ゲスト
(ka0000)
殻の中身はゆで卵?
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/04/16 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/04/25 12:00
オープニング
●イースターエッグ
商人の父に付いて回って色々な町に出かけたことがあるマリー。
リアルブルーの文化についても聞く機会があり、何度か「へぇ」と思ったこともあったが、それで終わりだった。
最近興味をそそられたのはイースターという祭りついてだった。復活祭というとか、日付が移動するとかそういった細かいところも説明されたがどうでもよく、殻を色づけしたゆで卵を隠して探すという遊びが気になった。
卵に絵を描くことなんてしたことないため、単純に楽しそうとマリーは思った。
隠して探してもらうとなると、人員が必要だ。しかし、ガサツな子たちは誘いたくない。
悩まず浮かぶのはたった一人。
近所の遊び相手の中の一人であるがマイクは知的だし、しっかりしているし、見た目は地味だけれど誠実を絵にかいたような子だ。ちょっとのんびりしているところや、鈍すぎるところ等々欠点もあるけれど、マリーの目から見てマイクはとてもすてきだ。
かといって、マイク独り誘うのは難しい。
彼の家は両親が一生懸命働き、長男のマイクが弟妹四人の面倒をみているから。
「ま、あの家の子たちはしかたがないわ。大切な家族なんだもの。それにマイクが面倒見ているから、いい子たちだし。マイクとその妹と弟以外が来なければいいのよ」
ゆで卵を何個隠すか悩んだ結果、マイクと弟妹分として五個にした。
おやつにちょうどいいだろうしとマリーは我ながらの配慮にうなずく。
台所で卵を茹で、そして絵を描く。
卵の殻に模様を描く作業は思っていた以上に楽しかった。父親に褒められてなお一層力が入る。
五個のうち一つは非常に出来がよく、できればマイクに見つけてもらいたいなと本番となる翌日を楽しみにしていた。
運よくこの日、町はずれの空地に集まったのは自分とマイクの弟妹だけだった。
マリーはイースターの説明をして、卵隠したから見付けてというと、突然湧いた宝さがしに小さい子たちは歓声を上げた。
一つ二つと見つかっていき、三十分もすれば、最後の一つを見つけるだけとなる。キャーキャー言いながら探していた子たちだったが、一人一個ずつ卵を手にしてから、動きが鈍くなった。
マイクの弟妹に最後の一個はどうでもいいという雰囲気が漂う。
マイクが一生懸命探すが、どうしても見つからない。
夕方になっても見つからない。
「なんで、なんでないのよ!」
マリーは癇癪を起した。
「どこに隠したか覚えていないの?」
マイクが優しく念のため尋ねるが、マリーは首を横に振った。
「だって、覚えていたところにないのよ?」
「猫や鳥が持って行ったのかもしれないよ」
ここで遊んでいる間、野良猫も鳥も見なかった。しかし、目を少し離したすきに持って行かれた可能性だってあろう。
マイクの推論にマリーはうなずく。
「そうね……。残念だけど遊びはここまでね」
「うん、残念だったよ。マリーがどんな模様を書いたか楽しみだったのに」
マリーはぱっと顔を赤くして笑顔になった。
「そ、そうよ、本当に残念よ! あんなに素敵な模様が書けたのに」
「うん。ゆで卵だから、腹ペコ猫が食べて満足したかもしれないね」
「そうね……」
再び萎れるマリー。
「マリーおねーちゃん、またね~」
マイクは見つけられなかったけれど、四人の小さい子たちは見つけて笑顔で卵を握っている。
「きれいでもったいないからとってるなんてしないで、ちゃんと中身食べてよね!」
「うん」
マイクも楽しそうだったので、マリーは見つからなかった卵のことは忘れ、家に帰った。
●忘れられたイースターエッグ
子どもが遊ぶ空地の隅に何かあることにマリーは気付いた。
ピンクに彩色され、茶色のひし形や黄色い花の模様が描かれている卵型の物体。
棒で突いてみたが特に反応はなかった。
動かそうにも動かない。
「……この模様どこかで見覚えがあるわ」
ああ、数日前置いたイースターエッグ。
「でもこんなに大きくなかったっ!」
元々鶏の卵であったのが、現在ダチョウの卵の大きさである。
「マイク、どうしよう!」
弟妹を連れて空地にやってきたマイクは突然の言葉に首をかしげた。手招きされて近づくと、妙な物体を目にする。
「これは何?」
「あの日あたしが隠したイースターエッグよ! あなたが見つけてくれればこんなことにならなかったのに!」
「え? 僕のせい?」
場所を忘れたのは君だよね、という言葉をぐっと飲み込む大人なマイク。
「マリーおねえちゃんが、わすれたんだよ」
まあ弟妹は黙っておらず正しい言葉を突き付けた。マリーは顔を真っ赤にして怒っているが、さすがに怒鳴るというような態度には出られない。
「お父さんに相談してくる」
マリーは家に駆けこんだ。
マイクはとりあえず、その得体のしれない物体を観察し、弟妹を近づけないようにした。
気のせいかじわじわと大きくなっている?
