ゲスト
(ka0000)
うごめく金貨?
マスター:秋風落葉

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/04/11 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/04/20 09:00
オープニング
●誰にも知られることなく
「すべてワシのものじゃ……ワシの……」
片田舎にある、とある屋敷の地下室で。
老人は死の間際までぶつぶつと同じことをつぶやいていた。彼は部屋の隅にある大きな壺を、まるで愛し子のように愛撫している。
部屋の、いや、この屋敷の中で、その言葉を聞いているのは、並ぶ壺の中に入っている大量の金貨のみ。
しかし老人にとってはそれで十分だった。
彼はお金以外に執着するものは何もなく、また、お金以外を信頼することもなかったのだから。
やがて老人は誰にも看取られることなくこの世を去った。
コインで埋め尽くされた、壺に寄り添うかのように。
●そして誰もが知ることとなる
「なんかお宝でもあるんじゃねえ?」
ここにある男がいた。
空き巣狙いを生業にしており、今日も金の匂いを嗅ぎつけ、無人の家に勝手に入り込んだところだ。
男はLEDライトを手に家の中を探索する。
やがて地下への階段を見つけ、男はもちろん階下へと歩を進めた。
「げっ!?」
地下室へと足を踏み入れた男は、部屋の隅にある人骨に気付いて悲鳴をあげた。そして数歩後ずさる。
しかし、男の瞳が人骨の傍らにあるいくつもの壺を目にした時、その動きは止まった。LEDライトに一瞬映ったのは、たしかに黄金色の……。
男はもう一度、視線をそちらに向け、手元の明かりをかざした。目に映った光景に、男は息をのむ。
「す、すげえええええええ!! これ、全部金貨か!?」
男は歓喜の声をあげ、部屋の隅に並ぶ壺に近づいた。人骨の方に目線を向けないように、間違って踏んでしまわないように気をつけながら。
その時である。
「いてっ!!」
男の頭に何かがぶつかった。
慌てて額に手をやるが、そこには何もない。
「なんだよいったい……!?」
男の言葉は途中で止まり、視線は一点に釘付けとなった。
今、男の目の前で、金貨が宙に浮かんでいる。
「な、な、なん……なん……」
男は恐怖のあまり、ろれつが回らない。呆然と立ちすくむ男の前で、最初は一枚だったそれは、やがて二枚、三枚と増えていき……。
突然、金貨達は火を吹いた。
「おわちゃちゃちゃっ!? なんだこいつ!?」
あまりの衝撃に男は動揺から立ち直り、慌てて駆け出した。しかし金貨達は彼の後を追う。その数は、もはや無数といってもよい。金貨達はそれぞれ赤い炎を辺りに撒き散らす。
男は金貨の群れから火を吹きつけられながらも、命からがら屋敷の外へと逃げ出した。金貨達はしばらく男を追いかけたものの、目的を達したことに気付いたのだろう、ぴたりと空中で動きを止める。
やがてゆっくりと屋敷の中へと戻ろうとする金貨の群れ。しかし、もう屋敷には火の手があがり始めていた。先程金貨の群れが吐いた、炎のブレスが引火したのだ。
金貨達はぐるぐるとその場を回る。いつまでも、いつまでも。
●誰も知らないところで、やすらかに
「依頼です」
王都イルダーナにあるハンターオフィスで、受付嬢がハンター達に依頼の説明を開始した。
「事件の発端は、こそ泥がある屋敷に忍び込み、人の財産に手をつけようとしたことのようですが……どうも、屋敷の住人が持っていた全ての金貨が雑魔化しているようです」
ハンター達はどよめいた。
「なんでも、雑魔となった金貨は空を飛んだり、火を吹いたりするそうです……にわかには信じがたいですが……」
彼女は資料をめくりながら続けた。
「ただ、その金貨達は、灰となった屋敷に近づく者を見境なく襲うのだそうです。まるでかつての住人を守ろうとするかのように」
自分の願望らしきものが混じっていると思ったのか、もちろんただの偶然でしょうけど、と付け加える受付嬢。
「住んでいたのは人付き合いをしない老人だったそうですが……金貨達と一緒に、やすらかに眠らせてやってほしい、とのことです。よろしくお願いします」
受付嬢はハンター達にぺこりと頭を下げた。
「すべてワシのものじゃ……ワシの……」
片田舎にある、とある屋敷の地下室で。
老人は死の間際までぶつぶつと同じことをつぶやいていた。彼は部屋の隅にある大きな壺を、まるで愛し子のように愛撫している。
部屋の、いや、この屋敷の中で、その言葉を聞いているのは、並ぶ壺の中に入っている大量の金貨のみ。
しかし老人にとってはそれで十分だった。
彼はお金以外に執着するものは何もなく、また、お金以外を信頼することもなかったのだから。
やがて老人は誰にも看取られることなくこの世を去った。
コインで埋め尽くされた、壺に寄り添うかのように。
●そして誰もが知ることとなる
「なんかお宝でもあるんじゃねえ?」
ここにある男がいた。
空き巣狙いを生業にしており、今日も金の匂いを嗅ぎつけ、無人の家に勝手に入り込んだところだ。
男はLEDライトを手に家の中を探索する。
