ゲスト
(ka0000)
黒猫少年探偵団と猫探し
マスター:sagitta

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや易しい
- オプション
-
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- サポート
- 現在0人 / 0~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 寸志
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/05/09 15:00
- リプレイ完成予定
- 2015/05/18 15:00
オープニング
※このシナリオは原則として戦闘が発生しない日常的なシナリオとして設定されています。
●路地裏で
港湾都市ポルトワール。世界中からの荷物が集まる活気あふれた港をもつこの町は、さまざまな土地から来た人びとが交わるところとしても有名だ。クリムゾン・ウェスト各地からの移住者はもちろん、リアルブルーからの来訪者もこの町では、多種多様な色にあふれた雑踏の中に紛れている。
ここは港からもほど近い、住宅街の一角。朝採れたばかりの海産物を並べる屋台が立ち並ぶ広場から、道を二本ほどへだてたところにある、小さな路地。そこに、この町の姿を凝縮したような、出身や顔立ちの違う10歳前後の少年が三人、集まっていた。
「ひまだなぁ……もぐもぐ。おい、ミッシェル、もぐ、何かおもしろいことないのかぁ?」
手にした焼き魚をほおばりながら目だけをかたわらの少年に向けて尋ねたのは、ひときわ横幅の大きな少年だ。彼の肌は、この町の漁師たちのそれによく見られるような、よく日に焼けた色をしている。
「食べながらしゃべらないでくださいよ、ガンタ。そんなかんたんに、おもしろいことがころがってるわけないじゃないですか……」
ミッシェルとよばれた色白で細身の少年が、うんざりしたような表情で答えた。彼の手には、一冊の本が握られていた。内容は、名探偵が難事件を解決する、子ども向けの物語シリーズの一冊のようだ。
「なんだよ、つまんねぇなぁ。おい、カイト、そっちはどうだ?」
ガンタが、くるり、と身体をひねり、先ほどからなにやら道ばたにしゃがみ込んでいたもうひとりの少年に声をかける。
「……うーん、なるほど、この行列の出所はこっちか……うむ、うむ」
声をかけられた少年は、ガンタの問いには答えず、熱心に地面を見つめながらぶつぶつとつぶやいているようだった。
「カイト、なにかおもしろいことでも見つけたんですか?」
カイトとよばれた少年は、何事かと近づいてきた二人に対して振り向きもしない。
「……あった!」
カイトが突然上げた大声に、ミッシェルとガンタが目を丸くする。
「いったい何があったんです?」
「アリの巣だよ!」
「……アリの巣?」
「ほら、ここだ。さっきから、このながーく続いてるアリの行列が、いったいどこからはじまっているのか、調べていたんだ。そしたら、ここ、ほら、この石畳のすき間にアリの巣があるだろ、この行列のはじまりは、このアリの巣だったんだ!」
カイトが興奮した声で説明するが、二人の少年はしらけた顔だ。
「たかがアリの巣の、なにがそんなに楽しいんだよ……」
「何かおもしろいことでもあったのかと思ったじゃないですか……」
「いや、だって不思議じゃないか? こんなに長い行列をつくって、よくアリは自分の巣の場所がわからなくならないよなぁ。きっとなにか目印があるにちがいないけど、それがわからないんだよなぁ……」
どうやら彼の知的好奇心は、二人の友人には伝わらなかったらしい。二人はがっかりした表情で、元の位置に座り直してしまう。
「あれ? ルーチェはどうした?」
カイトが、不思議そうに二人に尋ねる。
「だから、何か家の用事があるからおくれるらしいって、さっき説明したじゃないですか……全くカイトは何かに夢中になると全然話を聞いてないんですから……」
