ゲスト
(ka0000)
【不動】ブリとライジンジャー
マスター:朝臣あむ

- シナリオ形態
- ショート
関連ユニオン
APV- 難易度
- 普通
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/04/17 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/04/26 12:00
オープニング
●???
「フンフンフ~ン、フフフ~ン♪」
遠くに森を臨む山中に響く明るい鼻歌。到底戦場が近くにあるなど思えない音の発信源を伺う事は出来ない。
ただ確実なのは、音が徐々に戦場を離れている、と云う事だ。
「ライジィン~イズ~ナンバ~ワァン~♪ ハハハァ~ン♪ フフ~ン♪」
鼻歌は次第に歌へと変わり――唐突に動きが止まった。そして懐から数珠のような物を取り出すと、その中の数玉と黒の布、そして数本の刀を放った。
「ボーイ&ガールズ、カモ~ン♪」
僅かに空気が揺れ、森の中に全身黒タイツを纏う亡霊形の歪虚が現れる。彼等は男が放った刀を携えると、彼に向かって跪いた。
「ユーたちにオーダーをプリーズします。リサーチ……OK?」
声の主は未だ見えない。それでも現れた黒装束たちは声に向かって一礼を向けて動き出と森の中に消えて行った。
その姿に声が「アァ」と笑って言葉を添える。
「アブスタクルは殺してOKデス。キルできなかったらミーがヤリマース♪」
OK? 声は楽しげに囁き、再び鼻歌を紡ぎ出す。そうして徐々に森の中へと消えると、音は完全に途切れた。
●邪魔者登場
「ぬあぁぁあああっ!!」
怪しい声が途切れた場所から僅かに離れた場所でブリジッタ・ビットマンは大声を発して、跨る馬の鬣に顔を埋めていた。
「なんなのよなんなのよなんなのよさー……うぷっ」
「ブリ助ちゃん、馬酔い酷いなら少し休憩する?」
「うっさ――……おえぇぇ!!!」
心配そうに声を掛けたリーゼロッテ・クリューガー(kz0037)の助手ペリドを含め、ブリジッタの護衛に同行したハンター達の顔に苦笑が浮かぶ。
彼女は今、錬魔院の指示で帝国要塞を出発してノアーラ・クンタウに向かっている。目的は戦地に導入されている魔導アーマーの追加と調整だ。
「……っ、あたしの騎士が使えないんじゃ……意味、なぃ……うええええええっ」
今回導入を頼まれたのはブリジッタが直に開発している魔導アーマーではない。本当なら試作品でも良いのでオリジナルの魔導アーマーを実戦で使いたかったのだが、ナサニエルとリーゼロッテの双方に止められてしまった。
故に彼女が現在輸送しているのは、実戦投入可能な魔導アーマー。つまりナサニエルが主に関わって作り上げた物だ。
「ワカメェ……の、あぼぉぉえええ……ッ!」
「ブリ助ちゃん、喋るか吐くかどっちかにした方が良いと思うよ。ほら、お馬さんも可哀想だよ……」
各方面で動いている輸送部隊と経路を別にする事で敵の目を避けた形なのだが、更に気を使うために馬を使ったのが拙かったらしい。
ご覧の通りブリジッタはグロッキー、馬は完全にやる気をなくして足を止めている。ハッキリ言ってこのままでは作戦開始までに魔導アーマーを届ける事が出来なくなってしまうかもしれない。
「今からでも遅くないよ。魔導トラックに乗り換えよう?」
そうペリドが呟いた時、彼女の目が頭上を捉えた。
「――ブリ助ちゃん、飛んで!」
「ほあ?」
ドゴォォオオオオンッ!
間一髪だった。
声と同時に馬から飛び移ったペリドが、ブリジッタを抱えて地面に転がり込む。と直後、彼女の騎乗していた馬が転げ、何かの衝撃によって大地が抉れた。
「ほ、ほおおおああ……」
今まで戦場に何度か足を運んだ事があるので危険は意識していたが、こう直接的に狙われたのは初めてだ。
思わず頬を伝う汗に息を呑み、ブリジッタはペリドの肩越しに目を向けた。
未だに昇る煙。その向こうに5つの影が見える。
「……なん、なのよ……さ?」
目を凝らして見えて来たのは全身黒タイツの5人組だ。彼等はブリジッタの視線に気付くと、思い思いの奇怪なポーズを取り始めた。
そして中央の人影が腕に抱えた機械らしき物のボタンを押すと――
『稲妻戦隊ライジンジャー参上!』
機械から響き渡った声と同時に昇った煙。どうやら左右の2人が煙玉を投げたようだ。
そうして再びポーズを取ると、ペリドが何かに気付いた様に声を零した。
「アレ、人間じゃないよ!」
言われて見てみると、黒タイツの顔面は完全に塞がれており、布の向こうから赤い光らしき物が漏れている。
もし人間ならあの状況で前を判断する事は不可能に近い。となれば話は早い。
「ブリ助ちゃん、下がってて!」
言うが早いか、ペリドは一気に駆け出すと黒タイツの1体に向かって鉤爪の形をした魔導機械を振り上げた。
ジャキッ!
