ゲスト
(ka0000)
【不動】避難民と巨人とイルリヒト
マスター:旅硝子

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/04/15 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/04/24 19:00
オープニング
イルリヒト機関に所属する生徒達の姿は、今、帝都バルトアンデルスにはない。
現在、歪虚の軍勢との戦場となっている辺境。けれどその主戦場ではなく、周辺地域を中心に、ハンター達と共に作った小チームに分かれての活動をイルリヒト生徒達は行っていた。
怠惰に属する者を中心とする歪虚達とも遭遇すれば戦うが、戦いに巻き込まれている辺境部族がいれば救出・護衛などを行うのが今回の主な任務だ。『人類の盾』としての帝国軍にて指揮官となるべきイルリヒト機関の生徒達に、暴食の歪虚以外との戦闘経験を積ませると同時に、少しでも辺境の人々の中に帝国に対しての好意を育もうという、草の根的活動である――。
4人のイルリヒト生徒達とハンター達によって構成されたあるチームは、開拓地ホープへと避難する小部族の護衛を買って出ていた。
ドーラフ族と名乗る彼らが暮らしていた村は、怠惰の歪虚の軍勢に文字通り『潰された』のだという。基本的に巨体であり、またその名の通り『怠惰』である怠惰の歪虚達にとっては、避けるのが面倒だから踏み潰して行こう、程度の理由でしかなかったのかもしれない。しかし住居も畑も家畜も、そして少なからぬ人命までも踏みつぶされてしまえば、元の生活を送るのは不可能だ。
僅かに残された財産と共に50人ほどで移動していたドーラフ族に、偶然このチームが接触したのが護衛を買って出る切っ掛けであった。だが――。
「おばあちゃん、その荷物重くないですか? 持ちますよ」
そう申し出たベルフラウの言葉を、老女は綺麗に無視してみせた。しょんぼりと肩を落とすベルフラウ。
「ふん、そうやって我らの土地や仲間のように、荷物も奪っちまうつもりなんだろう」
まだ少年の面影を残した青年が、聞えよがしにそう呟く。もはや諦めたように口も開かないゲルトだが、眼鏡の奥の眼光は険しい。
――目的上イルリヒト生徒達は帝国所属という身分を明らかにして活動しているが、ドーラフ族の帝国に対する印象は良くない。生徒達が申し出た護衛も跳ね付けられそうになったところを、ハンター達が間に入って道中の危険を説き、何とか受け入れてもらったのだ。
エルガーも最低限挨拶などはしつつほとんど見張りに専念しているが、問題はハラーツァイである。
「おら達もこっちから来たけど、こっから道さ悪くなっから気ぃつけなよ」
そう言ったハラーツァイに対してドーラフ族から集まる視線は、他のイルリヒト生徒達に対してのものよりさらに冷たい。
「ふん、帝国軍がやってくるために辺境の地理も覚えてるってか」
「違うよぉ! おじいちゃんおばあちゃんもおるんだから、こけたら困るべ!?」
「信じられないな、辺境に生まれたくせに、帝国に尻尾振る裏切り者なんて」
「裏切ってないって言ってるべさ!」
明らかに敵意を込めた言葉を放つ少年に、ハラーツァイが怒鳴り返す。
「ハラーツァイ、大声出すんじゃねぇ。歪虚の勢力圏内だぞ」
「むー……」
エルガーに注意され、ハラーツァイはむっとした顔で黙り込む。傷ついたように、悲しげに瞳が揺れた。
――その時。
「前方、敵影4つ! 怠惰の歪虚じゃないか?」
ハンターの1人が発した声に、はっと一団の間に緊張が走る。
4つの、明らかに人より大きい影。それは真っ直ぐに、こちらへと近づいてくる。
「また……踏みつぶされる!?」
幼い少女の恐怖に満ちた言葉が、恐慌を産んだ。
大人達はまだ顔を強張らせながらもなんとか平静を保っている。けれど、50人のうち半数を占める子ども達が、村を襲った恐怖を思い出したのだ。
巨人の進行を食い止めようとした大人達が無惨に殺され、そのまま村を無造作に蹂躙された恐怖を。
「まずい、このままだと……」
「巻き込まれるか、はぐれでもしたら大変なことに」
ハンター達と生徒達がそっと囁きを交わす。その間にも4体の巨人は、着々とこちらに近付いてくる。
「何とかしないと……!」
難を逃れた命を、これ以上喪わせないように。
ハンター達とイルリヒト生徒達は、4体の巨人へと向き合う――!
