ゲスト
(ka0000)
ワルサー総帥と五月病
マスター:御影堂

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/05/15 15:00
- リプレイ完成予定
- 2015/05/24 15:00
オープニング
●
「季節外れの濃霧?」
屋敷の中で、一人の男が報告書から顔を上げた。
男の名は、カフェ・W・ルサスール。
王国北部に領土を持つ貴族である。
「えぇ、五月晴れの中、霧だけがふっと湧いて出るとのことです」
「それは、奇妙だな」
ここ数日、雨が降った記憶はない。
気温も昼夜問わず安定しているし、何より発生している時間が昼間だというのだ。
「それと、もう一つ。濃霧と関連があるかはわかりませんが……」
「ふむ。伝えてくれ」
「はい」
頷いて騎士は、次のように報告した。
濃霧発生地域に連動するようにして、農作業の効率が明確に落ちている。
村人のやる気・元気・生気が減退しているようにも見えた。
中には、
「5月だ……5月は休むんだ」
等とわけがわからないことを申す村人もいる始末である。
布団から出てこない症状には、覚えがあると騎士は語る。
「リアルブルーについて記された書物に、5月病なる症状が載っていました」
「これか」
手渡された本を開くと、5月病について書かれていた。
新年度や社会人という言葉は今ひとつピンとこないが、倦怠感を伴うらしい。
「作付の時期です。領民たちがこの状況では、今年の収益が大変なことになります」
「かといって、罰則を与えるわけにはいかんしな。濃霧の原因は、わからんのか?」
「それが……」
騎士は言葉を濁す。
少し間を置いてから、ある噂についてカフェに伝える。
「濃霧発生地域に、雑魔と思しき影を見たとの報告が」
「最近多いな」
「ゴブリンほどじゃないです」
それはそれとして、歪虚が原因としたら依頼が必要なる。
速急に対処してもらわなければなるまい。
「歪虚の特徴は?」
「雲のようなふわっとした身体だそうです。ただ、中身まではわからずとのこと」
「スライム亜種か何かか? まぁいい。そちらは依頼しておこう」
依頼書をしたため、騎士に預ける。
この辺りの素早い対処が、不満を産まない秘訣であるらしい。
「あっ」
「え?」
カフェが急に声を上げたので、騎士がびくっと肩を震わせた。
何か失態をしただろうかと、言葉を待つ騎士だったがカフェは黙して語らない。
「カフェ様?」
「いや、気にするな」
「気になりますよ」
「娘……サチコは無事だろうかと思ってなあ」
あぁ、と騎士は小さく声を漏らす。
怠け者になるだけだから、問題はないと思うが……。
「どうせなら、様子を見に行きましょうか?」
「いや、タロとジロがいるから問題ないだろう。ハンターたちについでに様子を見てもらえば良い」
明らかにそわそわしながら言われても、説得力はないのだが。
念のため、様子を見に行こうと決める騎士であった。
●
ルサスール領内、山裾の小屋にサチコは住んでいる。
この山小屋は、ワルワル団アジトと頭の悪い看板を掲げている。
サチコは、ワルワル団総帥なのである。
「タロ、ジロ……ごはんは」
そのサチコは寝ぼけ眼で、リビングへと降りてきた。
サチコの目の前には、ぐでっとした二人の男。
「やる気が起きません」
「寝させてください」
口々にそんなことをいって、自室へと彼らは引きこもる。
「え? え?」
困惑するサチコをよそに、二人のやる気は底辺を突き抜けていた。
放置される側はたまったものではない。
「ご、ごはん……」
「保存食、どうぞ」
「ふぇええ」
もはや暖簾に腕押し。仕方なく、保存食を倉庫から取り出しに行く。
扉を開けると、真っ昼間だというのに霧が濃かった。
「もう、何なんですの……この霧」
ぼやきながら、サチコは食事の用意を済ませる。
多少ならば料理もできなくはないのだ。
しかし、あまり長い時間このままではまずい。
「わ、わるわるさー……ワルワル団は負けないのぜ」
この濃霧ではむやみに外にでるわけにも行かず、サチコは涙目でスープを啜るのだった。
「季節外れの濃霧?」
屋敷の中で、一人の男が報告書から顔を上げた。
男の名は、カフェ・W・ルサスール。
王国北部に領土を持つ貴族である。
「えぇ、五月晴れの中、霧だけがふっと湧いて出るとのことです」
「それは、奇妙だな」
ここ数日、雨が降った記憶はない。
気温も昼夜問わず安定しているし、何より発生している時間が昼間だというのだ。
「それと、もう一つ。濃霧と関連があるかはわかりませんが……」
「ふむ。伝えてくれ」
「はい」
頷いて騎士は、次のように報告した。
濃霧発生地域に連動するようにして、農作業の効率が明確に落ちている。
村人のやる気・元気・生気が減退しているようにも見えた。
中には、
「5月だ……5月は休むんだ」
等とわけがわからないことを申す村人もいる始末である。
布団から出てこない症状には、覚えがあると騎士は語る。
「リアルブルーについて記された書物に、5月病なる症状が載っていました」
「これか」
手渡された本を開くと、5月病について書かれていた。
新年度や社会人という言葉は今ひとつピンとこないが、倦怠感を伴うらしい。
「作付の時期です。領民たちがこの状況では、今年の収益が大変なことになります」
「かといって、罰則を与えるわけにはいかんしな。濃霧の原因は、わからんのか?」
「それが……」
騎士は言葉を濁す。
少し間を置いてから、ある噂についてカフェに伝える。
