ゲスト
(ka0000)
コイよ、こい!
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/04/22 07:30
- リプレイ完成予定
- 2015/05/01 07:30
オープニング
●平穏よ、来い
リッツ・ワルターは若い研究者だ。
機導の研究を志し、機械も理解し、魔法も理解したい、と好奇心旺盛、研究者としては素晴らしい人物と評されていた。
ひょろっとした長身で双眸も涼やかで思慮深い、黙って本を見る姿には街の娘たちも騒ぐという。まあ、一言で言うとイケメンである。
そんな彼が放浪の結果、グラズヘイム王国のとある地域に流れ着く。
パトロンに研究をお願いされたのは、美容の器具を作るという役に立つか否か全く見えないものであった。それでも手が空けば自分に時間は使える。
そんなこんなで近くの小さい町から徒歩一時間、大きい街にはさらに馬で二時間という小高い丘の中腹に暮らす。
平和だった。これまでにない平和が、平穏が彼の心を満たす。
その平和が崩れる時が来た。
「う、なんか生まれてる」
ねちょーん、ぬちょーん……。
「そんでもって、外に行ってるよ!」
パニックになったリッツは自力で倒して、原因である魔法公害を隠すことも検討した。
川に落ちて流れていっている。
追いかけようとするが、何か巨大な影が研究室にあるのに気付いた。
「……あ、うん? あ、ははは……」
ハンターに退治を頼まないとならないと諦めた。
「ここに来るまで、あれには会っていない。王国には少ないようだし。そう、悲しいけれど僕の平穏のためには……。支部にいるかもしれないけど、大丈夫、きっと」
彼はブツブツ言いながら小走りに急いだ。
●釣れるか鯉
「コイコイ~ラララ~。子どもの日にはコイ食べて~、コーイを揚げて遊びましょ」
「きゅ、きゅ~きゅきゅきゅ~」
「クッ、クッ、ククッ」
「タンゴ、タンゴ。コイと一緒にタンゴ!」
「きゅ」
「シャア」
調子外れた自作の歌を愛らしい声で歌いながら歩く少女とその頭の上で同じく歌うパルム、肩の上で鳴くフェレット。少女の手にはバケツと手作りぽい釣り竿が握られている。
「おや、ルゥルちゃん、ご機嫌だね」
小舟の上の老人に声を掛けられ、少女ルゥルは丁寧に頭をさげて挨拶をした。
「おはようございます、マドックさん。今日はいい釣り日和です」
「釣り? 珍しいの」
「コイを釣りたいんです。マドックさん、この川にコイはいますか?」
「うーん、見たことないの。もう一つの川でもいたのは相当前だし」
川に詳しい老人マドックの話に、ルゥルはしおれる。
「でも、やってみるです」
「うむ。これからわしは川上に向うから、もし、見つけたらルゥルちゃんに知らせよう」
「ありがとうございます」
マドックは竿を操り、川上にゆっくりと上がっていく。
ルゥルは釣竿を取り出し、家から持ってきたささみをつける。ささみで釣れるかは分からないが、ミミズ探すより手っ取り早いから持ってきたのだ。
「えい」
糸を川に垂らすと、手身近な石に座る。
「コイ、コイ~、まな板の上の~コイ~ですぅ」
「きゅ~うきゅきゅ~」
「それにしても、子どもの日と言うのがタンゴのセックと言うのでしょうか」
ルゥルはリアルブルー知識をどこからか仕入れたらしく、首を傾げている。
五分くらい経ってルゥルが飽きてきたころ、マドックが大急ぎで川を下ってきた。
「どうしたんですか」
「変なモンが流れてきた。司祭さんを呼んできてくれ、ルゥルちゃん」
ルゥルは釣竿を戻しつつ川上を見た。
どんぶらこっこ、巨大なクラゲのようなものが来る。それらは流されつつも、浅いところに乗り上げると流れず陸地に上がってくる。
「す、スライムですぅ!! 魔法生物? 初めて見ました」
じっとスライムを見つめるルゥル。下流に流て行くスライム、陸に上がってくるスライム。
魔法生物作る人がいるのか公害が発生したのか、とにかく上流で何か起こったというをルゥルは理解した。
「動きは早くないと思うですが、早く退治しないと嫌ですね。マドックさん、人が来ないように見張りつつ逃げてください」
「うむ。ルゥルちゃん、司祭さんを!」
「ハイです」
ルゥルは釣竿とバケツを掴むと、耳を隠すヘアバンドを直して走り始めた。
●衝撃と恋か?
