ゲスト
(ka0000)
希望の地にて求む救い
マスター:四月朔日さくら

このシナリオは5日間納期が延長されています。
- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/02/16 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/03/02 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●
みんな忘れているかも知れないが、ゲルタ・シュヴァイツァー(kz0051)の本業は医者である。それも帝国軍属の、れっきとした軍医だ。
しかし、今までそれを発揮する場面はあまりなかった。別の見方をすれば、それはとても幸福なことだったのだろうが――。
●
「ゲルタさん。貴方は、昨今辺境で起きている事態をどれほど把握していますか?」
ヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)が、彼女を訪ねてきたのはそんなある日のことだった。尋ねられ、彼女はぼんやりと知りうる情報を答える。
「ええと、リアルブルーの兵器が実験場に送られ、歪虚たちもそれに呼応するように出現してきた、とは」
「それだけならまだ良かったのですがねぇ。
……ところで、マギア砦について何か話を聞いてますか?」
マギア砦。
辺境の中でも最前線と言われる場所でハンターたちがマギア砦で籠城戦を行っているという情報も、無論彼女には届いている。ただ、あくまで情報としてだけで、実感は薄いのが実情だった。やんわりと頷いたゲルタに、ヴェルナーは口角をわずかにつり上げる。
「それはよかった。話が早くて済みます。そちらの方はハンターが尽力してますが、なにぶん敵勢が多いのがネックでしてねぇ。どうやら近隣にも歪虚の攻撃を受け、逃走中の部族も存在するようなのです」
「な……!」
そうだ。戦いには常に、罪もなき人々の犠牲も存在する。規模の大きな戦いであればあるほど、それは避けられない事実だった。
「その人たちは、今どうなっているのですか?!」
ゲルタは、柄にもなく大声を上げた。その反応を見たヴェルナーも、ざっと説明してくれる。
現在逃走中の部族は、CAM実験施設に身を寄せているのだとか。そこは辺境ユニオンの責任者であるリムネラ(kz0018)が、後々まで利用できる施設に、街作りにと最近心を砕いているエリアで、寝泊まりできるだけの態勢は整っているらしい。それと、簡易的な診療施設も。
「ノアーラ・クンタウで引き取ろうにもあまりにも距離が遠すぎます。
ちょうどユニオン経由でそちらに逗留することの出来る医師を探している旨がこちらにも届いていましてね。辺境に理解のある貴方なら適任だと思いまして、推挙を検討しておりました」
ヴェルナーの言葉に、ゲルタは一瞬考える。しかし本当にそれは一瞬のことで、
「行かせてください。ただ、私は帝国所属と言うこともあって辺境の人に受け入れられにくい部分もあるでしょうから、ハンターの力を借りたいのですが――」
力強い瞳で訴えると、青年も満足そうに微笑んだ。
●
その頃、CAM実験施設――今は『ホープ』と名付けられたその場所には、多くの避難民が肩を寄せ合っていた。
辺境住人ももちろんだが、逃げ遅れたキャラバン隊の姿もある。
そのなかで一人、薄汚れた子どもが身体を丸めて眠っていた。十歳くらい。時々震えているのは、襲撃の時を思い出しているのだろうか。
「それにしてもこの子も災難だなあ。ちょいと前に仲間とはぐれてたらしいところをうちのキャラバンで拾ったんだが、またこんな目に遭っちまってさぁ」
横に座っていたキャラバンの男が子どもの背を軽く撫でて呟く。
「おまけにショックで色々忘れちまったみたいでさ……泣きっ面に蜂って奴だろうね」
どうやらどこの子どもかもよくわからないらしい。
「もう少ししたら要塞都市あたりから援軍もくるだろうさ。まずはそれからだ。きっと何とかなるさ」
キャラバンの男は、そう言って頷いた。
●
みんな忘れているかも知れないが、ゲルタ・シュヴァイツァー(kz0051)の本業は医者である。それも帝国軍属の、れっきとした軍医だ。
