ゲスト
(ka0000)
隠者と流離いエルフ
マスター:深夜真世

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在9人 / 4~9人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/05/04 07:30
- リプレイ完成予定
- 2015/05/13 07:30
オープニング
●
「あれ?」
農耕推進地域「ジェオルジ」に近い森の奥で、一人の金髪エルフ娘が目を丸めていた。
「こんなところに小屋がある……しかも一つだけ。エルフの集落って感じじゃないなぁ」
ぶつくさ言いつつ小屋に近付く姿は、胸の下まで隠す上着でおへそを出し、短いスカート。服の色は紫色で、背の低さも合わせまるでブルーベリーのような印象。大樹の幹に身を隠していたが好奇心が勝るようで、森の中の空き地に建つ一軒家に無防備に近付いて行く。
その時ちょうど、小屋から背の低い老人が姿を現した。
「おや? 骸骨が来るかと思えば……」
扉を開けた姿勢のまま少女に気付き、意外そうにこぼした。
「おじいさん、こんにちは。ここはどこかの村なのかな?」
「しっ。声が大きい。……よし、戸締りはがっちりした。ここから急いで離れるぞ」
「へ?」
「いいから来い。いずれここは戦場になろう」
というわけでこのエルフ娘、老人とともに森の中に戻っていく。
やがて、じゅうぶん住居から離れた時。
「とりあえず、ここまで離れればいいじゃろう。……これ、娘。名を何という?」
「ボク? フラっていうんだ。で、秘密の名前は♭(フラット)」
老人に聞かれ、エルフ娘は元気よく答えた。
「……馬鹿者、秘密なら軽々に口にするでない」
こちん、と杖でエルフ娘――フラの頭を軽く小突いて呆れる老人。いてー、と頭を手で押さえるフラ。
「秘密の名前の意味を知ってる人にしか意味はないらしいから、別に口にしてもいいんだって」
「しっ。声が高い。……とにかくこれでも舐めてるがいい。わしはジル・コバルトという」
ふぅん、とフラ。大人しくなったのは、ジルから飴玉をもらい口に入れたから。ころころと口の中で転がすのに忙しい。「これ、美味しいね。何ていうの?」とか夢中である。
「キャンディじゃ。……とにかくフラ、お前さんは運がいい。いま、この森の奥で骸骨の足跡が散見され、日々徐々に近付いておる。おそらくスケルトンどもでもいるのだろう。ここは何かの古戦場跡でもあるしな。ナイフ投げのうまい組んで戦う盗賊たちの伝説もあったようじゃし……」
ジル、飴玉を含ませても口うるさいフラに辟易しつつあんまり騒ぐと敵が寄ってくるかもしれないことを諭す。
「じゃ、やっつけにいこう。ボク、こう見えても強いんだよ」
「止しておけ。足跡から数人ではないようじゃ。……とはいえ、三十も四十もいるわけではなさそうじゃが」
結構いるね、と大人しくなるフラ。飴玉で右の頬が膨らんでいるが。
「あの小屋は頑丈に戸締りをした。スケルトンがこちらに来るようになってもあの小屋を調べるなりするはずじゃ。この隙に……」
「逃げるの?」
ころ、と口の中で飴玉を転がしながら聞く。
「いいや。この隙にハンターに来てもらって倒すんじゃ。……フラ、お前さんの集落も近くにあるんじゃろう? ちゃんと倒して……」
「ううん、ボクは『百年目のエルフ』。ボクの集落では百年ごとに生まれた子供に旅をさせるんだ。よくわからないけど、小さい集落だと血が濃くなりすぎるから出すんだって。その代り、よそからきた百年目のエルフを受け入れるんだって」
ジル、思わぬ話を聞いて目を丸めた。そして興味深そうに瞳を輝かす。
「とにかく事情は分かったよ。このボクがハンターを呼んでくるからねっ!」
それだけ言って元気よく、軽快に駆け出すフラ。
ジル、大声を張ってこれを止めた。
「待て、フラ。ハンターはもう呼んでおる。あとは到着を待つばかりじゃ」
というわけで、きききと止まるフラ。
「ええー。つまんないなぁ」
「それより、秘密の名前はおそらく集落の識別名じゃろう。名前の通りフラフラされてもたまらん。どれ、一つ新しいファミリーネームを考えてやろう」
「あ、それなら」
フラを大人しくさせるため早めに話題を変えたのだが、食いつきも早かった。
「ジルさんからもらった記念に、これにするよ。とっても美味しいし、ボク、気に入っちゃったな」
