ゲスト
(ka0000)
ジューンブライドを守り抜けっ!
マスター:旅硝子

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/06/29 19:00
- リプレイ完成予定
- 2014/07/08 19:00
オープニング
ゾンネンシュトラール帝国の南方に位置するエーセンブルクの町は、美しい庭園を持つ丘の上の聖堂教会と、近隣の村々へとすぐに出発できるハンターズソサエティの支部を擁する、さほど大きくはないが美しく温かな町である。
『六月の花嫁は幸せになれる』
いつだったか、リアルブルーから来た客人が伝えた言葉にあやかる者も多く、六月の聖堂教会では毎日のように結婚式が行われる。
少し離れた村で生まれ育ったマルゴットも、エーセンブルグの教会での結婚式を夢見た一人にして――夢を叶えた美しい花嫁になるはずだ。
「ああ、本当に綺麗よ、マルゴット」
「本当に。おばあさまの形見のネックレスが、こんなに似合うなんて」
「ありがとう……お母さん。それに、お義母様」
真っ白なウェディングドレスに身を包み、頭には貞淑のベールと花冠。首元を飾るのは、美しい金鎖で小粒のアクアマリンを編み込んだネックレス。それは、濃いめの金髪と水色の瞳を持つマルゴットに良く似合う。
「まぁマルゴット、これからはノイマイスターの一員になるのですからね。私より、向こうのお義母様に先にお礼をおっしゃい」
「いいのですよお母様。確かに私達もマルゴットを我が娘のように思っていますが、ブリッツ家の娘さんであることも間違いないのですもの」
仲睦まじげに笑顔を浮かべる母と、今日から義母となる愛する人の母のやり取りに、マルゴットの瞳が潤む。
(……幸せ、です。今日まで育ててくれたお父様、お母様、それにお義母様もお義父様もお優しい方。そして……大好きなギュンターの、お嫁さんになれるんですもの……)
コンコン、と部屋の中に響くノック。
「マルゴット、準備はできたかい」
「ええ、お父様」
扉を開けた父の姿を認めたマルゴットが、花開くような笑みを浮かべる。
感極まったように最も美しい娘の姿を見つめた父は、少しだけ寂しげに微笑んだ。
「さぁ、行こうか。花婿が、お待ちだよ」
――同刻。
「マルゴットっていやぁあの子だろ? ブリッツ家のあんさんに連れられて、キャンディをよく買いに来てたあのおちびちゃん。それがねぇ……」
「花嫁になるって言うんですからねぇ。私達が年を取るわけだわ」
「しかしあのお嬢ちゃんは可愛かったからなぁ」
「さぞかし美しい花嫁になっているでしょうねぇ」
「まだキャンディ好きだといいんだがなぁ」
「せっかく作った祝福の薔薇キャンディですからねぇ。喜んでもらえると嬉しいわ」
そう言って盛装に身を包み、手に美しい包みを持って教会に向かう老夫婦。結婚式には誰もが立ち合ってお祝いできる形式と聞いて、お祝いに薔薇を象った美しい手作りキャンディを手にやって来たのだ。
最後の仕上げが長引いて少し遅れてしまったが、誓いのキスに間に合うだろうか……そう思って足を速めようとした老夫婦は、次の瞬間はっと立ち止まり、顔を見合わせた。
「ねえあなた、あの森の方から、何か……」
「ああ、教会に向かって……ありゃもしかして、雑魔か!?」
「まぁ! 大変だわ、教会から出てきた人がいたら大変なことに!」
「お前、走るぞ! ほら、手を掴んで!」
老夫婦はぎゅっと手を握り合い、全速力でハンターズソサエティ支部へと駆け込んだ。
「すぐに動けるハンターの方、いらっしゃいますか?」
受付に座っていた少年が、ハンターオフィスに響く声で呼びかける。それに応えたハンター達に、老夫婦が「どうかお願いします」と僅かに震える声で頭を下げた。
「こちらのご夫婦が、聖堂教会の方に雑魔らしき影が向かっていくのを見たとおっしゃるんです」
受付の少年の言葉に、老夫婦が同時に頷く。
「狼に似てたんだけど、体中に刃みたいなのが生えててねぇ」
「数はちょっとわからなかったな。ぱっと見てこりゃいかんと急いで来たんだ」
ありがとうございます、と老夫婦に頷いて少年は、集まったハンター達に向き直る。
「教会内にいる人達は、外に出てこない限り安全でしょう。幸い、今は結婚式の最中で、30分ほどは誰も出てこないと思います。皆さんはその間に、出来るだけ早く雑魔を倒してください!」
よろしくお願いします、と頭を下げた受付の少年に応えて、ハンター達は足早にハンターオフィスを後にした。