やがて地下への階段を見つけ、男はもちろん階下へと歩を進めた。
「げっ!?」
地下室へと足を踏み入れた男は、部屋の隅にある人骨に気付いて悲鳴をあげた。そして数歩後ずさる。
しかし、男の瞳が人骨の傍らにあるいくつもの壺を目にした時、その動きは止まった。LEDライトに一瞬映ったのは、たしかに黄金色の……。
男はもう一度、視線をそちらに向け、手元の明かりをかざした。目に映った光景に、男は息をのむ。
「す、すげえええええええ!! これ、全部金貨か!?」
男は歓喜の声をあげ、部屋の隅に並ぶ壺に近づいた。人骨の方に目線を向けないように、間違って踏んでしまわないように気をつけながら。
その時である。
「いてっ!!」
男の頭に何かがぶつかった。
慌てて額に手をやるが、そこには何もない。
「なんだよいったい……!?」
男の言葉は途中で止まり、視線は一点に釘付けとなった。
今、男の目の前で、金貨が宙に浮かんでいる。
「な、な、なん……なん……」
男は恐怖のあまり、ろれつが回らない。呆然と立ちすくむ男の前で、最初は一枚だったそれは、やがて二枚、三枚と増えていき……。
突然、金貨達は火を吹いた。
「おわちゃちゃちゃっ!? なんだこいつ!?」
あまりの衝撃に男は動揺から立ち直り、慌てて駆け出した。しかし金貨達は彼の後を追う。その数は、もはや無数といってもよい。金貨達はそれぞれ赤い炎を辺りに撒き散らす。
男は金貨の群れから火を吹きつけられながらも、命からがら屋敷の外へと逃げ出した。金貨達はしばらく男を追いかけたものの、目的を達したことに気付いたのだろう、ぴたりと空中で動きを止める。
やがてゆっくりと屋敷の中へと戻ろうとする金貨の群れ。しかし、もう屋敷には火の手があがり始めていた。先程金貨の群れが吐いた、炎のブレスが引火したのだ。
金貨達はぐるぐるとその場を回る。いつまでも、いつまでも。
●誰も知らないところで、やすらかに
「依頼です」
王都イルダーナにあるハンターオフィスで、受付嬢がハンター達に依頼の説明を開始した。
「事件の発端は、こそ泥がある屋敷に忍び込み、人の財産に手をつけようとしたことのようですが……どうも、屋敷の住人が持っていた全ての金貨が雑魔化しているようです」
ハンター達はどよめいた。
「なんでも、雑魔となった金貨は空を飛んだり、火を吹いたりするそうです……にわかには信じがたいですが……」
彼女は資料をめくりながら続けた。
「ただ、その金貨達は、灰となった屋敷に近づく者を見境なく襲うのだそうです。まるでかつての住人を守ろうとするかのように」
自分の願望らしきものが混じっていると思ったのか、もちろんただの偶然でしょうけど、と付け加える受付嬢。
「住んでいたのは人付き合いをしない老人だったそうですが……金貨達と一緒に、やすらかに眠らせてやってほしい、とのことです。よろしくお願いします」
受付嬢はハンター達にぺこりと頭を下げた。
解説
焼け落ちた屋敷の周囲を、たくさんの金貨の群れが浮遊しています。
瓦礫となった屋敷に近づく者がいると、金貨達は敵と認識して向こうからやってきます。
これらをすべて倒すことが、今回の依頼の目的になります。
金貨は一塊を一体とします。
それが十五体います。
金貨達の攻撃方法は体当たりと炎のブレスです。
いずれもそれなりの威力はありますが、総合的に見るとそれほど強い相手という訳ではありません。
瓦礫となった屋敷に近づく者がいると、金貨達は敵と認識して向こうからやってきます。
これらをすべて倒すことが、今回の依頼の目的になります。
金貨は一塊を一体とします。
それが十五体います。
金貨達の攻撃方法は体当たりと炎のブレスです。
いずれもそれなりの威力はありますが、総合的に見るとそれほど強い相手という訳ではありません。
マスターより
こんにちは、こんばんは。秋風落葉(しゅうふうらくよう)です。
今回の敵は金貨の群れです。
なお、仲間は呼びません。
そうそう、あらかじめ一つだけお伝えしておきたいことがあります。
金貨は倒すと消滅します。
金貨は全て、倒すと消滅して元には戻りません。
大事なことなので二回言いました。
ご参加、お待ちしております。
今回の敵は金貨の群れです。
なお、仲間は呼びません。
そうそう、あらかじめ一つだけお伝えしておきたいことがあります。
金貨は倒すと消滅します。
金貨は全て、倒すと消滅して元には戻りません。
大事なことなので二回言いました。
ご参加、お待ちしております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/04/16 20:26
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/07 19:23:03 |
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![]() |
相談卓 和泉 澪(ka4070) 人間(リアルブルー)|19才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/04/11 06:54:07 |