そう言って、膨らんだ自分の左頬を指差した。
「『フラ・キャンディ』か……ふむ。可愛いしいいじゃろう」
そんなこんなで、やがて到着するハンターとともに小屋の扉を破壊し居つくことになるスケルトンを退治することになる。
「あれ?」
農耕推進地域「ジェオルジ」に近い森の奥で、一人の金髪エルフ娘が目を丸めていた。
「こんなところに小屋がある……しかも一つだけ。エルフの集落って感じじゃないなぁ」
ぶつくさ言いつつ小屋に近付く姿は、胸の下まで隠す上着でおへそを出し、短いスカート。服の色は紫色で、背の低さも合わせまるでブルーベリーのような印象。大樹の幹に身を隠していたが好奇心が勝るようで、森の中の空き地に建つ一軒家に無防備に近付いて行く。
その時ちょうど、小屋から背の低い老人が姿を現した。
「おや? 骸骨が来るかと思えば……」
扉を開けた姿勢のまま少女に気付き、意外そうにこぼした。
「おじいさん、こんにちは。ここはどこかの村なのかな?」
「しっ。声が大きい。……よし、戸締りはがっちりした。ここから急いで離れるぞ」
「へ?」
「いいから来い。いずれここは戦場になろう」
というわけでこのエルフ娘、老人とともに森の中に戻っていく。
やがて、じゅうぶん住居から離れた時。
「とりあえず、ここまで離れればいいじゃろう。……これ、娘。名を何という?」
「ボク? フラっていうんだ。で、秘密の名前は♭(フラット)」
老人に聞かれ、エルフ娘は元気よく答えた。
「……馬鹿者、秘密なら軽々に口にするでない」
こちん、と杖でエルフ娘――フラの頭を軽く小突いて呆れる老人。いてー、と頭を手で押さえるフラ。
「秘密の名前の意味を知ってる人にしか意味はないらしいから、別に口にしてもいいんだって」
「しっ。声が高い。……とにかくこれでも舐めてるがいい。わしはジル・コバルトという」
ふぅん、とフラ。大人しくなったのは、ジルから飴玉をもらい口に入れたから。ころころと口の中で転がすのに忙しい。「これ、美味しいね。何ていうの?」とか夢中である。
「キャンディじゃ。……とにかくフラ、お前さんは運がいい。いま、この森の奥で骸骨の足跡が散見され、日々徐々に近付いておる。おそらくスケルトンどもでもいるのだろう。ここは何かの古戦場跡でもあるしな。ナイフ投げのうまい組んで戦う盗賊たちの伝説もあったようじゃし……」
ジル、飴玉を含ませても口うるさいフラに辟易しつつあんまり騒ぐと敵が寄ってくるかもしれないことを諭す。
「じゃ、やっつけにいこう。ボク、こう見えても強いんだよ」
「止しておけ。足跡から数人ではないようじゃ。……とはいえ、三十も四十もいるわけではなさそうじゃが」
結構いるね、と大人しくなるフラ。飴玉で右の頬が膨らんでいるが。
「あの小屋は頑丈に戸締りをした。スケルトンがこちらに来るようになってもあの小屋を調べるなりするはずじゃ。この隙に……」
「逃げるの?」
ころ、と口の中で飴玉を転がしながら聞く。
「いいや。この隙にハンターに来てもらって倒すんじゃ。……フラ、お前さんの集落も近くにあるんじゃろう? ちゃんと倒して……」
「ううん、ボクは『百年目のエルフ』。ボクの集落では百年ごとに生まれた子供に旅をさせるんだ。よくわからないけど、小さい集落だと血が濃くなりすぎるから出すんだって。その代り、よそからきた百年目のエルフを受け入れるんだって」
ジル、思わぬ話を聞いて目を丸めた。そして興味深そうに瞳を輝かす。
「とにかく事情は分かったよ。このボクがハンターを呼んでくるからねっ!」
それだけ言って元気よく、軽快に駆け出すフラ。
ジル、大声を張ってこれを止めた。
「待て、フラ。ハンターはもう呼んでおる。あとは到着を待つばかりじゃ」
というわけで、きききと止まるフラ。
「ええー。つまんないなぁ」
「それより、秘密の名前はおそらく集落の識別名じゃろう。名前の通りフラフラされてもたまらん。どれ、一つ新しいファミリーネームを考えてやろう」
「あ、それなら」
フラを大人しくさせるため早めに話題を変えたのだが、食いつきも早かった。
「ジルさんからもらった記念に、これにするよ。とっても美味しいし、ボク、気に入っちゃったな」
そう言って、膨らんだ自分の左頬を指差した。
「『フラ・キャンディ』か……ふむ。可愛いしいいじゃろう」
