ゲスト
(ka0000)
【血断】龍とイタチの涙
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/07/25 15:00
- リプレイ完成予定
- 2019/08/03 15:00
オープニング
●気づき
ラカ・ベルフは青龍も前線にいる状況なため、邪神の体内に突入することの躊躇はなかった。
自分が見たこともない世界が広がる。
この場所の話を聞いたとき、グラウンド・ゼロで見た異界のことを思い出していた。
ラカはその世界の悲しみを消したいと考え行動した。ループすることは辛いということを感じ、断ち切れるように行動したつもりだった。
ループする世界の記憶を持っていたモノは、ラカ達を疑った。最初は希望ともとらえたようだった。
結局は敵となって襲い掛かってきた。
その世界は無に返り、苦しみは解放されたと考えていたのだった。
最初は理由が分からず流され、敵を倒しきれずループからはじかれたようだった。
二度目は、ハンターとともにループしたものをたたき切ったはずだった。実際、目にした世界の消え方は違った。
「実は世界の途切れ方が違ったというだけで……邪神の中に戻っただけだったのでしょうか?」
その問いに答えられる人はいなかった。
記憶があるけれどもその世界を管理していたかはわからない。たまたま、タイムアップで自分たちの抜け方が違っただけなのかもしれない。
それならば、あの小さな生き物たちは苦しんでいるかもしれない。
「……確かめるなどできないですよね」
もし、あのフェレットに似た小さな生き物たちに会ったとして、その世界が消えるかもしれないのに手伝ってくれるのだろうかという疑問がわく。
「……それでも、話せるならば……」
しかし、いくつもの世界が内包されたそこで、目の前にその世界が偶然出てくることなどないだろう。
「会っても……」
ラカ達を覚えていれば、敵とみなして襲ってくるかもしれないのだ。ラカは色々と考え歩いていた。答えを求めるように青龍の名を出したときそれがおこった。
「……青龍さま……きゃあああああああああああああああああ」
ラカは何か踏み抜いたように落下に見舞われたのだった。
●諦め
その世界で残っていたのは森のイタチの中でもフェレットたちだけだった。それも非常に少ない数であり、歪虚と戦うための力はなかった。
フェレットたちは困惑していた。
敵の動きが変わったのだった。
いや、敵も困惑しているようだった。
フェレットたちは集落だったところの洞穴に作った隠れ家にいた。
ループする世界を知っていた白い毛並みを持つ住民のマッシュは首をかしげる。
本当ならば自分たちのいたところはなぎ倒されて消えているはずだった。
その終わりが来ない。来ないなら来ないでいいけれども、どうしていいかわからない時間が過ぎる。
「……何があったのでち?」
マッシュは隠れ家の扉をうっすら開けて、外を見た。
大きな黒い影が一つ歩いて行くのが見えた。それは、ただ、歩き回っているようにも思えるが、状況を見るには外に出ないとならないだろう。
仲間を守って戦ってくれるエンジェル隊のモノはもういない。マッシュが出て行ってしまうと、残されたフェレットたちの恐怖はどれだけだろうかと思う。
(あの、黒いのは、以前見た記憶があるでち……でも、思い出すと……怖いでち……本当に世界が終わってしまう……ような気がするのでち! 僕たちはいなくなる? 僕たちの世界は消える? 怖いばかりならば、終わった方がいいのでち? でも、また、みんなと楽しく暮らしたでち。ラッコやオコジョや……)
マッシュは消えていった種族を思い出していた。
その黒い影はマッシュたちの隠れ家の前で止まった。
それは不意に遠吠えをすると跳んだ。
マッシュは慌てて扉を閉める。震える仲間と身を寄せ合った。
(戦わないといけないでち? 何と? どうやって?)
