ゲスト
(ka0000)
「俺がスライムだ!」byスライム
マスター:御影堂

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/05/24 12:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/02 12:00
オープニング
●
王国内の地方都市。
平穏を保っている街で、一つの噂が流れていた。
「スライムが出るらしい」
とるにたらない雑魔の一つ。
対処さえ間違えなければ、被害は最小限に抑えられる。
だが、そのスライムが、積極的だとしたらどうだろうか。
「夕闇に出歩かない方がいい、襲われる」
「裏路地が危ない。上から奴らは現れる」
「いや、家の中に入ってきたこともあるらしい」
まるで知恵があるように、ひと目の少ない場所に現れる。
目撃情報は多いのに、その尻尾を捕まえることができない。
神出鬼没のスライムである。
「おまけに……さ」
噂好きの奥様方は、スライムに過敏に反応していた。
無理もない。スライムは彼女たちの懐事情に、打撃を与えるのだ。
「そうそう、聞いたよ。金を要求してくるんだろう?」
「人の言葉を喋るなんて……気持ち悪いわね」
「ミランダさんも狙われたらしいわよ」
ミランダという女性は、買い物帰りに遭遇したという。
時刻は黄昏時、街灯の少ない路地裏での出来事である。
目の前に現れた、奇妙な物体。
ぬめっとした体液を散らしながら、そいつはミランダへと近づく。
悲鳴を上げるより先に、後ろからもぬめっとした物体が近づいていた。
「俺たちは……スライムだ」
「腹が減っている」
それを聞いたミランダは自分が食べられると思ったらしい。
身をすくませて、動けなくなった。
スライムは、次に意外なことを告げた。
「我らが食うべきは……金」
「金を渡せば、喰らいはしない」
「か、金……?」
怪訝そうにミランダはつぶやいたが、ぬるりと膝裏をスライムの身体が撫でる。
混乱した彼女は、スライムへと投げつけるように持っていたものを全て落としていった。
「金だ……金だ……」
「金だ……金だ……」
スライムが落ちたものへと向かうのを見て、ミランダは慌ててその場を去った。
なにかおかしいと気づいた時には、路地裏には何もなく、ぬめりのある液体が落ちているだけだった。
やはり、あれはスライムなのではないか。
「というわけなのよ」
「そんなスライムなんて……怖いわね」
奥様方が盛り上がる中、じっくりと話を聞いていた男がすっと立ち上がった。
男の名前は、スライ。
奇妙なスライムを追いかけ続け、東へ西へと旅をする。
自称スライム博士だ。
この街に、新手のスライムが出ると聞いてやってきたのだが……。
「とんだ眉唾ものだな……」
心底面白くなさそうな顔で、スライは歩き出す。
とてとてと後ろから、一人の少年が歩み寄ってきた。
「はーかーせー! 噂拾ってきましたよー」
「ムームーくん。悪いがこの街での調査は、もう必要なくなった」
「え?」
黙したまま、スライはハンターオフィスへと向かう。
スライムを愛する男からすれば、此度の一件、看破などたやすい。
「スライムを騙る畜生には、お仕置きが必要じゃな……くっくっ」
あまり見せない表情に、ムームーも押し黙る。
スライは怒りの表情を見せていたのだった。
●
「スライムはね。静かで……どこか救われてなければならんのじゃい」
「はぁ」
「理解は求めておらんぞい」
オフィスを訪れたスライは、早速、事の次第を報告した。
そのスライムの一件は、すでに自警団を通して聞こえているという。
「無論、人じゃ」
スライの見立てでは、スライムに見せかけた賊という。
それはオフィスの側でも感じ取っていた。
歪虚の侵攻や策にしては、雑過ぎる。
「いずれにせよ、雑魔ならそちらの領分じゃろう? くっくっく」
意地の悪い笑みを見せる。
「そうですねぇ」
スタッフも困った顔で、呟き返す。
「雑魔なら、きちんと処理しないといけませんから」
二人の笑い声を聞きながら、ムームーは小首を傾げて出されたジュースを飲んでいるのだった。
王国内の地方都市。
平穏を保っている街で、一つの噂が流れていた。
「スライムが出るらしい」
とるにたらない雑魔の一つ。
対処さえ間違えなければ、被害は最小限に抑えられる。
だが、そのスライムが、積極的だとしたらどうだろうか。
「夕闇に出歩かない方がいい、襲われる」
「裏路地が危ない。上から奴らは現れる」
「いや、家の中に入ってきたこともあるらしい」
まるで知恵があるように、ひと目の少ない場所に現れる。
目撃情報は多いのに、その尻尾を捕まえることができない。
神出鬼没のスライムである。
「おまけに……さ」
噂好きの奥様方は、スライムに過敏に反応していた。
無理もない。スライムは彼女たちの懐事情に、打撃を与えるのだ。
「そうそう、聞いたよ。金を要求してくるんだろう?」
「人の言葉を喋るなんて……気持ち悪いわね」
「ミランダさんも狙われたらしいわよ」
ミランダという女性は、買い物帰りに遭遇したという。
時刻は黄昏時、街灯の少ない路地裏での出来事である。
目の前に現れた、奇妙な物体。
ぬめっとした体液を散らしながら、そいつはミランダへと近づく。
悲鳴を上げるより先に、後ろからもぬめっとした物体が近づいていた。
「俺たちは……スライムだ」
「腹が減っている」
それを聞いたミランダは自分が食べられると思ったらしい。
身をすくませて、動けなくなった。
スライムは、次に意外なことを告げた。
「我らが食うべきは……金」