そんなこんなで、やがて到着するハンターとともに小屋の扉を破壊し居つくことになるスケルトンを退治することになる。
解説
農耕推進地域「ジェオルジ」の奥の奥にある森に赴き、小屋を拠点にしてしまったスケルトンの集団を倒してください。
敵は「雑魚」に分類されるようです。古びた剣などを手に近接戦闘を仕掛けてきますが、肋骨内に溜め込んでいる動物の骨を投げつけてもきます。
まともに一対一で覚醒者が戦った場合、特に問題なく圧倒できる敵です。
立て篭もっている小屋は、半径60メートル四方の畑などある広場の中心にあります。周りは森林地帯なので木の幹に身を隠すことができるでしょう。
ジルは戦闘に参加せず森に隠れています。フラはその護衛です。
また、小屋は玄関と裏口があり、内部は単純で、周囲に見張りに都合のいい跳ね上げ戸があり、なぜか防衛に適しています。左右に大きな一間が対象に配されており、ごろ寝などであれば三十人程度が暮らすことができるでしょう。
敵の初期配置は不明ですが、森からの目視で敵は広場にまったく見当たりません。が、跳ね上げ戸などは開けられており、警戒されているかもしれません。
便宜上、ジルとフラは南に逃げています。スケルトンたちは北からこの小屋に到着したようです。ハンターたちは当然、南側が正面となります。
小屋は、玄関が南に向き、突抜で北側に裏口があります。
当日は、南側から接近しますが小屋のある広場まで敵と遭遇することはありません。
依頼の難易度は、討伐のみの難易度です。
それ以外の要素で良い結果が出れば大成功となります。そういう意味で、大成功は出にくくなっています。
敵は「雑魚」に分類されるようです。古びた剣などを手に近接戦闘を仕掛けてきますが、肋骨内に溜め込んでいる動物の骨を投げつけてもきます。
まともに一対一で覚醒者が戦った場合、特に問題なく圧倒できる敵です。
立て篭もっている小屋は、半径60メートル四方の畑などある広場の中心にあります。周りは森林地帯なので木の幹に身を隠すことができるでしょう。
ジルは戦闘に参加せず森に隠れています。フラはその護衛です。
また、小屋は玄関と裏口があり、内部は単純で、周囲に見張りに都合のいい跳ね上げ戸があり、なぜか防衛に適しています。左右に大きな一間が対象に配されており、ごろ寝などであれば三十人程度が暮らすことができるでしょう。
敵の初期配置は不明ですが、森からの目視で敵は広場にまったく見当たりません。が、跳ね上げ戸などは開けられており、警戒されているかもしれません。
便宜上、ジルとフラは南に逃げています。スケルトンたちは北からこの小屋に到着したようです。ハンターたちは当然、南側が正面となります。
小屋は、玄関が南に向き、突抜で北側に裏口があります。
当日は、南側から接近しますが小屋のある広場まで敵と遭遇することはありません。
依頼の難易度は、討伐のみの難易度です。
それ以外の要素で良い結果が出れば大成功となります。そういう意味で、大成功は出にくくなっています。
マスターより
まだ眠気は大丈夫でしょうか、深夜真世です。
雑魚と位置付けされる敵集団とのややシンプルな奪還戦です。
ごらんのとおり、事前調査などができない状況下での戦いとなります。ある理由から戦場はかなり流動的となりそうです。
では、類推戦闘を楽しんでくださいね。
大成功を狙うのも楽しいかもです。
よろしくお願いします。
雑魚と位置付けされる敵集団とのややシンプルな奪還戦です。
ごらんのとおり、事前調査などができない状況下での戦いとなります。ある理由から戦場はかなり流動的となりそうです。
では、類推戦闘を楽しんでくださいね。
大成功を狙うのも楽しいかもです。
よろしくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/12 04:54
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談卓 榊 兵庫(ka0010) 人間(リアルブルー)|26才|男性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/05/03 23:41:52 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/03 14:49:32 |