ゲスト
(ka0000)
抜け出せラビリントス
マスター:KINUTA

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在8人 / 4~8人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 6日
- プレイング締切
- 2015/05/25 22:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/03 22:00
オープニング
ドワーフ建設会社は、その名の通り社員のほとんどがドワーフで構成されている建設会社。
当然ながら石材建築一般、ことに地下建築の腕は一級品。仕上がりの早さ、美しさ、頑丈さ。どれをとっても他種族の追随を許さない。
そんな彼らがこの度、遊園地建設に参加することになった。
企画したのはさる豪商。所用でリゼリオへ行ったとき、リアルブルーで隆盛を極めているというテーマパークの話を聞いて、自分でもやってみたくなったのだそうだ。
ドワーフたちに任されたのは、園の目玉ともなる大迷路。地上だけでなく地下も使っていいとのこと。
それこそまさに自分たちの得意とするところ――やる気満々のドワーフたちは、腕を振るって迷路建設を始めた。
石を削り、積む。穴を掘り、固める。昼となく夜となく響く槌音、そして地響き。
彼らの創作意欲は止まるところを知らない。
かくして大迷路は完成した。
しかしドワーフたちは、それで終わりとしない。
ハンターたちに、大迷路のモニターをやってくれないかと依頼した。
体験してみた感想を聞き取り、それによって最後の調整をするために。
●
妥協を許さない職人魂は称えるべきものだ。だが何事にも限度というものがある。
今ハンターたちは、疲労を覚えながらそのように思っている。
迷路に入って6時間目に突入したが、出口が見えてこない。
「……なあ、今俺たちがいるのは、一体全体どのへんだ……?」
「さあ……」
モニターならお客の身になって体験してみるのが筋。地図は見ずぶっつけ本番で迷路に挑んでみよう。
6時間前そう決めた自分たちを罵りたくなってくるぐらい、大迷路は難解至極奇々怪々であった。
「ていうか、出口は現実に存在してるのか? まさか作り忘れてるとかないよな?」
「止めてくださいよ、そういう不吉なことを言うのは……信じそうになっちゃうじゃないですか……」
この大迷路、石壁で遮られた小道を進むといった単純なものではない。『巨大な建造物の中をさ迷う』といった印象を覚えるよう設計されている。
大中小の通路や階段が枝分かれし絡み合い、至るところ無数の扉がある。
扉を開けると部屋があったり、新しい通路や階段へ直に繋がっていたり。
進めば進むほどそういった選択肢が増え、しまいにはどこをどう通ったか自分でも分からなくなり、方向感覚を失う。
『頑張れ、ゴールはすぐそこだ!』
通路にある矢印つきの張り紙も、ハンターたちの心を励ましはしなかった。何故なら――何度も苦い体験をして知ったのだが――この手の張り紙やプレートは、全く当てにならないのだ。恐らく迷路の難易度を上げるためだけに設置されているのだろう。
とはいっても、しかし、今度こそ本当にゴールが近いのではないか?
すがるような気持ちで矢印に従ってみた一行の前に、豪華な金ノブの扉が現れた。
期待を込めて開いてみる。
正面の壁に『間に合いましたか?』の文字。
ホーローびきの白い便座が青いタイルの床の上、鎮座している。
ハンターたちは黙って扉を閉めた。
改めて見れば扉の上には、ちゃんと『トイレ』と銘打ってある。
「……そういやこの迷路、トイレがやけに多いよな……」
「ああ……これまで見てきた部屋のうち半分はトイレだったな……」
「親切心なんですかね……」
乾いた会話が途切れた後、1人がしくしく泣き始めた。
「……なんでもいいからもう出たい……」
●
大迷路内には、ハンターたち以外にも迷っているものがいる。
果てしなく続くかに思える廊下をふらふら歩いているイカ型魔獣がそれだ。
この魔獣一カ月前大迷路にうっかり迷い込み、出られなくなってしまったのである。その間うまいこと獲物にも巡り会えず絶食が続き、餓死寸前。体は干からびスルメ状態。
とにかくここから出なければいけないという意識だけはあるようだ。窓に体当たりしている。その向こうにある青空の下へ行こうと。
しかし窓は割れない。どうしても割れない。
それもそのはずこの窓は、高度な魔法処理が施されたトリックアートなのだ。流れる白い雲も刻一刻変化して行く空の色も風に揺れる木々も、全部ウソ。だからいくら割ろうとしても無駄である(ちなみにこの大迷路にある窓全てが、同様にフェイクである)
……ということを理解出来るほど魔獣は利口でなかった。出られないということに苛立ち、なお激しく体当たりし続ける。
いずれこのまま力尽き消えるのであろう。
かわいそうなスルメ。
当然ながら石材建築一般、ことに地下建築の腕は一級品。仕上がりの早さ、美しさ、頑丈さ。どれをとっても他種族の追随を許さない。
そんな彼らがこの度、遊園地建設に参加することになった。
企画したのはさる豪商。所用でリゼリオへ行ったとき、リアルブルーで隆盛を極めているというテーマパークの話を聞いて、自分でもやってみたくなったのだそうだ。
ドワーフたちに任されたのは、園の目玉ともなる大迷路。地上だけでなく地下も使っていいとのこと。
それこそまさに自分たちの得意とするところ――やる気満々のドワーフたちは、腕を振るって迷路建設を始めた。
石を削り、積む。穴を掘り、固める。昼となく夜となく響く槌音、そして地響き。
彼らの創作意欲は止まるところを知らない。
かくして大迷路は完成した。