川沿いを小走りに来たリッツは、川辺から来るルゥルを目撃する。
「な、なんでこんなところにエルフの子が!」
リッツは心臓がバクバクして倒れる。倒れたというより、禁断症状が実際の存在を前に発症したという感じだろうか?
「……お、お兄さん、どうしたですか?」
倒れたリックに気付いたルゥルが親切から駆け寄る。
「あ、あああ……エルフ……」
うっとりとしているリッツの目も、閉まりなく開く口も気持ちが悪いため、ルゥルのペットたちは「変態だ、危険だ」と察知している。本人のルゥルは足を止めると、真っ青になって首を振る。
「エルフさん、どこですか」
と、すっとぼけた。
「いや、君……」
「ワタシ、えるふデハアリマセン」
リッツの発言を遮り、怪しい言動でルゥルは応える。
「そんなに白くきめ細かい肌、ちょっと吊り上って魅惑的な目! 薄いのにつややかな唇。ほっそりとしてすっと伸びた四肢。天から降り注ぐ光を集めたように輝く髪! 耳を隠した所でそんなことは分かる、君はエルフだ!」
「おうちにいるから白いんです。子どもだからきめがきれいで、つややかなんです。釣り目の人間もいます。細いのはお肉が苦手だからです、もっとお肉食べます! えと、髪は別にただの金髪です。ヘアバンド大きい方が、髪の毛が良く止まります!」
息荒く述べるリックにルゥルは反論を並べつつ、じりじりと後退している。
「理屈はどうでもいい! あああ、美しい」
リックは立ち上がると両腕を広げ、ルゥルに突進してきた。
「みぎゃあああああああああああああああああああああああ」
「きゅうううううううううううううううううううううううう」
「シャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
ルゥルとパルムの悲鳴、フェレットの威嚇が響く。
マドックは竿を握り締め、走る。
ルゥル達を助けたのは……。
リッツ・ワルターは若い研究者だ。
機導の研究を志し、機械も理解し、魔法も理解したい、と好奇心旺盛、研究者としては素晴らしい人物と評されていた。
ひょろっとした長身で双眸も涼やかで思慮深い、黙って本を見る姿には街の娘たちも騒ぐという。まあ、一言で言うとイケメンである。
そんな彼が放浪の結果、グラズヘイム王国のとある地域に流れ着く。
パトロンに研究をお願いされたのは、美容の器具を作るという役に立つか否か全く見えないものであった。それでも手が空けば自分に時間は使える。
そんなこんなで近くの小さい町から徒歩一時間、大きい街にはさらに馬で二時間という小高い丘の中腹に暮らす。
平和だった。これまでにない平和が、平穏が彼の心を満たす。
その平和が崩れる時が来た。
「う、なんか生まれてる」
ねちょーん、ぬちょーん……。
「そんでもって、外に行ってるよ!」
パニックになったリッツは自力で倒して、原因である魔法公害を隠すことも検討した。
川に落ちて流れていっている。
追いかけようとするが、何か巨大な影が研究室にあるのに気付いた。
「……あ、うん? あ、ははは……」
