ゲスト
(ka0000)
啄木鳥の一撃
マスター:赤山優牙

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/04/13 07:30
- リプレイ完成予定
- 2015/04/22 07:30
オープニング
●王国内のとある山にて
その山は、それほど高い訳ではなかった。
なだらかな斜面の草原のど真ん中に、まるで誰かが盛った様な感じの山だった。
「かかれー!」
隊長の合図と共に、兵士達が山道を登る。
途中、険しい傾斜もあり、馬を使えない所や、両手を使って登らないと上がれない場所もあるので、兵士達は大変だ。
必死に岩を乗り越えていると、乾いた音を立てて飛翔物が上から降ってくる。
「う、うわぁー!」
頭上から飛んでくるのは、矢や石だ。
たちまち、数人の兵士が負傷した衝撃で山道を転がり落ちる。
「おのれ! ゴブリン共めっ!」
隊長が悔しそうに山を見上げる。
見晴らしが良いので見張り陣地として、元々は機能していたのだが、昨年の歪虚の進攻の際、放棄されたのだ。
歪虚がこの陣地を攻める事はなかったが、どういうわけか、ゴブリンが住みついてしまった。
「た、隊長! これ以上はダメです!」
「仕方ない……一度、退くぞ!」
陣地を占拠していると思われるゴブリンは30体程。
対して、ゴブリン討伐には、民兵が混じっているとはいえ、50人はいる。
それなのに、攻め落とせずに苦労しているのである。
「長期戦になればなるほど、こちらが不利とは……」
陣地には山の上というのに井戸があり、放置された備蓄庫には食糧も残っており、絶賛籠城向きである。
ゴブリンはただ防御に徹し、数を増やしていけばいいだけでだ。
対して、討伐隊は、疲労や消耗が激しい。
おまけに、援軍と言えば……。
「……なるほど。状況は分かりました」
王都から派遣された騎士が一人。
しかも、戦場で戦えるのかって位、痩せていた。
●軍師騎士
その痩せた騎士は、『軍師騎士』と呼ばれていた。
本人が好きで名乗っているわけではない。堅実な働きと柔軟で、かつ、奇抜な策で、数々の活躍をしているからだ。
昨年の歪虚との戦いで、一夜にして城を建てたとか、最近では、狡猾なゴブリンを巣穴まで追い詰め撃滅したとか噂がある。
「では、作戦を説明します」
地図を差す痩せた騎士。
隊長は憮然とした表情。そして、兵士達は心配そうな表情を浮かべている。
「陣地に至る正面の山道は、途中で険しい事もあります。なので、無理に攻める事は止めたいと思います」
兵士達にどよめきが起こる。
攻めなければ、陣地を取り返す事ができない。
「強力な一隊を用い、裏側から奇襲を仕掛け、ゴブリンを山から降ろさせます」
山道を降りた草原の所をビシっと差した。
「ここで、コの字型で待ち構え、ゴブリンを迎撃します。慌てて逃げてくる最中でしょうから、決定的な打撃を与えられるはずです」
「奇襲を仕掛けるのは誰なんだ?」
隊長が冷たい目を向ける。
「ハンター達にお願いします」
「それじゃ、最初から、ハンター共に陣地を攻めさせればいいじゃないか」
馬鹿にした様な態度で隊長は痩せた騎士に言い放つ。
しかし、痩せた騎士は怒りもせずに丁寧に返した。
「陣地が戦場となれば、陣地を修復せねばなりません。歪虚への備えにも、そして、復旧でどこも物資が不足している中、なるべく無傷で陣地を奪還したいのです」
そう言われてしまえば、隊長は反論する術を無くし、黙った。
噂では、この痩せた騎士は一度も実戦を経験した事がないという。
そんな者に、指揮されるのは現場一辺倒でやってきたこの隊長には受け入れ難い事だった。
●騎士の想い
痩せた騎士は作戦室から、割り当てられた自室へと戻ってきた。
そして、大きくため息をつく。
隊長や兵士達の雰囲気を見ていれば、なんとなく空気を読める。
「しかし、誰かがやらなきゃ……」
先の戦いからの復興の為に、どこも人手不足だ。
普段ならば、騎士団から討伐隊が派遣されていたことだろう。
「それにしても、裏側から奇襲って言っても……」
窓から見える山は林で囲まれている。
所々、崖の様になっている所もあるので、裏側から登るのは苦労する事だろう。
(またも、ハンターの皆さんに負担をおかけして申し訳ない……)
軍師騎士などと呼ばれているが、滑稽な事だと思った。
