ゲスト
(ka0000)
旅立ちの序曲
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/04/26 19:00
- リプレイ完成予定
- 2015/05/05 19:00
オープニング
●
「さて、次の仕事ではたんまり酒が飲めるぞ」
「ああ、俺たちの酒も残り少なくなってきたからなぁ」
農耕推進地域「ジェオルジ」の片田舎の森の中で、そんな会話が交わされている。
今は、夜。
たき火を囲み、いかにも悪辣な面構えの男たちが酒を飲んでいた。馬たちは眠っている。
その輪から外れたところに、一人の少年が膝小僧に顔をうずめて座っていた。
(この、悪党どもめ)
少年はウェイブした銀髪の隙間から男たちを睨み、心の中でそう吐き捨てる。
「しかし、俺たちもいつの間にか義賊だよなぁ」
「まったくだ。ゴブリンに襲われた集落を救ってやったんだからなぁ。あいつら、女子供も見境なく皆殺しだぜ?」
「その点、俺らは別に皆殺しするわけじゃねぇ。食料や酒もあんな奴らに食われるくらいなら、俺たちに食われた方が幸せってもんだ」
がはは、げへへと盛り上がるならず者たち。どうやら盗賊らしい。
「おい、モータル」
ここで、一人のならず者が少年の名を呼んだ。
「手前ぇもこっちきて酒飲め」
モータル、これを無視する。
「やめとけ。ガキに飲ます酒なんざ残ってねぇ」
「ゴブリンに襲われて帰るところからなくなってまだショック受けてんだろ? 俺たちに助けてもらった恩返しする気なら、そのうち仲間になるさ」
「万一、俺たちに逆らおうとしてもまだこいつの腕じゃ無理だしな」
「ま、ゴブリンに囲まれて、それでも戦ってたんだ。根性だけはあるぜ?」
「ばーか、逃げる知恵もねぇから死にかけてたんだ。盗賊の極意を教え込まなきゃ明日にも死ぬようなガキだぜ?」
がはは、げへへとまた盛り上がる。
(俺は……こいつらのようにはなりたくない)
盗賊どもに助けられ、モータルと名付けられた少年は強くそう思うのだった。
後日、ジェオルジの片田舎にある小さな集落で。
「ゴブリンにやられた集落があるってはの、本当か?」
「場所は離れているが間違いねぇ」
寄り合いで大人たちが話し合っている。
「若手で自警団を組んで集落の周りを警邏させるか?」
「いや、それはダメだ。それをするなら……」
ここまで話した時、新たな大人が到着した。
「大変だ! 盗賊が近付いているらしいぞ」
「ああ?」
この報に、人々は一様に眉をしかめた。
「なんでそんなことが分かるんだよ、おい!」
「この子が……」
情報を持ってきた大人は、一人の少年を建物の中に引き入れた。
ウェイブした銀髪に、決意を秘めた紫の瞳。
モータルである。
「自分が盗賊に捕まっていた時にここを襲うって聞いた。抜け出して危険を知らせに来たんだ」
凛と響く声を張った。
「早く集落の守りを固めた方がいい。盗賊の規模は小さい。人数を掛ければ奴らは間違いなくあきらめる」
盗賊の腑抜けぶりを力説した。
が、住民たちの反応は鈍い。どうする、とばかりに周りの顔色をうかがい合うばかりだ。
「盗賊の人数が少ないってことは、いけると思えば火も放ってくる。そうなったらうまく撃退しても被害が……」
「まあ、待て」
まくしたてるモータルの言葉を、集落の長とみられる男が止めた。
「まず水でも飲んで落ち着け。君を信用するかどうかは落ち着いて話を聞いてからだ。仮に信用しても、いきなり対策できるかどうかは……」
なぜか、迅速性に欠ける対応をした。
これが仇となる。
数日後。
協議の結果、自警団を大々的に組織することはせずハンターを雇うことになった。
後の話になるが、依頼を受けたハンターが到着したときには……。
「さて、次の仕事ではたんまり酒が飲めるぞ」
「ああ、俺たちの酒も残り少なくなってきたからなぁ」
農耕推進地域「ジェオルジ」の片田舎の森の中で、そんな会話が交わされている。
今は、夜。
たき火を囲み、いかにも悪辣な面構えの男たちが酒を飲んでいた。馬たちは眠っている。
その輪から外れたところに、一人の少年が膝小僧に顔をうずめて座っていた。
(この、悪党どもめ)
少年はウェイブした銀髪の隙間から男たちを睨み、心の中でそう吐き捨てる。
「しかし、俺たちもいつの間にか義賊だよなぁ」
「まったくだ。ゴブリンに襲われた集落を救ってやったんだからなぁ。あいつら、女子供も見境なく皆殺しだぜ?」
「その点、俺らは別に皆殺しするわけじゃねぇ。食料や酒もあんな奴らに食われるくらいなら、俺たちに食われた方が幸せってもんだ」
がはは、げへへと盛り上がるならず者たち。どうやら盗賊らしい。
「おい、モータル」
ここで、一人のならず者が少年の名を呼んだ。
「手前ぇもこっちきて酒飲め」
モータル、これを無視する。
「やめとけ。ガキに飲ます酒なんざ残ってねぇ」
「ゴブリンに襲われて帰るところからなくなってまだショック受けてんだろ? 俺たちに助けてもらった恩返しする気なら、そのうち仲間になるさ」
「万一、俺たちに逆らおうとしてもまだこいつの腕じゃ無理だしな」
「ま、ゴブリンに囲まれて、それでも戦ってたんだ。根性だけはあるぜ?」
「ばーか、逃げる知恵もねぇから死にかけてたんだ。盗賊の極意を教え込まなきゃ明日にも死ぬようなガキだぜ?」
がはは、げへへとまた盛り上がる。
(俺は……こいつらのようにはなりたくない)
盗賊どもに助けられ、モータルと名付けられた少年は強くそう思うのだった。
後日、ジェオルジの片田舎にある小さな集落で。
「ゴブリンにやられた集落があるってはの、本当か?」