ハンターに退治を頼まないとならないと諦めた。
「ここに来るまで、あれには会っていない。王国には少ないようだし。そう、悲しいけれど僕の平穏のためには……。支部にいるかもしれないけど、大丈夫、きっと」
彼はブツブツ言いながら小走りに急いだ。
●釣れるか鯉
「コイコイ~ラララ~。子どもの日にはコイ食べて~、コーイを揚げて遊びましょ」
「きゅ、きゅ~きゅきゅきゅ~」
「クッ、クッ、ククッ」
「タンゴ、タンゴ。コイと一緒にタンゴ!」
「きゅ」
「シャア」
調子外れた自作の歌を愛らしい声で歌いながら歩く少女とその頭の上で同じく歌うパルム、肩の上で鳴くフェレット。少女の手にはバケツと手作りぽい釣り竿が握られている。
「おや、ルゥルちゃん、ご機嫌だね」
小舟の上の老人に声を掛けられ、少女ルゥルは丁寧に頭をさげて挨拶をした。
「おはようございます、マドックさん。今日はいい釣り日和です」
「釣り? 珍しいの」
「コイを釣りたいんです。マドックさん、この川にコイはいますか?」
「うーん、見たことないの。もう一つの川でもいたのは相当前だし」
川に詳しい老人マドックの話に、ルゥルはしおれる。
「でも、やってみるです」
「うむ。これからわしは川上に向うから、もし、見つけたらルゥルちゃんに知らせよう」
「ありがとうございます」
マドックは竿を操り、川上にゆっくりと上がっていく。
ルゥルは釣竿を取り出し、家から持ってきたささみをつける。ささみで釣れるかは分からないが、ミミズ探すより手っ取り早いから持ってきたのだ。
「えい」
糸を川に垂らすと、手身近な石に座る。
「コイ、コイ~、まな板の上の~コイ~ですぅ」
「きゅ~うきゅきゅ~」
「それにしても、子どもの日と言うのがタンゴのセックと言うのでしょうか」
ルゥルはリアルブルー知識をどこからか仕入れたらしく、首を傾げている。
五分くらい経ってルゥルが飽きてきたころ、マドックが大急ぎで川を下ってきた。
「どうしたんですか」
「変なモンが流れてきた。司祭さんを呼んできてくれ、ルゥルちゃん」
ルゥルは釣竿を戻しつつ川上を見た。
どんぶらこっこ、巨大なクラゲのようなものが来る。それらは流されつつも、浅いところに乗り上げると流れず陸地に上がってくる。
「す、スライムですぅ!! 魔法生物? 初めて見ました」
じっとスライムを見つめるルゥル。下流に流て行くスライム、陸に上がってくるスライム。
魔法生物作る人がいるのか公害が発生したのか、とにかく上流で何か起こったというをルゥルは理解した。
「動きは早くないと思うですが、早く退治しないと嫌ですね。マドックさん、人が来ないように見張りつつ逃げてください」
「うむ。ルゥルちゃん、司祭さんを!」
「ハイです」
ルゥルは釣竿とバケツを掴むと、耳を隠すヘアバンドを直して走り始めた。
●衝撃と恋か?
川沿いを小走りに来たリッツは、川辺から来るルゥルを目撃する。
「な、なんでこんなところにエルフの子が!」
リッツは心臓がバクバクして倒れる。倒れたというより、禁断症状が実際の存在を前に発症したという感じだろうか?