作戦の立案できる。しかし、実行するには、作戦を実行できる実力を持つ人がいなければ成り立たない。そして、自分では到底できないとも思っている。
今までの成功は、ハンター達の活躍によるものだ。
だから、自分が称賛を受けるのはおかしい。
「ハンターの皆さん、どうか、ご無事で……」
山へと向かったハンター達に向かって、痩せた騎士は祈るのであった。
その山は、それほど高い訳ではなかった。
なだらかな斜面の草原のど真ん中に、まるで誰かが盛った様な感じの山だった。
「かかれー!」
隊長の合図と共に、兵士達が山道を登る。
途中、険しい傾斜もあり、馬を使えない所や、両手を使って登らないと上がれない場所もあるので、兵士達は大変だ。
必死に岩を乗り越えていると、乾いた音を立てて飛翔物が上から降ってくる。
「う、うわぁー!」
頭上から飛んでくるのは、矢や石だ。
たちまち、数人の兵士が負傷した衝撃で山道を転がり落ちる。
「おのれ! ゴブリン共めっ!」
隊長が悔しそうに山を見上げる。
見晴らしが良いので見張り陣地として、元々は機能していたのだが、昨年の歪虚の進攻の際、放棄されたのだ。
歪虚がこの陣地を攻める事はなかったが、どういうわけか、ゴブリンが住みついてしまった。
「た、隊長! これ以上はダメです!」
「仕方ない……一度、退くぞ!」
陣地を占拠していると思われるゴブリンは30体程。
対して、ゴブリン討伐には、民兵が混じっているとはいえ、50人はいる。
それなのに、攻め落とせずに苦労しているのである。
「長期戦になればなるほど、こちらが不利とは……」
陣地には山の上というのに井戸があり、放置された備蓄庫には食糧も残っており、絶賛籠城向きである。
ゴブリンはただ防御に徹し、数を増やしていけばいいだけでだ。
対して、討伐隊は、疲労や消耗が激しい。
おまけに、援軍と言えば……。
「……なるほど。状況は分かりました」
王都から派遣された騎士が一人。
しかも、戦場で戦えるのかって位、痩せていた。
●軍師騎士
その痩せた騎士は、『軍師騎士』と呼ばれていた。
本人が好きで名乗っているわけではない。堅実な働きと柔軟で、かつ、奇抜な策で、数々の活躍をしているからだ。
昨年の歪虚との戦いで、一夜にして城を建てたとか、最近では、狡猾なゴブリンを巣穴まで追い詰め撃滅したとか噂がある。
「では、作戦を説明します」
地図を差す痩せた騎士。
隊長は憮然とした表情。そして、兵士達は心配そうな表情を浮かべている。
「陣地に至る正面の山道は、途中で険しい事もあります。なので、無理に攻める事は止めたいと思います」
兵士達にどよめきが起こる。
攻めなければ、陣地を取り返す事ができない。
「強力な一隊を用い、裏側から奇襲を仕掛け、ゴブリンを山から降ろさせます」
山道を降りた草原の所をビシっと差した。
「ここで、コの字型で待ち構え、ゴブリンを迎撃します。慌てて逃げてくる最中でしょうから、決定的な打撃を与えられるはずです」
「奇襲を仕掛けるのは誰なんだ?」
隊長が冷たい目を向ける。
「ハンター達にお願いします」
「それじゃ、最初から、ハンター共に陣地を攻めさせればいいじゃないか」
馬鹿にした様な態度で隊長は痩せた騎士に言い放つ。
しかし、痩せた騎士は怒りもせずに丁寧に返した。
「陣地が戦場となれば、陣地を修復せねばなりません。歪虚への備えにも、そして、復旧でどこも物資が不足している中、なるべく無傷で陣地を奪還したいのです」
そう言われてしまえば、隊長は反論する術を無くし、黙った。
噂では、この痩せた騎士は一度も実戦を経験した事がないという。
そんな者に、指揮されるのは現場一辺倒でやってきたこの隊長には受け入れ難い事だった。
●騎士の想い
痩せた騎士は作戦室から、割り当てられた自室へと戻ってきた。
そして、大きくため息をつく。
隊長や兵士達の雰囲気を見ていれば、なんとなく空気を読める。
「しかし、誰かがやらなきゃ……」
先の戦いからの復興の為に、どこも人手不足だ。
普段ならば、騎士団から討伐隊が派遣されていたことだろう。
「それにしても、裏側から奇襲って言っても……」
窓から見える山は林で囲まれている。
所々、崖の様になっている所もあるので、裏側から登るのは苦労する事だろう。
(またも、ハンターの皆さんに負担をおかけして申し訳ない……)
軍師騎士などと呼ばれているが、滑稽な事だと思った。
作戦の立案できる。しかし、実行するには、作戦を実行できる実力を持つ人がいなければ成り立たない。そして、自分では到底できないとも思っている。