しかしドワーフたちは、それで終わりとしない。
ハンターたちに、大迷路のモニターをやってくれないかと依頼した。
体験してみた感想を聞き取り、それによって最後の調整をするために。
●
妥協を許さない職人魂は称えるべきものだ。だが何事にも限度というものがある。
今ハンターたちは、疲労を覚えながらそのように思っている。
迷路に入って6時間目に突入したが、出口が見えてこない。
「……なあ、今俺たちがいるのは、一体全体どのへんだ……?」
「さあ……」
モニターならお客の身になって体験してみるのが筋。地図は見ずぶっつけ本番で迷路に挑んでみよう。
6時間前そう決めた自分たちを罵りたくなってくるぐらい、大迷路は難解至極奇々怪々であった。
「ていうか、出口は現実に存在してるのか? まさか作り忘れてるとかないよな?」
「止めてくださいよ、そういう不吉なことを言うのは……信じそうになっちゃうじゃないですか……」
この大迷路、石壁で遮られた小道を進むといった単純なものではない。『巨大な建造物の中をさ迷う』といった印象を覚えるよう設計されている。
大中小の通路や階段が枝分かれし絡み合い、至るところ無数の扉がある。
扉を開けると部屋があったり、新しい通路や階段へ直に繋がっていたり。
進めば進むほどそういった選択肢が増え、しまいにはどこをどう通ったか自分でも分からなくなり、方向感覚を失う。
『頑張れ、ゴールはすぐそこだ!』
通路にある矢印つきの張り紙も、ハンターたちの心を励ましはしなかった。何故なら――何度も苦い体験をして知ったのだが――この手の張り紙やプレートは、全く当てにならないのだ。恐らく迷路の難易度を上げるためだけに設置されているのだろう。
とはいっても、しかし、今度こそ本当にゴールが近いのではないか?
すがるような気持ちで矢印に従ってみた一行の前に、豪華な金ノブの扉が現れた。
期待を込めて開いてみる。
正面の壁に『間に合いましたか?』の文字。
ホーローびきの白い便座が青いタイルの床の上、鎮座している。
ハンターたちは黙って扉を閉めた。
改めて見れば扉の上には、ちゃんと『トイレ』と銘打ってある。
「……そういやこの迷路、トイレがやけに多いよな……」
「ああ……これまで見てきた部屋のうち半分はトイレだったな……」
「親切心なんですかね……」
乾いた会話が途切れた後、1人がしくしく泣き始めた。
「……なんでもいいからもう出たい……」
●
大迷路内には、ハンターたち以外にも迷っているものがいる。
果てしなく続くかに思える廊下をふらふら歩いているイカ型魔獣がそれだ。
この魔獣一カ月前大迷路にうっかり迷い込み、出られなくなってしまったのである。その間うまいこと獲物にも巡り会えず絶食が続き、餓死寸前。体は干からびスルメ状態。
とにかくここから出なければいけないという意識だけはあるようだ。窓に体当たりしている。その向こうにある青空の下へ行こうと。
しかし窓は割れない。どうしても割れない。
それもそのはずこの窓は、高度な魔法処理が施されたトリックアートなのだ。流れる白い雲も刻一刻変化して行く空の色も風に揺れる木々も、全部ウソ。だからいくら割ろうとしても無駄である(ちなみにこの大迷路にある窓全てが、同様にフェイクである)
……ということを理解出来るほど魔獣は利口でなかった。出られないということに苛立ち、なお激しく体当たりし続ける。
いずれこのまま力尽き消えるのであろう。
かわいそうなスルメ。
解説
補足説明
これは迷路から抜け出し、モニターとしての感想を依頼主に提出するシナリオです。
同じく迷路にはまってしまっている魔獣が1匹いますが、餓死寸前で弱っているので簡単に始末出来ます。見かけたら潰しておいてください。大きさは1メートル程度です。
大迷路は複雑怪奇、漫然と歩いているだけでは絶対に抜け出せません。
それぞれの持つ能力を駆使し、なんとか出口を見つけてください。窓から出るという奥の手は使えませんので、あしからず。
なるべく24時間以内に任務を完了させてください。それ以上たつと、ドワーフたちが探しに来て、モニタリングが中断されてしまいますので。
これは迷路から抜け出し、モニターとしての感想を依頼主に提出するシナリオです。
同じく迷路にはまってしまっている魔獣が1匹いますが、餓死寸前で弱っているので簡単に始末出来ます。見かけたら潰しておいてください。大きさは1メートル程度です。
大迷路は複雑怪奇、漫然と歩いているだけでは絶対に抜け出せません。
それぞれの持つ能力を駆使し、なんとか出口を見つけてください。窓から出るという奥の手は使えませんので、あしからず。
なるべく24時間以内に任務を完了させてください。それ以上たつと、ドワーフたちが探しに来て、モニタリングが中断されてしまいますので。
マスターより
KINUTAです。
第二弾は日常系シナリオです。
雑魔が一匹出てきますが、激弱なので、ほとんど戦闘にはなりません。
ドワーフたちが気合を入れて作った迷路です。皆さん、頑張って脱出してください。
第二弾は日常系シナリオです。
雑魔が一匹出てきますが、激弱なので、ほとんど戦闘にはなりません。
ドワーフたちが気合を入れて作った迷路です。皆さん、頑張って脱出してください。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/31 13:36
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/21 12:10:30 |
|
![]() |
抜け出せ!ラビリンス☆ アルヴィン = オールドリッチ(ka2378) エルフ|26才|男性|聖導士(クルセイダー) |
最終発言 2015/05/24 20:31:05 |