ゲスト
(ka0000)
涙をぬぐって、イタチの手を取って
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/09/03 12:00
- リプレイ完成予定
- 2019/09/12 12:00
オープニング
●お別れ
ラカ・ベルフは邪神の内部から撤退するとき、どこかの世界の生き物だったマッシュと別れた。
『ラカ、みんな……あえて楽しかったでち。ぼくはもう行かないと』
「マッシュ!」
『分かっていたでち。ぼくたちの神様はもういないでち。邪神に負けちゃったのでち。だから……ぼくたちは行くでち』
マッシュの回りにはここにはいなかったはずの途切れたループの最後の仲間がいた。どこかで世界がつながったのだろうか? ラカが困惑している間に、ハンターたちに引きずられるように撤退した。
視界の先では、後ろ足で立ち上がり、ラカたちを見送るフェレットに似た生き物たちの姿があった。それは徐々に白い光となり消えていった。
ラカは気付いたときには家にいた。
「ただいま……モニ……」
真っ暗な家の中には動物の気配がない。
「そうでした……モニを迎えに行かないと……」
白いフェレットの姿を思い浮かべると、少し寂しくなった。
●モニモニちゃん
「みぎゃああああああああああああああああああああああ」
グラズヘイム王国のとある地域にある、ハンターオフィスもある大きな町。
そのオフィスに、ルゥルが声を上げながら入ってくる。
「ど、どうしたんだい、ルゥルちゃん」
受付男子ロビン・ドルトスは慌てて声をかけた。
「ラカさんが、ラカさんがあああああああああああ、げふ、げふっ」
「まずはお水を飲もうね」
コップに水を注いで渡す。
ルゥルは一気飲みをして、コップを置いた。
「ラカさんのペットのモニモニちゃんを預かっていたのです」
「まさか逃がした!?」
「違います! ラカさんがモニモニちゃんと再会したとき、モニモニちゃんはラカさんを知らん顔をしました。そのせいで、ラカさんが泣きながらどこかに行ってしまったのです!」
ルゥルは両手で抱えている白いフェレットを見せる。モニはルゥルの手に持たれて長い胴体をプラーンとさせている。ルゥルの肩に乗っているフェレットのフレオはモニの頭をなめて毛繕いしていた。
「……忘れられた?」
「違います! モニモニちゃんは恥ずかしかったのです! それと、捨てられたのかなってちょっとは思っていたのです。だから、ラカさんを見たとき、ほっとしたのです。でも、ラカさんがどんよりしているからなんとなく無視をしてしまったのです。そうしたら、ラカさんが号泣して外に飛び出してしまったのです!」
「……あれ? 号泣?」
ルゥルの話がだんだん大きくなっている気がしたが、ロビンはそれ以上ツッコミを入れるのはやめた。それにしても、ずいぶん細かくフェレットの心情を代弁している。
「ところで帰還事業はどうなっているんだい?」
「もう、喜び勇んでジャイルズさんが帰りました」
薬草園の主ジャイルズ・バルネは薬草が心配で避難することも拒むのではと言われていた人物だ。
「ジャイルズさんが戻ると、コリンさんが帰ります。そして、ヤギさんたちとチャが帰ります」
「そうすると、近所の人も一緒に戻るね」
「ですー」
ここに避難するときより、何かが起こることは少ないだろう。
周囲の街だったり、元々王都に住んでいたけれど親戚や知り合いを頼って避難している人もいた為、この町は人口が大変増えていたのだった。
それが徐々に元に戻っていく。
「だから、ラカさんについて、そっちは全く心配していないのです。どちらかと言うと、モニモニちゃんのことが心配なのです」
ルゥルはモニを抱き言う。
モニは表面上特に変なところはない。ただ、預かっていると分かることがあるのだが、その説明をする前に、転移門が稼働し、領主の息子のリシャール・べリンガーとライル・サヴィスとシールが出てきた。
「ただいま戻りましたー」
「みぎゃああああああああああああああ、リシャールさんですぅ、あれ? リゼリオで会ったです?」
ルゥルは歓待しつつ、見覚えがある二人を見た。
「あ、いつぞやの……」