今までの成功は、ハンター達の活躍によるものだ。
だから、自分が称賛を受けるのはおかしい。
「ハンターの皆さん、どうか、ご無事で……」
山へと向かったハンター達に向かって、痩せた騎士は祈るのであった。
解説
●目的
陣地の奪還及びゴブリンの討伐
●内容
山の上の陣地を裏側から奇襲し、ゴブリンを陣地から追い出す。
後、陣地下の友軍と挟撃し、ゴブリンを殲滅する。
●地形
雑木林の険しい小山。
裏側は急峻であり、登るには判定が行われます。
陣地は木製の柵に被われている(高さ1m位)。
陣地内には複数の建物がある。また、3階建に匹敵する高さの見張り台がある。
●作戦及び状況
ハンター達は正面の山道の反対側の急峻な山を登り、ゴブリンを奇襲します。
ゴブリンの意識は正面の山道に向いており、事前に見つからない限り、奇襲には気がつきません。
見つかった場合は強襲となります。力押しでゴブリンを敗走させても結果は同じですが、依頼の達成度に影響します。
見晴らし台にいるゴブリンは常時2体います。
●ゴブリン
数は30体います。勝ちを重ね油断しています。
●味方兵力
兵士と民兵合わせ、50人位が陣地下の草原で陣形(鶴翼の陣)を組んで待ち構えています。
●登攀判定
急峻で登りにくい山ですので、特殊な判定を行います(各PC3回)
装備コストを考慮して、プレイング提出時の『移動力』を判定材料とします。
移動力2の場合:判定時ペナルティ無し。
移動力1の場合:判定時に25のペナルティが発生。
筋力と器用を基に、スキルやプレイング等を考慮し、判定します。
判定に失敗した回数、登攀に時間を費やしたとして、ゴブリンの判定回数となります。
陣地の奪還及びゴブリンの討伐
●内容
山の上の陣地を裏側から奇襲し、ゴブリンを陣地から追い出す。
後、陣地下の友軍と挟撃し、ゴブリンを殲滅する。
●地形
雑木林の険しい小山。
裏側は急峻であり、登るには判定が行われます。
陣地は木製の柵に被われている(高さ1m位)。
陣地内には複数の建物がある。また、3階建に匹敵する高さの見張り台がある。
●作戦及び状況
ハンター達は正面の山道の反対側の急峻な山を登り、ゴブリンを奇襲します。
ゴブリンの意識は正面の山道に向いており、事前に見つからない限り、奇襲には気がつきません。
見つかった場合は強襲となります。力押しでゴブリンを敗走させても結果は同じですが、依頼の達成度に影響します。
見晴らし台にいるゴブリンは常時2体います。
●ゴブリン
数は30体います。勝ちを重ね油断しています。
●味方兵力
兵士と民兵合わせ、50人位が陣地下の草原で陣形(鶴翼の陣)を組んで待ち構えています。
●登攀判定
急峻で登りにくい山ですので、特殊な判定を行います(各PC3回)
装備コストを考慮して、プレイング提出時の『移動力』を判定材料とします。
移動力2の場合:判定時ペナルティ無し。
移動力1の場合:判定時に25のペナルティが発生。
筋力と器用を基に、スキルやプレイング等を考慮し、判定します。
判定に失敗した回数、登攀に時間を費やしたとして、ゴブリンの判定回数となります。
マスターより
●ご挨拶
おはようございます。赤山です。限られた条件内で工夫するのって好きです。
●攻略のヒント
如何にゴブリンの判定回数を増やさないかという所が、大事かと思います。
ゴブリンに毘沙門天はいないので、作戦はバレていません。
おはようございます。赤山です。限られた条件内で工夫するのって好きです。
●攻略のヒント
如何にゴブリンの判定回数を増やさないかという所が、大事かと思います。
ゴブリンに毘沙門天はいないので、作戦はバレていません。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/04/17 00:36
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 ヴェンデルベルト(ka3717) ドワーフ|34才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/04/13 00:13:40 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/08 23:38:07 |