ゲスト
(ka0000)
【MN】夕霧立てば 宴の支度
マスター:凪池シリル

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在9人 / 1~25人
- ユニット参加人数
- 現在3 / 0~25
- 報酬
- 無し
- 相談期間
- 8日
- プレイング締切
- 2019/08/25 22:00
- リプレイ完成予定
- 2019/09/08 22:00
オープニング
※このシナリオは夢シナリオです。オープニングは架空のものであり、ゲームの世界観に一切影響を与えません。
──かくして人類は邪神に敗北し、クリムゾンウェストもリアルブルーも邪神に飲み込まれ、ロッソ転移からの五年間を永久ループすることになった。
とはいえやはり、それだけの長い期間を与えられるだけありこの世界はやはり特別だった。例を見ない数のものが「イレギュラー」としてループの記憶を残している。
しかも、彼らはその記憶の中でバニティーから全ての説明を受けているのだ。
まだ終わっていない。ここが邪神の内部なら、この中から世界を再誕させる可能性は残されている。諦めずに、この世界から再び希望を灯すことが出来ればきっと……──
そうして彼らは五年間をやり直した。互いに「イレギュラー」である同士はすぐさま互いを認識しあい、早いうちからどうすべきかを話し合っていた。やはり、このループの中で邪神を倒すべきだろう。そうして、世界を勝利の希望で包む。
一度見た相手だ。敗北の理由をきちんと分析して対抗すれば可能性はあるはずだ。彼らは概ね元の歴史を辿りながら、邪神に勝利する道筋を探す。再び敗北し巻き戻ろうとも──それはむしろ、挑戦のチャンスは幾らでもあるのだ、と前向きに捉えながら。
そうしてとうとう、彼らは邪神に勝利した。
世界は勝利の喜びに包まれて──そしてまた五年前に戻った。
イレギュラーたちは再び話し合う。何が悪かった。他に何が出来る。
……誰かが言った。生き残った人が──すなわち世界を再誕させるだけの希望を抱くものが──少なすぎたんじゃないか。何せ邪神に取り込まれた段階で「価値がない」とされたものは保存されていないのだ。その上で邪神討伐はクリムゾンウェストにかなりの被害をもたらす。作戦を更に洗練させ、これまでの闘いもすべて見直して、地上を守る戦力をもっと残した上で邪神に勝利しなければならないんじゃないか。この意見に皆が納得し、様々な試みが行われた。
更に少ない人員で勝利する為の作戦を成功させるためにはまた膨大な回数の試行が必要だった。その度に邪神に敗北し殺される記憶を重ねながら彼らは諦めずに闘いを続けた。
勝利した。巻き戻った。まだ救うべき人が足りないかと作戦の見直しを重ねた。巻き戻った。歴史が変わった結果邪神の性質が既知のものと大きく変わってしまうなんてこともあった。ループの記憶があることを活かして、スペリオル計画の暗部を先に暴露し、強化人間が正しくリアルブルー精霊と契約する存在に歴史を修正するなんて試みも行われた。結果イクシードアプリが蔓延することもなく邪神はリアルブルーに降臨することは無くなり、そして封印されなかった為予定より早くクリムゾンウェストに出現し世界は滅びた。巻き戻った。
一度投票結果を封印に変えるのはどうだ、と誰かが言い出した。とにかく世界が終わる時点で、奇跡が起こると信じる人たちの頭数が必要だというなら、一旦、とにかく生き残る人が多い結果を目指すべきじゃないか。兎に角考えられることはやってみようと言うことになった。
まず投票結果を変えることが容易ではなかった。多くの「何も覚えていない」ハンターたちは当然のように何を温いことを、と反発して──自分だってそう思っていた意見の説得材料を探すというのは相当に難儀することだった。
それでもやはりまたもの膨大な試行回数を経て、投票結果を封印にすることを、この選択こそ希望なんだと多くの人に思わせることに成功した。邪神に向けて封印が行われる。その結果が──なんだかよく分からないうちに、世界は巻き戻った。
分かってきたことはある。まず、「本来死ぬはずだった人間」を生き残るように修正しても、そこから先彼らはさほど変化しない。何せここはあくまで「記録の元に再現」しているにすぎないのだ。予定と変わった部分はいわば演算によるシミュレートであり、既存データを大きく逸脱できない。最大といえるのが大精霊に関わる部分。邪神に取り込まれた時点で彼らは完全に消滅しているのだ。彼らの力はあくまで情報の再現に必要な部分でしか発揮し得ない。「大精霊の力を本来の歴史と異なる形で使用する」ことの試みは全て結果がはっきりしないまま終わる。守護者を変更するなんてことも不可能。その上で、邪神の情報は勿論完全に存在する。即ち邪神は状況による対応の変化を正しく発現させることが出来る。
判明したのは見通しとしてはあまりよくないものばかりだ。しかし情報が蓄積出来る以上はいずれ対抗策だって見いだせる筈だ。諦めては駄目だ。何回だって試せるんだから。
──ところで、今、何回目だっけ?