顔面を覆う布が剥ぎ取られ、皆の前に顔面が晒される。そうする事で見えたのは、霧状の雲が小さな雷と共に蠢く姿だ。
その中央には赤い玉のような物が浮いている。
「……『核』?」
口に、自分に迫る衝撃に気付いた。咄嗟に飛び退こうとするも気付くのが遅かった間に合わない。
想像以上の速さで迫る腕がペリドの体を吹き飛ばした。
「――ッ、は……ぁ!」
衝撃と共に木に打ちつけられて呼吸と視界が揺れる。咽るように息を吐き出して、涙目で黒タイツの顔を見詰めた。
「……核……を、壊せ……ば……」
ペリドは揺らぐ足を叱咤して立ち上がると、もう1度黒タイツに向かって走り出そうとした。
その腕をブリジッタが掴む。
「黙るのよさ!」
「……ブリ助、ちゃ……」
「別に、あんたなんて怪我しても良いのよ。でも、ボインに叱られるのは嫌なのよさ……!」
ギュッと腕を掴む手に力が篭る。と、新たな音声が響き渡った。
『悪を気取る愚か者め、我々が成敗してくれるっ! いざ尋常に勝ぶ――』
「うっさいわ、ボケェ!」
黙れクソバカ!! そう怒鳴り散らして眉を吊り上げたブリジッタは、呆然とするハンターを振り返った。
「あったま来たのよさ! あんたたち、やっておしまいなのよ!!」
行け! そう前面を指差すと、自分は安全地帯にと、ペリドを連れて茂みの中に隠れた。
「フンフンフ~ン、フフフ~ン♪」
遠くに森を臨む山中に響く明るい鼻歌。到底戦場が近くにあるなど思えない音の発信源を伺う事は出来ない。
ただ確実なのは、音が徐々に戦場を離れている、と云う事だ。
「ライジィン~イズ~ナンバ~ワァン~♪ ハハハァ~ン♪ フフ~ン♪」
鼻歌は次第に歌へと変わり――唐突に動きが止まった。そして懐から数珠のような物を取り出すと、その中の数玉と黒の布、そして数本の刀を放った。
「ボーイ&ガールズ、カモ~ン♪」
僅かに空気が揺れ、森の中に全身黒タイツを纏う亡霊形の歪虚が現れる。彼等は男が放った刀を携えると、彼に向かって跪いた。
「ユーたちにオーダーをプリーズします。リサーチ……OK?」
声の主は未だ見えない。それでも現れた黒装束たちは声に向かって一礼を向けて動き出と森の中に消えて行った。
その姿に声が「アァ」と笑って言葉を添える。
「アブスタクルは殺してOKデス。キルできなかったらミーがヤリマース♪」
OK? 声は楽しげに囁き、再び鼻歌を紡ぎ出す。そうして徐々に森の中へと消えると、音は完全に途切れた。
●邪魔者登場
「ぬあぁぁあああっ!!」
怪しい声が途切れた場所から僅かに離れた場所でブリジッタ・ビットマンは大声を発して、跨る馬の鬣に顔を埋めていた。
「なんなのよなんなのよなんなのよさー……うぷっ」
「ブリ助ちゃん、馬酔い酷いなら少し休憩する?」
「うっさ――……おえぇぇ!!!」
心配そうに声を掛けたリーゼロッテ・クリューガー(kz0037)の助手ペリドを含め、ブリジッタの護衛に同行したハンター達の顔に苦笑が浮かぶ。
彼女は今、錬魔院の指示で帝国要塞を出発してノアーラ・クンタウに向かっている。目的は戦地に導入されている魔導アーマーの追加と調整だ。
「……っ、あたしの騎士が使えないんじゃ……意味、なぃ……うええええええっ」
今回導入を頼まれたのはブリジッタが直に開発している魔導アーマーではない。本当なら試作品でも良いのでオリジナルの魔導アーマーを実戦で使いたかったのだが、ナサニエルとリーゼロッテの双方に止められてしまった。
故に彼女が現在輸送しているのは、実戦投入可能な魔導アーマー。つまりナサニエルが主に関わって作り上げた物だ。
「ワカメェ……の、あぼぉぉえええ……ッ!」
「ブリ助ちゃん、喋るか吐くかどっちかにした方が良いと思うよ。ほら、お馬さんも可哀想だよ……」
各方面で動いている輸送部隊と経路を別にする事で敵の目を避けた形なのだが、更に気を使うために馬を使ったのが拙かったらしい。
ご覧の通りブリジッタはグロッキー、馬は完全にやる気をなくして足を止めている。ハッキリ言ってこのままでは作戦開始までに魔導アーマーを届ける事が出来なくなってしまうかもしれない。
「今からでも遅くないよ。魔導トラックに乗り換えよう?」
そうペリドが呟いた時、彼女の目が頭上を捉えた。
「――ブリ助ちゃん、飛んで!」
「ほあ?」
ドゴォォオオオオンッ!