「お兄ちゃん、これ大きくなった?」
「……」
マイクは冷や汗があふれるのを感じた。
どう考えてもろくでもない物だ。
この後、大人たちが来て、動かそうとしたり、土を掘ってみたり、ハンマーで割ってみようとした。
どれも不発。
「明日になったら変わっているかも」
「変わっていないね」
大人たちも子供たちも誰かが言ったこの一言にうなずいた。
「いや、大きくなったから変わったよな」
誰かが言いかえている。大きさは変わったが、状況は変わらない、どちらも正しいつぶやき。
大きさは、マイクやマリーの身長を越えている。
「ハンターに頼む?」
商人のつぶやきに、大人たちはこくりとうなずいた。
そして、謎の卵退治をハンターに依頼することにした。
商人の父に付いて回って色々な町に出かけたことがあるマリー。
リアルブルーの文化についても聞く機会があり、何度か「へぇ」と思ったこともあったが、それで終わりだった。
最近興味をそそられたのはイースターという祭りついてだった。復活祭というとか、日付が移動するとかそういった細かいところも説明されたがどうでもよく、殻を色づけしたゆで卵を隠して探すという遊びが気になった。
卵に絵を描くことなんてしたことないため、単純に楽しそうとマリーは思った。
隠して探してもらうとなると、人員が必要だ。しかし、ガサツな子たちは誘いたくない。
悩まず浮かぶのはたった一人。
近所の遊び相手の中の一人であるがマイクは知的だし、しっかりしているし、見た目は地味だけれど誠実を絵にかいたような子だ。ちょっとのんびりしているところや、鈍すぎるところ等々欠点もあるけれど、マリーの目から見てマイクはとてもすてきだ。
かといって、マイク独り誘うのは難しい。
彼の家は両親が一生懸命働き、長男のマイクが弟妹四人の面倒をみているから。
「ま、あの家の子たちはしかたがないわ。大切な家族なんだもの。それにマイクが面倒見ているから、いい子たちだし。マイクとその妹と弟以外が来なければいいのよ」
ゆで卵を何個隠すか悩んだ結果、マイクと弟妹分として五個にした。
おやつにちょうどいいだろうしとマリーは我ながらの配慮にうなずく。
台所で卵を茹で、そして絵を描く。
卵の殻に模様を描く作業は思っていた以上に楽しかった。父親に褒められてなお一層力が入る。
五個のうち一つは非常に出来がよく、できればマイクに見つけてもらいたいなと本番となる翌日を楽しみにしていた。
運よくこの日、町はずれの空地に集まったのは自分とマイクの弟妹だけだった。
マリーはイースターの説明をして、卵隠したから見付けてというと、突然湧いた宝さがしに小さい子たちは歓声を上げた。
一つ二つと見つかっていき、三十分もすれば、最後の一つを見つけるだけとなる。キャーキャー言いながら探していた子たちだったが、一人一個ずつ卵を手にしてから、動きが鈍くなった。
マイクの弟妹に最後の一個はどうでもいいという雰囲気が漂う。
マイクが一生懸命探すが、どうしても見つからない。
夕方になっても見つからない。
「なんで、なんでないのよ!」
マリーは癇癪を起した。
「どこに隠したか覚えていないの?」
マイクが優しく念のため尋ねるが、マリーは首を横に振った。
「だって、覚えていたところにないのよ?」
「猫や鳥が持って行ったのかもしれないよ」
ここで遊んでいる間、野良猫も鳥も見なかった。しかし、目を少し離したすきに持って行かれた可能性だってあろう。
マイクの推論にマリーはうなずく。
「そうね……。残念だけど遊びはここまでね」
「うん、残念だったよ。マリーがどんな模様を書いたか楽しみだったのに」
マリーはぱっと顔を赤くして笑顔になった。
「そ、そうよ、本当に残念よ! あんなに素敵な模様が書けたのに」
「うん。ゆで卵だから、腹ペコ猫が食べて満足したかもしれないね」
「そうね……」
再び萎れるマリー。
「マリーおねーちゃん、またね~」
マイクは見つけられなかったけれど、四人の小さい子たちは見つけて笑顔で卵を握っている。
「きれいでもったいないからとってるなんてしないで、ちゃんと中身食べてよね!」
「うん」
マイクも楽しそうだったので、マリーは見つからなかった卵のことは忘れ、家に帰った。
●忘れられたイースターエッグ
子どもが遊ぶ空地の隅に何かあることにマリーは気付いた。
ピンクに彩色され、茶色のひし形や黄色い花の模様が描かれている卵型の物体。
棒で突いてみたが特に反応はなかった。
動かそうにも動かない。
「……この模様どこかで見覚えがあるわ」
ああ、数日前置いたイースターエッグ。
「でもこんなに大きくなかったっ!」
元々鶏の卵であったのが、現在ダチョウの卵の大きさである。
「マイク、どうしよう!」
弟妹を連れて空地にやってきたマイクは突然の言葉に首をかしげた。手招きされて近づくと、妙な物体を目にする。
「これは何?」
「あの日あたしが隠したイースターエッグよ! あなたが見つけてくれればこんなことにならなかったのに!」
「え? 僕のせい?」
場所を忘れたのは君だよね、という言葉をぐっと飲み込む大人なマイク。
「マリーおねえちゃんが、わすれたんだよ」
まあ弟妹は黙っておらず正しい言葉を突き付けた。マリーは顔を真っ赤にして怒っているが、さすがに怒鳴るというような態度には出られない。
「お父さんに相談してくる」
マリーは家に駆けこんだ。
マイクはとりあえず、その得体のしれない物体を観察し、弟妹を近づけないようにした。
気のせいかじわじわと大きくなっている?