「でもそれにしても、確かにおそいな。何かあったのかなぁ?」
三人がそんなことを言い合っていたちょうどそのとき、バタバタとせわしない足音が路地に近づいてくるのが聞こえてきた。
「お、ルーチェ、おそかったじゃないか、何かあった……」
「たいへんたいへんたいへん、たいへんなのおおおおおおお!!」
振り向いたカイトの質問を遮って、悲鳴のような叫び声とともに、女の子が駆け込んでくる。
「ノッテが、いなくなっちゃったのおおおおおお!!」
「「「なんだって?」」」
ルーチェ、とよばれた少女の言葉に、三人が一斉に立ち上がった。ちなみに、ノッテというのはルーチェが飼っている黒猫のことだ。
「これは、事件のにおいがする!」
そう言ったカイトの表情は、心なしか、うれしそうだった。
●状況確認
「なるほど、つまり、ノッテは昨日の夜からルーチェの家に帰ってきていないわけですね?」
一通りの説明を聞いたミッシェルが、真剣な表情で腕を組む。
「そうなの。いつも朝ごはんはうちで食べているから、きっと今ごろ、おなかをすかせているにちがいないわ……」
「それは、かわいそうだぁ。おなかすいてるのは、つらいよなぁ」
ルーチェの言葉に、ガンタが今にも泣きそうな表情になる。彼にとって、おなかがすいているということは何よりもたいへんな事態だ。
「朝ごはんはうちで……ってことは、昼ごはんや夕飯は別のところで食べるってこと?」
カイトが尋ねると、ルーチェはこくん、とうなずいた。
「ノッテは飼い猫だけど、外で飼っているから、ずっとうちにいるわけじゃないの。毎日決まったルートで、ポルトワールのなかを移動しているわ」
「毎日決まったルート、か。なるほどな……ルーチェ、頼みがあるんだ」
カイトがルーチェの肩をつかんで、真剣な表情でそう言った。顔が、近い。ルーチェのほほが、わずかに赤く染まるが、カイトはそんなことには気づかない。
「ノッテの一日のルートを、書き出してほしいんだ。それを手がかりに、ノッテを探してみよう」
「カイト、僕たちでノッテを見つけるつもりですか?」
ミッシェルが不安そうに尋ねると、カイトがうれしそうににやりと笑ってみせる。
「もちろんだ、……と言いたいところだけど、あまり遠出すると怒られるから、大人の助けを借りた方がいいかもな。そうだ、ハンターに依頼してみよう」
「「「ハンターに?」」」
カイトの意外な言葉に、三人が、目を丸くする。その表情は、好奇心が抑えきれない、といった感じだ。
「……おもしろくなってきたぞ。黒猫少年探偵団、事件解決に向けて行動開始、ってところだな」
「何だい、その黒猫少年探偵団、って」
不思議そうな顔をするガンタに、カイトがびしっと親指を立ててみせた。
「オレたちの四人のグループ名さ。ハンターと協力して、事件を解決するんだ」
「いいですね!」
「かっこいい!」
探偵好きのミッシェルが身を乗り出し、ルーチェはきらきらした目でカイトを見つめている。
「そうと決まったら、ハンターオフィスへ!」
●路地裏で
港湾都市ポルトワール。世界中からの荷物が集まる活気あふれた港をもつこの町は、さまざまな土地から来た人びとが交わるところとしても有名だ。クリムゾン・ウェスト各地からの移住者はもちろん、リアルブルーからの来訪者もこの町では、多種多様な色にあふれた雑踏の中に紛れている。
ここは港からもほど近い、住宅街の一角。朝採れたばかりの海産物を並べる屋台が立ち並ぶ広場から、道を二本ほどへだてたところにある、小さな路地。そこに、この町の姿を凝縮したような、出身や顔立ちの違う10歳前後の少年が三人、集まっていた。
「ひまだなぁ……もぐもぐ。おい、ミッシェル、もぐ、何かおもしろいことないのかぁ?」
手にした焼き魚をほおばりながら目だけをかたわらの少年に向けて尋ねたのは、ひときわ横幅の大きな少年だ。彼の肌は、この町の漁師たちのそれによく見られるような、よく日に焼けた色をしている。
