁ。なあ、キャサリン」
麦藁帽を持ち上げた男が呼び掛ければ、彼が腰掛けた荷車を引っ張る大きな牛が、ンモォ、と鳴く。
「今回は特に荷物が多いでなぁ。この配達終わったら、お前ぇにもいいエサ食わせてやるだよ」
男の本業は農家であるが、こうして町へ売りに出るのに自分の野菜だけではもったいない。そこで、他の農家の作物を代わりに売ってきたり、町への運び物を引き受けて生活の足しにしていた。
町に泊まる一夜は男のささやかな楽しみでもある。今回はどんな酒と料理に巡り会えるだろうか。想像するだけで自然と顔が緩んでしまうというものだ。
カツンッ
その頬を矢が掠め、背後の荷物に突き刺さった。
「……………………へ?」
『ゴブブッ』
『ゴブゴブーッ!』
横合いからの激しい衝撃。地面に転げ落ちた男が「な、何だぁ!?」と顔を上げると、その瞳に映ったのは、我先にと荷車に殺到する怪物の姿だった。一見すると子供のようだが、肌の色は暗い緑色。節くれ立った四肢に、顔も醜悪な造りをしている。
「お、おらの荷物に何するだぁっ!」
立ち上がった男に向かって、怪物達は奇声を上げながら武器を振り上げる。明らかに殺す気満々だ。冷たい汗が背中を伝う。
「ひ……ひぃー!」
男は転がるようにして逃げ出したのだった。
「――それで、その荷車を取り戻して貰いたい、と」
「あぁ、そうなんだぁ。このままじゃ仕事になんねぇだよ」
困り顔で目の前に座る男を視界の端に収めながら、ハンターオフィスの受付嬢は一冊のファイルを取り出した。話を聞いた瞬間、思い当たる事があったのだ。すぐに目的のページへ辿りつく。
「その亜人――ゴブリンの盗賊団、賞金が掛けられていますね。これまでにも似たような悪さを重ねているようです。もっとも、こちらは討伐のみの場合ですので、お気持ちだけでも上乗せして下されば、ハンターも集まりやすいのですが」
「お、お願いするだぁよ」
すらすらと、受付嬢に言われるがままに話が進められていく様は、詐欺まがいの商売に契約させられているように見えなくもない。
ともあれ、これで依頼書の手筈は整った。
ゴブリンで構成された盗賊団の討伐。現在ターゲットは奪った荷車で移動しており、その積荷、及び荷車を引いている牛の奪還も望まれる。
なお、牛の気性は非常に荒く、周辺で騒ぎが起これば興奮して走り出すのは避けられない模様。平野部での追いかけっこを避けるならば、ゴブリンの出没範囲に小規模な谷と、そこを走る道がない事もない。
さて。集まるハンターは、どのような手に打って出るだろうか?
多くの積荷とゴブリン達を載せた荷車が、小さな湖の傍に止まっている。
水面へと口をつける一頭の牛は、顔を上げて満足げに鼻を鳴らした。
と、次の瞬間、
『ゴブッ』
鞭の握ったゴブリンの一匹が、イラついた様子で牛の背を叩いた。
交錯する瞳と瞳。
「ウゥモーーーーーッッ」
『ゴブーーーーーッ!?』
猛烈な勢いで走り出す荷車。沸き上がるゴブリン達の悲鳴。
農夫が手塩に掛けて育てた相棒、キャサリン(雌6歳)。最も手強いのは、彼女かもしれない。
「いい天気だべなぁ。なあ、キャサリン」
麦藁帽を持ち上げた男が呼び掛ければ、彼が腰掛けた荷車を引っ張る大きな牛が、ンモォ、と鳴く。
「今回は特に荷物が多いでなぁ。この配達終わったら、お前ぇにもいいエサ食わせてやるだよ」
男の本業は農家であるが、こうして町へ売りに出るのに自分の野菜だけではもったいない。そこで、他の農家の作物を代わりに売ってきたり、町への運び物を引き受けて生活の足しにしていた。
町に泊まる一夜は男のささやかな楽しみでもある。今回はどんな酒と料理に巡り会えるだろうか。想像するだけで自然と顔が緩んでしまうというものだ。
カツンッ
その頬を矢が掠め、背後の荷物に突き刺さった。
「……………………へ?」
『ゴブブッ』
『ゴブゴブーッ!』
横合いからの激しい衝撃。地面に転げ落ちた男が「な、何だぁ!?」と顔を上げると、その瞳に映ったのは、我先にと荷車に殺到する怪物の姿だった。一見すると子供のようだが、肌の色は暗い緑色。節くれ立った四肢に、顔も醜悪な造りをしている。
「お、おらの荷物に何するだぁっ!」
立ち上がった男に向かって、怪物達は奇声を上げながら武器を振り上げる。明らかに殺す気満々だ。冷たい汗が背中を伝う。
「ひ……ひぃー!」
男は転がるようにして逃げ出したのだった。
「――それで、その荷車を取り戻して貰いたい、と」
「あぁ、そうなんだぁ。このままじゃ仕事になんねぇだよ」
