ゲスト
(ka0000)
【不動】少年、死体を操るすべを考える
マスター:狐野径

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/04/26 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/05/05 19:00
オープニング
●歌う少年
野営地から少し離れたところを見回る兵士たち。歪虚や雑魔が多い現状を考えると不安が募る場所であった。
荒野であり、ところどころに見える木や灌木は何か潜んでいないかと緊張を強いる。
空は紺碧となり、月の明かりが待ち遠しい時間だ。
変わったこともなかったと、兵士たちは野営地に戻ろうとした。
ふいに歌が聞こえた。
どこかの部族がやってくる道すがら歌っているのか?
高く伸びやかであるが、寒々とした冷たい声。これに感情が加われば大層聞き惚れただろう。
変わったことともいえるので、念のために確認に兵士たちは向かった。もし、難儀している人がいるなら、助けないとならない。
近づくにつれて歌の内容が分かってくる。グラズヘイム王国でも聞く歌であり、子らの合唱の曲だ。
一本の木があり、その太い枝に少年が一人座っているのが見えた。
マントを羽織っているが、風によってなびくと背中に大剣を負っているが見える。鎧を身に着けておらず、貴族の子弟が好みそうな衣服をまとっている。
兵士たちは後二十メートルというところまでやってきた。
少年は歌うのをぱたりとやめ、兵士たちを見つめる。
紫色の双眸は睨み付けるような感じであるが、顔立ちが柔らかく一見穏やかそうな少年なため、兵士たちはさほど怖くは感じなかった。
しかし、違和感は募る。
少年が独りでいるようなところではない。
ましてや貴族の子弟がこのようなところにいるだろうか?
姿かたちは人間そのものだが、生気を感じない。大きな人形がそこにあるようにも見えた。
「坊や、どうしてこんなところにいるんだい」
兵士の問いかけに少年は動かない。
「迷子になったのかな?」
ハンターである可能性だってある。そうなれば、目の前にいる少年位なら普通に闊歩しているかもしれない。子ども扱いも悪いかもしれないが、まだ子供扱いでもおかしくはない年齢でもある。
少年は枝から飛び降りた。頬を膨らませていたのが一瞬見える。
不機嫌になったのは遠目で良くわかった。兵士たちは謝罪すべきかと無言のまま相談する。
「……興ざめだ」
困惑している兵士たちは行動が遅かった。
少年は間合いを一気に詰めるとともに、大剣を引き抜くと兵士を殺した。
「な、何をするんだ」
「うるさい」
武器を構える前に殺された者、武器を構えたはいいが対応しきれずに殺された者……。
立っている者が自分だけの状態になって少年はつぶやいた。
「エクエス遅いなぁ……もう少し離れたところで待っていた方がいいのかな……レチタティーヴォ様のところに帰りたいなぁ……」
少年は不安そうに周囲を見回す。
「……あ、クロフェドみたいなことできないかなぁ……」
自分のポケットに何かないか漁り、使えそうなものを見つける。
「できるかも……」
にこりと微笑むと集中を始めた。
●聞こえた悲鳴
遠出から帰る途中のハンターたちは、後一息で野営地だとどこかほっと息を付いていた。まだ油断はできないが、気が緩むのを止めるのは難しい。
悲鳴とも怒号とも取れる声が聞こえた。大きな戦闘の音は届かないが、何か不測の事態が起こっているのは間違いなかった。
顔を見合わせるとともに、現場に急行する。
声がした先で見たのは、不自然な動きをする兵士たちと、胸の前で祈るように手を組む14歳くらいの少年の姿だった。
状況の把握のため、ハンターたちは武器を抜きつつも動きを止める。声を掛けるにしても慎重にならざるを得ない。
雑魔となった死体に襲われている少年なのか?
少年が原因で死体が動いているのか?