「自殺しても何の救いにもならないとか……マジか」
疲れはてて自殺して。そしてその記憶の直後から、また始まりの時間に意識を取り戻したとあるハンターは乾いた呟きを溢した。
「なあ……今お前、何て言ったよ」
「あの衛兵ごと殺そう。説得なんてもたもたしてる場合じゃない。もっと多くの異界を早く解放するんだ──どうせ再現なんだし」
「お前……それは俺たちが言っちゃいけないことだろ!? 俺たちは彼らの希望になって、導くためにここに来たんだろ!?」
「文句があるならせめてこれ以上に迅速に管理者を倒す方法と一緒に言ってくれないか?」
「な……お前本当にどうしたんだよ……そんなやつじゃなかっただろ……?」
……ああもう。
つくづく、『覚えてないやつら』は、呑気で、面倒くさいな……。
「よし、これでトドメだ! 今度こそ……──え?」
とうとうあるハンターが、邪神に止めを刺す寸前、ゆっくり振り替える
「あー、すみません、仲間が死んじゃったんで……今回は無しでお願いできますか」
そのハンターを背中から刺した男は、丁寧に言った。
「だって可哀想じゃないですかここまで来てとうとう切り開かれた未来にあの子が居ないなんてことになったら。ここまで頑張ったら全員でハッピーエンドを目指しましょうよ。大丈夫今回は良いところまで行きまし! いいデータが取れましたよね! ──それじゃあ皆さん、『次回は頑張りましょうね』?」
そうして。
何回めかの繰り返し。どこかの場所。
「ねえ……」
夕霧が立っていた。
全てを赤く染めるその光景。
血を薄く広げるようなその中で、ふと誰かが思い浮かんだ。
「今この世界に生きるやつ、全員死んだらクリアとか、無いかなあ……?」
だって結局、今全員歪虚なんでしょう?
まあきっとそんなのこじつけだって分かってるけど。
もういい加減飽きて疲れて諦めたくて。だから。
とにかくこの力で殺して殺して殺しまくってみたいだけだけど。
いいじゃん。
だって。
興味は沸くだろ? こうなったら──どうせ何回だってやり直せるんだから、一回くらい、さあ。
──かくして人類は邪神に敗北し、クリムゾンウェストもリアルブルーも邪神に飲み込まれ、ロッソ転移からの五年間を永久ループすることになった。
とはいえやはり、それだけの長い期間を与えられるだけありこの世界はやはり特別だった。例を見ない数のものが「イレギュラー」としてループの記憶を残している。
しかも、彼らはその記憶の中でバニティーから全ての説明を受けているのだ。
まだ終わっていない。ここが邪神の内部なら、この中から世界を再誕させる可能性は残されている。諦めずに、この世界から再び希望を灯すことが出来ればきっと……──
そうして彼らは五年間をやり直した。互いに「イレギュラー」である同士はすぐさま互いを認識しあい、早いうちからどうすべきかを話し合っていた。やはり、このループの中で邪神を倒すべきだろう。そうして、世界を勝利の希望で包む。
一度見た相手だ。敗北の理由をきちんと分析して対抗すれば可能性はあるはずだ。彼らは概ね元の歴史を辿りながら、邪神に勝利する道筋を探す。再び敗北し巻き戻ろうとも──それはむしろ、挑戦のチャンスは幾らでもあるのだ、と前向きに捉えながら。
そうしてとうとう、彼らは邪神に勝利した。