ドスン。
何か落ちる音がした。
「何か来たでち?」
隠れるフェレットたちは息を殺し聞き耳を立てる。
「ここは以前来た、あの世界でしょうか? あの歪虚は木偶? 皆さん!」
ヒトの声がした。その上で戦う音がかすかに届く。
マッシュはその声に記憶があった。
ただ、それは味方か敵かわからない。
しかし、マッシュにはそれが悪いものとは思えないものは感じていた。
敵対したマッシュに対し、そのヒトたちは優しかったし、マッシュの仲間を守ろうとしてくれた。
(もし、僕の考えが間違っていても、またループしたときにわかる……でも、またループするでち? それでいいのでち? でも……でも)
戦うような音が響いていた。暫くすると静かになる。ヒトの声はするが。
「マッシュ、どうしよう」
「怖いでち」
マッシュも怖かった。全てが変わっていくのだから怖かった。
しかし、このままではもっと怖い。
「僕が見てくるでち。だから、ここで待っているでち」
「う、うん……早く帰ってきてほしいでち」
皆震えながらうなずいた。
マッシュは恐る恐る扉を開けて外に出た。物陰に隠れながら、声の元を探した。
そこにはあのヒトたちがいた。青い服には見覚えがあった。
「……マッシュさん……」
青いヒトはしゃがむ。
『……どうして? どうしてでち! 何があったのでち!』
まだ安全かわからない。だから、マッシュは話しかけた。
遠くで、黒い大きなモノの遠吠えが聞こえたため、マッシュは身を震わせた。
『助けてくれるでちか?』
「助けになるかわかりませんが、助けたいのです。あなたの救いになるか……この世界は……」
ラカは正直に話をしようとした。もし、協力を求めるとしても、マッシュが望む世界が消える可能性もある。
だからこそ、本当の話をしないといけないのだった。それが、マッシュたちの気持ちに寄り添うことにつながるのだと信じて。
ラカ・ベルフは青龍も前線にいる状況なため、邪神の体内に突入することの躊躇はなかった。
自分が見たこともない世界が広がる。
この場所の話を聞いたとき、グラウンド・ゼロで見た異界のことを思い出していた。
ラカはその世界の悲しみを消したいと考え行動した。ループすることは辛いということを感じ、断ち切れるように行動したつもりだった。
ループする世界の記憶を持っていたモノは、ラカ達を疑った。最初は希望ともとらえたようだった。
結局は敵となって襲い掛かってきた。
その世界は無に返り、苦しみは解放されたと考えていたのだった。
最初は理由が分からず流され、敵を倒しきれずループからはじかれたようだった。
二度目は、ハンターとともにループしたものをたたき切ったはずだった。実際、目にした世界の消え方は違った。
「実は世界の途切れ方が違ったというだけで……邪神の中に戻っただけだったのでしょうか?」
その問いに答えられる人はいなかった。
記憶があるけれどもその世界を管理していたかはわからない。たまたま、タイムアップで自分たちの抜け方が違っただけなのかもしれない。
それならば、あの小さな生き物たちは苦しんでいるかもしれない。
「……確かめるなどできないですよね」
もし、あのフェレットに似た小さな生き物たちに会ったとして、その世界が消えるかもしれないのに手伝ってくれるのだろうかという疑問がわく。
「……それでも、話せるならば……」
しかし、いくつもの世界が内包されたそこで、目の前にその世界が偶然出てくることなどないだろう。
「会っても……」
ラカ達を覚えていれば、敵とみなして襲ってくるかもしれないのだ。ラカは色々と考え歩いていた。答えを求めるように青龍の名を出したときそれがおこった。
「……青龍さま……きゃあああああああああああああああああ」
ラカは何か踏み抜いたように落下に見舞われたのだった。
●諦め
その世界で残っていたのは森のイタチの中でもフェレットたちだけだった。それも非常に少ない数であり、歪虚と戦うための力はなかった。
フェレットたちは困惑していた。
敵の動きが変わったのだった。
いや、敵も困惑しているようだった。
フェレットたちは集落だったところの洞穴に作った隠れ家にいた。
ループする世界を知っていた白い毛並みを持つ住民のマッシュは首をかしげる。
本当ならば自分たちのいたところはなぎ倒されて消えているはずだった。
その終わりが来ない。来ないなら来ないでいいけれども、どうしていいかわからない時間が過ぎる。
「……何があったのでち?」
マッシュは隠れ家の扉をうっすら開けて、外を見た。
大きな黒い影が一つ歩いて行くのが見えた。それは、ただ、歩き回っているようにも思えるが、状況を見るには外に出ないとならないだろう。
仲間を守って戦ってくれるエンジェル隊のモノはもういない。マッシュが出て行ってしまうと、残されたフェレットたちの恐怖はどれだけだろうかと思う。
(あの、黒いのは、以前見た記憶があるでち……でも、思い出すと……怖いでち……本当に世界が終わってしまう……ような気がするのでち! 僕たちはいなくなる? 僕たちの世界は消える? 怖いばかりならば、終わった方がいいのでち? でも、また、みんなと楽しく暮らしたでち。ラッコやオコジョや……)
マッシュは消えていった種族を思い出していた。
その黒い影はマッシュたちの隠れ家の前で止まった。
それは不意に遠吠えをすると跳んだ。
マッシュは慌てて扉を閉める。震える仲間と身を寄せ合った。
(戦わないといけないでち? 何と? どうやって?)
