ゲスト
(ka0000)
burglar burglar
マスター:墨上古流人

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- やや難しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- サポート
- 現在0人 / 0~2人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/02/06 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/02/15 22:00
オープニング
◆
透き通るような凛とした空気が窓から部屋へと流れ込む。
隙間なく町中に張られた小夜時雨は、夜の街が生み出す下品な光をスクリーンのように映し出していた。
ここは、帝国第九師団救援部隊、フリデンルーエンの執務室。
静かでさらさらとした雨音よりも太い、ぽこぽことした水音が石作りの部屋に響く。
そのまま壁に染み入るような香り高い湯気は、師団長ユウ=クヴァールの鼻孔を心地よくくすぐっていた。
「飲む? 特別良い茶葉ってワケでもないけど」
冷える室内、静寂をぶち壊しにする激しいくしゃみをした副師団長、リベルト=アンスリウムの顔前で、
わざとらしくゆらゆらとティーカップを揺らすユウ。
煩わしかったのか、宙でがしっとユウの腕をつかむと、そのままカップを口元へ運んでがぶりと飲み干す。
「あーん、僕のー」
「うるせ。とられたくなきゃちゃんと手元でもっとけ」
腕を掴んだ際に鼻にはねた熱い雫を袖で乱暴に拭き取るリベルト。
「そうそう、それで思い出したんだけどさ」
「ちょっと出てくる」
「まぁ待ってよ。リベルトの腕を見込んでお願いするんだしさ」
「やっぱり仕事の話じゃねーか!」
席を立とうとして机に置いた手に力が入るリベルトと、
立とうとする彼の肩をがっしり掴んで座らせようとするユウの攻防がしばらく続く。
「最近CAMとか、魔導アーマー関係でお仕事が増えてたじゃん? 対外的な露出も増えてきたし」
「あぁ、でも結局実質の運用はまだ先になりそうだろ?」
「うん。で、問題になるのが魔導アーマーだと、燃料の鉱物性マテリアルの確保なんだけど……」
「嫌だ! 絶対嫌だ! どうせ採掘場がコボルドに占拠されたから蹴散らしてこいとか、エルフと交渉して代用燃料になるエルフハイムの木材を売ってもらってこいとか、そんなん押し付けるんだろ!」
「いや、モノについては手配してあるよ」
「おろ?」
がくっ、とわざとらしく肩を崩すリベルト。
彼の大げさな性格が災いしたか、そのままストン、と椅子に落ち着かせられてしまう。
「物流に精通している【馴鹿】って事務所があるんだけどさ」
「知ってる。依頼だからっつってうちの前に生ゴミの詰まった袋を山のように置いてったぞ。着払いで」
「嫌がらせでもしっかり運ぶなんて、仕事にストイックで関心だよね」
「限度があんだろ。仕返しに師団の野郎どもの洗ってないパンツと靴下送り返してやったけどな」
「それは別にいいんだけどさ、要はその【馴鹿】に鉱物性マテリアルの確保を依頼したら、なんとか工面してくれたんだ」
「やるじゃねぇか。今ちょうど魔導アーマーの実戦投入には燃料の確保が問題になってるっつー時に」
「それで、うちで魔導トラック使って運ぶつもりだったんだけど……途中で襲われちゃったらしくてさ」
「なんでそんなあっさり盗られてんだよ、今やかなり大事なシロモノだろ」
「ハンター何人か護衛につけたらしいんだけど、隙を突かれてつい、だって」
がしがしと頭を掻き、深いため息をついて机に突っ伏すリベルト。
「ありえん。師団都市で起きてる以上、下手したらうちの責任問題になるぞ。ただでさえこの街を疎ましく思ってる奴らだっているのに」
「うん、だから早急にリベルトのとこで調査して今ある場所と犯人を特定して欲しいんだ」
「……ん? ちょっと待て。そこまででいいのか?」
突っ伏したまま顔をくるりと動かして、リベルトが怪訝な顔を見せる。
「うちの責任問題になりかねないっつってんだろ? 特定してそのまま俺のとこで取り返しちまえばいいじゃないか」
「それが手っ取り早いんだけどさー……メインはハンター主導でやって欲しいんだ」
リベルトから手を離し、傍らのポットから新しく紅茶を注ぐユウ。
短い時間で、湯気は既に淡く昇る程度になってしまっていた。
「責任取らせる的なニュアンスだったらちょっと違うんじゃねーか?」
「うん、少し違うね。別に参加する各々はどういう理由で協力してくれてもいいんだけど、ソサエティ的には汚名を返上する機会ってのをあげた方が、今後うまく付き合えそうだし……僕としても親ハンター派だから、ハンター達の無限の可能性には期待してみたいんだ」
「黒い事言ったり歯が浮くような事言ったり……どっちが本心でも気味がわりぃよ」
舌打ち混じりで跳ね起き、机に腰を下ろしてから煙草に火をつけるリベルト。