「ああ……」
ライルは苦笑しているが、シールがどんよりとする。
「どうかしたのです?」
「いや、ええと……いろいろとあって、ライルに八つ当たりしていた自分を反省するところです」
「別に……あんなことあれば、精神的に追い込まれて当たり前だろう? 本当は、もっと早く俺だって……」
「あ、ごめん、えっと、色々あったんだ」
「分かりました、色々ありました。それより、ラカさんを捜さないとなのです」
ルゥルはここに来たスタートに話を戻した。
「ラカさんという人はどこに出かけていたんですか?」
「邪神の中だと言ってました」
「はいっ!?」
聞いたリシャールだけでなく、ライルとシールもひっくり返る声を出す。
「それと、ラカさん、水不足になったことあるですよ」
「……その人……バカ……」
「違います、ラカさんです!」
「……あ、すみません」
ライルはルゥルがまじめに答えたので謝った。
「でも、ラカさん、荷物持ってきたよね?」
ロビンが思い出しながら言う。馬も連れてきていた。
「馬は内の前で草食べてます。荷物は居間でラカさんの帰りを待っています。水筒もです」
ロビンは頭を抱えた。水不足、つまり、脱水症状。
「あ、うん、ラカさん……捜索しないとね……。リシャール様はお父君が首を長くしてお待ちです」
「……え、この流れ、私たちも探そう! ですよね……」
「まあ、基本的には」
ロビンは溜息を吐くが、リシャールはにこりと笑う。
「ルゥルさん、ラカさんってどんな人ですか?」
「青いです」
背丈や髪など目立つ特徴について言う。
「その件……ラカさん、青龍の神官なんですよ」
ロビンが補足した。その瞬間、三人は青いという意味を理解した。
「分かりました。ラカさんが行きそうなところは?」
ルゥルもロビンも「さあ」と答えるのがやっとだった。
ラカ・ベルフは邪神の内部から撤退するとき、どこかの世界の生き物だったマッシュと別れた。
『ラカ、みんな……あえて楽しかったでち。ぼくはもう行かないと』
「マッシュ!」
『分かっていたでち。ぼくたちの神様はもういないでち。邪神に負けちゃったのでち。だから……ぼくたちは行くでち』
マッシュの回りにはここにはいなかったはずの途切れたループの最後の仲間がいた。どこかで世界がつながったのだろうか? ラカが困惑している間に、ハンターたちに引きずられるように撤退した。
視界の先では、後ろ足で立ち上がり、ラカたちを見送るフェレットに似た生き物たちの姿があった。それは徐々に白い光となり消えていった。
ラカは気付いたときには家にいた。
「ただいま……モニ……」
真っ暗な家の中には動物の気配がない。
「そうでした……モニを迎えに行かないと……」
白いフェレットの姿を思い浮かべると、少し寂しくなった。
●モニモニちゃん
「みぎゃああああああああああああああああああああああ」
グラズヘイム王国のとある地域にある、ハンターオフィスもある大きな町。
そのオフィスに、ルゥルが声を上げながら入ってくる。
「ど、どうしたんだい、ルゥルちゃん」
受付男子ロビン・ドルトスは慌てて声をかけた。
「ラカさんが、ラカさんがあああああああああああ、げふ、げふっ」
「まずはお水を飲もうね」
コップに水を注いで渡す。
ルゥルは一気飲みをして、コップを置いた。
「ラカさんのペットのモニモニちゃんを預かっていたのです」
「まさか逃がした!?」
「違います! ラカさんがモニモニちゃんと再会したとき、モニモニちゃんはラカさんを知らん顔をしました。そのせいで、ラカさんが泣きながらどこかに行ってしまったのです!」
ルゥルは両手で抱えている白いフェレットを見せる。モニはルゥルの手に持たれて長い胴体をプラーンとさせている。ルゥルの肩に乗っているフェレットのフレオはモニの頭をなめて毛繕いしていた。
「……忘れられた?」
「違います! モニモニちゃんは恥ずかしかったのです! それと、捨てられたのかなってちょっとは思っていたのです。だから、ラカさんを見たとき、ほっとしたのです。でも、ラカさんがどんよりしているからなんとなく無視をしてしまったのです。そうしたら、ラカさんが号泣して外に飛び出してしまったのです!」