しかし、今までそれを発揮する場面はあまりなかった。別の見方をすれば、それはとても幸福なことだったのだろうが――。
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「ゲルタさん。貴方は、昨今辺境で起きている事態をどれほど把握していますか?」
ヴェルナー・ブロスフェルト(kz0032)が、彼女を訪ねてきたのはそんなある日のことだった。尋ねられ、彼女はぼんやりと知りうる情報を答える。
「ええと、リアルブルーの兵器が実験場に送られ、歪虚たちもそれに呼応するように出現してきた、とは」
「それだけならまだ良かったのですがねぇ。
……ところで、マギア砦について何か話を聞いてますか?」
マギア砦。
辺境の中でも最前線と言われる場所でハンターたちがマギア砦で籠城戦を行っているという情報も、無論彼女には届いている。ただ、あくまで情報としてだけで、実感は薄いのが実情だった。やんわりと頷いたゲルタに、ヴェルナーは口角をわずかにつり上げる。
「それはよかった。話が早くて済みます。そちらの方はハンターが尽力してますが、なにぶん敵勢が多いのがネックでしてねぇ。どうやら近隣にも歪虚の攻撃を受け、逃走中の部族も存在するようなのです」
「な……!」
そうだ。戦いには常に、罪もなき人々の犠牲も存在する。規模の大きな戦いであればあるほど、それは避けられない事実だった。
「その人たちは、今どうなっているのですか?!」
ゲルタは、柄にもなく大声を上げた。その反応を見たヴェルナーも、ざっと説明してくれる。
現在逃走中の部族は、CAM実験施設に身を寄せているのだとか。そこは辺境ユニオンの責任者であるリムネラ(kz0018)が、後々まで利用できる施設に、街作りにと最近心を砕いているエリアで、寝泊まりできるだけの態勢は整っているらしい。それと、簡易的な診療施設も。
「ノアーラ・クンタウで引き取ろうにもあまりにも距離が遠すぎます。
ちょうどユニオン経由でそちらに逗留することの出来る医師を探している旨がこちらにも届いていましてね。辺境に理解のある貴方なら適任だと思いまして、推挙を検討しておりました」
ヴェルナーの言葉に、ゲルタは一瞬考える。しかし本当にそれは一瞬のことで、
「行かせてください。ただ、私は帝国所属と言うこともあって辺境の人に受け入れられにくい部分もあるでしょうから、ハンターの力を借りたいのですが――」
力強い瞳で訴えると、青年も満足そうに微笑んだ。
●
その頃、CAM実験施設――今は『ホープ』と名付けられたその場所には、多くの避難民が肩を寄せ合っていた。
辺境住人ももちろんだが、逃げ遅れたキャラバン隊の姿もある。
そのなかで一人、薄汚れた子どもが身体を丸めて眠っていた。十歳くらい。時々震えているのは、襲撃の時を思い出しているのだろうか。
「それにしてもこの子も災難だなあ。ちょいと前に仲間とはぐれてたらしいところをうちのキャラバンで拾ったんだが、またこんな目に遭っちまってさぁ」
横に座っていたキャラバンの男が子どもの背を軽く撫でて呟く。
「おまけにショックで色々忘れちまったみたいでさ……泣きっ面に蜂って奴だろうね」
どうやらどこの子どもかもよくわからないらしい。
「もう少ししたら要塞都市あたりから援軍もくるだろうさ。まずはそれからだ。きっと何とかなるさ」
キャラバンの男は、そう言って頷いた。
解説
マギア砦籠城戦の際、戦火にあった辺境部族の住人たちがCAM実験施設――『ホープ』と名前の決まった開拓地――に避難しているようです。
その支援をする為に、ゲルタが志願して向かうことになりました。
ハンターの皆さんには、ゲルタを手伝っていただくことになります。
開拓地には今二つの部族、それとキャラバン等から約八十人ほどの避難民が身を寄せています。
二つの部族というのは、反帝国派のミング族と、やや親帝国のジュマ族。主に遠距離移動の難しい女性・老人・年少者です。また、それなりに傷ついたひとも少なからずいます。
施設は決して小さくありませんが、想定以上の人数が集まっているため雑魚寝状態です。
保存食もありますが、人数に対して足りない状態です。
医療施設については、帝国や同盟の診療所レベルの医療機材・備品があります。
薬品は簡単な治療をするなら一通りありますが、これも絶対量が多くありません。
