ゲスト
(ka0000)
【不動】雨の声を遮れば
マスター:サトー

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- サポート
- 現在0人 / 0~3人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/02/27 15:00
- リプレイ完成予定
- 2015/03/08 15:00
オープニング
●CAM稼働実験場前防衛線左翼の一角
「伏せろおおおーーー!!!」
怒声が響く。
一拍の静寂。後、轟音が耳をつんざいた。
小隊長は鈍い頭を手で抑えつつ、意識を覚醒させるように頭を二度振る。
音が遠い。
弾着は至近だったようだ。
弱い風。
ようやく晴れた土埃の中から、隊員の兵士が一人倒れているのが見つかった。
「救護班! 急げ!!」
後方に運ばれていく負傷兵。
だが、部下の負傷を気にかけているゆとりはない。
「防護盾が足りんぞ!!」
「現在作成中です!!」
「もたもたするな!」
防御陣地のあちらこちらで見受けられる大きな木の防護盾。小隊長の近くにも一つあったが、既に幾度もの攻撃により使い物にならない状態だ。
「……増援のハンターはまだか!」
「今こちらに向かっています!!」
彼は咄嗟に「遅い!」と言おうとしたが、何とか言葉を呑み込んだ。
皆必死だ。兵士もハンターも、誰しもが最善を尽くそうと努力している。
そう分かっていても、この場を預かる身としては怒鳴りたくなってしまうのを懸命に堪えて、呑み込んだ怒気をも込めて、防御策を挟んだ向かいを睨みつけた。
積み上げられた土嚢と粗末な木の防御柵の向こうに広がるのは、人間の膝丈ほどの草が一面に生え揃う大地と――見慣れた敵影。
スリングと呼ばれる携帯用簡易投石器を用いて、先ほどから石の雨を降らせている憎き敵・オーガだ。
石といっても人の頭を優に凌ぐ大きさ。運が良ければ命は繋げるが、即死してもおかしくはない。
おまけに、その後方から大きな弓矢で射ってくるものもいた。
スリングを用いるオーガ15体に、弓矢を使うオーガ6体。足を止めて射撃に徹する怨敵は、合わせて21体に上る。
こちらは防戦一方。
ろくに反撃もできないまま、手も足も出ないと言うのが現状だ。
カタパルトとバリスタの作成を急いではいるが、断続的に降り続く石と矢の雨に、作成は思うように捗らない。
木の棒を組み合わせただけの簡易な防御柵はあるものの、敵がいつ突撃してくるとも限らない。土嚢も一部崩れてしまっている。
突撃されれば、この粗末な木の柵ではとても……。
早急な対処が必要なのは明白であった。
●
「大至急、防御陣地の強化及びカタパルトとバリスタの作成補助を頼みたい」
集ったハンター達に説明する兵士の顔は憔悴しきっていた。
最も急がれるのは、敵に反撃する為のカタパルトとバリスタの作成。
必要な資材は十分にある。が、降りやまぬ敵の射撃に負傷者は続出し、当初配備されていた人員に大きな穴ができていた。
こうして話している間にも、あちらこちらで破壊音が鳴り響き、その声の度にびくりと身体に力が入る。
この辺りの作業員は、作成に必要な最低限度の人数しか残っていない。負傷者は後方の陣幕へ移送済みだ。
疲労と焦慮と恐怖。
皆、土や埃に塗れ、表情は硬かった。
巨人達を包囲殲滅する為にも、何としてもこの防衛線を維持しなければならない。
求められているのは、彼らを敵の攻撃から守りつつ、作業の補助をすること。その為には、防護盾等の作成や強化も必要だろう。
別班のハンター達が直にこちらに到着し、射撃を行う巨人達への突撃を一足先に行うらしい。
彼らが敵武器の破壊や囮となってくれれば、こちらへの攻撃も和らぐ事が期待できる。
但し、その分彼らが危険に晒されることは言うまでもない。
カタパルトとバリスタの作成には、後40分ほどかかるだろうか。順調にいけば、の話だが。
時間的猶予は無い。
作業が捗るほど、味方への被害を防げるのだ。
彼らの命もまた、自分達の働きにかかっているのだから……。
「早速とりかかろう」
兵士は疲弊した身体をおして、資材置き場へ向かった。
「伏せろおおおーーー!!!」
怒声が響く。
一拍の静寂。後、轟音が耳をつんざいた。
小隊長は鈍い頭を手で抑えつつ、意識を覚醒させるように頭を二度振る。
音が遠い。
弾着は至近だったようだ。
弱い風。
ようやく晴れた土埃の中から、隊員の兵士が一人倒れているのが見つかった。
「救護班! 急げ!!」
後方に運ばれていく負傷兵。
だが、部下の負傷を気にかけているゆとりはない。
「防護盾が足りんぞ!!」
「現在作成中です!!」
「もたもたするな!」
防御陣地のあちらこちらで見受けられる大きな木の防護盾。小隊長の近くにも一つあったが、既に幾度もの攻撃により使い物にならない状態だ。
「……増援のハンターはまだか!」
「今こちらに向かっています!!」
彼は咄嗟に「遅い!」と言おうとしたが、何とか言葉を呑み込んだ。
皆必死だ。兵士もハンターも、誰しもが最善を尽くそうと努力している。
そう分かっていても、この場を預かる身としては怒鳴りたくなってしまうのを懸命に堪えて、呑み込んだ怒気をも込めて、防御策を挟んだ向かいを睨みつけた。
積み上げられた土嚢と粗末な木の防御柵の向こうに広がるのは、人間の膝丈ほどの草が一面に生え揃う大地と――見慣れた敵影。
スリングと呼ばれる携帯用簡易投石器を用いて、先ほどから石の雨を降らせている憎き敵・オーガだ。
石といっても人の頭を優に凌ぐ大きさ。運が良ければ命は繋げるが、即死してもおかしくはない。
おまけに、その後方から大きな弓矢で射ってくるものもいた。
