ゲスト
(ka0000)
怪我なく終えたい毛玉戦
マスター:御影堂

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/03/17 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/03/26 12:00
オープニング
●
「まるで髪の毛の塊だな……」
「そ、そうですね」
王国内のとある街で、自警団の隊長は厳しい顔をしていた。
その後ろで控える自警団員達は、隊長の言葉に震え声で答える。
この街の近郊に、化け物が出たという一報を受けてやってきていた。
街道の脇に広がる草原に、確かに化け物は存在していた。
全身を黒い体毛で覆い隠し、わさわさと動きまわる。
触手のように、毛を動かしながら移動しているようだった。
「これは我々では対処できまい。専門家を呼ばなくてはな」
「そ、そうですね」
隊員は隊長の意見一つ一つに答えるのも、一苦労といった声色である。
訝しげな隊長の視線に、表情を引き締める。
「どうしたというのだ、皆?」
隊長が問いかけるが、全員が首を振り、異口同音に「なんでもありません」と告げる。
街に危険が迫っているのに、緊張感がないと隊長は嘆息した。
毛玉な雑魔を見つめる隊長のてっぺん、いわゆる頭はしっかりと毛があった。
ただし、あからさまにカツラである。
「報告してくれたものに、怪我がなくてよかった」
「怪我なかったですからね」
「毛はあるだろう?」
というやりとりを街で行ったのも、隊員たちの声色がおかしい要因の1つであった。
ぶっちゃければ、笑いをこらえていた。
それはもう、必死に笑いをこらえているのだ。
少し強い風が吹けば、隊長の髪の毛は雑魔のごとく揺れ動くのだから。
「あいつの能力を少しでも知りたいところだが……危険すぎるか」
「報告してくれた行商人によれば、毛針を飛ばしていたようにも見えたとのことです」
「毛を……飛ばすのか」
しんみりとした口調で隊長が告げるものだから、余計に隊員たちは息が詰まる。
一刻も早く、この危機から脱するべく、隊員たちは手を尽くす。
「ですから、近づくだけでも危険と言えます。ここは、ハンターたちに速やかに依頼を出しましょう」
「そうだな」
うんうんと隊長が頷くたびに、カツラが揺れる。
よく落ちないものだと誰しも感心するが、決して表情に出さないよう務めていた。
「戻るとしよう」
「そうですね」
名残惜しそうに雑魔を眺め、隊長は隊員たちを引き連れる。
その視線を知ってか知らずか、雑魔たちは風に体毛をゆらゆらと揺らしていた。
ある隊員は、はたと気づく。
その髪の毛の内部に……なにもないことを……。
●
「正気足りてますか?」
等と申すハンターオフィスのスタッフがいた。
一つ咳払いして、今回の依頼内容をまとめると、
「街の外に名状しがたい毛玉が現れたので討伐してこいとのことです」
身も蓋もなかった。
おそらくは、歪虚化にあたって何らかの変質が起きたのだろうという。
スライムがいるのだから、こうしたものがいてもおかしくはない。
「空洞ということですが、おそらく本体が毛自身なので倒せるはずです」
自警団の隊長のような方は辛い依頼かもしれない、と平気で言うこのスタッフである。
「さて、この依頼、受けてくれますか?」
「まるで髪の毛の塊だな……」
「そ、そうですね」
王国内のとある街で、自警団の隊長は厳しい顔をしていた。
その後ろで控える自警団員達は、隊長の言葉に震え声で答える。
この街の近郊に、化け物が出たという一報を受けてやってきていた。
街道の脇に広がる草原に、確かに化け物は存在していた。
全身を黒い体毛で覆い隠し、わさわさと動きまわる。
触手のように、毛を動かしながら移動しているようだった。
「これは我々では対処できまい。専門家を呼ばなくてはな」
「そ、そうですね」
隊員は隊長の意見一つ一つに答えるのも、一苦労といった声色である。
訝しげな隊長の視線に、表情を引き締める。
「どうしたというのだ、皆?」
隊長が問いかけるが、全員が首を振り、異口同音に「なんでもありません」と告げる。
街に危険が迫っているのに、緊張感がないと隊長は嘆息した。
毛玉な雑魔を見つめる隊長のてっぺん、いわゆる頭はしっかりと毛があった。
ただし、あからさまにカツラである。
「報告してくれたものに、怪我がなくてよかった」