「……お、お兄さん、どうしたですか?」
倒れたリックに気付いたルゥルが親切から駆け寄る。
「あ、あああ……エルフ……」
うっとりとしているリッツの目も、閉まりなく開く口も気持ちが悪いため、ルゥルのペットたちは「変態だ、危険だ」と察知している。本人のルゥルは足を止めると、真っ青になって首を振る。
「エルフさん、どこですか」
と、すっとぼけた。
「いや、君……」
「ワタシ、えるふデハアリマセン」
リッツの発言を遮り、怪しい言動でルゥルは応える。
「そんなに白くきめ細かい肌、ちょっと吊り上って魅惑的な目! 薄いのにつややかな唇。ほっそりとしてすっと伸びた四肢。天から降り注ぐ光を集めたように輝く髪! 耳を隠した所でそんなことは分かる、君はエルフだ!」
「おうちにいるから白いんです。子どもだからきめがきれいで、つややかなんです。釣り目の人間もいます。細いのはお肉が苦手だからです、もっとお肉食べます! えと、髪は別にただの金髪です。ヘアバンド大きい方が、髪の毛が良く止まります!」
息荒く述べるリックにルゥルは反論を並べつつ、じりじりと後退している。
「理屈はどうでもいい! あああ、美しい」
リックは立ち上がると両腕を広げ、ルゥルに突進してきた。
「みぎゃあああああああああああああああああああああああ」
「きゅうううううううううううううううううううううううう」
「シャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー」
ルゥルとパルムの悲鳴、フェレットの威嚇が響く。
マドックは竿を握り締め、走る。
ルゥル達を助けたのは……。
解説
助けは、PC様でございます、たぶん。町にたまたま来ていて散策していたか、ほかの理由でたまたまいた皆さま。
ついでにスライム退治も請け負ってください。
リッツの住まいである研究所は川沿いにあります。
●スライム
流れてきたものは、川原に上がってきています。ルゥル達がいる川下にもちょこっとおり、見える範囲に5匹です。
通常スライムの能力としては、武器攻撃のダメージ半減、分裂、再生(毎R、生命力10%)、酸(防御力無視の射撃攻撃)。強くはないけれど面倒くさいです。
●ドデカスライム
研究室にいるプリンプリンなスライム(最大で2マス×2マスまで成長)。積極的にいろんなものを取り込もうとうねってます。
ドデカスライムの能力は通常武器によるダメージ半減、再生、取り込もうとして殴ってくる?
なお、研究室内はスペースがあり、スライムを囲むように入ることはできます。
●ルゥル
町娘または釣り人、本職は町に住む魔術師の弟子で、魔法勉強中の元気と好奇心あるエルフの子どもです。魔法をあてにしないでください、具体的にいうと魔術師レベル0です。
●リッツ・ワルター
まじめな研究者で将来有望株ではあるが、エルフがその場にいると一気に残念な人になります。
地域のミスターコンテストがあれば、上位に食い込む外見はしていますが、会場にエルフがいた時点で落選します。
ついでにスライム退治も請け負ってください。
リッツの住まいである研究所は川沿いにあります。
●スライム
流れてきたものは、川原に上がってきています。ルゥル達がいる川下にもちょこっとおり、見える範囲に5匹です。
通常スライムの能力としては、武器攻撃のダメージ半減、分裂、再生(毎R、生命力10%)、酸(防御力無視の射撃攻撃)。強くはないけれど面倒くさいです。
●ドデカスライム
研究室にいるプリンプリンなスライム(最大で2マス×2マスまで成長)。積極的にいろんなものを取り込もうとうねってます。
ドデカスライムの能力は通常武器によるダメージ半減、再生、取り込もうとして殴ってくる?
なお、研究室内はスペースがあり、スライムを囲むように入ることはできます。
●ルゥル
町娘または釣り人、本職は町に住む魔術師の弟子で、魔法勉強中の元気と好奇心あるエルフの子どもです。魔法をあてにしないでください、具体的にいうと魔術師レベル0です。
●リッツ・ワルター
まじめな研究者で将来有望株ではあるが、エルフがその場にいると一気に残念な人になります。
地域のミスターコンテストがあれば、上位に食い込む外見はしていますが、会場にエルフがいた時点で落選します。
マスターより
こんにちは~。スライムといったら不定形で内臓とか見えたり、犠牲者の骨が残ってたり、そんなイメージです。
これまで魔法公害や生物って書いたことないなと、端午の節句近いな、イケメン書きたいなと考えていたら、ひとまとめになりました。
うん、端午の節句とイケメンは跡形もないですねぇ。
ルゥルを助けてください! それと、スライム退治してください!
では、よろしくお願いします。
これまで魔法公害や生物って書いたことないなと、端午の節句近いな、イケメン書きたいなと考えていたら、ひとまとめになりました。
うん、端午の節句とイケメンは跡形もないですねぇ。
ルゥルを助けてください! それと、スライム退治してください!
では、よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/04/26 17:14
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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スライム退治なんです! 菊開 すみれ(ka4196) 人間(リアルブルー)|18才|女性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/04/21 23:19:25 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/20 17:26:54 |