ゲスト
(ka0000)
【未来】神鳥と聖獣
マスター:近藤豊

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 3~6人
- ユニット参加人数
- 現在2 / 0~6
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2019/09/23 07:30
- リプレイ完成予定
- 2019/10/02 07:30
オープニング
邪神戦争の激闘の最中、最愛なる『家』を失った。
家族が無事だった事も奇跡的な状況。家だけで済んだのは、幸運と考えるべきなのか。
それでも愛着もあった家だ。爆発に巻き込まれ、沈んでいく姿は今も忘れられない。まるで思い出も一緒にそこへ置き去りにしたような感覚。寂しさにも似た感情が離れない――。
「探索任務?」
旧CAM実験場『ホープ』で拡張工事が続くラズモネ・シャングリラ専用ドックを山岳猟団の八重樫 敦(kz0056)が歩く。
主を失ったは、広い空間を持て余していた。邪神戦争でラズモネ・シャングリラは轟沈。総員退艦命令から乗組員は無事だったが、ラズモネ・シャングリラは散ってしまった。
役目を果たしたと思われていたドックに呼び出された八重樫は怪訝そうな顔を浮かべている。
「そうザマス。スワローテイルに新たな命令が下ったザマス」
ラズモネ・シャングリラ艦長森山恭子(kz0216)は力強く答える。
対異世界支援部隊『スワローテイル』の旗艦として活躍したラズモネ・シャングリラは既に失われている。その状況で新たなる命令が下るとは考えにくい。
あるとすれば――。
「……そういう事か」
自らの中で納得する八重樫。
その言葉を受け、恭子は頷いた。
「ええ。近日中に崑崙で観艦式が催されるザマス。あたくし達の『新しい家』のお披露目ザマス」
●
ジェイミー・ドリスキル(kz0231)は、崑崙の商業地区にあるバーでグラスを傾けていた。
空気と交じり、時折爆ぜる氷。
グラスの中を浸すウイスキーへ溶け出していく。
「任務か」
ドリスキルも軍人だ。
邪神戦争で相棒であった戦車型CAM『ヨルズ』が失われた事は大きな事件でもあった。
砲術に特化した戦い方だけに、相棒の喪失は戦いへの態度を変えさせた。
さらに強化人間だった過去がドリスキルへのし掛かる。
「もう一杯だ」
カウンターへグラスを置くドリスキル。
マスターは黙って追加のウイスキーを注ぐが、その視線は不安と警戒が占めている。
元強化人間であったドリスキルはその寿命を削ることで強化されていた。覚醒者へ上書きされて強化人間ではなくなったが、削られた寿命は戻らない。
軍人ならばそれでも良いとは思ったが、ここに来て自分が『臆病』になっている事に気付いた。
「……クソッ」
ドリスキルは舌打ちする。
勘に新たな命令が下った事は知っている。乗組員であるドリスキルもそれに従うべきだ。希望すれば新たな相棒も与えられるだろう。
ただ、その任務は長期に渡る事になる。死の間際にまで軍人を求められる。
――本当にそれでいいのか?