世界は勝利の喜びに包まれて──そしてまた五年前に戻った。
イレギュラーたちは再び話し合う。何が悪かった。他に何が出来る。
……誰かが言った。生き残った人が──すなわち世界を再誕させるだけの希望を抱くものが──少なすぎたんじゃないか。何せ邪神に取り込まれた段階で「価値がない」とされたものは保存されていないのだ。その上で邪神討伐はクリムゾンウェストにかなりの被害をもたらす。作戦を更に洗練させ、これまでの闘いもすべて見直して、地上を守る戦力をもっと残した上で邪神に勝利しなければならないんじゃないか。この意見に皆が納得し、様々な試みが行われた。
更に少ない人員で勝利する為の作戦を成功させるためにはまた膨大な回数の試行が必要だった。その度に邪神に敗北し殺される記憶を重ねながら彼らは諦めずに闘いを続けた。
勝利した。巻き戻った。まだ救うべき人が足りないかと作戦の見直しを重ねた。巻き戻った。歴史が変わった結果邪神の性質が既知のものと大きく変わってしまうなんてこともあった。ループの記憶があることを活かして、スペリオル計画の暗部を先に暴露し、強化人間が正しくリアルブルー精霊と契約する存在に歴史を修正するなんて試みも行われた。結果イクシードアプリが蔓延することもなく邪神はリアルブルーに降臨することは無くなり、そして封印されなかった為予定より早くクリムゾンウェストに出現し世界は滅びた。巻き戻った。
一度投票結果を封印に変えるのはどうだ、と誰かが言い出した。とにかく世界が終わる時点で、奇跡が起こると信じる人たちの頭数が必要だというなら、一旦、とにかく生き残る人が多い結果を目指すべきじゃないか。兎に角考えられることはやってみようと言うことになった。
まず投票結果を変えることが容易ではなかった。多くの「何も覚えていない」ハンターたちは当然のように何を温いことを、と反発して──自分だってそう思っていた意見の説得材料を探すというのは相当に難儀することだった。
それでもやはりまたもの膨大な試行回数を経て、投票結果を封印にすることを、この選択こそ希望なんだと多くの人に思わせることに成功した。邪神に向けて封印が行われる。その結果が──なんだかよく分からないうちに、世界は巻き戻った。
分かってきたことはある。まず、「本来死ぬはずだった人間」を生き残るように修正しても、そこから先彼らはさほど変化しない。何せここはあくまで「記録の元に再現」しているにすぎないのだ。予定と変わった部分はいわば演算によるシミュレートであり、既存データを大きく逸脱できない。最大といえるのが大精霊に関わる部分。邪神に取り込まれた時点で彼らは完全に消滅しているのだ。彼らの力はあくまで情報の再現に必要な部分でしか発揮し得ない。「大精霊の力を本来の歴史と異なる形で使用する」ことの試みは全て結果がはっきりしないまま終わる。守護者を変更するなんてことも不可能。その上で、邪神の情報は勿論完全に存在する。即ち邪神は状況による対応の変化を正しく発現させることが出来る。
判明したのは見通しとしてはあまりよくないものばかりだ。しかし情報が蓄積出来る以上はいずれ対抗策だって見いだせる筈だ。諦めては駄目だ。何回だって試せるんだから。
──ところで、今、何回目だっけ?