ドスン。
何か落ちる音がした。
「何か来たでち?」
隠れるフェレットたちは息を殺し聞き耳を立てる。
「ここは以前来た、あの世界でしょうか? あの歪虚は木偶? 皆さん!」
ヒトの声がした。その上で戦う音がかすかに届く。
マッシュはその声に記憶があった。
ただ、それは味方か敵かわからない。
しかし、マッシュにはそれが悪いものとは思えないものは感じていた。
敵対したマッシュに対し、そのヒトたちは優しかったし、マッシュの仲間を守ろうとしてくれた。
(もし、僕の考えが間違っていても、またループしたときにわかる……でも、またループするでち? それでいいのでち? でも……でも)
戦うような音が響いていた。暫くすると静かになる。ヒトの声はするが。
「マッシュ、どうしよう」
「怖いでち」
マッシュも怖かった。全てが変わっていくのだから怖かった。
しかし、このままではもっと怖い。
「僕が見てくるでち。だから、ここで待っているでち」
「う、うん……早く帰ってきてほしいでち」
皆震えながらうなずいた。
マッシュは恐る恐る扉を開けて外に出た。物陰に隠れながら、声の元を探した。
そこにはあのヒトたちがいた。青い服には見覚えがあった。
「……マッシュさん……」
青いヒトはしゃがむ。
『……どうして? どうしてでち! 何があったのでち!』
まだ安全かわからない。だから、マッシュは話しかけた。
遠くで、黒い大きなモノの遠吠えが聞こえたため、マッシュは身を震わせた。
『助けてくれるでちか?』
「助けになるかわかりませんが、助けたいのです。あなたの救いになるか……この世界は……」
ラカは正直に話をしようとした。もし、協力を求めるとしても、マッシュが望む世界が消える可能性もある。
だからこそ、本当の話をしないといけないのだった。それが、マッシュたちの気持ちに寄り添うことにつながるのだと信じて。
解説
マッシュとの会話。
黒い獣の討伐。
●世界と生き物
今回ハンターたちが来たところは、森の中の開けた所で集落跡地。
最後に生き残ったのは二足歩行もするフェレット(サイズ0)。もともとは海にも川にもイタチ類が生息していたという。
以前は戦うための騎士団のような存在・エンジェル隊もあったが、今回はすでにすべて死んでいる。
ループする記憶があるのはマッシュというフェレットのみ。
●マッシュの気持ち
いかに世界を残すかに心を砕いていたため、ラカやハンターを敵か味方か計りかねているところはある。
マッシュの望みは「世界が消えないこと」「もっと生きたい」である。ただし、ループする世界に息切れを起こしているし、苦しいことは嫌でもあると考えてもいる。
説得失敗に終わった場合、黒い獣から力を受け、マッシュも敵として回る。その場合はサイズ1。
●黒い獣
シェオル型、サイズ3。闇の塊だが、ボルゾイ犬みたいな体形をしている。目が赤く輝く。
噛みつく、爪の攻撃、遠吠え(行動不能、強度4)、再生、破滅の大地のようなスキル(半径17メートル、移動不能/強度2~3)、炎壁(自分中心に半径10メートル、周囲の敵を焼き尽くすまで燃える)
●マップ
■■■■■■■
■□□□□↓■
■□□□□□■
■□□□□□■
■□ラ□□□■
■□□□□□■
■■■■■■■
□=20×20メートル。侵入可能。
■=侵入不可。木が茂っているがその先は闇に閉ざされている。
ラ=ラカおよびハンターたちの初期位置。
↓=黒い獣の出現位置(リプレイ最初にはいません)。
●ラカ・ベルフ
モーニングスターを愛用する聖導士。
スキル【ヒーリングスフィア】【キュア】【ストライクブロウ】
●リプレイとして
基本、黒い獣との戦闘ですが、序盤に説得パートが入ります。
説得またはハンターの気持ちによっては、マッシュは敵対します。
黒い獣の討伐。
●世界と生き物
今回ハンターたちが来たところは、森の中の開けた所で集落跡地。