邪神もいなくなり、平和になった。
ここらでリタイヤしても誰も責めない。ゆっくり休むべきではないか。
もう、十分働いたじゃないか。
軍人と私人。
選択に悩みながら、ドリスキルは新たなるウイスキーに口を付けた。
●
「これが新たなる艦……カミア・シャングリラザマス!」
崑崙近くの宙域に、新たなる家が家族を待っていた。
最新鋭艦であるが、この艦は特別だった。
ムーンリーフ財団の協力に加え、辺境ドワーフなどの協力を得てリアルブルーに限らずクリムゾンウェストの技術も盛り込まれている。
「長期航行を可能にした新型マテリアルエンジン『ヤヌス』。反重力バリアの技術を発展させた新型反重力バリア『ミネルヴァ』。
数々の新技術がこの子には詰まってザマス」
カミア・シャングリラに載せられた技術は三つの世界に存在した物が数多く利用されている。
それはハンター達が救ったからこそ存在し得るものであり、だからこそ『新たなる任務』に相応しい。
「これで複数の世界を探査する独立部隊として活動する訳か」
八重樫はカミア・シャングリラから月面を見下ろした。
スワローテイルに下った任務は、リアルブルー及びクリムゾンウェストを中心とした歪虚残党の掃討。さらに未開地域の開拓である。ある程度の独自裁量を認められる破格の待遇も邪神戦争での貢献があってこそだろう。
「そうザマス。おそらく多忙を極める任務になるザマス。この船は……ニダヴェリールの意志を継いだ希望の象徴になるザマス」
メタ・シャングリラ。
ラズモネ・シャングリラ。
ニダヴェリール。
そこで活躍した多くの人々、さらには邪神と戦った人々の想いをカミア・シャングリラは抱えていく。
任務に就けば、激務が待っている事は間違いない。
「まだまだ役目はある、か」
「早速驚いているようだな」
後ろ手に胸を張りながら現れたのは、ムーンリーフ財団総帥のトモネ・ムーンリーフ(kz0282)であった。
今回のカミア・シャングリラ建造でも中心となって取り仕切っていた。トモネにとっても自慢の艦だ。
「我がムーンリーフ財団だけではなく、クリムゾンウェストの技術機関にも協力を要請した。恭子の言う通り、世界を繋ぐ希望の船となろう。
ユーキも、そう言ってくれるに違いない」
トモネはカミア・シャングリラを見上げた。
ユーキ・ソリアーノ()は、邪神戦争でニダヴェリールと共に散った。それは致し方ない犠牲であった。悲しみに暮れる日もあったが……。
「悲しくないと言えば嘘になる。無情にも時間が進むでな」
「そうザマスか。
数日後にカミア・シャングリラを皆さんへお披露目するザマス。トモネさんも是非観艦式へ来るザマス」
「そうさせて貰おう」
「そして観艦式の最終調整後、早速クリムゾンウェストの未開地域を探索するザマス。派手な観艦式にするザマスよ」
「…………」
八重樫は敢えて言葉を飲み込んだ。
観艦式で門出を祝われるのはカミア・シャングリラだけではない。
リアルブルー、クリムゾンウェストら、世界の住人達すべてが邪神の脅威を退けて歩み始めた。門出を祝うとするなら、この世界のすべての者達だ。
それを言葉にするのも野暮だ。
気合の入る恭子を前に、八重樫はただ黙って見つめていた。
家族が無事だった事も奇跡的な状況。家だけで済んだのは、幸運と考えるべきなのか。
それでも愛着もあった家だ。爆発に巻き込まれ、沈んでいく姿は今も忘れられない。まるで思い出も一緒にそこへ置き去りにしたような感覚。寂しさにも似た感情が離れない――。
「探索任務?」
旧CAM実験場『ホープ』で拡張工事が続くラズモネ・シャングリラ専用ドックを山岳猟団の八重樫 敦(kz0056)が歩く。
主を失ったは、広い空間を持て余していた。邪神戦争でラズモネ・シャングリラは轟沈。総員退艦命令から乗組員は無事だったが、ラズモネ・シャングリラは散ってしまった。
役目を果たしたと思われていたドックに呼び出された八重樫は怪訝そうな顔を浮かべている。
「そうザマス。スワローテイルに新たな命令が下ったザマス」
ラズモネ・シャングリラ艦長森山恭子(kz0216)は力強く答える。