「……あれ? 号泣?」
ルゥルの話がだんだん大きくなっている気がしたが、ロビンはそれ以上ツッコミを入れるのはやめた。それにしても、ずいぶん細かくフェレットの心情を代弁している。
「ところで帰還事業はどうなっているんだい?」
「もう、喜び勇んでジャイルズさんが帰りました」
薬草園の主ジャイルズ・バルネは薬草が心配で避難することも拒むのではと言われていた人物だ。
「ジャイルズさんが戻ると、コリンさんが帰ります。そして、ヤギさんたちとチャが帰ります」
「そうすると、近所の人も一緒に戻るね」
「ですー」
ここに避難するときより、何かが起こることは少ないだろう。
周囲の街だったり、元々王都に住んでいたけれど親戚や知り合いを頼って避難している人もいた為、この町は人口が大変増えていたのだった。
それが徐々に元に戻っていく。
「だから、ラカさんについて、そっちは全く心配していないのです。どちらかと言うと、モニモニちゃんのことが心配なのです」
ルゥルはモニを抱き言う。
モニは表面上特に変なところはない。ただ、預かっていると分かることがあるのだが、その説明をする前に、転移門が稼働し、領主の息子のリシャール・べリンガーとライル・サヴィスとシールが出てきた。
「ただいま戻りましたー」
「みぎゃああああああああああああああ、リシャールさんですぅ、あれ? リゼリオで会ったです?」
ルゥルは歓待しつつ、見覚えがある二人を見た。
「あ、いつぞやの……」
「ああ……」
ライルは苦笑しているが、シールがどんよりとする。
「どうかしたのです?」
「いや、ええと……いろいろとあって、ライルに八つ当たりしていた自分を反省するところです」
「別に……あんなことあれば、精神的に追い込まれて当たり前だろう? 本当は、もっと早く俺だって……」
「あ、ごめん、えっと、色々あったんだ」
「分かりました、色々ありました。それより、ラカさんを捜さないとなのです」
ルゥルはここに来たスタートに話を戻した。
「ラカさんという人はどこに出かけていたんですか?」
「邪神の中だと言ってました」
「はいっ!?」
聞いたリシャールだけでなく、ライルとシールもひっくり返る声を出す。
「それと、ラカさん、水不足になったことあるですよ」
「……その人……バカ……」
「違います、ラカさんです!」
「……あ、すみません」
ライルはルゥルがまじめに答えたので謝った。
「でも、ラカさん、荷物持ってきたよね?」
ロビンが思い出しながら言う。馬も連れてきていた。
「馬は内の前で草食べてます。荷物は居間でラカさんの帰りを待っています。水筒もです」
ロビンは頭を抱えた。水不足、つまり、脱水症状。
「あ、うん、ラカさん……捜索しないとね……。リシャール様はお父君が首を長くしてお待ちです」
「……え、この流れ、私たちも探そう! ですよね……」
「まあ、基本的には」
ロビンは溜息を吐くが、リシャールはにこりと笑う。
「ルゥルさん、ラカさんってどんな人ですか?」
「青いです」
背丈や髪など目立つ特徴について言う。
「その件……ラカさん、青龍の神官なんですよ」
ロビンが補足した。その瞬間、三人は青いという意味を理解した。
「分かりました。ラカさんが行きそうなところは?」
ルゥルもロビンも「さあ」と答えるのがやっとだった。
解説
ラカ・ベルフの捜索。
●街の状況
傲慢王との戦の時から避難していた人がぽつぽついたところに、邪神との戦の間は、戦力のこともあり、ルゥルなどが住む町の住民全員が避難していました。徐々に人は帰ってますが、まだまだたくさんの人がいます。
人の動きは多いですが、それぞれ助け合い日常への道を歩んでいる感じです。
商店街も機能しており、戦いが終わったことを祝うような雰囲気が出ています。ちょっとおしゃれな菓子屋もあります。
目撃者は多いため、分担して探すとすぐにラカは見つかるはずです。
●街の回り
町の外は平たんな草地が多い。街道や隣町につながる道があります。
牧草地、すでに牛や羊がうろうろとしている。牧羊犬や放牧する子がいます。
時々、ぽつぽつと林があります。
林(東)には隠れて餌を求める狼がいるかも?