間一髪だった。
声と同時に馬から飛び移ったペリドが、ブリジッタを抱えて地面に転がり込む。と直後、彼女の騎乗していた馬が転げ、何かの衝撃によって大地が抉れた。
「ほ、ほおおおああ……」
今まで戦場に何度か足を運んだ事があるので危険は意識していたが、こう直接的に狙われたのは初めてだ。
思わず頬を伝う汗に息を呑み、ブリジッタはペリドの肩越しに目を向けた。
未だに昇る煙。その向こうに5つの影が見える。
「……なん、なのよ……さ?」
目を凝らして見えて来たのは全身黒タイツの5人組だ。彼等はブリジッタの視線に気付くと、思い思いの奇怪なポーズを取り始めた。
そして中央の人影が腕に抱えた機械らしき物のボタンを押すと――
『稲妻戦隊ライジンジャー参上!』
機械から響き渡った声と同時に昇った煙。どうやら左右の2人が煙玉を投げたようだ。
そうして再びポーズを取ると、ペリドが何かに気付いた様に声を零した。
「アレ、人間じゃないよ!」
言われて見てみると、黒タイツの顔面は完全に塞がれており、布の向こうから赤い光らしき物が漏れている。
もし人間ならあの状況で前を判断する事は不可能に近い。となれば話は早い。
「ブリ助ちゃん、下がってて!」
言うが早いか、ペリドは一気に駆け出すと黒タイツの1体に向かって鉤爪の形をした魔導機械を振り上げた。
ジャキッ!
顔面を覆う布が剥ぎ取られ、皆の前に顔面が晒される。そうする事で見えたのは、霧状の雲が小さな雷と共に蠢く姿だ。
その中央には赤い玉のような物が浮いている。
「……『核』?」
口に、自分に迫る衝撃に気付いた。咄嗟に飛び退こうとするも気付くのが遅かった間に合わない。
想像以上の速さで迫る腕がペリドの体を吹き飛ばした。
「――ッ、は……ぁ!」
衝撃と共に木に打ちつけられて呼吸と視界が揺れる。咽るように息を吐き出して、涙目で黒タイツの顔を見詰めた。
「……核……を、壊せ……ば……」
ペリドは揺らぐ足を叱咤して立ち上がると、もう1度黒タイツに向かって走り出そうとした。
その腕をブリジッタが掴む。
「黙るのよさ!」
「……ブリ助、ちゃ……」
「別に、あんたなんて怪我しても良いのよ。でも、ボインに叱られるのは嫌なのよさ……!」
ギュッと腕を掴む手に力が篭る。と、新たな音声が響き渡った。
『悪を気取る愚か者め、我々が成敗してくれるっ! いざ尋常に勝ぶ――』
「うっさいわ、ボケェ!」
黙れクソバカ!! そう怒鳴り散らして眉を吊り上げたブリジッタは、呆然とするハンターを振り返った。
「あったま来たのよさ! あんたたち、やっておしまいなのよ!!」
行け! そう前面を指差すと、自分は安全地帯にと、ペリドを連れて茂みの中に隠れた。
解説
●状況説明
ハンターの皆さんは魔導アーマーの輸送と調整役のブリジッタ・ビットマンの護衛を言い付かっています。
最優先事項は彼女の安全で、現地へは馬で移動中です。
敵との遭遇地点は帝国要塞寄りの森の中で、木々が視界を邪魔しています。
ブリジッタはハンターの背後にある茂みに避難しており、敵とはハンターを間に置いて反対側に居る状態です。
ちなみに進行方向は敵の後ろです。
⇒進行方向【敵】→【ハンター】←(茂)【ブリ】
皆さんの役割は突然の危機を脱し、ブリジッタを安全な場所で運ぶ事です。
未知の敵との遭遇ですがどうぞよろしくお願いします。
●敵情報
稲妻戦隊ライジンジャー(雷神社)・今回は5体
全身黒タイツの亡霊型歪虚で、武器は刀と手裏剣。見た目通り動きが素早い。
顔の部分に赤い核がある。
【攻撃手段】
・打撃‥‥刀の刃や鞘で攻撃してくる。刃なら斬撃、鞘なら強打。