対異世界支援部隊『スワローテイル』の旗艦として活躍したラズモネ・シャングリラは既に失われている。その状況で新たなる命令が下るとは考えにくい。
あるとすれば――。
「……そういう事か」
自らの中で納得する八重樫。
その言葉を受け、恭子は頷いた。
「ええ。近日中に崑崙で観艦式が催されるザマス。あたくし達の『新しい家』のお披露目ザマス」
●
ジェイミー・ドリスキル(kz0231)は、崑崙の商業地区にあるバーでグラスを傾けていた。
空気と交じり、時折爆ぜる氷。
グラスの中を浸すウイスキーへ溶け出していく。
「任務か」
ドリスキルも軍人だ。
邪神戦争で相棒であった戦車型CAM『ヨルズ』が失われた事は大きな事件でもあった。
砲術に特化した戦い方だけに、相棒の喪失は戦いへの態度を変えさせた。
さらに強化人間だった過去がドリスキルへのし掛かる。
「もう一杯だ」
カウンターへグラスを置くドリスキル。
マスターは黙って追加のウイスキーを注ぐが、その視線は不安と警戒が占めている。
元強化人間であったドリスキルはその寿命を削ることで強化されていた。覚醒者へ上書きされて強化人間ではなくなったが、削られた寿命は戻らない。
軍人ならばそれでも良いとは思ったが、ここに来て自分が『臆病』になっている事に気付いた。
「……クソッ」
ドリスキルは舌打ちする。
勘に新たな命令が下った事は知っている。乗組員であるドリスキルもそれに従うべきだ。希望すれば新たな相棒も与えられるだろう。
ただ、その任務は長期に渡る事になる。死の間際にまで軍人を求められる。
――本当にそれでいいのか?
邪神もいなくなり、平和になった。
ここらでリタイヤしても誰も責めない。ゆっくり休むべきではないか。
もう、十分働いたじゃないか。
軍人と私人。
選択に悩みながら、ドリスキルは新たなるウイスキーに口を付けた。
●
「これが新たなる艦……カミア・シャングリラザマス!」
崑崙近くの宙域に、新たなる家が家族を待っていた。
最新鋭艦であるが、この艦は特別だった。
ムーンリーフ財団の協力に加え、辺境ドワーフなどの協力を得てリアルブルーに限らずクリムゾンウェストの技術も盛り込まれている。
「長期航行を可能にした新型マテリアルエンジン『ヤヌス』。反重力バリアの技術を発展させた新型反重力バリア『ミネルヴァ』。
数々の新技術がこの子には詰まってザマス」
カミア・シャングリラに載せられた技術は三つの世界に存在した物が数多く利用されている。
それはハンター達が救ったからこそ存在し得るものであり、だからこそ『新たなる任務』に相応しい。
「これで複数の世界を探査する独立部隊として活動する訳か」
八重樫はカミア・シャングリラから月面を見下ろした。
スワローテイルに下った任務は、リアルブルー及びクリムゾンウェストを中心とした歪虚残党の掃討。さらに未開地域の開拓である。ある程度の独自裁量を認められる破格の待遇も邪神戦争での貢献があってこそだろう。
「そうザマス。おそらく多忙を極める任務になるザマス。この船は……ニダヴェリールの意志を継いだ希望の象徴になるザマス」
メタ・シャングリラ。
ラズモネ・シャングリラ。
ニダヴェリール。
そこで活躍した多くの人々、さらには邪神と戦った人々の想いをカミア・シャングリラは抱えていく。
任務に就けば、激務が待っている事は間違いない。
「まだまだ役目はある、か」
「早速驚いているようだな」
後ろ手に胸を張りながら現れたのは、ムーンリーフ財団総帥のトモネ・ムーンリーフ(kz0282)であった。
今回のカミア・シャングリラ建造でも中心となって取り仕切っていた。トモネにとっても自慢の艦だ。
「我がムーンリーフ財団だけではなく、クリムゾンウェストの技術機関にも協力を要請した。恭子の言う通り、世界を繋ぐ希望の船となろう。
ユーキも、そう言ってくれるに違いない」
トモネはカミア・シャングリラを見上げた。
ユーキ・ソリアーノ()は、邪神戦争でニダヴェリールと共に散った。それは致し方ない犠牲であった。悲しみに暮れる日もあったが……。
「悲しくないと言えば嘘になる。無情にも時間が進むでな」
