ゲスト
(ka0000)
【血断】暁月の侵蝕
マスター:鷹羽柊架

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/08/21 09:00
- リプレイ完成予定
- 2019/08/30 09:00
オープニング
先程、ファリフは要塞管理官ヴェルナーとバタルトゥと会ってきた。
ヴェルナーの様子は落ち着いていたものの、心配があった。
とはいえ、ヴェルナーには味方がいることはファリフも承知であり、自身もまた、おそばせながら、彼の味方でありたいと思っている。
ファリフが向かっているのは要塞管理補佐官……ヴェルナーの側近の一人であるアルフェッカ・ユヴェーレンの執務室。
ノックをすると、部屋の主から返事が帰ってきた。
「お邪魔していい?」
ひょっこり顔を出すファリフが見たのは疲れた様子のアルフェッカ。
アルフェッカの疲労は、先日カペラがテト達と共に殴り込みをしたので、その仕事のフォローに回っていたから。
「ファリフちゃん、どうしたの?」
何度も顔を合わせているので、ファリフに対するアルフェッカの口調も砕けたものとなっている。
「陣中見舞いに甘味と思ったけど、今は出店もパッとしてなくて」
「辺境部族の多くがここに避難しているから、気持ちだけでも嬉しいよ」
にこやかに笑うアルフェッカは口調だけ柔らかくなって他の姿勢は変わらない。ファリフがヴェルナーを帝国を敵視していた頃から彼に帝国も辺境もなかった気がした。
彼に会って、ドワーフ工房に身を寄せていた時、現状は国の面子がどうのとかは二の次。自分達の生活を命を脅かす歪虚を倒すことが優先だと思い知ったのだ。
垣根を壊すことは彼自身の目的……行方不明になった姉を探す事にして、姉を拐った盗賊団の壊滅に繋がっていた。
それが悪いことだとファリフは思っていなかった。
「管理官から何か言われたのかい?」
「違うよ。ここは煙草の臭いがしないね」
ヴェルナーのお小言から逃げてきたのかと思ったアルフェッカが笑いかけると違うとファリフが告げる。
「ああ、ここじゃ吸えないよ」
アルフェッカの執務はドワーフ工房の管理もやっているため、執務室が二つ存在しており、もう一つの執務室は通称煙草部屋であり、喫煙者の工房職人たちの溜まり場だという。
非喫煙者も遊びに来たり、仕事を押し付けに来たりしているのはファリフも知っている。
「テトちゃんは今回の戦いに参加するの?」
アルフェッカの問いかけにファリフが頷く。
「偵察がてら、戻ってくるって」
「そう」
机の上に広げた書類を片づけるアルフェッカを見ていたファリフと視線を上げたアルフェッカと目が合う。
「アルフェッカさんはこれからどうするの?」
「どうって、俺はヴェルナー殿の部下だからね。あまり変わらないと思うよ」
「フォニケさんに結婚の約束を取り付けるのかと思った」
素の表情で返すファリフにアルフェッカは手にしていた書類を離して机の上に広げていしまう。
「何、フォニケちゃんの悪影響かい? 部族会議から文句が出ないといいけど」
明らかに動揺しているアルフェッカはおぼつかない手元で書類を集める。
「なんていうか、ボクにまで分かられるのもどうなのって思うよ」
真顔で告げるファリフにアルフェッカは言葉が出ない。
まぁ、保護者であるシェダルよりカペラの承諾を貰う方が大変だろう。
「こういう話をしてると馬に蹴られるんだっけ」
そうだと思い出すファリフの言葉の後、兵士がアルフェッカの執務室に入ってきた。
「こちらに向かってくる敵大隊の他、気になる集団がいると部族なき部族より報告がありました」
兵士の報告を聞いた二人は平地の森へと向かう。
●
人類側の陣地に赴いたファリフとアルフェッカは先に到着していた部族なき部族のメンバーである山羊より事情を聴く。
南西より近づいてくるシェルオ型が三十体と小型狂気が十体を発見したという。
この群れは他の大軍と共に進軍していたが、少しずつ迂回するように離れていっては速度を上げている。大軍が人類側と交戦する頃にはこの群れは要塞都市の壁に到達できる。
「中に侵入するつもりかな」
「そう捉えている。計四十体とはいえ、恐慌状態にさせるには十分だろう」
素直な感想を告げるファリフに山羊は頷く。
「外側はハンターと部族会議で頼む。内側は要塞都市治安部隊を回して、住民達を隔離させる」
アルフェッカは事態をヴェルナーに報告する為、この場を辞した。
「ファリフ、テトがこっちは俺達に任せて、向こうに行って暴れてもいいと言っていたぞ」
そっと山羊が言えば、ファリフは首を横に振る。
