ゲスト
(ka0000)
爺ちゃん先生、無茶すんな!
マスター:樹シロカ

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/02/02 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/02/11 19:00
オープニング
●来訪者
窓の外には灰色の空が広がっている。その下は冬枯れの少し寂しい光景だ。
農耕推進地域の若き領主セスト・ジェオルジ(kz0034)は、いつも通りの感情に乏しい顔で乾いた茶色の土地を眺めている。
だが今は執務の合間の気晴らしであり、意外と頭の中は春だった。
いつあそこを耕そうか。あそこに何を植えようか。
そのような楽しい考えに浸るセストを、控え目なノックの音が現実に引き戻した。
「どうぞ」
使用人頭が丁寧にお辞儀をした。至急の用件でセストを訪ねて来た者があるという。
勿論、セストは約束のない相手と誰とでも会うという訳ではない。使用人頭が取り次ぎに来るということは、何らかの理由がある。
「アニタさん……どなたでしたでしょうか」
首を傾げながら応接間に入ったセストだったが、扉が開くや否や腰を上げた若い女の顔には見覚えがあった。
「おや、珍しいお客様ですね。その後は如何ですか」
「おかげさんで皆、元気に暮らしてるよ。そこはあんたにお礼言っとかなきゃね」
少しはすっぱな口のきき方だが、悪い感じはしない。
「でもうーん……一応努力はしてるんだけどねえ? やっぱあの色、何とかする方が早いと思うんだよね」
アニタは以前、ジェオルジ産の荷物を配送途中で少しばかり失敬して子供達を養っていた。その事件の解明に関わったハンター達の助力もあって、ジェオルジ領の小さな村で仕事を与えられて平穏に暮らしている。
この仕事、セストや父が開発した新種の植物の有効利用を模索する、といえば聞こえはいいが。それは『ヒスイトウモロコシ』という真緑に輝くトウモロコシで、味は良いが見た目が悪く、家畜の餌にしかならないという代物だった。
「駄目ですか? 綺麗な色だと思うのですが」
大真面目な顔のままのセストに、アニタが溜息をつく。
「あのさ。ホウレンソウの味がするとか、そういう理由もないのにさ。真緑のケーキやパンなんて誰が食べたがるんだい? ……って、今日はそんな話をしに来たんじゃないんだ! ちょっと領主サマ、助けてよ!!」
アニタが今住んでいるのはエディッタ村という、ここ領主の館からもそう遠くない場所にある。
その村では今年、性質の悪い風邪が流行していた。
子供や年寄りが次々とかかり、高熱を発して倒れている。
「その話は聞き及んでいます。ですが、ボッティ先生が行かれて少しは治まったと聞いていたのですが」
セストが眉をひそめた。
「大変なのは、その先生なんだよ!」
ボッティ先生というかなり高齢の医者が診療に駆けつけ、一時は確かに患者が持ち直した。だが余りにも人数が多く、直ぐに手持ちの薬が尽きてしまったという。
「先生、皆が止めたのに、薬を探しにひとりで山に行っちゃったんだよ! あの山、猟師らの間じゃ、ケモノ道じゃない所に何かでっかい物が通った後があったり、ウサギや野ネズミを全く見なくなったってもっぱらの噂なんだ」
「つまり……何かがいる、と予想される訳ですね」
「そうなんだよ。でも先生、どうしても薬が必要だってんで、カンシャク玉だけ持って行っちゃってさ……!」
セストは少し考え込むようにしていたが、やがて居住いを正した。
「判りました。至急何とかしましょう」
●依頼
集まったハンター達の前で、セストは丁寧にこれまでの事を説明した。
「もし本当に怪物がいるのでしたら、ボッティ先生が危険です。一刻も早く後を追わなければなりません」
そう言うセスト自身が、山歩きの服装を整えていた。
「本来なら私がいては足手まといになると思うのですが、今回に関してはボッティ先生の目的がはっきりしていますし、私がご一緒した方が早く見つけられるでしょう。お手数をおかけしますが、同行させてください」
確かに道案内はどうせ必要だ。
一般人2人を護衛しつつの戦闘となると困難ではあるが、仕方がない。
直ぐに詳細な打ち合わせが始まった。
窓の外には灰色の空が広がっている。その下は冬枯れの少し寂しい光景だ。
