ゲスト
(ka0000)
嫁入りの行列
マスター:江口梨奈

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 6~8人
- サポート
- 現在0人 / 0~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/07/01 07:30
- リプレイ完成予定
- 2014/07/10 07:30
オープニング
こっちの村もあっちの村も大半が親戚だという、とある田舎のこの地方には、結婚式にちょっとした風習があった。
花嫁は豪華に飾られた輿に乗り、その後ろを花嫁の一族が行列を作って、賑やかに花婿の家を目指すのだ。迎え入れた花婿の家ではその後、一晩中、両家揃って飲めや歌えのどんちゃん騒ぎとなり、翌朝には空の輿に土産物を、花婿家の威信にかけてどっさり乗せて帰して、婚礼が終わるのである。
さて、間もなく、スター家の長女、キラリ・スターの嫁入りの日である。花婿は、山一つ挟んで隣の村の、ソラノ・ムーン。もちろん風習のことも承知で、ぜひ親族皆で集まってくれ、と待ちかまえている。スター家たちも、相手の村は輿を担いで歩いても2時間とかからない距離なので、そのくらいなら爺さん婆さんも行列に参加出来るぞと、それはそれは楽しみにしていた。
けれど厄介なことに、しばらく前から、2つの村を繋ぐ道の途中に、ヴォイドが現れているらしい。背丈は人の大きさほどだが、その丈より長い腕を引きずるようにして歩く、奇怪な姿の化け物が2・3匹うろついていたという話をいくつも聞いた。
「何ちゅうこっちゃ、せっかくキラリの嫁入りやというのに」
もちろん父親は悔しがっていた。そんな道でのんびり行列などして、万が一のことがあればせっかくの婚礼が台無しだ。かといって違う道を選べば、こちらは凹凸の激しい狭い山道だ、倍の時間はかかる。そんな距離は年寄りはおろか、若い親族たちも歩きたくないだろう。
「けど、仕方ないやんか。キラリにもしものことがあったら、ムーンの人らにも申し訳がたたん」
母親も溜息をついた。輿をこれでもかと豪華に飾り付け、何ヶ月も前から仕立てていた衣装を着せ、うちの娘は三国一の花嫁だぞと胸を張りたかったのに。
「せやな、キラリを無事にあちらさんに届けるのが、第一やな」
まったく、何でこんな平和な田舎に出てくるんだ、と両親はヴォイドを恨んだ。
さて、そうなれば次は、どうやってキラリを連れて行くか、だ。
安全のためには、遠回りの道を馬を駆らせれば済む、歩けば半日でも、馬なら小一時間とかからないはずだ。けれど、ひらひらした花嫁衣装で馬など乗れず、素っ気ない格好をさせなければならない。
「せめて、花嫁衣装ぐらい着せてやりたいわ」
「となると、馬車か何かに乗せなアカンやろ。ヴォイドが出るっちゅぅからな、ハンターにでも頼まんと、とても行かれへんぞ」
と、そんな話をしていたら、その時偶然に家を訪れた甥が目の色を変えた。
「おっちゃん、ハンターを呼ぶンかいな?」
「いや、まだどうしようか考えてるとこで……」
「わー、ハンターが来るんやったら、ヴォイドなんか怖ぁないんちゃう?」
すると、また別の親戚が通りがかって、騒ぎを聞きつけた。
「何や、それやったら、安心して嫁入り行列出来るやんか。うちの爺さん、キラリちゃんの花嫁姿が見られん言うて、がっかりしとったんよ」
「何、何? ハンター来るのん? ほな大丈夫やんか。そんなら、他のみんなにも声、かけとくわなー」
あれよあれよと、親戚中に話が広まり、キラリの花嫁行列に加わろうと集まった親戚は、なんと30人。
さあ、輿は飾られ、衣装も完成した。
花嫁は豪華に飾られた輿に乗り、その後ろを花嫁の一族が行列を作って、賑やかに花婿の家を目指すのだ。迎え入れた花婿の家ではその後、一晩中、両家揃って飲めや歌えのどんちゃん騒ぎとなり、翌朝には空の輿に土産物を、花婿家の威信にかけてどっさり乗せて帰して、婚礼が終わるのである。
さて、間もなく、スター家の長女、キラリ・スターの嫁入りの日である。花婿は、山一つ挟んで隣の村の、ソラノ・ムーン。もちろん風習のことも承知で、ぜひ親族皆で集まってくれ、と待ちかまえている。スター家たちも、相手の村は輿を担いで歩いても2時間とかからない距離なので、そのくらいなら爺さん婆さんも行列に参加出来るぞと、それはそれは楽しみにしていた。
けれど厄介なことに、しばらく前から、2つの村を繋ぐ道の途中に、ヴォイドが現れているらしい。背丈は人の大きさほどだが、その丈より長い腕を引きずるようにして歩く、奇怪な姿の化け物が2・3匹うろついていたという話をいくつも聞いた。