「大丈夫だよ。あっちには協力してくれる人達がいる。ヴェルナーさんも同じ轍を踏むような人じゃない」
先ほどは不安げな様子を見せていたが、ヴェルナーの様子を見てファリフも腹が決まったのだ。
「ボクは大きなすることの為に何かを見過ごすのが嫌なんだと思う」
「ファリフ?」
ぽつりと呟くファリフに山羊が返す。
「ボクはスコール族の長で、もしかしたら、部族にとって大きな決断をしなきゃ行けない時もあるかもしれない。でも、今は大首長に従う部族の長の一人だ。現時点での大きなことはバタルトゥさんやヴェルナーさんに任せて、ボクはやれることをしようと思う」
にっこり笑うファリフに山羊は「そうか」と言い、いつも厳めしい顔つきを和らげた。
そんな甘えもあと少しだろうから。
ヴェルナーの様子は落ち着いていたものの、心配があった。
とはいえ、ヴェルナーには味方がいることはファリフも承知であり、自身もまた、おそばせながら、彼の味方でありたいと思っている。
ファリフが向かっているのは要塞管理補佐官……ヴェルナーの側近の一人であるアルフェッカ・ユヴェーレンの執務室。
ノックをすると、部屋の主から返事が帰ってきた。
「お邪魔していい?」
ひょっこり顔を出すファリフが見たのは疲れた様子のアルフェッカ。
アルフェッカの疲労は、先日カペラがテト達と共に殴り込みをしたので、その仕事のフォローに回っていたから。
「ファリフちゃん、どうしたの?」
何度も顔を合わせているので、ファリフに対するアルフェッカの口調も砕けたものとなっている。
「陣中見舞いに甘味と思ったけど、今は出店もパッとしてなくて」
「辺境部族の多くがここに避難しているから、気持ちだけでも嬉しいよ」
にこやかに笑うアルフェッカは口調だけ柔らかくなって他の姿勢は変わらない。ファリフがヴェルナーを帝国を敵視していた頃から彼に帝国も辺境もなかった気がした。
彼に会って、ドワーフ工房に身を寄せていた時、現状は国の面子がどうのとかは二の次。自分達の生活を命を脅かす歪虚を倒すことが優先だと思い知ったのだ。
垣根を壊すことは彼自身の目的……行方不明になった姉を探す事にして、姉を拐った盗賊団の壊滅に繋がっていた。
それが悪いことだとファリフは思っていなかった。
「管理官から何か言われたのかい?」
「違うよ。ここは煙草の臭いがしないね」
ヴェルナーのお小言から逃げてきたのかと思ったアルフェッカが笑いかけると違うとファリフが告げる。
「ああ、ここじゃ吸えないよ」
アルフェッカの執務はドワーフ工房の管理もやっているため、執務室が二つ存在しており、もう一つの執務室は通称煙草部屋であり、喫煙者の工房職人たちの溜まり場だという。
非喫煙者も遊びに来たり、仕事を押し付けに来たりしているのはファリフも知っている。
「テトちゃんは今回の戦いに参加するの?」
アルフェッカの問いかけにファリフが頷く。
「偵察がてら、戻ってくるって」
「そう」
机の上に広げた書類を片づけるアルフェッカを見ていたファリフと視線を上げたアルフェッカと目が合う。
「アルフェッカさんはこれからどうするの?」
「どうって、俺はヴェルナー殿の部下だからね。あまり変わらないと思うよ」
「フォニケさんに結婚の約束を取り付けるのかと思った」
素の表情で返すファリフにアルフェッカは手にしていた書類を離して机の上に広げていしまう。
「何、フォニケちゃんの悪影響かい? 部族会議から文句が出ないといいけど」
明らかに動揺しているアルフェッカはおぼつかない手元で書類を集める。
「なんていうか、ボクにまで分かられるのもどうなのって思うよ」
真顔で告げるファリフにアルフェッカは言葉が出ない。
まぁ、保護者であるシェダルよりカペラの承諾を貰う方が大変だろう。
「こういう話をしてると馬に蹴られるんだっけ」
そうだと思い出すファリフの言葉の後、兵士がアルフェッカの執務室に入ってきた。
「こちらに向かってくる敵大隊の他、気になる集団がいると部族なき部族より報告がありました」
兵士の報告を聞いた二人は平地の森へと向かう。
●
人類側の陣地に赴いたファリフとアルフェッカは先に到着していた部族なき部族のメンバーである山羊より事情を聴く。
南西より近づいてくるシェルオ型が三十体と小型狂気が十体を発見したという。
この群れは他の大軍と共に進軍していたが、少しずつ迂回するように離れていっては速度を上げている。大軍が人類側と交戦する頃にはこの群れは要塞都市の壁に到達できる。
「中に侵入するつもりかな」
「そう捉えている。計四十体とはいえ、恐慌状態にさせるには十分だろう」
素直な感想を告げるファリフに山羊は頷く。
「外側はハンターと部族会議で頼む。内側は要塞都市治安部隊を回して、住民達を隔離させる」