「場所は離れているが間違いねぇ」
寄り合いで大人たちが話し合っている。
「若手で自警団を組んで集落の周りを警邏させるか?」
「いや、それはダメだ。それをするなら……」
ここまで話した時、新たな大人が到着した。
「大変だ! 盗賊が近付いているらしいぞ」
「ああ?」
この報に、人々は一様に眉をしかめた。
「なんでそんなことが分かるんだよ、おい!」
「この子が……」
情報を持ってきた大人は、一人の少年を建物の中に引き入れた。
ウェイブした銀髪に、決意を秘めた紫の瞳。
モータルである。
「自分が盗賊に捕まっていた時にここを襲うって聞いた。抜け出して危険を知らせに来たんだ」
凛と響く声を張った。
「早く集落の守りを固めた方がいい。盗賊の規模は小さい。人数を掛ければ奴らは間違いなくあきらめる」
盗賊の腑抜けぶりを力説した。
が、住民たちの反応は鈍い。どうする、とばかりに周りの顔色をうかがい合うばかりだ。
「盗賊の人数が少ないってことは、いけると思えば火も放ってくる。そうなったらうまく撃退しても被害が……」
「まあ、待て」
まくしたてるモータルの言葉を、集落の長とみられる男が止めた。
「まず水でも飲んで落ち着け。君を信用するかどうかは落ち着いて話を聞いてからだ。仮に信用しても、いきなり対策できるかどうかは……」
なぜか、迅速性に欠ける対応をした。
これが仇となる。
数日後。
協議の結果、自警団を大々的に組織することはせずハンターを雇うことになった。
後の話になるが、依頼を受けたハンターが到着したときには……。
解説
小規模な盗賊からの襲撃を阻止するため、農耕推進地域「ジェオルジ」の片田舎にある小集落に向かってください。
ただし、これは遅すぎた援軍となります。
到着したときには、盗賊が集落に火を放ち強盗した後になっています。集落の男たちの多くが死んだり傷ついたりしています。
これは、参加者の責任範囲ではありません。
依頼遂行中に依頼の目的が変わった、と考えてください。
依頼主たる集落の長は、集落を守ることを目的に依頼を出しました。
この状況で、集落を守る行動をしてくださいませ。
注意点として、参加者は盗賊との戦闘、あるいは盗賊が襲ってくるのを防ぐことを目的とした装備で参加してください。
「到着前に盗賊が襲っている」と決めつけた装備で集落に到着すると怪訝な目で見られること必至です。
戦闘するつもりで参加し、想定外の非常事態にも臨機応変対応できる、というところを見せる依頼です。
なお、現場にはどんなに急いでも、盗賊の襲撃前には間に合わない、という前提です。
間に合ってしまうとある理由からこの集落の人々はハンターに対し疑心暗鬼になるかもしれません。集落はそういう状況にあります。
難易度は普通ですが、大成功が非常に出にくくなっています。
ただし、これは遅すぎた援軍となります。
到着したときには、盗賊が集落に火を放ち強盗した後になっています。集落の男たちの多くが死んだり傷ついたりしています。
これは、参加者の責任範囲ではありません。
依頼遂行中に依頼の目的が変わった、と考えてください。
依頼主たる集落の長は、集落を守ることを目的に依頼を出しました。
この状況で、集落を守る行動をしてくださいませ。
注意点として、参加者は盗賊との戦闘、あるいは盗賊が襲ってくるのを防ぐことを目的とした装備で参加してください。
「到着前に盗賊が襲っている」と決めつけた装備で集落に到着すると怪訝な目で見られること必至です。
戦闘するつもりで参加し、想定外の非常事態にも臨機応変対応できる、というところを見せる依頼です。
なお、現場にはどんなに急いでも、盗賊の襲撃前には間に合わない、という前提です。
間に合ってしまうとある理由からこの集落の人々はハンターに対し疑心暗鬼になるかもしれません。集落はそういう状況にあります。
難易度は普通ですが、大成功が非常に出にくくなっています。
マスターより
初めまして、深夜真世です。
MSとして最初にお届けする依頼です。
だから戦闘依頼なんだけど、戦闘しないシナリオ(
皆さんの戦闘装備を見て、実際には発生しない戦闘を模擬判定して慣熟させてくださいませ。
もちろん、戦闘前提の装備で念のために救助向け装備をしているなどはまったく問題ないです。救助オンリー装備がまずいだけです。
出にくいはずの大成功を狙うのも楽しいかもです。
では、よろしくお願いします。
MSとして最初にお届けする依頼です。
だから戦闘依頼なんだけど、戦闘しないシナリオ(
皆さんの戦闘装備を見て、実際には発生しない戦闘を模擬判定して慣熟させてくださいませ。
もちろん、戦闘前提の装備で念のために救助向け装備をしているなどはまったく問題ないです。救助オンリー装備がまずいだけです。
出にくいはずの大成功を狙うのも楽しいかもです。
では、よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/03 13:33
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/04/22 00:24:04 |
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![]() |
相談卓 龍馬・ロスチャイルド(ka4303) 人間(クリムゾンウェスト)|29才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/04/26 16:54:21 |