最後に生き残ったのは二足歩行もするフェレット(サイズ0)。もともとは海にも川にもイタチ類が生息していたという。
以前は戦うための騎士団のような存在・エンジェル隊もあったが、今回はすでにすべて死んでいる。
ループする記憶があるのはマッシュというフェレットのみ。
●マッシュの気持ち
いかに世界を残すかに心を砕いていたため、ラカやハンターを敵か味方か計りかねているところはある。
マッシュの望みは「世界が消えないこと」「もっと生きたい」である。ただし、ループする世界に息切れを起こしているし、苦しいことは嫌でもあると考えてもいる。
説得失敗に終わった場合、黒い獣から力を受け、マッシュも敵として回る。その場合はサイズ1。
●黒い獣
シェオル型、サイズ3。闇の塊だが、ボルゾイ犬みたいな体形をしている。目が赤く輝く。
噛みつく、爪の攻撃、遠吠え(行動不能、強度4)、再生、破滅の大地のようなスキル(半径17メートル、移動不能/強度2~3)、炎壁(自分中心に半径10メートル、周囲の敵を焼き尽くすまで燃える)
●マップ
■■■■■■■
■□□□□↓■
■□□□□□■
■□□□□□■
■□ラ□□□■
■□□□□□■
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□=20×20メートル。侵入可能。
■=侵入不可。木が茂っているがその先は闇に閉ざされている。
ラ=ラカおよびハンターたちの初期位置。
↓=黒い獣の出現位置(リプレイ最初にはいません)。
●ラカ・ベルフ
モーニングスターを愛用する聖導士。
スキル【ヒーリングスフィア】【キュア】【ストライクブロウ】
●リプレイとして
基本、黒い獣との戦闘ですが、序盤に説得パートが入ります。
説得またはハンターの気持ちによっては、マッシュは敵対します。
マスターより
こんにちは、隙あらば(?)モフモフした生物を出そうとする狐野径です。
マッシュが協力する、ハンターを見送るという選択をするか、敵対するかは皆さんの言動次第となります。
説得材料は少ないようですが、ラカが言っているところにヒントはあります。
参考としては「【反影】大地のイタチは夢をみる」「【反影】大地のイタチは空に消える」となりますが、見なくてもかまいません。
よろしくお願いします。
マッシュが協力する、ハンターを見送るという選択をするか、敵対するかは皆さんの言動次第となります。
説得材料は少ないようですが、ラカが言っているところにヒントはあります。
参考としては「【反影】大地のイタチは夢をみる」「【反影】大地のイタチは空に消える」となりますが、見なくてもかまいません。
よろしくお願いします。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/07/31 20:49
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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立ち上がれ、マッシュ! ヴォーイ・スマシェストヴィエ(ka1613) 人間(クリムゾンウェスト)|27才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2019/07/24 22:37:26 |
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【質問卓】 メイム(ka2290) エルフ|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2019/07/24 22:27:32 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/07/23 22:04:26 |