・投擲
・瞬発脚力‥‥瞬間的に加速する
・雷遁‥‥見た目だけ派手な雷攻撃(射程3・使用回数1回)痺れるだけ
●他
OPの『●???』に登場している敵はリプレイ終盤に襲撃予定です。
どの段階で現れるかはわかりませんのでお気を付け下さい。
あと、ブリジッタの吐いた物は見なかった事にして進めて頂いて構いません。
あると思うと動き辛いと思うので……。
●NPC
・ブリジッタ‥‥生意気天才少女(戦闘では役立たず・動物の乗り物に弱い)
・ペリド‥‥おっちょこちょいアルケミスト(リーゼロッテの代わりに同行中・戦闘参加不可)
※今回、質問にお答えすることは出来ません。
ハンターの皆さんは魔導アーマーの輸送と調整役のブリジッタ・ビットマンの護衛を言い付かっています。
最優先事項は彼女の安全で、現地へは馬で移動中です。
敵との遭遇地点は帝国要塞寄りの森の中で、木々が視界を邪魔しています。
ブリジッタはハンターの背後にある茂みに避難しており、敵とはハンターを間に置いて反対側に居る状態です。
ちなみに進行方向は敵の後ろです。
⇒進行方向【敵】→【ハンター】←(茂)【ブリ】
皆さんの役割は突然の危機を脱し、ブリジッタを安全な場所で運ぶ事です。
未知の敵との遭遇ですがどうぞよろしくお願いします。
●敵情報
稲妻戦隊ライジンジャー(雷神社)・今回は5体
全身黒タイツの亡霊型歪虚で、武器は刀と手裏剣。見た目通り動きが素早い。
顔の部分に赤い核がある。
【攻撃手段】
・打撃‥‥刀の刃や鞘で攻撃してくる。刃なら斬撃、鞘なら強打。
・投擲
・瞬発脚力‥‥瞬間的に加速する
・雷遁‥‥見た目だけ派手な雷攻撃(射程3・使用回数1回)痺れるだけ
●他
OPの『●???』に登場している敵はリプレイ終盤に襲撃予定です。
どの段階で現れるかはわかりませんのでお気を付け下さい。
あと、ブリジッタの吐いた物は見なかった事にして進めて頂いて構いません。
あると思うと動き辛いと思うので……。
●NPC
・ブリジッタ‥‥生意気天才少女(戦闘では役立たず・動物の乗り物に弱い)
・ペリド‥‥おっちょこちょいアルケミスト(リーゼロッテの代わりに同行中・戦闘参加不可)
※今回、質問にお答えすることは出来ません。
マスターより
こんにちは、朝臣あむです。
今回は【不動】タグ付きの新しいシナリオをお届け致します。
どんどん小汚い娘になってゆくブリジッタの護衛任務です。
とりあえず出てきた変なヤツをどうにかして彼女を目的地に運べるよう動いて下さい。
みなさんのご参加とプレイングを心よりお待ちしております。
今回は【不動】タグ付きの新しいシナリオをお届け致します。
どんどん小汚い娘になってゆくブリジッタの護衛任務です。
とりあえず出てきた変なヤツをどうにかして彼女を目的地に運べるよう動いて下さい。
みなさんのご参加とプレイングを心よりお待ちしております。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/04/25 04:47
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/13 23:19:55 |
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残念な彼女を守るためには ロニ・カルディス(ka0551) ドワーフ|20才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/04/16 21:02:53 |