現在、歪虚の軍勢との戦場となっている辺境。けれどその主戦場ではなく、周辺地域を中心に、ハンター達と共に作った小チームに分かれての活動をイルリヒト生徒達は行っていた。
怠惰に属する者を中心とする歪虚達とも遭遇すれば戦うが、戦いに巻き込まれている辺境部族がいれば救出・護衛などを行うのが今回の主な任務だ。『人類の盾』としての帝国軍にて指揮官となるべきイルリヒト機関の生徒達に、暴食の歪虚以外との戦闘経験を積ませると同時に、少しでも辺境の人々の中に帝国に対しての好意を育もうという、草の根的活動である――。
4人のイルリヒト生徒達とハンター達によって構成されたあるチームは、開拓地ホープへと避難する小部族の護衛を買って出ていた。
ドーラフ族と名乗る彼らが暮らしていた村は、怠惰の歪虚の軍勢に文字通り『潰された』のだという。基本的に巨体であり、またその名の通り『怠惰』である怠惰の歪虚達にとっては、避けるのが面倒だから踏み潰して行こう、程度の理由でしかなかったのかもしれない。しかし住居も畑も家畜も、そして少なからぬ人命までも踏みつぶされてしまえば、元の生活を送るのは不可能だ。
僅かに残された財産と共に50人ほどで移動していたドーラフ族に、偶然このチームが接触したのが護衛を買って出る切っ掛けであった。だが――。
「おばあちゃん、その荷物重くないですか? 持ちますよ」
そう申し出たベルフラウの言葉を、老女は綺麗に無視してみせた。しょんぼりと肩を落とすベルフラウ。
「ふん、そうやって我らの土地や仲間のように、荷物も奪っちまうつもりなんだろう」
まだ少年の面影を残した青年が、聞えよがしにそう呟く。もはや諦めたように口も開かないゲルトだが、眼鏡の奥の眼光は険しい。
――目的上イルリヒト生徒達は帝国所属という身分を明らかにして活動しているが、ドーラフ族の帝国に対する印象は良くない。生徒達が申し出た護衛も跳ね付けられそうになったところを、ハンター達が間に入って道中の危険を説き、何とか受け入れてもらったのだ。
エルガーも最低限挨拶などはしつつほとんど見張りに専念しているが、問題はハラーツァイである。
「おら達もこっちから来たけど、こっから道さ悪くなっから気ぃつけなよ」
そう言ったハラーツァイに対してドーラフ族から集まる視線は、他のイルリヒト生徒達に対してのものよりさらに冷たい。
「ふん、帝国軍がやってくるために辺境の地理も覚えてるってか」
「違うよぉ! おじいちゃんおばあちゃんもおるんだから、こけたら困るべ!?」
「信じられないな、辺境に生まれたくせに、帝国に尻尾振る裏切り者なんて」
「裏切ってないって言ってるべさ!」
明らかに敵意を込めた言葉を放つ少年に、ハラーツァイが怒鳴り返す。
「ハラーツァイ、大声出すんじゃねぇ。歪虚の勢力圏内だぞ」
「むー……」
エルガーに注意され、ハラーツァイはむっとした顔で黙り込む。傷ついたように、悲しげに瞳が揺れた。
――その時。
「前方、敵影4つ! 怠惰の歪虚じゃないか?」
ハンターの1人が発した声に、はっと一団の間に緊張が走る。
4つの、明らかに人より大きい影。それは真っ直ぐに、こちらへと近づいてくる。
「また……踏みつぶされる!?」
幼い少女の恐怖に満ちた言葉が、恐慌を産んだ。
大人達はまだ顔を強張らせながらもなんとか平静を保っている。けれど、50人のうち半数を占める子ども達が、村を襲った恐怖を思い出したのだ。
巨人の進行を食い止めようとした大人達が無惨に殺され、そのまま村を無造作に蹂躙された恐怖を。
「まずい、このままだと……」
「巻き込まれるか、はぐれでもしたら大変なことに」
ハンター達と生徒達がそっと囁きを交わす。その間にも4体の巨人は、着々とこちらに近付いてくる。
「何とかしないと……!」
難を逃れた命を、これ以上喪わせないように。
ハンター達とイルリヒト生徒達は、4体の巨人へと向き合う――!