農耕推進地域の若き領主セスト・ジェオルジ(kz0034)は、いつも通りの感情に乏しい顔で乾いた茶色の土地を眺めている。
だが今は執務の合間の気晴らしであり、意外と頭の中は春だった。
いつあそこを耕そうか。あそこに何を植えようか。
そのような楽しい考えに浸るセストを、控え目なノックの音が現実に引き戻した。
「どうぞ」
使用人頭が丁寧にお辞儀をした。至急の用件でセストを訪ねて来た者があるという。
勿論、セストは約束のない相手と誰とでも会うという訳ではない。使用人頭が取り次ぎに来るということは、何らかの理由がある。
「アニタさん……どなたでしたでしょうか」
首を傾げながら応接間に入ったセストだったが、扉が開くや否や腰を上げた若い女の顔には見覚えがあった。
「おや、珍しいお客様ですね。その後は如何ですか」
「おかげさんで皆、元気に暮らしてるよ。そこはあんたにお礼言っとかなきゃね」
少しはすっぱな口のきき方だが、悪い感じはしない。
「でもうーん……一応努力はしてるんだけどねえ? やっぱあの色、何とかする方が早いと思うんだよね」
アニタは以前、ジェオルジ産の荷物を配送途中で少しばかり失敬して子供達を養っていた。その事件の解明に関わったハンター達の助力もあって、ジェオルジ領の小さな村で仕事を与えられて平穏に暮らしている。
この仕事、セストや父が開発した新種の植物の有効利用を模索する、といえば聞こえはいいが。それは『ヒスイトウモロコシ』という真緑に輝くトウモロコシで、味は良いが見た目が悪く、家畜の餌にしかならないという代物だった。
「駄目ですか? 綺麗な色だと思うのですが」
大真面目な顔のままのセストに、アニタが溜息をつく。
「あのさ。ホウレンソウの味がするとか、そういう理由もないのにさ。真緑のケーキやパンなんて誰が食べたがるんだい? ……って、今日はそんな話をしに来たんじゃないんだ! ちょっと領主サマ、助けてよ!!」
アニタが今住んでいるのはエディッタ村という、ここ領主の館からもそう遠くない場所にある。
その村では今年、性質の悪い風邪が流行していた。
子供や年寄りが次々とかかり、高熱を発して倒れている。
「その話は聞き及んでいます。ですが、ボッティ先生が行かれて少しは治まったと聞いていたのですが」
セストが眉をひそめた。
「大変なのは、その先生なんだよ!」
ボッティ先生というかなり高齢の医者が診療に駆けつけ、一時は確かに患者が持ち直した。だが余りにも人数が多く、直ぐに手持ちの薬が尽きてしまったという。
「先生、皆が止めたのに、薬を探しにひとりで山に行っちゃったんだよ! あの山、猟師らの間じゃ、ケモノ道じゃない所に何かでっかい物が通った後があったり、ウサギや野ネズミを全く見なくなったってもっぱらの噂なんだ」
「つまり……何かがいる、と予想される訳ですね」
「そうなんだよ。でも先生、どうしても薬が必要だってんで、カンシャク玉だけ持って行っちゃってさ……!」
セストは少し考え込むようにしていたが、やがて居住いを正した。
「判りました。至急何とかしましょう」
●依頼
集まったハンター達の前で、セストは丁寧にこれまでの事を説明した。
「もし本当に怪物がいるのでしたら、ボッティ先生が危険です。一刻も早く後を追わなければなりません」
そう言うセスト自身が、山歩きの服装を整えていた。
「本来なら私がいては足手まといになると思うのですが、今回に関してはボッティ先生の目的がはっきりしていますし、私がご一緒した方が早く見つけられるでしょう。お手数をおかけしますが、同行させてください」
確かに道案内はどうせ必要だ。
一般人2人を護衛しつつの戦闘となると困難ではあるが、仕方がない。
直ぐに詳細な打ち合わせが始まった。
解説
●依頼について
1.ボッティ先生の身柄と薬の材料を確保すること
2.化け物を退治すること
このうち1については、セストが協力します。
ボッティ先生は「音を立ててりゃ大丈夫」という理由で、カンシャク玉を鳴らして山へ入っています。
ですので、セストがある程度見当をつけて行った先で、音が鳴れば見つかる筈です。
●敵について:
PL情報ですが、アニタの話や現場の状況から推測は可能です。「何故そう判断したか」をプレイングにお書きください。