「食べながらしゃべらないでくださいよ、ガンタ。そんなかんたんに、おもしろいことがころがってるわけないじゃないですか……」
ミッシェルとよばれた色白で細身の少年が、うんざりしたような表情で答えた。彼の手には、一冊の本が握られていた。内容は、名探偵が難事件を解決する、子ども向けの物語シリーズの一冊のようだ。
「なんだよ、つまんねぇなぁ。おい、カイト、そっちはどうだ?」
ガンタが、くるり、と身体をひねり、先ほどからなにやら道ばたにしゃがみ込んでいたもうひとりの少年に声をかける。
「……うーん、なるほど、この行列の出所はこっちか……うむ、うむ」
声をかけられた少年は、ガンタの問いには答えず、熱心に地面を見つめながらぶつぶつとつぶやいているようだった。
「カイト、なにかおもしろいことでも見つけたんですか?」
カイトとよばれた少年は、何事かと近づいてきた二人に対して振り向きもしない。
「……あった!」
カイトが突然上げた大声に、ミッシェルとガンタが目を丸くする。
「いったい何があったんです?」
「アリの巣だよ!」
「……アリの巣?」
「ほら、ここだ。さっきから、このながーく続いてるアリの行列が、いったいどこからはじまっているのか、調べていたんだ。そしたら、ここ、ほら、この石畳のすき間にアリの巣があるだろ、この行列のはじまりは、このアリの巣だったんだ!」
カイトが興奮した声で説明するが、二人の少年はしらけた顔だ。
「たかがアリの巣の、なにがそんなに楽しいんだよ……」
「何かおもしろいことでもあったのかと思ったじゃないですか……」
「いや、だって不思議じゃないか? こんなに長い行列をつくって、よくアリは自分の巣の場所がわからなくならないよなぁ。きっとなにか目印があるにちがいないけど、それがわからないんだよなぁ……」
どうやら彼の知的好奇心は、二人の友人には伝わらなかったらしい。二人はがっかりした表情で、元の位置に座り直してしまう。
「あれ? ルーチェはどうした?」
カイトが、不思議そうに二人に尋ねる。
「だから、何か家の用事があるからおくれるらしいって、さっき説明したじゃないですか……全くカイトは何かに夢中になると全然話を聞いてないんですから……」
「でもそれにしても、確かにおそいな。何かあったのかなぁ?」
三人がそんなことを言い合っていたちょうどそのとき、バタバタとせわしない足音が路地に近づいてくるのが聞こえてきた。
「お、ルーチェ、おそかったじゃないか、何かあった……」
「たいへんたいへんたいへん、たいへんなのおおおおおおお!!」
振り向いたカイトの質問を遮って、悲鳴のような叫び声とともに、女の子が駆け込んでくる。
「ノッテが、いなくなっちゃったのおおおおおお!!」
「「「なんだって?」」」
ルーチェ、とよばれた少女の言葉に、三人が一斉に立ち上がった。ちなみに、ノッテというのはルーチェが飼っている黒猫のことだ。
「これは、事件のにおいがする!」
そう言ったカイトの表情は、心なしか、うれしそうだった。
●状況確認
「なるほど、つまり、ノッテは昨日の夜からルーチェの家に帰ってきていないわけですね?」
一通りの説明を聞いたミッシェルが、真剣な表情で腕を組む。
「そうなの。いつも朝ごはんはうちで食べているから、きっと今ごろ、おなかをすかせているにちがいないわ……」
「それは、かわいそうだぁ。おなかすいてるのは、つらいよなぁ」
ルーチェの言葉に、ガンタが今にも泣きそうな表情になる。彼にとって、おなかがすいているということは何よりもたいへんな事態だ。
「朝ごはんはうちで……ってことは、昼ごはんや夕飯は別のところで食べるってこと?」
カイトが尋ねると、ルーチェはこくん、とうなずいた。
「ノッテは飼い猫だけど、外で飼っているから、ずっとうちにいるわけじゃないの。毎日決まったルートで、ポルトワールのなかを移動しているわ」
「毎日決まったルート、か。なるほどな……ルーチェ、頼みがあるんだ」
カイトがルーチェの肩をつかんで、真剣な表情でそう言った。顔が、近い。ルーチェのほほが、わずかに赤く染まるが、カイトはそんなことには気づかない。
