ゲスト
(ka0000)
冬のスライムと奉納祭
マスター:御影堂

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/02/04 07:30
- リプレイ完成予定
- 2015/02/13 07:30
オープニング
●
雪が降りしきる山から、一村分の人間が降りてきた。
山の下にある村では、急な訪問にばたついていた。
着の身着のままといった形で降りてきた村人のため、集会所を開け、火をたく。
薪の爆ぜる音が響く中、蓄えからスープを作り提供していく。
「アイエ村、奉納祭の季節じゃねぇべか?」
「んだとも、なして村全員で降りてくる必要があるべ」
彼らがアイエ村から来たことがわかり、村民の間で動揺が広がる。
交流はあれど、積極的に降りてくるわけではない。
ましてや冬山を全員で降りるなど、ありえないことだった。
「アイエの村長はおるか? 話がしてぇ」
鬱々とした空気の漂う集会所に、エーオ村の村長が顔を出した。
髭面の体躯のいい男が立ち上がり、近づく。
「エーオ村長、こげな形での訪問。申し訳ねぇ」
「いうな。事情があるんだろ? 俺んちで聞く」
●
手渡されたカップを机に置き、アイエ村長はゆっくりと口を開いた。
何から話そうか迷うように、低く唸る。
「とりあえず、聞きてぇ。全員で降りてきたんだな?」
見かねたエーオの村長が口火を切る。
アイエの村長は何度も頷き、頼み込むように頭を下げた。
「すまねぇが、しばらくの間、置かせてくれ」
「事情による。春が近いとはいえ、うちも村人を食わさねばならねぇ」
「そうさな……無理言った。オーエの村に異常はねぇか?」
「昨年に比べて、雪が多いように感じるが……それぐらいだ」
そうか、と呟いたアイエの村長はカップを手に取り一口いただく。
落ち着いてきたのか、居住まいを正した。
「アイエの村に化け物が現れおった。不定形のぶよぶよとした化けもんだ」
「最近、よく聞く話だな。それで逃げてきたっちゅうわけだ」
頷くアイエの村長は、化け物の特徴を語る。
ゲル状の不定形の身体に、体毛のような雪をまとっているのだという。
松明の火で追い払おうとしたが、意に介さず襲いかかってきたという。
放り投げた松明へ、化け物はのしかかって炎を消した。
猟銃を撃てども効いている感じがせず、祭の準備をそのままに下山を決めた。
「しかるべきところに任せるしかなかろう」
「だけんど、金はねぇ」
小さな村に払えるものなどたかが知れている。
「金がねぇなら、祭の主賓にすりゃあええ」
「それで……助けてくれるか?」
「俺らの村……いや、雪山のご馳走の魅力を舐めてもらっちゃこまるぜ」
そう豪語するオーエ村村長にほだされ、アイエ村長は依頼書をしたためるのだった。
●
「アイエの奉納祭……チーズ、塩漬け肉のシチュー、熊の丸焼き……熊?」
依頼状に書かれた報酬を読みながらスタッフは、よだれを垂らす。
列挙された山料理は、それぞれアピールポイントが書かれる丁寧っぷりだった。
「報酬は限りなく低いですが、ううむ」
アイエ村長の隠れたコピーライターとしての才能が、開花した瞬間であった。
それはさておき、スタッフの横では一人の男がメガネをクイッと上げていた。
「これは、冬に現れるスライム……そうフュライムだ」
「あなた誰ですか!?」
「私は特殊なスライムが出たと聞きつけ、勝手に来たスライという者だ」
自称スライム博士ことスライ博士は、妙にいい発音で「フュライム」と言い直す。
「私の見立てでは、このフュライムは炎で溶かすことは出来ないだろう」
だが、と語気を強めて宣言する。
「炎あるいは熱源に向かっていく習性がありそうだ!」
「スライさんもこの村に行かれるのですか?」
「……いや、非常に残念だが、私はこちらで重要な職務があるのでね」
残念だなーと白々しくいう。
「寒いからですよね」
「いや、決して違うぞ。寒いからではないぞ」
力強くいうが、目が泳いでいた。
どうせ、この人がいったところで足手まといなのでスタッフは無視することにした。
「とりあえず、この依頼をこなしてくれる方を探さないといけませんね」
雪が降りしきる山から、一村分の人間が降りてきた。
山の下にある村では、急な訪問にばたついていた。
着の身着のままといった形で降りてきた村人のため、集会所を開け、火をたく。
薪の爆ぜる音が響く中、蓄えからスープを作り提供していく。
「アイエ村、奉納祭の季節じゃねぇべか?」
「んだとも、なして村全員で降りてくる必要があるべ」
彼らがアイエ村から来たことがわかり、村民の間で動揺が広がる。
交流はあれど、積極的に降りてくるわけではない。
ましてや冬山を全員で降りるなど、ありえないことだった。
「アイエの村長はおるか? 話がしてぇ」
鬱々とした空気の漂う集会所に、エーオ村の村長が顔を出した。
髭面の体躯のいい男が立ち上がり、近づく。
「エーオ村長、こげな形での訪問。申し訳ねぇ」
「いうな。事情があるんだろ? 俺んちで聞く」
●
手渡されたカップを机に置き、アイエ村長はゆっくりと口を開いた。
何から話そうか迷うように、低く唸る。
「とりあえず、聞きてぇ。全員で降りてきたんだな?」
見かねたエーオの村長が口火を切る。
アイエの村長は何度も頷き、頼み込むように頭を下げた。
「すまねぇが、しばらくの間、置かせてくれ」
「事情による。春が近いとはいえ、うちも村人を食わさねばならねぇ」