スリングを用いるオーガ15体に、弓矢を使うオーガ6体。足を止めて射撃に徹する怨敵は、合わせて21体に上る。
こちらは防戦一方。
ろくに反撃もできないまま、手も足も出ないと言うのが現状だ。
カタパルトとバリスタの作成を急いではいるが、断続的に降り続く石と矢の雨に、作成は思うように捗らない。
木の棒を組み合わせただけの簡易な防御柵はあるものの、敵がいつ突撃してくるとも限らない。土嚢も一部崩れてしまっている。
突撃されれば、この粗末な木の柵ではとても……。
早急な対処が必要なのは明白であった。
●
「大至急、防御陣地の強化及びカタパルトとバリスタの作成補助を頼みたい」
集ったハンター達に説明する兵士の顔は憔悴しきっていた。
最も急がれるのは、敵に反撃する為のカタパルトとバリスタの作成。
必要な資材は十分にある。が、降りやまぬ敵の射撃に負傷者は続出し、当初配備されていた人員に大きな穴ができていた。
こうして話している間にも、あちらこちらで破壊音が鳴り響き、その声の度にびくりと身体に力が入る。
この辺りの作業員は、作成に必要な最低限度の人数しか残っていない。負傷者は後方の陣幕へ移送済みだ。
疲労と焦慮と恐怖。
皆、土や埃に塗れ、表情は硬かった。
巨人達を包囲殲滅する為にも、何としてもこの防衛線を維持しなければならない。
求められているのは、彼らを敵の攻撃から守りつつ、作業の補助をすること。その為には、防護盾等の作成や強化も必要だろう。
別班のハンター達が直にこちらに到着し、射撃を行う巨人達への突撃を一足先に行うらしい。
彼らが敵武器の破壊や囮となってくれれば、こちらへの攻撃も和らぐ事が期待できる。
但し、その分彼らが危険に晒されることは言うまでもない。
カタパルトとバリスタの作成には、後40分ほどかかるだろうか。順調にいけば、の話だが。
時間的猶予は無い。
作業が捗るほど、味方への被害を防げるのだ。
彼らの命もまた、自分達の働きにかかっているのだから……。
「早速とりかかろう」
兵士は疲弊した身体をおして、資材置き場へ向かった。
解説
目的:
防御陣地の強化及びカタパルト(投石器)とバリスタ(矢)の作成補助
状況:
守護すべき場所は、カタパルトとバリスタの作業場計二ヶ所と資材置き場一ヶ所。
三ヶ所は東西方向に隣り合っています。
防護盾は不足しており、今シナリオにおいて最初から使えるのは1枚だけです。後は要作成。
作業人員はカタパルトとバリスタの分しかおりません。
広さ:
作業場二ヶ所は8スクエア四方。資材置き場は4スクエア四方。
北
西 カタパルト | 資材置き場 | バリスタ 東
南
敵射撃:
断続的に行われています。飛来方向は北側からのみ。
作業箇所を襲う攻撃の比率は、矢3:石1(敵の射程故)。
防護盾:
二重板の簡素な木の盾。2スクエアをカバー可能。
矢なら3発、石なら2発程度は耐えられる。
防御柵:
3m高の木の棒を組み合わせた簡易な柵。
備考:
OPで語られている敵射撃集団への別班ハンター達による突撃は、最短でリプレイ開始から10分後になります。
戦闘自体は発生しませんが、敵射撃による負傷はありえます。
防御陣地の強化及びカタパルト(投石器)とバリスタ(矢)の作成補助
状況:
守護すべき場所は、カタパルトとバリスタの作業場計二ヶ所と資材置き場一ヶ所。
三ヶ所は東西方向に隣り合っています。
防護盾は不足しており、今シナリオにおいて最初から使えるのは1枚だけです。後は要作成。
作業人員はカタパルトとバリスタの分しかおりません。
広さ:
作業場二ヶ所は8スクエア四方。資材置き場は4スクエア四方。
北
西 カタパルト | 資材置き場 | バリスタ 東
南
敵射撃:
断続的に行われています。飛来方向は北側からのみ。
作業箇所を襲う攻撃の比率は、矢3:石1(敵の射程故)。
防護盾:
二重板の簡素な木の盾。2スクエアをカバー可能。
矢なら3発、石なら2発程度は耐えられる。
防御柵:
3m高の木の棒を組み合わせた簡易な柵。
備考:
OPで語られている敵射撃集団への別班ハンター達による突撃は、最短でリプレイ開始から10分後になります。
戦闘自体は発生しませんが、敵射撃による負傷はありえます。
マスターより
お疲れさまでございます。
今シナリオは、連動シナリオ「【不動】雨晴の風となりて」と密接にリンクしております。
敵の射撃攻撃の多寡は、そちらの結果次第です。
また、今シナリオの結果は防衛線の維持に関わるため、他の不動シナリオへも影響いたします。
リプレイは投石開始 or 撤退までとなりますので、あらかじめご了承ください。
おやすみなさい。
今シナリオは、連動シナリオ「【不動】雨晴の風となりて」と密接にリンクしております。
敵の射撃攻撃の多寡は、そちらの結果次第です。
また、今シナリオの結果は防衛線の維持に関わるため、他の不動シナリオへも影響いたします。
リプレイは投石開始 or 撤退までとなりますので、あらかじめご了承ください。
おやすみなさい。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/03/06 06:38
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 上霧 鋭(ka3535) 人間(リアルブルー)|15才|女性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/02/27 09:36:50 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/02/22 22:58:40 |