「お兄ちゃん、これ大きくなった?」
「……」
マイクは冷や汗があふれるのを感じた。
どう考えてもろくでもない物だ。
この後、大人たちが来て、動かそうとしたり、土を掘ってみたり、ハンマーで割ってみようとした。
どれも不発。
「明日になったら変わっているかも」
「変わっていないね」
大人たちも子供たちも誰かが言ったこの一言にうなずいた。
「いや、大きくなったから変わったよな」
誰かが言いかえている。大きさは変わったが、状況は変わらない、どちらも正しいつぶやき。
大きさは、マイクやマリーの身長を越えている。
「ハンターに頼む?」
商人のつぶやきに、大人たちはこくりとうなずいた。
そして、謎の卵退治をハンターに依頼することにした。
解説
イースターエッグ(雑魔)を倒してください。
空地の広さは12マス×12マス、起伏も遮蔽物もないです。
広場の周囲は人の往来がそれなりにあります。
●形状等
・殻
大きさ高さ150センチくらいの卵型。大変重くて、移動させるのは困難です。
ピンク色に彩色され、茶色のひし形や黄色で花も描かれています。
村人が試した所、殻は固くハンマーでたたいてもなかなか割れないです。
村人が何度も叩いていたらヒビは入ってきましたが、コツコツと中から音がするので……。
・殻の中の物
動く気満々の様子で、殻をコツコツと中から突く音がします。
(出てきたときの形状)ゆで卵を半分に割った上にひよこの胴体から上がある形です。移動は飛び跳ね、胴体で押しつぶしたり、くちばしで攻撃します。
●イースターとは(リアルブルーざっくり知識)
復活祭。おおむね3月22日から4月25日までに行われます。
当日、彩色や装飾したゆで卵をイースターエッグと言い、配るのは地域共通のようです。
イースターエッグを庭などに隠して、子供たちに探させるということをする地域もあります。
なお、一部にはイースター・バニーなるものも。こちらは多産の象徴である兔の形をしたチョコレートを作ったりするそうです。
空地の広さは12マス×12マス、起伏も遮蔽物もないです。
広場の周囲は人の往来がそれなりにあります。
●形状等
・殻
大きさ高さ150センチくらいの卵型。大変重くて、移動させるのは困難です。
ピンク色に彩色され、茶色のひし形や黄色で花も描かれています。
村人が試した所、殻は固くハンマーでたたいてもなかなか割れないです。
村人が何度も叩いていたらヒビは入ってきましたが、コツコツと中から音がするので……。
・殻の中の物
動く気満々の様子で、殻をコツコツと中から突く音がします。
(出てきたときの形状)ゆで卵を半分に割った上にひよこの胴体から上がある形です。移動は飛び跳ね、胴体で押しつぶしたり、くちばしで攻撃します。
●イースターとは(リアルブルーざっくり知識)
復活祭。おおむね3月22日から4月25日までに行われます。
当日、彩色や装飾したゆで卵をイースターエッグと言い、配るのは地域共通のようです。
イースターエッグを庭などに隠して、子供たちに探させるということをする地域もあります。
なお、一部にはイースター・バニーなるものも。こちらは多産の象徴である兔の形をしたチョコレートを作ったりするそうです。
マスターより
こんにちは~。気温の乱高下に凹み気味の狐野です。20度台と思えば1桁って何?
さて、イースター(復活祭)はおおむねこの時期らしいので、作ってみました。
実は現実では終わっており、4月5日でした。
でも、まあ、平和です! 平和が一番です!
あれ? 平和なのかな……?
恐怖の卵! なんか変なの生まれた……。
では、よろしくお願いします。
さて、イースター(復活祭)はおおむねこの時期らしいので、作ってみました。
実は現実では終わっており、4月5日でした。
でも、まあ、平和です! 平和が一番です!
あれ? 平和なのかな……?
恐怖の卵! なんか変なの生まれた……。
では、よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/04/21 12:03
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 シグ・ハンプティ(ka3900) 人間(クリムゾンウェスト)|22才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/04/16 00:11:32 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/14 23:23:30 |