「そうさな……無理言った。オーエの村に異常はねぇか?」
「昨年に比べて、雪が多いように感じるが……それぐらいだ」
そうか、と呟いたアイエの村長はカップを手に取り一口いただく。
落ち着いてきたのか、居住まいを正した。
「アイエの村に化け物が現れおった。不定形のぶよぶよとした化けもんだ」
「最近、よく聞く話だな。それで逃げてきたっちゅうわけだ」
頷くアイエの村長は、化け物の特徴を語る。
ゲル状の不定形の身体に、体毛のような雪をまとっているのだという。
松明の火で追い払おうとしたが、意に介さず襲いかかってきたという。
放り投げた松明へ、化け物はのしかかって炎を消した。
猟銃を撃てども効いている感じがせず、祭の準備をそのままに下山を決めた。
「しかるべきところに任せるしかなかろう」
「だけんど、金はねぇ」
小さな村に払えるものなどたかが知れている。
「金がねぇなら、祭の主賓にすりゃあええ」
「それで……助けてくれるか?」
「俺らの村……いや、雪山のご馳走の魅力を舐めてもらっちゃこまるぜ」
そう豪語するオーエ村村長にほだされ、アイエ村長は依頼書をしたためるのだった。
●
「アイエの奉納祭……チーズ、塩漬け肉のシチュー、熊の丸焼き……熊?」
依頼状に書かれた報酬を読みながらスタッフは、よだれを垂らす。
列挙された山料理は、それぞれアピールポイントが書かれる丁寧っぷりだった。
「報酬は限りなく低いですが、ううむ」
アイエ村長の隠れたコピーライターとしての才能が、開花した瞬間であった。
それはさておき、スタッフの横では一人の男がメガネをクイッと上げていた。
「これは、冬に現れるスライム……そうフュライムだ」
「あなた誰ですか!?」
「私は特殊なスライムが出たと聞きつけ、勝手に来たスライという者だ」
自称スライム博士ことスライ博士は、妙にいい発音で「フュライム」と言い直す。
「私の見立てでは、このフュライムは炎で溶かすことは出来ないだろう」
だが、と語気を強めて宣言する。
「炎あるいは熱源に向かっていく習性がありそうだ!」
「スライさんもこの村に行かれるのですか?」
「……いや、非常に残念だが、私はこちらで重要な職務があるのでね」
残念だなーと白々しくいう。
「寒いからですよね」
「いや、決して違うぞ。寒いからではないぞ」
力強くいうが、目が泳いでいた。
どうせ、この人がいったところで足手まといなのでスタッフは無視することにした。
「とりあえず、この依頼をこなしてくれる方を探さないといけませんね」
解説
●目的
フュライムを倒し、奉納祭を楽しむ
●雑魔
フュライム(自称スライム博士命名)
全身が雪に覆われたスライム。
炎で溶けることはないが、熱源に向かう習性あり。
1ラウンドで炎は消せる模様。
数は不明。村人曰く4つは見たとのこと。
あとは普通のスライムと変わりない。
●戦場
アイエ村。
村なのであまり派手に立ちまわると、家屋が危ない。
ここのところ雪がマシなので、倒壊はしていないと思われる。
木材を使用している部分もあり、火気の扱いには注意。
地図については、覚えてる範囲で村長が教えてくれます。
●奉納祭について
村のご馳走を一緒に食べます。
保存食中心ですが、珍しい料理もあることでしょう。
冬を無事に越えられたということを、精霊に感謝する祭のようです。
フュライムを倒し、奉納祭を楽しむ
●雑魔
フュライム(自称スライム博士命名)
全身が雪に覆われたスライム。
炎で溶けることはないが、熱源に向かう習性あり。
1ラウンドで炎は消せる模様。
数は不明。村人曰く4つは見たとのこと。
あとは普通のスライムと変わりない。
●戦場
アイエ村。
村なのであまり派手に立ちまわると、家屋が危ない。
ここのところ雪がマシなので、倒壊はしていないと思われる。
木材を使用している部分もあり、火気の扱いには注意。
地図については、覚えてる範囲で村長が教えてくれます。
●奉納祭について
村のご馳走を一緒に食べます。
保存食中心ですが、珍しい料理もあることでしょう。
冬を無事に越えられたということを、精霊に感謝する祭のようです。
マスターより
こんにちは、御影堂です。
お金のない村にも雑魔は現れます。
村民は報酬の代わりに、奉納祭へ招待することで依頼を出しました。
アイエ村の住民は疲弊していますが、早く村に帰って祭をすれば元気になるでしょう。
お金のない村にも雑魔は現れます。
村民は報酬の代わりに、奉納祭へ招待することで依頼を出しました。
アイエ村の住民は疲弊していますが、早く村に帰って祭をすれば元気になるでしょう。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/02/12 15:30
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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【相談卓】美味しいご飯のため ミオレスカ(ka3496) エルフ|18才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/02/04 00:34:06 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/02/01 23:45:21 |