「怪我なかったですからね」
「毛はあるだろう?」
というやりとりを街で行ったのも、隊員たちの声色がおかしい要因の1つであった。
ぶっちゃければ、笑いをこらえていた。
それはもう、必死に笑いをこらえているのだ。
少し強い風が吹けば、隊長の髪の毛は雑魔のごとく揺れ動くのだから。
「あいつの能力を少しでも知りたいところだが……危険すぎるか」
「報告してくれた行商人によれば、毛針を飛ばしていたようにも見えたとのことです」
「毛を……飛ばすのか」
しんみりとした口調で隊長が告げるものだから、余計に隊員たちは息が詰まる。
一刻も早く、この危機から脱するべく、隊員たちは手を尽くす。
「ですから、近づくだけでも危険と言えます。ここは、ハンターたちに速やかに依頼を出しましょう」
「そうだな」
うんうんと隊長が頷くたびに、カツラが揺れる。
よく落ちないものだと誰しも感心するが、決して表情に出さないよう務めていた。
「戻るとしよう」
「そうですね」
名残惜しそうに雑魔を眺め、隊長は隊員たちを引き連れる。
その視線を知ってか知らずか、雑魔たちは風に体毛をゆらゆらと揺らしていた。
ある隊員は、はたと気づく。
その髪の毛の内部に……なにもないことを……。
●
「正気足りてますか?」
等と申すハンターオフィスのスタッフがいた。
一つ咳払いして、今回の依頼内容をまとめると、
「街の外に名状しがたい毛玉が現れたので討伐してこいとのことです」
身も蓋もなかった。
おそらくは、歪虚化にあたって何らかの変質が起きたのだろうという。
スライムがいるのだから、こうしたものがいてもおかしくはない。
「空洞ということですが、おそらく本体が毛自身なので倒せるはずです」
自警団の隊長のような方は辛い依頼かもしれない、と平気で言うこのスタッフである。
「さて、この依頼、受けてくれますか?」
解説
●目的
毛玉の雑魔を討伐する。
●雑魔
毛玉の雑魔。
毛が触手のように蠢いており、硬質化させた毛で攻撃してくる。
毛針のようなものを飛ばすことができると報告されている。
中身および核がないのではないかと推察される。
名状しがたい形状に、何かを感じたら、バッドステータスもありうる。
また、毛に絡み取られたら「移動不能(2)」を受けるので注意が必要である。
●戦場
草原。だだっ広さには定評がある。
街道が走っており、そこから離れたところに毛玉は群れている。
数はきっちりと数えられていないが、3~6体。
●隊長
報告等で出会うと思いますが、非常にデリケートなので注意しましょう。
毛玉の雑魔を討伐する。
●雑魔
毛玉の雑魔。
毛が触手のように蠢いており、硬質化させた毛で攻撃してくる。
毛針のようなものを飛ばすことができると報告されている。
中身および核がないのではないかと推察される。
名状しがたい形状に、何かを感じたら、バッドステータスもありうる。
また、毛に絡み取られたら「移動不能(2)」を受けるので注意が必要である。
●戦場
草原。だだっ広さには定評がある。
街道が走っており、そこから離れたところに毛玉は群れている。
数はきっちりと数えられていないが、3~6体。
●隊長
報告等で出会うと思いますが、非常にデリケートなので注意しましょう。
マスターより
こんにちは、御影堂です。
もーおー悩み無用。あなたの髪、きっと倒せてる―。
というわけで、やや変則的な雑魔です。
近しいところでは、スライムでしょうか。
強さ的には近いですが、物理攻撃も有効的です。がんがん殴りましょう
もーおー悩み無用。あなたの髪、きっと倒せてる―。
というわけで、やや変則的な雑魔です。
近しいところでは、スライムでしょうか。
強さ的には近いですが、物理攻撃も有効的です。がんがん殴りましょう
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/03/24 21:01
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 クラリッサ=W・ソルシエール(ka0659) 人間(リアルブルー)|20才|女性|魔術師(マギステル) |
最終発言 2015/03/17 01:11:26 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/03/13 23:35:10 |