「ノッテの一日のルートを、書き出してほしいんだ。それを手がかりに、ノッテを探してみよう」
「カイト、僕たちでノッテを見つけるつもりですか?」
ミッシェルが不安そうに尋ねると、カイトがうれしそうににやりと笑ってみせる。
「もちろんだ、……と言いたいところだけど、あまり遠出すると怒られるから、大人の助けを借りた方がいいかもな。そうだ、ハンターに依頼してみよう」
「「「ハンターに?」」」
カイトの意外な言葉に、三人が、目を丸くする。その表情は、好奇心が抑えきれない、といった感じだ。
「……おもしろくなってきたぞ。黒猫少年探偵団、事件解決に向けて行動開始、ってところだな」
「何だい、その黒猫少年探偵団、って」
不思議そうな顔をするガンタに、カイトがびしっと親指を立ててみせた。
「オレたちの四人のグループ名さ。ハンターと協力して、事件を解決するんだ」
「いいですね!」
「かっこいい!」
探偵好きのミッシェルが身を乗り出し、ルーチェはきらきらした目でカイトを見つめている。
「そうと決まったら、ハンターオフィスへ!」
解説
●目的
四人の少年少女(黒猫少年探偵団)とともに、黒猫の「ノッテ」を探す。
●ノッテの日課の行動ルート
朝――ルーチェの家で朝ごはんを食べる。
午前中――ルーチェの家の近所の空き地で、ネコ会議に出席。
昼――一時間ほどかけて市場のあたりまで行き、魚屋の売れ残りを物色。
夕方――市場のすぐ隣にある民家で、一人暮らしのおばあさんに夕飯をもらう。
夜――ルーチェの家に帰ってきて床につく。
●黒猫少年探偵団メンバー
多摩川カイト(11)……リアルブルー出身の少年。両親はハンターらしい。リーダー格で、黒縁めがねがトレードマーク。
ミッシェル・ブラン(9)……ひょろくて心の優しい男の子。親は王国の出身で、お金持ちらしい。
ガンタ・ジーノ(10)……三度のメシが何より好きな、ちょっとぽっちゃりな男の子。力じまん。
ルーチェ・アモーレ(10)……黒猫少年探偵団の紅一点の美少女。おばけが嫌い。
四人の少年少女(黒猫少年探偵団)とともに、黒猫の「ノッテ」を探す。
●ノッテの日課の行動ルート
朝――ルーチェの家で朝ごはんを食べる。
午前中――ルーチェの家の近所の空き地で、ネコ会議に出席。
昼――一時間ほどかけて市場のあたりまで行き、魚屋の売れ残りを物色。
夕方――市場のすぐ隣にある民家で、一人暮らしのおばあさんに夕飯をもらう。
夜――ルーチェの家に帰ってきて床につく。
●黒猫少年探偵団メンバー
多摩川カイト(11)……リアルブルー出身の少年。両親はハンターらしい。リーダー格で、黒縁めがねがトレードマーク。
ミッシェル・ブラン(9)……ひょろくて心の優しい男の子。親は王国の出身で、お金持ちらしい。
ガンタ・ジーノ(10)……三度のメシが何より好きな、ちょっとぽっちゃりな男の子。力じまん。
ルーチェ・アモーレ(10)……黒猫少年探偵団の紅一点の美少女。おばけが嫌い。
マスターより
みなさまはじめまして。
戦闘のないほのぼのとしたストーリーです。思い思いに登場人物たちと交流していただき、楽しんでいただけたらうれしいです。
戦闘のないほのぼのとしたストーリーです。思い思いに登場人物たちと交流していただき、楽しんでいただけたらうれしいです。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/17 18:24
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/09 09:43:44 |
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![]() |
【相談卓】猫ちゃん捜索隊 アルナイル・モーネ(ka0854) 人間(リアルブルー)|18才|女性|疾影士(ストライダー) |
最終発言 2015/05/09 13:07:02 |