「自殺しても何の救いにもならないとか……マジか」
疲れはてて自殺して。そしてその記憶の直後から、また始まりの時間に意識を取り戻したとあるハンターは乾いた呟きを溢した。
「なあ……今お前、何て言ったよ」
「あの衛兵ごと殺そう。説得なんてもたもたしてる場合じゃない。もっと多くの異界を早く解放するんだ──どうせ再現なんだし」
「お前……それは俺たちが言っちゃいけないことだろ!? 俺たちは彼らの希望になって、導くためにここに来たんだろ!?」
「文句があるならせめてこれ以上に迅速に管理者を倒す方法と一緒に言ってくれないか?」
「な……お前本当にどうしたんだよ……そんなやつじゃなかっただろ……?」
……ああもう。
つくづく、『覚えてないやつら』は、呑気で、面倒くさいな……。
「よし、これでトドメだ! 今度こそ……──え?」
とうとうあるハンターが、邪神に止めを刺す寸前、ゆっくり振り替える
「あー、すみません、仲間が死んじゃったんで……今回は無しでお願いできますか」
そのハンターを背中から刺した男は、丁寧に言った。
「だって可哀想じゃないですかここまで来てとうとう切り開かれた未来にあの子が居ないなんてことになったら。ここまで頑張ったら全員でハッピーエンドを目指しましょうよ。大丈夫今回は良いところまで行きまし! いいデータが取れましたよね! ──それじゃあ皆さん、『次回は頑張りましょうね』?」
そうして。
何回めかの繰り返し。どこかの場所。
「ねえ……」
夕霧が立っていた。
全てを赤く染めるその光景。
血を薄く広げるようなその中で、ふと誰かが思い浮かんだ。
「今この世界に生きるやつ、全員死んだらクリアとか、無いかなあ……?」
だって結局、今全員歪虚なんでしょう?
まあきっとそんなのこじつけだって分かってるけど。
もういい加減飽きて疲れて諦めたくて。だから。
とにかくこの力で殺して殺して殺しまくってみたいだけだけど。
いいじゃん。
だって。
興味は沸くだろ? こうなったら──どうせ何回だってやり直せるんだから、一回くらい、さあ。
解説
●目的
ループのし過ぎでぶっ壊れた皆さんを書きたい(
●解説
まあそんなわけでそういうifで書いた通りの状況です。
お好きなようにどうなるか想像してみてください。
わりと何でもありです。今なおも諦めずに闘ってるのもありですし(個人的はそれはそれで大層なイカレ野郎だと思います)、何なら「覚えてられない側」として同行した方と関わるのもありかと思います。
ただ、トラブルを避けるため、「他PCを害する」場合は同意が確認できないとマスタリング対象となります。「被害者になってもいい」PCはその旨きちんと記述してください。
「大暴れした挙げ句、そういうのを止めて回る他PCがいたら討伐される」などという場合もきちんと倒されていいかどうかまで書いてください。
ループのし過ぎでぶっ壊れた皆さんを書きたい(
●解説
まあそんなわけでそういうifで書いた通りの状況です。
お好きなようにどうなるか想像してみてください。
わりと何でもありです。今なおも諦めずに闘ってるのもありですし(個人的はそれはそれで大層なイカレ野郎だと思います)、何なら「覚えてられない側」として同行した方と関わるのもありかと思います。
ただ、トラブルを避けるため、「他PCを害する」場合は同意が確認できないとマスタリング対象となります。「被害者になってもいい」PCはその旨きちんと記述してください。
「大暴れした挙げ句、そういうのを止めて回る他PCがいたら討伐される」などという場合もきちんと倒されていいかどうかまで書いてください。
マスターより
はーい! 大規模終了でもう引っ込んだと思ったー!? じゃーん! 残念! 殺意の凪池さんは健在でした!
とかうろ覚えで元ネタ分かる人には分かりそうな挨拶をかましておいてですね。
いややりたいと思いませんでした? ループするって言われてからこのバッドエンドあるいは途中経過は考えませんでした?
うをー超やりたーい、って、この手のループネタ大好きな私としてはずっと思ってて、例のシナリオはわりと本気で全力の恭順ルート推しのつもりで出したんですが……。いやあ、無念でした。
まあ冗談が冗談ですむとハッキリしたところですし! スケジュール調整の都合でちょっと期間が長いですけどよろしくお願いします。
とかうろ覚えで元ネタ分かる人には分かりそうな挨拶をかましておいてですね。
いややりたいと思いませんでした? ループするって言われてからこのバッドエンドあるいは途中経過は考えませんでした?
うをー超やりたーい、って、この手のループネタ大好きな私としてはずっと思ってて、例のシナリオはわりと本気で全力の恭順ルート推しのつもりで出したんですが……。いやあ、無念でした。
まあ冗談が冗談ですむとハッキリしたところですし! スケジュール調整の都合でちょっと期間が長いですけどよろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/09/07 21:47
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 エルバッハ・リオン(ka2434) エルフ|12才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2019/08/25 21:39:43 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/08/22 23:16:56 |