「まぁ、転移門があるからハンターをすぐ呼べるってところもあるんだけどね。そのまま輸送に携わってもらってもいいし……魔導アーマーは結構ハンターの協力による興隆が大きいと思うし、今回もきっと彼らはやってくれると思うよ」
「お前がそういうならいいけどよ……」
既に冷たくなったポットを掴み、直接自身の口に茶を注ぐリベルト。
「うげ、葉っぱめっちゃ入った」
「そりゃそうだよ……茶漉しは別だもの。で、この案件、やっといてくれる?」
窓の外に口の中の葉っぱを吐き飛ばし終えてから、リベルトが口元を拭い向き直る。
「そういう事ならやっとくぜ。マテリアルもいいが……何より、この街の立場が悪くなるのは見過ごせねぇ。こーゆーとこでしか生きられねぇ奴もいるんだからな」
透き通るような凛とした空気が窓から部屋へと流れ込む。
隙間なく町中に張られた小夜時雨は、夜の街が生み出す下品な光をスクリーンのように映し出していた。
ここは、帝国第九師団救援部隊、フリデンルーエンの執務室。
静かでさらさらとした雨音よりも太い、ぽこぽことした水音が石作りの部屋に響く。
そのまま壁に染み入るような香り高い湯気は、師団長ユウ=クヴァールの鼻孔を心地よくくすぐっていた。
「飲む? 特別良い茶葉ってワケでもないけど」
冷える室内、静寂をぶち壊しにする激しいくしゃみをした副師団長、リベルト=アンスリウムの顔前で、
わざとらしくゆらゆらとティーカップを揺らすユウ。
煩わしかったのか、宙でがしっとユウの腕をつかむと、そのままカップを口元へ運んでがぶりと飲み干す。
「あーん、僕のー」
「うるせ。とられたくなきゃちゃんと手元でもっとけ」
腕を掴んだ際に鼻にはねた熱い雫を袖で乱暴に拭き取るリベルト。
「そうそう、それで思い出したんだけどさ」
「ちょっと出てくる」
「まぁ待ってよ。リベルトの腕を見込んでお願いするんだしさ」
「やっぱり仕事の話じゃねーか!」
席を立とうとして机に置いた手に力が入るリベルトと、
立とうとする彼の肩をがっしり掴んで座らせようとするユウの攻防がしばらく続く。
「最近CAMとか、魔導アーマー関係でお仕事が増えてたじゃん? 対外的な露出も増えてきたし」
「あぁ、でも結局実質の運用はまだ先になりそうだろ?」
「うん。で、問題になるのが魔導アーマーだと、燃料の鉱物性マテリアルの確保なんだけど……」
「嫌だ! 絶対嫌だ! どうせ採掘場がコボルドに占拠されたから蹴散らしてこいとか、エルフと交渉して代用燃料になるエルフハイムの木材を売ってもらってこいとか、そんなん押し付けるんだろ!」
「いや、モノについては手配してあるよ」
「おろ?」
がくっ、とわざとらしく肩を崩すリベルト。
彼の大げさな性格が災いしたか、そのままストン、と椅子に落ち着かせられてしまう。
「物流に精通している【馴鹿】って事務所があるんだけどさ」
「知ってる。依頼だからっつってうちの前に生ゴミの詰まった袋を山のように置いてったぞ。着払いで」
「嫌がらせでもしっかり運ぶなんて、仕事にストイックで関心だよね」
「限度があんだろ。仕返しに師団の野郎どもの洗ってないパンツと靴下送り返してやったけどな」
「それは別にいいんだけどさ、要はその【馴鹿】に鉱物性マテリアルの確保を依頼したら、なんとか工面してくれたんだ」
「やるじゃねぇか。今ちょうど魔導アーマーの実戦投入には燃料の確保が問題になってるっつー時に」
「それで、うちで魔導トラック使って運ぶつもりだったんだけど……途中で襲われちゃったらしくてさ」
「なんでそんなあっさり盗られてんだよ、今やかなり大事なシロモノだろ」
「ハンター何人か護衛につけたらしいんだけど、隙を突かれてつい、だって」
がしがしと頭を掻き、深いため息をついて机に突っ伏すリベルト。
「ありえん。師団都市で起きてる以上、下手したらうちの責任問題になるぞ。ただでさえこの街を疎ましく思ってる奴らだっているのに」
「うん、だから早急にリベルトのとこで調査して今ある場所と犯人を特定して欲しいんだ」
「……ん? ちょっと待て。そこまででいいのか?」
突っ伏したまま顔をくるりと動かして、リベルトが怪訝な顔を見せる。
「うちの責任問題になりかねないっつってんだろ? 特定してそのまま俺のとこで取り返しちまえばいいじゃないか」
「それが手っ取り早いんだけどさー……メインはハンター主導でやって欲しいんだ」
リベルトから手を離し、傍らのポットから新しく紅茶を注ぐユウ。
短い時間で、湯気は既に淡く昇る程度になってしまっていた。
「責任取らせる的なニュアンスだったらちょっと違うんじゃねーか?」
「うん、少し違うね。別に参加する各々はどういう理由で協力してくれてもいいんだけど、ソサエティ的には汚名を返上する機会ってのをあげた方が、今後うまく付き合えそうだし……僕としても親ハンター派だから、ハンター達の無限の可能性には期待してみたいんだ」
「黒い事言ったり歯が浮くような事言ったり……どっちが本心でも気味がわりぃよ」
舌打ち混じりで跳ね起き、机に腰を下ろしてから煙草に火をつけるリベルト。