林(南)は子どもが遊んでいることも。
林(北)は過去に雑魔がいたこともありました。
●NPC
・ラカ・ベルフ 龍園在住の青龍の神官。フェレットのモニを引き取りに来た。
・ルゥル ペットのフェレットがいる為、戦いに行くラカのペットを預かっていた。
・リシャール・ベリンガー 領主の長男。いろいろあってようやく戻ってきた。ラカ探しに協力するけど、一旦家に行くべきか悩ましい。
・ライル・サヴィスとシール イスルダ島元住民、解放後調査等をしていたけど、色々あってリシャールと一緒にここにきた。保護者がここに避難しているという理由もある。ラカ探しをしつつ、保護者のところに行こうと考える。
・ロビン・ドルトス この町のオフィス職員。
●街の状況
傲慢王との戦の時から避難していた人がぽつぽついたところに、邪神との戦の間は、戦力のこともあり、ルゥルなどが住む町の住民全員が避難していました。徐々に人は帰ってますが、まだまだたくさんの人がいます。
人の動きは多いですが、それぞれ助け合い日常への道を歩んでいる感じです。
商店街も機能しており、戦いが終わったことを祝うような雰囲気が出ています。ちょっとおしゃれな菓子屋もあります。
目撃者は多いため、分担して探すとすぐにラカは見つかるはずです。
●街の回り
町の外は平たんな草地が多い。街道や隣町につながる道があります。
牧草地、すでに牛や羊がうろうろとしている。牧羊犬や放牧する子がいます。
時々、ぽつぽつと林があります。
林(東)には隠れて餌を求める狼がいるかも?
林(南)は子どもが遊んでいることも。
林(北)は過去に雑魔がいたこともありました。
●NPC
・ラカ・ベルフ 龍園在住の青龍の神官。フェレットのモニを引き取りに来た。
・ルゥル ペットのフェレットがいる為、戦いに行くラカのペットを預かっていた。
・リシャール・ベリンガー 領主の長男。いろいろあってようやく戻ってきた。ラカ探しに協力するけど、一旦家に行くべきか悩ましい。
・ライル・サヴィスとシール イスルダ島元住民、解放後調査等をしていたけど、色々あってリシャールと一緒にここにきた。保護者がここに避難しているという理由もある。ラカ探しをしつつ、保護者のところに行こうと考える。
・ロビン・ドルトス この町のオフィス職員。
マスターより
こんにちは、狐野径です。
ラカが行きそうなところと考えて「さっぱりわからない」ですが、分担して聞き込めば見つかります。
幸いなことは、街には人が多くいます。それと、大きすぎないため、日が落ちるくらいまでには見つかるでしょう。その前に、おなかが空いたら出てくるかもしれません。
そういえば、プエルは「音楽好きだよね」とか「菓子食べてた」とか、紅葉なら「本があるところにいる」と言った特徴がありました。ラカはどこに行きそうというのがないのです。ワイバーンがいれば……ですが。
何か特殊なことがない限り、ハンターさんとラカが紡ぐ物語はこれが最後だと思います。
よろしくお願いします。
ラカが行きそうなところと考えて「さっぱりわからない」ですが、分担して聞き込めば見つかります。
幸いなことは、街には人が多くいます。それと、大きすぎないため、日が落ちるくらいまでには見つかるでしょう。その前に、おなかが空いたら出てくるかもしれません。
そういえば、プエルは「音楽好きだよね」とか「菓子食べてた」とか、紅葉なら「本があるところにいる」と言った特徴がありました。ラカはどこに行きそうというのがないのです。ワイバーンがいれば……ですが。
何か特殊なことがない限り、ハンターさんとラカが紡ぐ物語はこれが最後だと思います。
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/09/07 20:05
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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ご相談 木綿花(ka6927) ドラグーン|21才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2019/09/02 22:21:05 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/09/02 07:17:14 |