ゲスト
(ka0000)
ハイクを詠んでみよう
マスター:黒木茨

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/03/05 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/03/14 19:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
ある晴れた昼下がり、木陰で一人の少女がせっせと紙に何かを書いていた。
「なにをしているんですか?」
それを覗き込むのは中年の男である。その容姿は少女とは似ても似つかない。
「え、えっとね。はいくを詠む練習!」
その男に対し、ある程度の親しみを持って少女は答えた。彼が目を凝らして紙を見てみると、見慣れない形式で並べられた言葉の連隊が見える。
「はいく……?」
少女は訝しげに尋ねる男を見上げ、にいっと可愛らしい笑みを浮かべた。そして、自信満々に、
「リアルブルーの詩だよ!」
……と、答える。
「ほう」
少女の返答に対し、男は短く音を溢した。少女はそれを聞いて、話題を移す。
「友達の間で流行ってる遊びがあるんだけど、皆で川の傍に座ったあと、川の上流にお皿を浮かべて、それが自分の前を通り過ぎる前にひとつ詩を作って、あとで発表するの」
少女の言葉を聞いた男の頭には、奇妙な光景が浮かんでいる。
高速で増幅する疑問符に、頭をパンクさせかけた男は首を振り、少女に対して簡潔な否定を口にした。
「そんな短い時間で詩など作れるわけないでしょう」
「出来るもん!」
少女は頬を膨らませ、男をぺしんと叩いた。しかし少女の弱い力では相手はびくともしない。
男に生暖かい視線で見られた少女は、しばらく目を泳がせた後に俯いて叫んだ。
「まだ私や友達にはできないけど……リアルブルーの昔の人はそうやって遊んでたって本には書いてあるから!」
響いた声の後を追うように、草を踏む足音がした。足音は少女の方へ向かっていく。
明るい日に照らされて立っているのは、今まで少女の相手をしていた中年の男より若く、柔らかい雰囲気を持った青年であった。
「ドナート様」
現れた青年に、中年の男は頭を垂れる。青年はそれを制すと、少女に向かって微笑みかけた。
青年の顔立ちは少女とどこか似通っている。その微笑はどこか困ったような陰も宿していた。
「リアルブルーね……また変な本読んだんだな」
青年はこう言って、少女の頭を撫でる。
「パパ! ちがうもん、変じゃないもん!」
少女は子供扱いされたことと、変だと言われたことに抗議の態度を見せた。続けて、
「ハンターの人ならきっと知ってるはず……だもん。それっぽいの、お店でやってみようよー!」
と言った。涙を浮かべそうな少女に青年は謝罪すると、
「そうだな……少し考えてみるよ」
と、困ったように答えた。
「まさか本気にしているのではありませんな」
少女が庭で遊んでいる様子を窓から眺めながら、男が気後れするように尋ねる。
「いや、子供だからといって軽く見てはいけないよ」
しかし青年は、手元に置かれたメモに字を書き記していく。内容は先ほど少女に提案された内容を、より広げたものであった。
「とすると」
男が身を乗り出して、青年を見る。青年は苦笑混じりに答えた。
「しばらくしたら店でイベントをやるから、それと一緒に……使ってみようかと……」
「しかし彼女の説明どおりには出来ませんよ」
そうなんだけど……と、呟いて青年は顎に手を当てる。
「まあ……『それっぽいの』が出来れば問題ないさ。最初は教えることにして、希望した人に即興で作らせてみる、とか……」
「……なるほど。では、お任せ致します」
出された結論に、男は納得したように言い、席を立った。
その後日。
「いらっしゃいませ。あちらの机が気になりますか?」
とあるハンターがその店に入ると、店員が笑顔で出迎えた。一画に置かれた机に目を向けると、上には短冊と墨、硯、筆がある。説明を求めたハンターに、店員は物腰穏やかに答えていく。
「今でしたら俳句の体験教室をやっております。参加するのでしたら、こちらにサインを願います」
差し出された表にサインするか、どうしようか。ハンターが逡巡していると、店員は、
「参加されなくても、何かありましたらいつでもお申し付けください」
と言う。ハンターが周囲を眺めると、店内はかなり賑わっているようだ。
陳列棚に置かれた商品も可愛らしく、桃の節句を飾るに相応しい。せっかくだから、なにか買っていくのも良いだろう。
ある晴れた昼下がり、木陰で一人の少女がせっせと紙に何かを書いていた。
「なにをしているんですか?」
それを覗き込むのは中年の男である。その容姿は少女とは似ても似つかない。
「え、えっとね。はいくを詠む練習!」
その男に対し、ある程度の親しみを持って少女は答えた。彼が目を凝らして紙を見てみると、見慣れない形式で並べられた言葉の連隊が見える。
「はいく……?」
少女は訝しげに尋ねる男を見上げ、にいっと可愛らしい笑みを浮かべた。そして、自信満々に、
「リアルブルーの詩だよ!」
……と、答える。
「ほう」
少女の返答に対し、男は短く音を溢した。少女はそれを聞いて、話題を移す。
「友達の間で流行ってる遊びがあるんだけど、皆で川の傍に座ったあと、川の上流にお皿を浮かべて、それが自分の前を通り過ぎる前にひとつ詩を作って、あとで発表するの」
少女の言葉を聞いた男の頭には、奇妙な光景が浮かんでいる。
高速で増幅する疑問符に、頭をパンクさせかけた男は首を振り、少女に対して簡潔な否定を口にした。
