ゲスト
(ka0000)
【未来】日常波乱万丈
マスター:KINUTA

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- イベント
- 難易度
- 普通
- 参加費
500
- 参加人数
- 現在16人 / 1~25人
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 8日
- プレイング締切
- 2019/10/08 19:00
- リプレイ完成予定
- 2019/10/22 19:00
オープニング
王国歴1024年(ユニゾン歴7年)
●おっさんの夢、叶う
とある工場に隣接する猫の額ほどの敷地。
そこにこの度、新しく店が作られた。
『ブルーチャー玩具店・おもちゃの修理も受け付けます』
店舗の前では花屋のベムブルが、祝いの花を飾り付けている。
花にはそれぞれ名札が差してあった。
『カチャ・タホ』『スペット』といった人名に交じって、『ペリニョン村』『グリーク商会』『魔術師協会』。それから『ユニゾン』。
店内に入ってみれば、店主ブルーチャーがぴかぴかのレジスターを眺め感無量の様子。
工場の経営に失敗して以降数多くの挫折を経、最終的に刑務所に入るはめになったが、ようやくここまで復活することが出来た。
「長かったなあ……」
しみじみ一人ごちるところに、店員のユニが声をかける。
「そろそろお店を開けてもいいですか? お客さん、もう来られてますので」
彼女は邪神戦争が終わった後、自分が出会った歪虚たちについて色々考えた。そして、『造られたものがいつまでも人間から愛され、大事にされるようにしてやりたい。そういう仕事がしたい』という結論にいきついた。
それを実現させるためフマーレの工場に入り、機械修理の修行をし、当店への就職とあいなった次第。
壊れたからといって、傷んだからといって、同胞が(造られたものはすべからくオートマトンにとって他人ではないのだと、彼女はそう思っている)打ち捨てられることのないように。
まずは、小さな一歩から。
●田舎でシンプルライフ
スペットは今、ペリニョン村に住んでいる。
仕事は英霊ぴょこの世話。それと――魔導機械の修理。
田舎の農場にもぽつぽつ、魔導機械などが導入されてきている。しかし、その仕組みが分かる人間はほとんどいない。
だからエンジニアの腕を持つ彼は、どこでも引っ張りだこ状態。
「スペットさんよー、ちいと見てくれや。なんかしらねえが、いきなり脱穀機が止まっちまったんだ。買ったばかりなんだがよう」
「おー、分かった。ちいと待っときや」
道具箱を持って現場に向かうと、当の機械が煙を噴いている。
その側にぴょこがいて、ばしばしチョップを入れている。
『β。どうしたもんじゃろ。叩いても叩いても、反応せんのじゃー』
「機械は叩いたら余計壊れるやろ……ほんまにもう、ユニオンでウォッチャーぶっ壊したときと変わらんな、θ。下がりや、見たるから」
●大人の事情
ジュアンとアレックスは連れ立ってヴァリオスをそぞろ歩いていた。
ブティックの前で少し足を止め、会話。
「あ、ここにも『NG』の商品出てるよ」
『NG』とは最近出来たファッションブランド。
小規模なブランドであるが、センスが抜群によい。社長がとびきり美青年だという噂とあいまって、業界及び買い手からなかなかの評判を得ている。
ただこの社長大規模な商売はやる気がないのか、常に商品は限定販売。限られた数しか作らないし売らないという方針を貫いている。
「へー、快調だなナルシスの奴」
そこからまた少し進んで、人で賑わう画廊に入る。
八橋杏子が、そこで個展をやっているのだ。
「よーう! 久しぶり」
「あら、アレックス! それにジュアンも、久しぶりね!」
「お久しぶり。すごいね、ここにあるもの、全部杏子さんが描いたの?」
「ええ。これまでに発表した奴と未発表の奴、ごっちゃになってるけど」
「なかなかの盛況じゃねえか、おめでとう」
「ふふ、二人ともありがと――そういえばアレックス、レクエスタに参加してるのよね? 西方諸国との交通路確保、どうなってるの? 1021年7月からこっち、進捗具合があまり伝わってこないんだけど」
「あー……それな。いや、会得した土地をどう分けるかについて、各国の調整がなかなか進まなくてな……それが終わってからでないと、詳しいことは発表出来ねえんだ。レクエスタの活動にゃ、どこも結構な額の金を突っ込んでくれてるからなあ」