衛生状態があまり良いと言えないので、そういう心配もした方が良いでしょう。
なお、ジュマ族は薬師も滞在しています。
今回はここで主に炊き出しや医療などの支援を行ってもらうことになると思います。
状況が状況なのでやることは多いかも知れませんが、その分やりがいがあるともいえるでしょう。
期間は一週間。一週間後には交代要員がくるということです(ゲルタはその後も滞在しますが)。
皆さんの手で作った開拓地で、皆さんが掬い上げてください。
※ちなみにこの依頼では戦闘行為は発生しませんがあくまでPL情報です
※OPに出てきた「子ども」について
避難中のキャラバン隊が以前救助したらしい辺境の子。年齢性別共に不詳、名前も思い出せない状態。見た目は十歳ほど。外傷はとりあえずない。
今回の依頼では特に大きな役目をするわけではありませんが、何らかのケアは必要となるでしょう。
その支援をする為に、ゲルタが志願して向かうことになりました。
ハンターの皆さんには、ゲルタを手伝っていただくことになります。
開拓地には今二つの部族、それとキャラバン等から約八十人ほどの避難民が身を寄せています。
二つの部族というのは、反帝国派のミング族と、やや親帝国のジュマ族。主に遠距離移動の難しい女性・老人・年少者です。また、それなりに傷ついたひとも少なからずいます。
施設は決して小さくありませんが、想定以上の人数が集まっているため雑魚寝状態です。
保存食もありますが、人数に対して足りない状態です。
医療施設については、帝国や同盟の診療所レベルの医療機材・備品があります。
薬品は簡単な治療をするなら一通りありますが、これも絶対量が多くありません。
衛生状態があまり良いと言えないので、そういう心配もした方が良いでしょう。
なお、ジュマ族は薬師も滞在しています。
今回はここで主に炊き出しや医療などの支援を行ってもらうことになると思います。
状況が状況なのでやることは多いかも知れませんが、その分やりがいがあるともいえるでしょう。
期間は一週間。一週間後には交代要員がくるということです(ゲルタはその後も滞在しますが)。
皆さんの手で作った開拓地で、皆さんが掬い上げてください。
※ちなみにこの依頼では戦闘行為は発生しませんがあくまでPL情報です
※OPに出てきた「子ども」について
避難中のキャラバン隊が以前救助したらしい辺境の子。年齢性別共に不詳、名前も思い出せない状態。見た目は十歳ほど。外傷はとりあえずない。
今回の依頼では特に大きな役目をするわけではありませんが、何らかのケアは必要となるでしょう。
マスターより
こんにちは、四月朔日です。
開拓地――ホープがいよいよ動き始めます。
まずは、行き場を失った人々の援助から。
ゲルタもまた、動き始めます。
辺境にやってきた帝国の軍医である彼女。
この場でいったい何を思うのでしょうか。
更に、OPでちらりと出てきた子ども。
この子の物語も、いずれは動き始めるでしょう。
出来ることは沢山。貴方なら、どういうことをしますか?
小さな、けれど大きな一歩となることを期待しています。
開拓地――ホープがいよいよ動き始めます。
まずは、行き場を失った人々の援助から。
ゲルタもまた、動き始めます。
辺境にやってきた帝国の軍医である彼女。
この場でいったい何を思うのでしょうか。
更に、OPでちらりと出てきた子ども。
この子の物語も、いずれは動き始めるでしょう。
出来ることは沢山。貴方なら、どういうことをしますか?
小さな、けれど大きな一歩となることを期待しています。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/02/26 06:15
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/02/11 23:58:12 |
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相談卓 仁川 リア(ka3483) 人間(クリムゾンウェスト)|16才|男性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/02/16 04:31:41 |