アルフェッカは事態をヴェルナーに報告する為、この場を辞した。
「ファリフ、テトがこっちは俺達に任せて、向こうに行って暴れてもいいと言っていたぞ」
そっと山羊が言えば、ファリフは首を横に振る。
「大丈夫だよ。あっちには協力してくれる人達がいる。ヴェルナーさんも同じ轍を踏むような人じゃない」
先ほどは不安げな様子を見せていたが、ヴェルナーの様子を見てファリフも腹が決まったのだ。
「ボクは大きなすることの為に何かを見過ごすのが嫌なんだと思う」
「ファリフ?」
ぽつりと呟くファリフに山羊が返す。
「ボクはスコール族の長で、もしかしたら、部族にとって大きな決断をしなきゃ行けない時もあるかもしれない。でも、今は大首長に従う部族の長の一人だ。現時点での大きなことはバタルトゥさんやヴェルナーさんに任せて、ボクはやれることをしようと思う」
にっこり笑うファリフに山羊は「そうか」と言い、いつも厳めしい顔つきを和らげた。
そんな甘えもあと少しだろうから。
解説
依頼内容
要塞都市に隠れて近づく歪虚の掃討。
皆様はファリフや部族なき部族と共に要塞都市に近づく歪虚を要塞都市の壁に到達させないで下さい。
依頼失敗条件:歪虚が要塞都市内に入る事。
戦闘舞台:要塞都市近くの森の中。
大型武器注意。振り回すと木々にぶつかったりします。
ファリフはそのまま木ごと切り倒す気ですので、巻き込まれにはお気をつけて。
トリシュヴァーナは要塞都市の城壁の前にて守ってます。
敵情報(PL情報でもあります)
シェルオ型
人間や精霊が変質したもので、非常に高い再生能力を持つ。サイズ1〜3。
肉体は完全に歪虚となっているが、一部の自我は残されている。
爪や牙などの原始的な手段で戦闘を行う他、炎のようなオーラで魔法攻撃を行う。
従来のシェルオ型より強いです。
反応も早く、防御力や俊敏さも高く魔法攻撃と組み合わせて格闘します。
小型狂気(浮遊型)
リアルブルーで最もよく見られるVOID。サイズ1。
大きな眼球を持った虫とクラゲが融合したような外見。
ゆったりとした速度で浮遊・飛行する。触手の他、目からのレーザーで攻撃する。
シェルオ型の援護射撃をします。
同行NPC
ファリフ、トリシュヴァーナ、テト、部族なき部族。
要塞都市に隠れて近づく歪虚の掃討。
皆様はファリフや部族なき部族と共に要塞都市に近づく歪虚を要塞都市の壁に到達させないで下さい。
依頼失敗条件:歪虚が要塞都市内に入る事。
戦闘舞台:要塞都市近くの森の中。
大型武器注意。振り回すと木々にぶつかったりします。
ファリフはそのまま木ごと切り倒す気ですので、巻き込まれにはお気をつけて。
トリシュヴァーナは要塞都市の城壁の前にて守ってます。
敵情報(PL情報でもあります)
シェルオ型
人間や精霊が変質したもので、非常に高い再生能力を持つ。サイズ1〜3。
肉体は完全に歪虚となっているが、一部の自我は残されている。
爪や牙などの原始的な手段で戦闘を行う他、炎のようなオーラで魔法攻撃を行う。
従来のシェルオ型より強いです。
反応も早く、防御力や俊敏さも高く魔法攻撃と組み合わせて格闘します。
小型狂気(浮遊型)
リアルブルーで最もよく見られるVOID。サイズ1。
大きな眼球を持った虫とクラゲが融合したような外見。
ゆったりとした速度で浮遊・飛行する。触手の他、目からのレーザーで攻撃する。
シェルオ型の援護射撃をします。
同行NPC
ファリフ、トリシュヴァーナ、テト、部族なき部族。
マスターより
お世話になっております。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
こじんまりとした戦闘シナリオです。
よろしくお願いいたします。
次のシナリオは多分、来月九日には出します。
鷹羽柊架(たかば・しゅうか)です。
こじんまりとした戦闘シナリオです。
よろしくお願いいたします。
次のシナリオは多分、来月九日には出します。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/08/28 06:08
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/08/19 11:04:32 |
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森の中でバトル 星野 ハナ(ka5852) 人間(リアルブルー)|24才|女性|符術師(カードマスター) |
最終発言 2019/08/21 01:10:11 |