「何ちゅうこっちゃ、せっかくキラリの嫁入りやというのに」
もちろん父親は悔しがっていた。そんな道でのんびり行列などして、万が一のことがあればせっかくの婚礼が台無しだ。かといって違う道を選べば、こちらは凹凸の激しい狭い山道だ、倍の時間はかかる。そんな距離は年寄りはおろか、若い親族たちも歩きたくないだろう。
「けど、仕方ないやんか。キラリにもしものことがあったら、ムーンの人らにも申し訳がたたん」
母親も溜息をついた。輿をこれでもかと豪華に飾り付け、何ヶ月も前から仕立てていた衣装を着せ、うちの娘は三国一の花嫁だぞと胸を張りたかったのに。
「せやな、キラリを無事にあちらさんに届けるのが、第一やな」
まったく、何でこんな平和な田舎に出てくるんだ、と両親はヴォイドを恨んだ。
さて、そうなれば次は、どうやってキラリを連れて行くか、だ。
安全のためには、遠回りの道を馬を駆らせれば済む、歩けば半日でも、馬なら小一時間とかからないはずだ。けれど、ひらひらした花嫁衣装で馬など乗れず、素っ気ない格好をさせなければならない。
「せめて、花嫁衣装ぐらい着せてやりたいわ」
「となると、馬車か何かに乗せなアカンやろ。ヴォイドが出るっちゅぅからな、ハンターにでも頼まんと、とても行かれへんぞ」
と、そんな話をしていたら、その時偶然に家を訪れた甥が目の色を変えた。
「おっちゃん、ハンターを呼ぶンかいな?」
「いや、まだどうしようか考えてるとこで……」
「わー、ハンターが来るんやったら、ヴォイドなんか怖ぁないんちゃう?」
すると、また別の親戚が通りがかって、騒ぎを聞きつけた。
「何や、それやったら、安心して嫁入り行列出来るやんか。うちの爺さん、キラリちゃんの花嫁姿が見られん言うて、がっかりしとったんよ」
「何、何? ハンター来るのん? ほな大丈夫やんか。そんなら、他のみんなにも声、かけとくわなー」
あれよあれよと、親戚中に話が広まり、キラリの花嫁行列に加わろうと集まった親戚は、なんと30人。
さあ、輿は飾られ、衣装も完成した。
解説
キラリ・スターの嫁入り行列の、護衛をして下さい。
先頭に、キラリの乗った輿、その後ろに30人の親戚がぞろぞろと並んで歩きます。約2時間の行程です。
ヴォイドは、目撃情報によれば、人の背丈ほどのものが最低でも3体。腕が異様に長いようですが、どのような行動をするのかは分かりません。
また、依頼は護衛でありこれが最優先のため、必ずしもヴォイドを退治する必要はありません。
先頭に、キラリの乗った輿、その後ろに30人の親戚がぞろぞろと並んで歩きます。約2時間の行程です。
ヴォイドは、目撃情報によれば、人の背丈ほどのものが最低でも3体。腕が異様に長いようですが、どのような行動をするのかは分かりません。
また、依頼は護衛でありこれが最優先のため、必ずしもヴォイドを退治する必要はありません。
マスターより
くだらない話。『三国一の花嫁』って、この世界だとリアルブルーとクリムゾンウェストで、二国かなー。でも『二国一の花嫁』って、語呂が悪いなー。じゃあ『両国』か。両国一の花嫁。うっちゃり系。
えー。「30人も来るなよ、留守番してろよ!」なんて無粋なことは言わないように。あと、おめでたい席ということもお忘れ無く。切るとか別れるとかはアレだ。
都合のいいことに、帰り道にはヴォイド出ません。キラリを送り届けたら、依頼完了と思って大丈夫です。ムーン家に到着後、宴会に参加するかどうかは自由です。
それでは、頑張って下さい。
えー。「30人も来るなよ、留守番してろよ!」なんて無粋なことは言わないように。あと、おめでたい席ということもお忘れ無く。切るとか別れるとかはアレだ。
都合のいいことに、帰り道にはヴォイド出ません。キラリを送り届けたら、依頼完了と思って大丈夫です。ムーン家に到着後、宴会に参加するかどうかは自由です。
それでは、頑張って下さい。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/07/08 03:56
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ヴァイス・エリダヌス(ka0364) 人間(クリムゾンウェスト)|31才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2014/07/01 06:29:57 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/06/26 17:55:23 |