「濃霧発生地域に、雑魔と思しき影を見たとの報告が」
「最近多いな」
「ゴブリンほどじゃないです」
それはそれとして、歪虚が原因としたら依頼が必要なる。
速急に対処してもらわなければなるまい。
「歪虚の特徴は?」
「雲のようなふわっとした身体だそうです。ただ、中身まではわからずとのこと」
「スライム亜種か何かか? まぁいい。そちらは依頼しておこう」
依頼書をしたため、騎士に預ける。
この辺りの素早い対処が、不満を産まない秘訣であるらしい。
「あっ」
「え?」
カフェが急に声を上げたので、騎士がびくっと肩を震わせた。
何か失態をしただろうかと、言葉を待つ騎士だったがカフェは黙して語らない。
「カフェ様?」
「いや、気にするな」
「気になりますよ」
「娘……サチコは無事だろうかと思ってなあ」
あぁ、と騎士は小さく声を漏らす。
怠け者になるだけだから、問題はないと思うが……。
「どうせなら、様子を見に行きましょうか?」
「いや、タロとジロがいるから問題ないだろう。ハンターたちについでに様子を見てもらえば良い」
明らかにそわそわしながら言われても、説得力はないのだが。
念のため、様子を見に行こうと決める騎士であった。
●
ルサスール領内、山裾の小屋にサチコは住んでいる。
この山小屋は、ワルワル団アジトと頭の悪い看板を掲げている。
サチコは、ワルワル団総帥なのである。
「タロ、ジロ……ごはんは」
そのサチコは寝ぼけ眼で、リビングへと降りてきた。
サチコの目の前には、ぐでっとした二人の男。
「やる気が起きません」
「寝させてください」
口々にそんなことをいって、自室へと彼らは引きこもる。
「え? え?」
困惑するサチコをよそに、二人のやる気は底辺を突き抜けていた。
放置される側はたまったものではない。
「ご、ごはん……」
「保存食、どうぞ」
「ふぇええ」
もはや暖簾に腕押し。仕方なく、保存食を倉庫から取り出しに行く。
扉を開けると、真っ昼間だというのに霧が濃かった。
「もう、何なんですの……この霧」
ぼやきながら、サチコは食事の用意を済ませる。
多少ならば料理もできなくはないのだ。
しかし、あまり長い時間このままではまずい。
「わ、わるわるさー……ワルワル団は負けないのぜ」
この濃霧ではむやみに外にでるわけにも行かず、サチコは涙目でスープを啜るのだった。
解説
●目的
雑魔の討伐&サチコの確認
●雑魔
スリープクラウドのような魔法を使える雑魔。
真面目な人ほど効きやすいという噂がある。
霧の中身はバクに似た動物のような形を指定ます。
濃い霧を発生させ、身を隠しています。
濃い霧にツッコむ場合、行動阻害または行動不能を受けることがあります。
攻撃性能自体はそれほど高くないので、安心してください。
数匹で群れているため、霧が大きくなっています。
●戦場
ルサスール領のどこか。
開けた場所になります。
●サチコの現在
ジロ&タロという従者が、今回の霧にやられて怠惰中。
サチコは何故か無事であり、ひもじく生活中。
長引けば買い物に行けないため、危ない。
洗濯物が溜まってくるから、危ない。
掃除も苦手なので、危ない。
危ないことだらけです。
雑魔の討伐&サチコの確認
●雑魔
スリープクラウドのような魔法を使える雑魔。
真面目な人ほど効きやすいという噂がある。
霧の中身はバクに似た動物のような形を指定ます。
濃い霧を発生させ、身を隠しています。
濃い霧にツッコむ場合、行動阻害または行動不能を受けることがあります。
攻撃性能自体はそれほど高くないので、安心してください。
数匹で群れているため、霧が大きくなっています。
●戦場
ルサスール領のどこか。
開けた場所になります。
●サチコの現在
ジロ&タロという従者が、今回の霧にやられて怠惰中。
サチコは何故か無事であり、ひもじく生活中。
長引けば買い物に行けないため、危ない。
洗濯物が溜まってくるから、危ない。
掃除も苦手なので、危ない。
危ないことだらけです。
マスターより
こんにちは、御影堂です。
「働きたくないでござる」なことになる依頼です。
こいつらのスリープクラウドのような魔法は、「真面目な人」ほど効きやすいです。
もちろん、抵抗値が高いほど耐えられます。
真面目さの度合いは、自己申告となっております。
よろしくお願い致します。
「働きたくないでござる」なことになる依頼です。
こいつらのスリープクラウドのような魔法は、「真面目な人」ほど効きやすいです。
もちろん、抵抗値が高いほど耐えられます。
真面目さの度合いは、自己申告となっております。
よろしくお願い致します。
関連NPC
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/21 19:49
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/12 06:44:15 |
|
![]() |
相談卓 最上 風(ka0891) 人間(リアルブルー)|10才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/05/14 22:10:07 |
|
![]() |
質問卓 最上 風(ka0891) 人間(リアルブルー)|10才|女性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/05/12 20:05:11 |