・全長5m程の大蛇型雑魔2体
これまでのハンターオフィスの記録から、予想される攻撃方法は次の通りです。
巻きつき:回避判定で失敗した場合、目標の動きを拘束。1Tごとに脱出判定。
締めあげ:巻きついた相手に必中の攻撃。尚、巻きつきからの回避判定はこの攻撃の後。
急襲:優れた感覚器官を持ち、思わぬ所から襲いかかってくることがある。
丸呑み・噛みつき・圧し掛かり:そのまま。
また非常にタフです。
●その他
時間は昼間です。天気は薄曇り。目的地の辺りは針葉樹林で、冬でも見通しは悪くなっています。
また湿って足元が悪く、移動にペナルティがかかることがあります。(ダイスによる一般行為判定)
尚、セストとボッティ先生は一般人ですので戦闘には参加できませんが、同行の皆様を邪魔する様なこともしませんのでご安心ください。
何か判りにくい点がありましたら、セストが分かる範囲でお答えしますので、質問卓を設置してください。
ただし、出発の24時間前までを確認期限とさせていただきます。何卒ご了承ください。
1.ボッティ先生の身柄と薬の材料を確保すること
2.化け物を退治すること
このうち1については、セストが協力します。
ボッティ先生は「音を立ててりゃ大丈夫」という理由で、カンシャク玉を鳴らして山へ入っています。
ですので、セストがある程度見当をつけて行った先で、音が鳴れば見つかる筈です。
●敵について:
PL情報ですが、アニタの話や現場の状況から推測は可能です。「何故そう判断したか」をプレイングにお書きください。
・全長5m程の大蛇型雑魔2体
これまでのハンターオフィスの記録から、予想される攻撃方法は次の通りです。
巻きつき:回避判定で失敗した場合、目標の動きを拘束。1Tごとに脱出判定。
締めあげ:巻きついた相手に必中の攻撃。尚、巻きつきからの回避判定はこの攻撃の後。
急襲:優れた感覚器官を持ち、思わぬ所から襲いかかってくることがある。
丸呑み・噛みつき・圧し掛かり:そのまま。
また非常にタフです。
●その他
時間は昼間です。天気は薄曇り。目的地の辺りは針葉樹林で、冬でも見通しは悪くなっています。
また湿って足元が悪く、移動にペナルティがかかることがあります。(ダイスによる一般行為判定)
尚、セストとボッティ先生は一般人ですので戦闘には参加できませんが、同行の皆様を邪魔する様なこともしませんのでご安心ください。
何か判りにくい点がありましたら、セストが分かる範囲でお答えしますので、質問卓を設置してください。
ただし、出発の24時間前までを確認期限とさせていただきます。何卒ご了承ください。
マスターより
初めましての方は初めまして、お久しぶりの方はお久しぶりです。樹シロカです。
ある意味冬の風物詩といえましょうか、風邪が流行って困っている村があるようです。
どうぞ皆様のお力をお貸しください。
尚、アニタは拙作『【深棲】消えた荷物を追え!』に出てきておりますが、お読みいただかなくても今回の依頼には全く支障はありません。ご安心ください。
また同行は致しませんが、面識のある方は前後にお声かけ頂くこともできます。
ご参加、お待ちしております!
ある意味冬の風物詩といえましょうか、風邪が流行って困っている村があるようです。
どうぞ皆様のお力をお貸しください。
尚、アニタは拙作『【深棲】消えた荷物を追え!』に出てきておりますが、お読みいただかなくても今回の依頼には全く支障はありません。ご安心ください。
また同行は致しませんが、面識のある方は前後にお声かけ頂くこともできます。
ご参加、お待ちしております!
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/02/12 05:22
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 リュカ(ka3828) エルフ|27才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/02/02 03:10:20 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/01/31 23:27:32 |