『六月の花嫁は幸せになれる』
いつだったか、リアルブルーから来た客人が伝えた言葉にあやかる者も多く、六月の聖堂教会では毎日のように結婚式が行われる。
少し離れた村で生まれ育ったマルゴットも、エーセンブルグの教会での結婚式を夢見た一人にして――夢を叶えた美しい花嫁になるはずだ。
「ああ、本当に綺麗よ、マルゴット」
「本当に。おばあさまの形見のネックレスが、こんなに似合うなんて」
「ありがとう……お母さん。それに、お義母様」
真っ白なウェディングドレスに身を包み、頭には貞淑のベールと花冠。首元を飾るのは、美しい金鎖で小粒のアクアマリンを編み込んだネックレス。それは、濃いめの金髪と水色の瞳を持つマルゴットに良く似合う。
「まぁマルゴット、これからはノイマイスターの一員になるのですからね。私より、向こうのお義母様に先にお礼をおっしゃい」
「いいのですよお母様。確かに私達もマルゴットを我が娘のように思っていますが、ブリッツ家の娘さんであることも間違いないのですもの」
仲睦まじげに笑顔を浮かべる母と、今日から義母となる愛する人の母のやり取りに、マルゴットの瞳が潤む。
(……幸せ、です。今日まで育ててくれたお父様、お母様、それにお義母様もお義父様もお優しい方。そして……大好きなギュンターの、お嫁さんになれるんですもの……)
コンコン、と部屋の中に響くノック。
「マルゴット、準備はできたかい」
「ええ、お父様」
扉を開けた父の姿を認めたマルゴットが、花開くような笑みを浮かべる。
感極まったように最も美しい娘の姿を見つめた父は、少しだけ寂しげに微笑んだ。
「さぁ、行こうか。花婿が、お待ちだよ」
――同刻。
「マルゴットっていやぁあの子だろ? ブリッツ家のあんさんに連れられて、キャンディをよく買いに来てたあのおちびちゃん。それがねぇ……」
「花嫁になるって言うんですからねぇ。私達が年を取るわけだわ」
「しかしあのお嬢ちゃんは可愛かったからなぁ」
「さぞかし美しい花嫁になっているでしょうねぇ」
「まだキャンディ好きだといいんだがなぁ」
「せっかく作った祝福の薔薇キャンディですからねぇ。喜んでもらえると嬉しいわ」
そう言って盛装に身を包み、手に美しい包みを持って教会に向かう老夫婦。結婚式には誰もが立ち合ってお祝いできる形式と聞いて、お祝いに薔薇を象った美しい手作りキャンディを手にやって来たのだ。
最後の仕上げが長引いて少し遅れてしまったが、誓いのキスに間に合うだろうか……そう思って足を速めようとした老夫婦は、次の瞬間はっと立ち止まり、顔を見合わせた。
「ねえあなた、あの森の方から、何か……」
「ああ、教会に向かって……ありゃもしかして、雑魔か!?」
「まぁ! 大変だわ、教会から出てきた人がいたら大変なことに!」
「お前、走るぞ! ほら、手を掴んで!」
老夫婦はぎゅっと手を握り合い、全速力でハンターズソサエティ支部へと駆け込んだ。
「すぐに動けるハンターの方、いらっしゃいますか?」
受付に座っていた少年が、ハンターオフィスに響く声で呼びかける。それに応えたハンター達に、老夫婦が「どうかお願いします」と僅かに震える声で頭を下げた。
「こちらのご夫婦が、聖堂教会の方に雑魔らしき影が向かっていくのを見たとおっしゃるんです」
受付の少年の言葉に、老夫婦が同時に頷く。
「狼に似てたんだけど、体中に刃みたいなのが生えててねぇ」
「数はちょっとわからなかったな。ぱっと見てこりゃいかんと急いで来たんだ」
ありがとうございます、と老夫婦に頷いて少年は、集まったハンター達に向き直る。
「教会内にいる人達は、外に出てこない限り安全でしょう。幸い、今は結婚式の最中で、30分ほどは誰も出てこないと思います。皆さんはその間に、出来るだけ早く雑魔を倒してください!」
よろしくお願いします、と頭を下げた受付の少年に応えて、ハンター達は足早にハンターオフィスを後にした。
解説
●成功条件
・狼型雑魔4体の撃破
・一般人に重い怪我人や死人が出ないこと
●聖堂教会について
町はずれの丘の上にあるため、教会自体に用のない人は行かない場所です。
今は結婚式の最中のため、30分程度(全速力で走れば、教会到着から25分程度)は教会からの人の出入りはありません。
戦闘の障害になるものはありませんが、教会の入り口から向かって右側は庭園になっており、そこで戦闘をすると花などが傷んでしまうかもしれません。もちろん緊急事態ですし成否には全く影響しませんが、あまり傷つかないと新郎新婦が幸せになります。