「そうザマスか。
数日後にカミア・シャングリラを皆さんへお披露目するザマス。トモネさんも是非観艦式へ来るザマス」
「そうさせて貰おう」
「そして観艦式の最終調整後、早速クリムゾンウェストの未開地域を探索するザマス。派手な観艦式にするザマスよ」
「…………」
八重樫は敢えて言葉を飲み込んだ。
観艦式で門出を祝われるのはカミア・シャングリラだけではない。
リアルブルー、クリムゾンウェストら、世界の住人達すべてが邪神の脅威を退けて歩み始めた。門出を祝うとするなら、この世界のすべての者達だ。
それを言葉にするのも野暮だ。
気合の入る恭子を前に、八重樫はただ黙って見つめていた。
解説
目的:崑崙宙域で開催予定の観艦式へ参加して盛り上げる。
概要:対異世界支援部隊『スワローテイル』の新たなる旗艦となったカミア・シャングリラは、崑崙に招いた人々に対してその勇姿をお披露目する。その姿は邪神がいなくなった世界で前へと進もうとする新たなる希望の象徴とされるに違いない。このお披露目に際して参加し盛り上げるよう依頼が打診される。ラズモネ・シャングリラのお披露目から時間が経過したが、新たなる門出を祝う祭りにすべきだが……。
備考:
・CAMなどで模擬弾や花火を利用する事は可能です。人々は崑崙から新たなる新造艦とハンターを見る為に集まっています。
・希望すればスワローテイルの特別隊員として今後カミア・シャングリラと行動を共にする事が可能です(その場合、称号が発行されます)。
・ドリスキルはカミア・シャングリラに下った命令に参加するかを迷っています。残り短い人生をどう生きるか声をかける事でドリスキルの今後が変わります。
・なお、基本的に本シナリオは『フリーアタックシナリオ』となります。プレイングで自由な行動を記載していただいて構いませんが、あまり無茶な行動は恭子からストップをかけられるでしょう。
※注意
・CAMなどで破壊活動は禁止ですが、CAM同士での模擬戦などで観客を盛り上げる事も可能です。
概要:対異世界支援部隊『スワローテイル』の新たなる旗艦となったカミア・シャングリラは、崑崙に招いた人々に対してその勇姿をお披露目する。その姿は邪神がいなくなった世界で前へと進もうとする新たなる希望の象徴とされるに違いない。このお披露目に際して参加し盛り上げるよう依頼が打診される。ラズモネ・シャングリラのお披露目から時間が経過したが、新たなる門出を祝う祭りにすべきだが……。
備考:
・CAMなどで模擬弾や花火を利用する事は可能です。人々は崑崙から新たなる新造艦とハンターを見る為に集まっています。
・希望すればスワローテイルの特別隊員として今後カミア・シャングリラと行動を共にする事が可能です(その場合、称号が発行されます)。
・ドリスキルはカミア・シャングリラに下った命令に参加するかを迷っています。残り短い人生をどう生きるか声をかける事でドリスキルの今後が変わります。
・なお、基本的に本シナリオは『フリーアタックシナリオ』となります。プレイングで自由な行動を記載していただいて構いませんが、あまり無茶な行動は恭子からストップをかけられるでしょう。
※注意
・CAMなどで破壊活動は禁止ですが、CAM同士での模擬戦などで観客を盛り上げる事も可能です。
マスターより
近藤豊です。
ラズモネ・シャングリラの面々は新たなる旅立ちとなります。任務につけば世界を跨いで飛び回り、任務を遂行する毎日となるでしょう。なお、ハンターが特別隊員となっても途中で別依頼へ携わるなどの待遇は保証されます。
それでは、ジャンバラヤを肴にお待ちしています。
ラズモネ・シャングリラの面々は新たなる旅立ちとなります。任務につけば世界を跨いで飛び回り、任務を遂行する毎日となるでしょう。なお、ハンターが特別隊員となっても途中で別依頼へ携わるなどの待遇は保証されます。
それでは、ジャンバラヤを肴にお待ちしています。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/09/26 17:59