困り顔で目の前に座る男を視界の端に収めながら、ハンターオフィスの受付嬢は一冊のファイルを取り出した。話を聞いた瞬間、思い当たる事があったのだ。すぐに目的のページへ辿りつく。
「その亜人――ゴブリンの盗賊団、賞金が掛けられていますね。これまでにも似たような悪さを重ねているようです。もっとも、こちらは討伐のみの場合ですので、お気持ちだけでも上乗せして下されば、ハンターも集まりやすいのですが」
「お、お願いするだぁよ」
すらすらと、受付嬢に言われるがままに話が進められていく様は、詐欺まがいの商売に契約させられているように見えなくもない。
ともあれ、これで依頼書の手筈は整った。
ゴブリンで構成された盗賊団の討伐。現在ターゲットは奪った荷車で移動しており、その積荷、及び荷車を引いている牛の奪還も望まれる。
なお、牛の気性は非常に荒く、周辺で騒ぎが起これば興奮して走り出すのは避けられない模様。平野部での追いかけっこを避けるならば、ゴブリンの出没範囲に小規模な谷と、そこを走る道がない事もない。
さて。集まるハンターは、どのような手に打って出るだろうか?
多くの積荷とゴブリン達を載せた荷車が、小さな湖の傍に止まっている。
水面へと口をつける一頭の牛は、顔を上げて満足げに鼻を鳴らした。
と、次の瞬間、
『ゴブッ』
鞭の握ったゴブリンの一匹が、イラついた様子で牛の背を叩いた。
交錯する瞳と瞳。
「ウゥモーーーーーッッ」
『ゴブーーーーーッ!?』
猛烈な勢いで走り出す荷車。沸き上がるゴブリン達の悲鳴。
農夫が手塩に掛けて育てた相棒、キャサリン(雌6歳)。最も手強いのは、彼女かもしれない。
解説
●目標
ゴブリンの殲滅、奪われた荷車と牛の奪還。
●ゴブリン
身長120cm程の亜人。人語は解さないが、道具を使うくらいの知恵はあるようで、棍棒や弓矢等で武装している模様。数は5体。
●出没地域
街道沿いののどかな農村地帯。農業用水としても使われている小さな湖や、他の地域との境界線になっている谷間が点在している。
●備考
荷車とその積荷は無傷でなくても、修復可能な状態であれば報酬の支払い対象とする。
牛もかすり傷程度ならば咎めないが、出来るだけ無傷で保護してほしい。
荷車と牛を奪還+ゴブリンの全滅で報酬を満額支払い。ゴブリンを逃がしてしまったり、荷車や牛に重度の被害を与えてしまった場合は、その程度に応じて減額される。
ゴブリンの殲滅、奪われた荷車と牛の奪還。
●ゴブリン
身長120cm程の亜人。人語は解さないが、道具を使うくらいの知恵はあるようで、棍棒や弓矢等で武装している模様。数は5体。
●出没地域
街道沿いののどかな農村地帯。農業用水としても使われている小さな湖や、他の地域との境界線になっている谷間が点在している。
●備考
荷車とその積荷は無傷でなくても、修復可能な状態であれば報酬の支払い対象とする。
牛もかすり傷程度ならば咎めないが、出来るだけ無傷で保護してほしい。
荷車と牛を奪還+ゴブリンの全滅で報酬を満額支払い。ゴブリンを逃がしてしまったり、荷車や牛に重度の被害を与えてしまった場合は、その程度に応じて減額される。
マスターより
当シナリオを担当させて頂きます、マスターの蝦蟇ダスで御座います。どうぞ宜しくお願い致します。初シナリオです。キンチョーの夏。いや、季節は冬ですけど。
敵となるゴブリンに関しましては、ただ戦うだけならば大きな脅威ではありませんが、完全に成功させるとなると一筋縄ではいかないかと。他の参加者と力を合わせ、頑張って下さいませ。
それでは、皆様のプレイングを心よりお待ちしております。
敵となるゴブリンに関しましては、ただ戦うだけならば大きな脅威ではありませんが、完全に成功させるとなると一筋縄ではいかないかと。他の参加者と力を合わせ、頑張って下さいませ。
それでは、皆様のプレイングを心よりお待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/02/01 11:55
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ロウザ・ヴィレッサーナ(ka3920) ドワーフ|10才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/01/28 05:47:51 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/01/25 19:09:40 |