解説
●目的
避難民の無事(死者・行方不明者が増えるごとに成功段階が下がります)
4体の怠惰の歪虚の撃破が出来ればさらに望ましい。
●怠惰の歪虚について
リプレイ開始時から2ラウンドで、現在皆さんとドーラフ族のいる場所へと到達します。
身長5mほどの巨人です。巨大な棍棒を装備しており、自分の周囲2スクエア以内を攻撃することが出来ます。
また、自分の周囲6スクエア以内にいる者を、自分と隣接するスクエアまで引き寄せることが出来ます。
生命力・攻撃力・命中率が高く、回避力は低めです。
なお、逃げる者を追うことはしないので、皆さんが進行方向から避ければ攻撃されることはありません。そのまま真っ直ぐ去って行きます。
ただし、進行方向から避けること自体もそれなりの困難を伴います(後述)。
●イルリヒト生徒達
エルガー(槍の闘狩人)、ハラーツァイ(パリィグローブの霊闘士)、ベルフラウ(聖機剣の聖導士)、ゲルト(ガントンファーの闘狩人)が同行しています。
全員、怠惰の歪虚との戦闘はこれが初めてです。
指示があれば従いますし、なければ歪虚との戦いを担当します。
●ドーラフ族について
総勢52人。戦闘可能な人間はいません(村が壊滅した時の戦闘で全滅しています)。
リプレイ開始地点では、半数を占める15歳未満の子ども達がほとんどパニックを起こしている状態です。
僅かではありますが家財なども持って来ているので、移動は遅いです。
●PL情報
この遭遇を乗り越えれば、開拓地ホープまでの間で敵との遭遇はありません。
また、イルリヒト生徒、特に辺境出身であるハラーツァイと、ドーラフ族の関係がかなり悪くなっています。
依頼の成功と関係はありませんが、出来れば生徒達、特にハラーツァイの精神的フォローもお願いできれば幸いです。
避難民の無事(死者・行方不明者が増えるごとに成功段階が下がります)
4体の怠惰の歪虚の撃破が出来ればさらに望ましい。
●怠惰の歪虚について
リプレイ開始時から2ラウンドで、現在皆さんとドーラフ族のいる場所へと到達します。
身長5mほどの巨人です。巨大な棍棒を装備しており、自分の周囲2スクエア以内を攻撃することが出来ます。
また、自分の周囲6スクエア以内にいる者を、自分と隣接するスクエアまで引き寄せることが出来ます。
生命力・攻撃力・命中率が高く、回避力は低めです。
なお、逃げる者を追うことはしないので、皆さんが進行方向から避ければ攻撃されることはありません。そのまま真っ直ぐ去って行きます。
ただし、進行方向から避けること自体もそれなりの困難を伴います(後述)。
●イルリヒト生徒達
エルガー(槍の闘狩人)、ハラーツァイ(パリィグローブの霊闘士)、ベルフラウ(聖機剣の聖導士)、ゲルト(ガントンファーの闘狩人)が同行しています。
全員、怠惰の歪虚との戦闘はこれが初めてです。
指示があれば従いますし、なければ歪虚との戦いを担当します。
●ドーラフ族について
総勢52人。戦闘可能な人間はいません(村が壊滅した時の戦闘で全滅しています)。
リプレイ開始地点では、半数を占める15歳未満の子ども達がほとんどパニックを起こしている状態です。
僅かではありますが家財なども持って来ているので、移動は遅いです。
●PL情報
この遭遇を乗り越えれば、開拓地ホープまでの間で敵との遭遇はありません。
また、イルリヒト生徒、特に辺境出身であるハラーツァイと、ドーラフ族の関係がかなり悪くなっています。
依頼の成功と関係はありませんが、出来れば生徒達、特にハラーツァイの精神的フォローもお願いできれば幸いです。
マスターより
こんにちは、旅硝子です。
長期休みのお約束と言えばボランティア……あれ、違う?
いやまぁイルリヒト生徒達はお給料出てますが、でもなんというか、草の根的活動です。
ドーラフ族が無事に開拓地ホープに着けるよう、よろしくお願いいたします!
長期休みのお約束と言えばボランティア……あれ、違う?
いやまぁイルリヒト生徒達はお給料出てますが、でもなんというか、草の根的活動です。
ドーラフ族が無事に開拓地ホープに着けるよう、よろしくお願いいたします!
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/21 19:11
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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【相談卓】 シルウィス・フェイカー(ka3492) 人間(クリムゾンウェスト)|28才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/04/15 18:14:25 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/11 09:35:14 |