「あー……そういうことね。ところでジュアン、マリーさん産休とったんだって?」
「うん。代理でコボちゃん入れてる。そうだ、知ってる? カチャたち、養子をもらったんだって――」
●南方の朝練
リザードマン集落の一角。
赤い服を着た幼児たちが体の大きさに合わせ誂えた棒を手に、右へ左へ跳びはねながら、リザードマンの戦士たちに打ちかかる。
「相手ノ動キヲ見ナクテハイカン! ソレデハ何度打ッテモ当タラヌ!」
かなり手荒く投げられつつも幼児たちは、全くめげる様子がない。むしろ楽しそうに、きゃあきゃあ声を上げている。
その光景を見守っているこの集落、並びに奥地集落の長は、しゅうっと短く息を吐き、上下の瞼を近づけた。
「実ニ元気デアル」
「持久力アリ、足腰モ丈夫」
「白イ精霊、マコトニヨイ子ヲ作ラレル」
1020年から西方世界は、南方大陸、並びに北方大陸の浄化作業と開拓を始めたことは、誰しもが知るとおり。
その開発により持ち込まれた文化は、この地に住まう者に憧れと反発、それに伴う変化をもたらしつつある。
だが当地一帯に住むリザードマンに関しては、そういう変化が見られない。
何故か。
それは彼らが、先にマゴイと――ユニオンと接触していたからだ。
ユニオンは(方向性がかなり限定されているが)クリムゾンウェストを凌駕する技術を持っている。加えて当地の社会習慣をたいへん尊重している。
そういう相手とすでに友好関係が築けている以上、遅れて来た西方勢力に対しさしたる魅力を感じない。
感じないから、影響されない。
理の断りである。
●マゴイさん、あれこれ考える
小さなソルジャーたちが、そろそろリザードマン集落での朝練から帰って来るころだ。
思いながらマゴイは自由都市同盟から送られてきた資料を読む。そこには浄化を終えたグラウンド・ゼロの地図が記載してあった。
これからもユニゾンは市民が増える。
ゆくゆく規模が拡大したときのための準備を、今からしておかなければならない。保養所も、もっと増やしたいし。
『……やはり……グラウンド・ゼロに土地を取得したほうがよい……』
当たり前の話だがグラウンド・ゼロも西方世界と同様、山あり谷あり平原あり。川もあれば海もある。低地もあれば高地もある。
その中から可能な限り条件のいい所、将来性が見込めそうな地域を手に入れたい――どこの国もそう思っているからこそ、なかなか調整が進まないのだ。
しかしマゴイは、そういったこだわりはなかった。そこが住みにくいのなら、住みやすいようにすればよいという考えなのだ。土木工事と環境整備こそ、ユニオンの十八番である。
ただ欲を言えば――平原のようなところがよいかもしれない。現在ユニオン領には、島と山地しかないので。
『……でもその前に……気象衛星の打ち上げ計画を……立ち上げなくては……市民生活のため……正確な天気予報はとても大事……』
●おっさんの夢、叶う
とある工場に隣接する猫の額ほどの敷地。
そこにこの度、新しく店が作られた。
『ブルーチャー玩具店・おもちゃの修理も受け付けます』
店舗の前では花屋のベムブルが、祝いの花を飾り付けている。
花にはそれぞれ名札が差してあった。
『カチャ・タホ』『スペット』といった人名に交じって、『ペリニョン村』『グリーク商会』『魔術師協会』。それから『ユニゾン』。
店内に入ってみれば、店主ブルーチャーがぴかぴかのレジスターを眺め感無量の様子。
工場の経営に失敗して以降数多くの挫折を経、最終的に刑務所に入るはめになったが、ようやくここまで復活することが出来た。
「長かったなあ……」
しみじみ一人ごちるところに、店員のユニが声をかける。
「そろそろお店を開けてもいいですか? お客さん、もう来られてますので」
彼女は邪神戦争が終わった後、自分が出会った歪虚たちについて色々考えた。そして、『造られたものがいつまでも人間から愛され、大事にされるようにしてやりたい。そういう仕事がしたい』という結論にいきついた。
それを実現させるためフマーレの工場に入り、機械修理の修行をし、当店への就職とあいなった次第。
壊れたからといって、傷んだからといって、同胞が(造られたものはすべからくオートマトンにとって他人ではないのだと、彼女はそう思っている)打ち捨てられることのないように。
まずは、小さな一歩から。
●田舎でシンプルライフ
スペットは今、ペリニョン村に住んでいる。
仕事は英霊ぴょこの世話。それと――魔導機械の修理。