少年はハンターに嫌悪をにじませた顔を向ける。
「もうハンターが来たのか。どうしようか?」
組んだ手も動かさず、視線も不自然な動きの死体から外すことはない。
ハンターが問いかけをしようとしたとき、別の人物が現れる。
「プエル様、捜しましたよ。ところで、何をなさっているんですか?」
少年・プエルの側までやってきて青年は様子をうかがう。青年の視線はハンターから逸らさず、動きがあれば腰に提げている剣を抜くだろう位置に手が動いている。
「遊んでいらっしゃるのはいいですが、突然いなくなられると驚きますから一言断ってくださいよ。レチタティーヴォ様いらっしゃいますのに寄り道されるとは……」
レチタティーヴォの名前を聞いてプエルは、嬉しそうなそして困ったような表情を浮かべる。
この二人が、災厄の十三魔の一人であるレチタティーヴォの名につながる位置にいるらしいと明らかになり、ハンターたちは臨戦態勢を整える。
「エクエス、こいつらどうしよう。それと、2つ、いないんだ」
「兵士の死体の話ですか? 捜すか、奴らを殺すか、どっちかにしませんか?」
プエルを守るようにエクエスは前に出た、盛大な溜息と共に。
「ところで、これはどれほど役に立つんですか?」
エクエスは鈍い動きの兵士を指してプエルに問うが、返事はなかった。
野営地から少し離れたところを見回る兵士たち。歪虚や雑魔が多い現状を考えると不安が募る場所であった。
荒野であり、ところどころに見える木や灌木は何か潜んでいないかと緊張を強いる。
空は紺碧となり、月の明かりが待ち遠しい時間だ。
変わったこともなかったと、兵士たちは野営地に戻ろうとした。
ふいに歌が聞こえた。
どこかの部族がやってくる道すがら歌っているのか?
高く伸びやかであるが、寒々とした冷たい声。これに感情が加われば大層聞き惚れただろう。
変わったことともいえるので、念のために確認に兵士たちは向かった。もし、難儀している人がいるなら、助けないとならない。
近づくにつれて歌の内容が分かってくる。グラズヘイム王国でも聞く歌であり、子らの合唱の曲だ。
一本の木があり、その太い枝に少年が一人座っているのが見えた。
マントを羽織っているが、風によってなびくと背中に大剣を負っているが見える。鎧を身に着けておらず、貴族の子弟が好みそうな衣服をまとっている。
兵士たちは後二十メートルというところまでやってきた。
少年は歌うのをぱたりとやめ、兵士たちを見つめる。
紫色の双眸は睨み付けるような感じであるが、顔立ちが柔らかく一見穏やかそうな少年なため、兵士たちはさほど怖くは感じなかった。
しかし、違和感は募る。
少年が独りでいるようなところではない。
ましてや貴族の子弟がこのようなところにいるだろうか?
姿かたちは人間そのものだが、生気を感じない。大きな人形がそこにあるようにも見えた。
「坊や、どうしてこんなところにいるんだい」
兵士の問いかけに少年は動かない。
「迷子になったのかな?」
ハンターである可能性だってある。そうなれば、目の前にいる少年位なら普通に闊歩しているかもしれない。子ども扱いも悪いかもしれないが、まだ子供扱いでもおかしくはない年齢でもある。
少年は枝から飛び降りた。頬を膨らませていたのが一瞬見える。
不機嫌になったのは遠目で良くわかった。兵士たちは謝罪すべきかと無言のまま相談する。
「……興ざめだ」
困惑している兵士たちは行動が遅かった。
少年は間合いを一気に詰めるとともに、大剣を引き抜くと兵士を殺した。
「な、何をするんだ」
「うるさい」
武器を構える前に殺された者、武器を構えたはいいが対応しきれずに殺された者……。
立っている者が自分だけの状態になって少年はつぶやいた。
「エクエス遅いなぁ……もう少し離れたところで待っていた方がいいのかな……レチタティーヴォ様のところに帰りたいなぁ……」
少年は不安そうに周囲を見回す。
「……あ、クロフェドみたいなことできないかなぁ……」
自分のポケットに何かないか漁り、使えそうなものを見つける。
「できるかも……」
にこりと微笑むと集中を始めた。
●聞こえた悲鳴
遠出から帰る途中のハンターたちは、後一息で野営地だとどこかほっと息を付いていた。まだ油断はできないが、気が緩むのを止めるのは難しい。
悲鳴とも怒号とも取れる声が聞こえた。大きな戦闘の音は届かないが、何か不測の事態が起こっているのは間違いなかった。
顔を見合わせるとともに、現場に急行する。
声がした先で見たのは、不自然な動きをする兵士たちと、胸の前で祈るように手を組む14歳くらいの少年の姿だった。
状況の把握のため、ハンターたちは武器を抜きつつも動きを止める。声を掛けるにしても慎重にならざるを得ない。
雑魔となった死体に襲われている少年なのか?
少年が原因で死体が動いているのか?