●雑魔について
狼型雑魔×5体。
人の匂いに釣られて教会に向かいましたが、中に入れずにぐるぐる教会の周りを回っている状態です。
人間を見かければ襲い掛かって来ますが、ドアを開けたり窓を破ったりする知能はありません。老夫婦は遠くから見ただけだったので、気付かれず無事だったようです。
噛み付いたり爪で攻撃して来たりする他、刃を生やした体で体当たりすることによってやや大きいダメージと出血(持続ダメージ、生命力を回復することで治癒)を与えて来ます。
生命力はあまり高くありません。
人間がいる限り、逃亡はしません。
●披露パーティについて
結婚式が無事に終わったら、披露パーティが行われます。
庭を使って持ち寄り料理が振る舞われる、慎ましいけれど温かなパーティです。メイン料理は羊のひき肉を炒めて、上にマッシュポテトを被せて焼いたシェパーズ・パイ。
他にも羊の丸焼きや、リンゴをたっぷり入れて砂糖衣をかけたウェディングケーキやシードル、リンゴジュースなども振る舞われます。未成年も安心。
戦いの後にもし気が向いたら、是非新郎新婦を祝って、パーティを楽しんでください。盛装に越したことはありませんが、普段着でも大丈夫です。戦いで汚れたら、教会内で着替える場所をお貸ししますよ!
・狼型雑魔4体の撃破
・一般人に重い怪我人や死人が出ないこと
●聖堂教会について
町はずれの丘の上にあるため、教会自体に用のない人は行かない場所です。
今は結婚式の最中のため、30分程度(全速力で走れば、教会到着から25分程度)は教会からの人の出入りはありません。
戦闘の障害になるものはありませんが、教会の入り口から向かって右側は庭園になっており、そこで戦闘をすると花などが傷んでしまうかもしれません。もちろん緊急事態ですし成否には全く影響しませんが、あまり傷つかないと新郎新婦が幸せになります。
●雑魔について
狼型雑魔×5体。
人の匂いに釣られて教会に向かいましたが、中に入れずにぐるぐる教会の周りを回っている状態です。
人間を見かければ襲い掛かって来ますが、ドアを開けたり窓を破ったりする知能はありません。老夫婦は遠くから見ただけだったので、気付かれず無事だったようです。
噛み付いたり爪で攻撃して来たりする他、刃を生やした体で体当たりすることによってやや大きいダメージと出血(持続ダメージ、生命力を回復することで治癒)を与えて来ます。
生命力はあまり高くありません。
人間がいる限り、逃亡はしません。
●披露パーティについて
結婚式が無事に終わったら、披露パーティが行われます。
庭を使って持ち寄り料理が振る舞われる、慎ましいけれど温かなパーティです。メイン料理は羊のひき肉を炒めて、上にマッシュポテトを被せて焼いたシェパーズ・パイ。
他にも羊の丸焼きや、リンゴをたっぷり入れて砂糖衣をかけたウェディングケーキやシードル、リンゴジュースなども振る舞われます。未成年も安心。
戦いの後にもし気が向いたら、是非新郎新婦を祝って、パーティを楽しんでください。盛装に越したことはありませんが、普段着でも大丈夫です。戦いで汚れたら、教会内で着替える場所をお貸ししますよ!
マスターより
こんにちは、旅硝子です。
「あああああ六月が終わる前にジューンブライドやらなきゃ!」という使命感がいっぱいに込められています。
六月の花嫁! いい響きですよね!
それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
「あああああ六月が終わる前にジューンブライドやらなきゃ!」という使命感がいっぱいに込められています。
六月の花嫁! いい響きですよね!
それでは、どうぞよろしくお願いいたします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/07/02 04:58
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 柊 恭也(ka0711) 人間(リアルブルー)|18才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2014/06/28 07:49:48 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/06/24 20:37:11 |