田舎の農場にもぽつぽつ、魔導機械などが導入されてきている。しかし、その仕組みが分かる人間はほとんどいない。
だからエンジニアの腕を持つ彼は、どこでも引っ張りだこ状態。
「スペットさんよー、ちいと見てくれや。なんかしらねえが、いきなり脱穀機が止まっちまったんだ。買ったばかりなんだがよう」
「おー、分かった。ちいと待っときや」
道具箱を持って現場に向かうと、当の機械が煙を噴いている。
その側にぴょこがいて、ばしばしチョップを入れている。
『β。どうしたもんじゃろ。叩いても叩いても、反応せんのじゃー』
「機械は叩いたら余計壊れるやろ……ほんまにもう、ユニオンでウォッチャーぶっ壊したときと変わらんな、θ。下がりや、見たるから」
●大人の事情
ジュアンとアレックスは連れ立ってヴァリオスをそぞろ歩いていた。
ブティックの前で少し足を止め、会話。
「あ、ここにも『NG』の商品出てるよ」
『NG』とは最近出来たファッションブランド。
小規模なブランドであるが、センスが抜群によい。社長がとびきり美青年だという噂とあいまって、業界及び買い手からなかなかの評判を得ている。
ただこの社長大規模な商売はやる気がないのか、常に商品は限定販売。限られた数しか作らないし売らないという方針を貫いている。
「へー、快調だなナルシスの奴」
そこからまた少し進んで、人で賑わう画廊に入る。
八橋杏子が、そこで個展をやっているのだ。
「よーう! 久しぶり」
「あら、アレックス! それにジュアンも、久しぶりね!」
「お久しぶり。すごいね、ここにあるもの、全部杏子さんが描いたの?」
「ええ。これまでに発表した奴と未発表の奴、ごっちゃになってるけど」
「なかなかの盛況じゃねえか、おめでとう」
「ふふ、二人ともありがと――そういえばアレックス、レクエスタに参加してるのよね? 西方諸国との交通路確保、どうなってるの? 1021年7月からこっち、進捗具合があまり伝わってこないんだけど」
「あー……それな。いや、会得した土地をどう分けるかについて、各国の調整がなかなか進まなくてな……それが終わってからでないと、詳しいことは発表出来ねえんだ。レクエスタの活動にゃ、どこも結構な額の金を突っ込んでくれてるからなあ」
「あー……そういうことね。ところでジュアン、マリーさん産休とったんだって?」
「うん。代理でコボちゃん入れてる。そうだ、知ってる? カチャたち、養子をもらったんだって――」
●南方の朝練
リザードマン集落の一角。
赤い服を着た幼児たちが体の大きさに合わせ誂えた棒を手に、右へ左へ跳びはねながら、リザードマンの戦士たちに打ちかかる。
「相手ノ動キヲ見ナクテハイカン! ソレデハ何度打ッテモ当タラヌ!」
かなり手荒く投げられつつも幼児たちは、全くめげる様子がない。むしろ楽しそうに、きゃあきゃあ声を上げている。
その光景を見守っているこの集落、並びに奥地集落の長は、しゅうっと短く息を吐き、上下の瞼を近づけた。
「実ニ元気デアル」
「持久力アリ、足腰モ丈夫」
「白イ精霊、マコトニヨイ子ヲ作ラレル」
1020年から西方世界は、南方大陸、並びに北方大陸の浄化作業と開拓を始めたことは、誰しもが知るとおり。
その開発により持ち込まれた文化は、この地に住まう者に憧れと反発、それに伴う変化をもたらしつつある。
だが当地一帯に住むリザードマンに関しては、そういう変化が見られない。
何故か。
それは彼らが、先にマゴイと――ユニオンと接触していたからだ。
ユニオンは(方向性がかなり限定されているが)クリムゾンウェストを凌駕する技術を持っている。加えて当地の社会習慣をたいへん尊重している。
そういう相手とすでに友好関係が築けている以上、遅れて来た西方勢力に対しさしたる魅力を感じない。
感じないから、影響されない。
理の断りである。
●マゴイさん、あれこれ考える
小さなソルジャーたちが、そろそろリザードマン集落での朝練から帰って来るころだ。
思いながらマゴイは自由都市同盟から送られてきた資料を読む。そこには浄化を終えたグラウンド・ゼロの地図が記載してあった。
これからもユニゾンは市民が増える。
ゆくゆく規模が拡大したときのための準備を、今からしておかなければならない。保養所も、もっと増やしたいし。
『……やはり……グラウンド・ゼロに土地を取得したほうがよい……』
当たり前の話だがグラウンド・ゼロも西方世界と同様、山あり谷あり平原あり。川もあれば海もある。低地もあれば高地もある。