少年はハンターに嫌悪をにじませた顔を向ける。
「もうハンターが来たのか。どうしようか?」
組んだ手も動かさず、視線も不自然な動きの死体から外すことはない。
ハンターが問いかけをしようとしたとき、別の人物が現れる。
「プエル様、捜しましたよ。ところで、何をなさっているんですか?」
少年・プエルの側までやってきて青年は様子をうかがう。青年の視線はハンターから逸らさず、動きがあれば腰に提げている剣を抜くだろう位置に手が動いている。
「遊んでいらっしゃるのはいいですが、突然いなくなられると驚きますから一言断ってくださいよ。レチタティーヴォ様いらっしゃいますのに寄り道されるとは……」
レチタティーヴォの名前を聞いてプエルは、嬉しそうなそして困ったような表情を浮かべる。
この二人が、災厄の十三魔の一人であるレチタティーヴォの名につながる位置にいるらしいと明らかになり、ハンターたちは臨戦態勢を整える。
「エクエス、こいつらどうしよう。それと、2つ、いないんだ」
「兵士の死体の話ですか? 捜すか、奴らを殺すか、どっちかにしませんか?」
プエルを守るようにエクエスは前に出た、盛大な溜息と共に。
「ところで、これはどれほど役に立つんですか?」
エクエスは鈍い動きの兵士を指してプエルに問うが、返事はなかった。
解説
なんらかで野営地に帰る途中のハンターが事件に出くわした状況です。
現在、ハンターとプエルたちとの距離は18メートル。間には動いている死体があります。
●地形
プエルの背後、灌木(葉あり)と高木(葉なし)が一本。
ハンターとプエルとの間は遮蔽物はなし。
多少地面がでこぼこしているが、隠れられるようなところはない。
●兵士たち
10人で見回りしていました。
PC到着時点で死体は8つ。
動いている死体の動きは非常に鈍いです。
(参考)おおよその位置。□=2×2メートル
□□□□□□
□□□□◆□ ◆=灌木
□□□□□□
□□□●□□ ●=プエルとエクエス
□□□□□□
□死体死体□←この辺りに死体が立っており遮蔽物状態。
□□□□□□
~~~~~~←省略
□□□□□□
ハンターの皆さん
●歪虚
・少年
名前プエル、嫉妬の歪虚。
大剣において基本的には単体にしか攻撃ができませんが、4回だけ近接した全周囲に対し攻撃をすることはできます。それ以外はフェイントやガード等の一般的な技・術です。
現在気にしていることは、2人兵士がいないのはなぜか、目の前にいるハンターを殺すこと、レチタティーヴォとの合流の事。
なお、視線は死体の方から外すことはありません。
・青年
エクエス、同じく嫉妬の歪虚。二振りの剣を提げています。一定範囲を切り裂く(1マス×3マス距離)技以外は一般的な剣技しか使用しません。
プエルを連れて立ち去りたいと考えています。
現在、ハンターとプエルたちとの距離は18メートル。間には動いている死体があります。
●地形
プエルの背後、灌木(葉あり)と高木(葉なし)が一本。
ハンターとプエルとの間は遮蔽物はなし。
多少地面がでこぼこしているが、隠れられるようなところはない。
●兵士たち
10人で見回りしていました。
PC到着時点で死体は8つ。
動いている死体の動きは非常に鈍いです。
(参考)おおよその位置。□=2×2メートル
□□□□□□
□□□□◆□ ◆=灌木
□□□□□□
□□□●□□ ●=プエルとエクエス
□□□□□□
□死体死体□←この辺りに死体が立っており遮蔽物状態。
□□□□□□
~~~~~~←省略
□□□□□□
ハンターの皆さん
●歪虚
・少年
名前プエル、嫉妬の歪虚。
大剣において基本的には単体にしか攻撃ができませんが、4回だけ近接した全周囲に対し攻撃をすることはできます。それ以外はフェイントやガード等の一般的な技・術です。
現在気にしていることは、2人兵士がいないのはなぜか、目の前にいるハンターを殺すこと、レチタティーヴォとの合流の事。
なお、視線は死体の方から外すことはありません。
・青年
エクエス、同じく嫉妬の歪虚。二振りの剣を提げています。一定範囲を切り裂く(1マス×3マス距離)技以外は一般的な剣技しか使用しません。
プエルを連れて立ち去りたいと考えています。
マスターより
こんにちは~。王国Divの【不動】連動にて、今一度参戦します~。
歪虚なのに平気でうろうろできるのは、人間に近い姿だからですね。
いえ、何も考えていないのかもしれません、プエル。でも、なんかやる気はあるけれど、子どもの遊びみたいな状況です……。
なお、迷子にはなってませんよ? 待ち合わせしていただけですよ?
では、よろしくお願いします。
歪虚なのに平気でうろうろできるのは、人間に近い姿だからですね。
いえ、何も考えていないのかもしれません、プエル。でも、なんかやる気はあるけれど、子どもの遊びみたいな状況です……。
なお、迷子にはなってませんよ? 待ち合わせしていただけですよ?
では、よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/01 06:42
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
作戦掲示板 エリス・ブーリャ(ka3419) エルフ|17才|女性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/04/26 03:32:29 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/22 17:02:33 |