「金を渡せば、喰らいはしない」
「か、金……?」
怪訝そうにミランダはつぶやいたが、ぬるりと膝裏をスライムの身体が撫でる。
混乱した彼女は、スライムへと投げつけるように持っていたものを全て落としていった。
「金だ……金だ……」
「金だ……金だ……」
スライムが落ちたものへと向かうのを見て、ミランダは慌ててその場を去った。
なにかおかしいと気づいた時には、路地裏には何もなく、ぬめりのある液体が落ちているだけだった。
やはり、あれはスライムなのではないか。
「というわけなのよ」
「そんなスライムなんて……怖いわね」
奥様方が盛り上がる中、じっくりと話を聞いていた男がすっと立ち上がった。
男の名前は、スライ。
奇妙なスライムを追いかけ続け、東へ西へと旅をする。
自称スライム博士だ。
この街に、新手のスライムが出ると聞いてやってきたのだが……。
「とんだ眉唾ものだな……」
心底面白くなさそうな顔で、スライは歩き出す。
とてとてと後ろから、一人の少年が歩み寄ってきた。
「はーかーせー! 噂拾ってきましたよー」
「ムームーくん。悪いがこの街での調査は、もう必要なくなった」
「え?」
黙したまま、スライはハンターオフィスへと向かう。
スライムを愛する男からすれば、此度の一件、看破などたやすい。
「スライムを騙る畜生には、お仕置きが必要じゃな……くっくっ」
あまり見せない表情に、ムームーも押し黙る。
スライは怒りの表情を見せていたのだった。
●
「スライムはね。静かで……どこか救われてなければならんのじゃい」
「はぁ」
「理解は求めておらんぞい」
オフィスを訪れたスライは、早速、事の次第を報告した。
そのスライムの一件は、すでに自警団を通して聞こえているという。
「無論、人じゃ」
スライの見立てでは、スライムに見せかけた賊という。
それはオフィスの側でも感じ取っていた。
歪虚の侵攻や策にしては、雑過ぎる。
「いずれにせよ、雑魔ならそちらの領分じゃろう? くっくっく」
意地の悪い笑みを見せる。
「そうですねぇ」
スタッフも困った顔で、呟き返す。
「雑魔なら、きちんと処理しないといけませんから」
二人の笑い声を聞きながら、ムームーは小首を傾げて出されたジュースを飲んでいるのだった。
解説
●目的
スライムの討伐(表)
スライムに扮した賊の討伐(裏)
●スライム?
ぶよぶよとした体を持ち、ぬめっとした体液を散らす。
自らスライムだと名乗り、金を要求する。
恐怖で逃げたら最後、渡した金は戻ってこない。
少なくとも2体、多い時は3体の目撃情報がある。
大きさはそれぞれ人二人分。
落ち着いて、明るい所で見れば粗雑な着ぐるみとわかる。
雑魔の話を聞いて、小銭稼ぎを思いついた小悪党たち。
10名程度の集団。
いくつかの役割分担をして、行動している。
そのため、スライム本体だけを捕まえると残党が残る。
●情報収集について
奥様方をはじめ、スライムの噂は広がっている。
今一度、情報を精査すれば囮になりやすいだろう。
アジトを推測してもよいが、難易度は高くなる。
●地方都市の地理
表の大通りと広場を外せば、入り組んだ路地が続いている。
城壁はなく、代わりに堀と柵で防備を固めている。
商隊の出入りが多いため、出入口の警備は雑である。
スライムの討伐(表)
スライムに扮した賊の討伐(裏)
●スライム?
ぶよぶよとした体を持ち、ぬめっとした体液を散らす。
自らスライムだと名乗り、金を要求する。
恐怖で逃げたら最後、渡した金は戻ってこない。
少なくとも2体、多い時は3体の目撃情報がある。
大きさはそれぞれ人二人分。
落ち着いて、明るい所で見れば粗雑な着ぐるみとわかる。
雑魔の話を聞いて、小銭稼ぎを思いついた小悪党たち。
10名程度の集団。
いくつかの役割分担をして、行動している。
そのため、スライム本体だけを捕まえると残党が残る。
●情報収集について
奥様方をはじめ、スライムの噂は広がっている。
今一度、情報を精査すれば囮になりやすいだろう。
アジトを推測してもよいが、難易度は高くなる。
●地方都市の地理
表の大通りと広場を外せば、入り組んだ路地が続いている。
城壁はなく、代わりに堀と柵で防備を固めている。
商隊の出入りが多いため、出入口の警備は雑である。
マスターより
こんにちは、御影堂です。
歪虚が認知されれば、それを利用した小悪党も出るでしょう。
今回は、そんな小悪党退治の依頼です。
雑魔はハンターが倒すもの。きっちりとお仕事しましょう。
退治後の処遇については、自警団に引き渡すとよいでしょう。
なお、最初からスライムが賊と気づいているかどうかは皆様の判断に委ねます。
歪虚が認知されれば、それを利用した小悪党も出るでしょう。
今回は、そんな小悪党退治の依頼です。
雑魔はハンターが倒すもの。きっちりとお仕事しましょう。
退治後の処遇については、自警団に引き渡すとよいでしょう。
なお、最初からスライムが賊と気づいているかどうかは皆様の判断に委ねます。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/29 05:17
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 鵤(ka3319) 人間(リアルブルー)|44才|男性|機導師(アルケミスト) |
最終発言 2015/05/24 10:25:09 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/21 22:53:22 |