「まぁ、転移門があるからハンターをすぐ呼べるってところもあるんだけどね。そのまま輸送に携わってもらってもいいし……魔導アーマーは結構ハンターの協力による興隆が大きいと思うし、今回もきっと彼らはやってくれると思うよ」
「お前がそういうならいいけどよ……」
既に冷たくなったポットを掴み、直接自身の口に茶を注ぐリベルト。
「うげ、葉っぱめっちゃ入った」
「そりゃそうだよ……茶漉しは別だもの。で、この案件、やっといてくれる?」
窓の外に口の中の葉っぱを吐き飛ばし終えてから、リベルトが口元を拭い向き直る。
「そういう事ならやっとくぜ。マテリアルもいいが……何より、この街の立場が悪くなるのは見過ごせねぇ。こーゆーとこでしか生きられねぇ奴もいるんだからな」
解説
◆
・目的
奪われた鉱物性マテリアルの奪還。
・概要
魔導アーマーの燃料となる鉱物性マテリアルを確保し、
運ぼうとしたところ奪われてしまいました。
手段は問わないので無事な状態で奪い返してください。
敵勢力は街の3階建ての広めの館を根城としているようです。
割と気品溢れる豪華な装いの館ですが、
周りは他の住居、店等の建物に囲まれており、大通りから少し離れた場所。
館へ続く道は通りから枝分かれした細い道があり、館の正面へと続いています。
・予想敵勢力
覚醒者4人、非覚醒者10人です。
覚醒者は人間2人、エルフ、ドワーフ。
クラスは闘狩人、猟撃士、魔術師、機導士戸の事。
非覚醒者はまともにハンター達とやり合おうとしませんが、
彼らが動ける場合、館の様々なトラップが発動します。
トラップは基本的に非致死性(ダメージ判定には影響しません)が、
油による回避力減少、落とし穴による数ターン行動不能、シャッターによる進路妨害等、
皆さんの行動をあらゆる形で阻害する、疑似バッドステータスのようなものです。
・備考
この街初めてでよくわからんという方は、
拙作リプレイ『夜の帳の影隙間』にてある程度説明が御座いますのでよろしければご参照ください。
質問卓を立てて頂ければ師団長のユウが回答致します。
師団の協力は、要請次第で館を包囲し敵が逃げないようにする、と言う所までとします。
実際の突入、確保はハンターにて行います。
・目的
奪われた鉱物性マテリアルの奪還。
・概要
魔導アーマーの燃料となる鉱物性マテリアルを確保し、
運ぼうとしたところ奪われてしまいました。
手段は問わないので無事な状態で奪い返してください。
敵勢力は街の3階建ての広めの館を根城としているようです。
割と気品溢れる豪華な装いの館ですが、
周りは他の住居、店等の建物に囲まれており、大通りから少し離れた場所。
館へ続く道は通りから枝分かれした細い道があり、館の正面へと続いています。
・予想敵勢力
覚醒者4人、非覚醒者10人です。
覚醒者は人間2人、エルフ、ドワーフ。
クラスは闘狩人、猟撃士、魔術師、機導士戸の事。
非覚醒者はまともにハンター達とやり合おうとしませんが、
彼らが動ける場合、館の様々なトラップが発動します。
トラップは基本的に非致死性(ダメージ判定には影響しません)が、
油による回避力減少、落とし穴による数ターン行動不能、シャッターによる進路妨害等、
皆さんの行動をあらゆる形で阻害する、疑似バッドステータスのようなものです。
・備考
この街初めてでよくわからんという方は、
拙作リプレイ『夜の帳の影隙間』にてある程度説明が御座いますのでよろしければご参照ください。
質問卓を立てて頂ければ師団長のユウが回答致します。
師団の協力は、要請次第で館を包囲し敵が逃げないようにする、と言う所までとします。
実際の突入、確保はハンターにて行います。
マスターより
夜の街には怒号と喘声と剣戟と銃声がよく似合います。
血が足りないので、『遊び』ましょ。
血が足りないので、『遊び』ましょ。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/02/14 06:41
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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師団長殿、質問です! ソフィア =リリィホルム(ka2383) ドワーフ|14才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/02/06 12:44:23 |
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![]() |
取り返すよっ! ソフィア =リリィホルム(ka2383) ドワーフ|14才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/02/06 13:49:07 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/02/01 11:34:17 |