「そんな短い時間で詩など作れるわけないでしょう」
「出来るもん!」
少女は頬を膨らませ、男をぺしんと叩いた。しかし少女の弱い力では相手はびくともしない。
男に生暖かい視線で見られた少女は、しばらく目を泳がせた後に俯いて叫んだ。
「まだ私や友達にはできないけど……リアルブルーの昔の人はそうやって遊んでたって本には書いてあるから!」
響いた声の後を追うように、草を踏む足音がした。足音は少女の方へ向かっていく。
明るい日に照らされて立っているのは、今まで少女の相手をしていた中年の男より若く、柔らかい雰囲気を持った青年であった。
「ドナート様」
現れた青年に、中年の男は頭を垂れる。青年はそれを制すと、少女に向かって微笑みかけた。
青年の顔立ちは少女とどこか似通っている。その微笑はどこか困ったような陰も宿していた。
「リアルブルーね……また変な本読んだんだな」
青年はこう言って、少女の頭を撫でる。
「パパ! ちがうもん、変じゃないもん!」
少女は子供扱いされたことと、変だと言われたことに抗議の態度を見せた。続けて、
「ハンターの人ならきっと知ってるはず……だもん。それっぽいの、お店でやってみようよー!」
と言った。涙を浮かべそうな少女に青年は謝罪すると、
「そうだな……少し考えてみるよ」
と、困ったように答えた。
「まさか本気にしているのではありませんな」
少女が庭で遊んでいる様子を窓から眺めながら、男が気後れするように尋ねる。
「いや、子供だからといって軽く見てはいけないよ」
しかし青年は、手元に置かれたメモに字を書き記していく。内容は先ほど少女に提案された内容を、より広げたものであった。
「とすると」
男が身を乗り出して、青年を見る。青年は苦笑混じりに答えた。
「しばらくしたら店でイベントをやるから、それと一緒に……使ってみようかと……」
「しかし彼女の説明どおりには出来ませんよ」
そうなんだけど……と、呟いて青年は顎に手を当てる。
「まあ……『それっぽいの』が出来れば問題ないさ。最初は教えることにして、希望した人に即興で作らせてみる、とか……」
「……なるほど。では、お任せ致します」
出された結論に、男は納得したように言い、席を立った。
その後日。
「いらっしゃいませ。あちらの机が気になりますか?」
とあるハンターがその店に入ると、店員が笑顔で出迎えた。一画に置かれた机に目を向けると、上には短冊と墨、硯、筆がある。説明を求めたハンターに、店員は物腰穏やかに答えていく。
「今でしたら俳句の体験教室をやっております。参加するのでしたら、こちらにサインを願います」
差し出された表にサインするか、どうしようか。ハンターが逡巡していると、店員は、
「参加されなくても、何かありましたらいつでもお申し付けください」
と言う。ハンターが周囲を眺めると、店内はかなり賑わっているようだ。
陳列棚に置かれた商品も可愛らしく、桃の節句を飾るに相応しい。せっかくだから、なにか買っていくのも良いだろう。
解説
●概要
ヴァリオスにある菓子屋でちょっとしたイベントが開かれることになりました。
リアルブルーの雛祭りに因んだイベントですが、その一画に文化体験ということで俳句教室があります。
教室となるテーブルには短冊と筆、硯、墨が置いてあります。
慣れていない人は希望すれば店員が紙とペン、インクを持ってきます
店長による軽い説明の後、実際に作ってみる……といった流れです
希望者には即興で一句作ってもらいます。制限時間は15分です。
店内にはNPCのほか、店員もいます。
店内の商品の購入も可能ですが、アイテムとして反映はされません。
現在は雛あられなど雛祭り関係のものが目立つように配置されています。
●NPC
・店長さん
名前はドナートといいます
教室の進行役を勤めます。
商品に関しての情報も聞き出せます。
・娘さん
名前はデボラといいます。
店長さんのお手伝いとして店の中にいます。
リアルブルーの日本文化を大雑把ながら記した本を持っています、頼めば貸してもらえます。
ドナートの説明を聞いてもよく分からない場合は聞いてみてください。
ヴァリオスにある菓子屋でちょっとしたイベントが開かれることになりました。
リアルブルーの雛祭りに因んだイベントですが、その一画に文化体験ということで俳句教室があります。
教室となるテーブルには短冊と筆、硯、墨が置いてあります。
慣れていない人は希望すれば店員が紙とペン、インクを持ってきます
店長による軽い説明の後、実際に作ってみる……といった流れです
希望者には即興で一句作ってもらいます。制限時間は15分です。
店内にはNPCのほか、店員もいます。
店内の商品の購入も可能ですが、アイテムとして反映はされません。
現在は雛あられなど雛祭り関係のものが目立つように配置されています。
●NPC
・店長さん
名前はドナートといいます
教室の進行役を勤めます。
商品に関しての情報も聞き出せます。
・娘さん
名前はデボラといいます。
店長さんのお手伝いとして店の中にいます。
リアルブルーの日本文化を大雑把ながら記した本を持っています、頼めば貸してもらえます。
ドナートの説明を聞いてもよく分からない場合は聞いてみてください。
マスターより
いつもお世話になっております、黒木です。
自由に、気軽な気持ちで入って作ってみて、どうぞ!
白紙提出には気をつけて、よろしくお願いします。
自由に、気軽な気持ちで入って作ってみて、どうぞ!
白紙提出には気をつけて、よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/03/16 23:16