その中から可能な限り条件のいい所、将来性が見込めそうな地域を手に入れたい――どこの国もそう思っているからこそ、なかなか調整が進まないのだ。
しかしマゴイは、そういったこだわりはなかった。そこが住みにくいのなら、住みやすいようにすればよいという考えなのだ。土木工事と環境整備こそ、ユニオンの十八番である。
ただ欲を言えば――平原のようなところがよいかもしれない。現在ユニオン領には、島と山地しかないので。
『……でもその前に……気象衛星の打ち上げ計画を……立ち上げなくては……市民生活のため……正確な天気予報はとても大事……』
解説
補足説明
これは近未来の近未来。
皆が色んなことをしています。
OPに出ている情報をもとに、いろいろ想像や詳細を膨らませてみてください。
行動は自由です。
ここでの行動が後の未来に繋がります。
近況一覧
ブルーチャー……刑期を終え念願の店を持った。俺の伝説はここからだ。
ユニ……そこの店員になった。ユニファミリーもたまに手伝いに来る。
アレックス&ジュアン……変わらず仲良し。たまに(アレックスの素行が原因で)ケンカする。でも続いてる。問題なく。
杏子……個展が開けるほど売れっ子に。先生と呼んで。
マリー……産休取ったとのこと。今ではナルシスも一応稼いでるので、まあ、安心。
カチャ……どこかから、子供をもらったとのこと。パートナーと一緒に育てている。
スペット……刑期を終えぴょこのもとへ。村の修理屋さん。
幼児ソルジャー……某PCさん、ジグ、アスカに似た子がそれぞれ6人ずつ。総勢18人いる。
リザードマンたち……相変わらずユニゾンと仲良し。ソルジャーの養育について協力。
マゴイ……宇宙五カ年計画を立ち上げようかなとしているところ。でもまずは小さなソルジャーたちのお迎えに行く。
これは近未来の近未来。
皆が色んなことをしています。
OPに出ている情報をもとに、いろいろ想像や詳細を膨らませてみてください。
行動は自由です。
ここでの行動が後の未来に繋がります。
近況一覧
ブルーチャー……刑期を終え念願の店を持った。俺の伝説はここからだ。
ユニ……そこの店員になった。ユニファミリーもたまに手伝いに来る。
アレックス&ジュアン……変わらず仲良し。たまに(アレックスの素行が原因で)ケンカする。でも続いてる。問題なく。
杏子……個展が開けるほど売れっ子に。先生と呼んで。
マリー……産休取ったとのこと。今ではナルシスも一応稼いでるので、まあ、安心。
カチャ……どこかから、子供をもらったとのこと。パートナーと一緒に育てている。
スペット……刑期を終えぴょこのもとへ。村の修理屋さん。
幼児ソルジャー……某PCさん、ジグ、アスカに似た子がそれぞれ6人ずつ。総勢18人いる。
リザードマンたち……相変わらずユニゾンと仲良し。ソルジャーの養育について協力。
マゴイ……宇宙五カ年計画を立ち上げようかなとしているところ。でもまずは小さなソルジャーたちのお迎えに行く。
マスターより
KINUTAです。
近未来の近未来、概要。
とりあえず、みんなそれぞれ頑張ってます。
次回は多分これと前後する時間軸の話。
その後(恐らく最終依頼)、一気に時間が跳ぶ予定・・・です一応。
近未来の近未来、概要。
とりあえず、みんなそれぞれ頑張ってます。
次回は多分これと前後する時間軸の話。
その後(恐らく最終依頼)、一気に時間が跳ぶ予定・・・です一応。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2019/10/15 01:42
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
質問卓 リナリス・リーカノア(ka5126) 人間(クリムゾンウェスト)|14才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2019/10/05 21:21:35 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2019/10/05 22:48:51 |
|
![]() |
相談卓だよ 天竜寺 詩(ka0396) 人間(リアルブルー)|18才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2019/10/06 21:59:51 |