ゲスト
(ka0000)
過去と未来とバイバイ故郷
マスター:練子やきも

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在10人 / 4~10人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/05/24 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/02 09:00
オープニング
とある小さな村の中、村長の家にて。
腰まである黄色く長い髪をポニーテールにまとめた少女エルミィが、なにやら深刻そうな表情をしながら、白く長い髭を生やし、深い皺の刻まれた顔の老村長と話していた。
「ねえ村長、私、気になる事があるの」
「どうしたんだね? エルミィ」
「村に来て宿に泊まってる旅人の人ね? ほとんどは旅人じゃなくてハンターさんだったの」
「……う……うむ……」
何故か口ごもる村長。エルミィが絵本や小説などでハンターに憧れている事を知り、とある事情もあって、村にはハンターは居ない、という事にして騙くらか……教え込んでいた。
「ハンターさんは街にしか居ないって、村長達に教えられたの、ずっと信じてたの」
「……うむ……」
信じ込む方もどうなのかといった感じの話ではあるが、神妙な顔で話すエルミィの前で、嫌な予感をひしひしと感じながら少女の話に耳を傾ける老人。
「あとね? 私ね? ずっと錬金術やってたのにね? 何を作ってもお酒しかできないの」
たらり、と老人の額から汗が流れる。
「村長にもらった錬金術の本、お酒の作り方しか載ってないの」
何故気付かないのか、といった感じの問題ではあるが、むしろそんな信じ込み易い性格だからこそ、そんな感じに丸め込まれていたのかも知れない。
実際問題として、本人が酒を造るつもりでやっていない、というある意味斬新なアイディアで造られるエルミィの酒は、村長の元の思惑以上に、村の名物の一つとして村を支えていたりもした。
「……」
「村長のばかー! 私もう村を出る!」
支えていたりもしたが……まぁ気付いてしまったものは仕方ないというか。
「ま、待てエルミィ、お前にはリックという婚約者も居るではないか!」
ダラダラと汗を流しながら、追い詰められた村長は、エルミィより10歳以上年上の自分の孫の事を口に出す。……出してしまった。
「ずっと嫌だって言い続けてたのに村長が勝手に決めただけじゃない! 絶対に嫌よ!」
ついに爆発し、村長の家から走り出るエルミィ。……元々、エルミィが村を出たがり始めた決定的な原因がそれで、騙くらかして押し通せるだろうとタカをくくった村長のゴリ押しによる失策だったのだ。
村長の家を飛び出したエルミィはその足で、村の宿で休んでいた……つい先日まではただの旅人だとばかり思っていたハンター達に、直接依頼を持ち込む事となった。
●依頼と依頼
『私の引っ越しの荷物の運搬と、街までの護衛をお願いしたいんです』
「お酒は向こうで売っちゃうから持っていくとして、あとは……」
引き受けたハンター達と共に、持っていく荷物を見繕うエルミィ。結局、馬車に積んだ荷物のほとんどが酒樽だったりもするのだが、そんな中、あちらへこちらへと忙しなく走り回っているエルミィの死角になる場所から手招きする影があった。
「ハンターさん……申し訳ないのですが、あの子が何とか村に戻って来るよう、旅の間に説得して頂く事はできんでしょうか……? あの子には婚約者も居り、できる事なら今回の出立はただの観光で済ませて、村に帰って来させたいのですじゃ……」
神妙な様子で、骨張った手で弱々しげにハンター達の手を握り、か細い声で頼み込む老人。……その瞳には涙さえ見える。
別口の依頼料という事なのだろう、各人にそっと手渡された袋には貨幣が入っていた。
「村長! 私が雇ったハンターさんに変な事吹き込んでないでしょうね!」
「いやいや、エルミィをよろしくとお願いしておっただけじゃよ!?」
エルミィの声に、曲がって……いや、曲げていた背筋をシャキンと伸ばし、やたら綺麗なフォームのストライド走法で慌てて走って逃げて行きながら、チラッと後ろを振り返った老人は、走って追い掛けるエルミィを見て飛び上がり、彼女を上回る、老人とはとても思えない速度で走り去る。
村はなんとも平和だった。
腰まである黄色く長い髪をポニーテールにまとめた少女エルミィが、なにやら深刻そうな表情をしながら、白く長い髭を生やし、深い皺の刻まれた顔の老村長と話していた。
「ねえ村長、私、気になる事があるの」
「どうしたんだね? エルミィ」
「村に来て宿に泊まってる旅人の人ね? ほとんどは旅人じゃなくてハンターさんだったの」
「……う……うむ……」
何故か口ごもる村長。エルミィが絵本や小説などでハンターに憧れている事を知り、とある事情もあって、村にはハンターは居ない、という事にして騙くらか……教え込んでいた。
「ハンターさんは街にしか居ないって、村長達に教えられたの、ずっと信じてたの」
「……うむ……」
信じ込む方もどうなのかといった感じの話ではあるが、神妙な顔で話すエルミィの前で、嫌な予感をひしひしと感じながら少女の話に耳を傾ける老人。
「あとね? 私ね? ずっと錬金術やってたのにね? 何を作ってもお酒しかできないの」
たらり、と老人の額から汗が流れる。
「村長にもらった錬金術の本、お酒の作り方しか載ってないの」
何故気付かないのか、といった感じの問題ではあるが、むしろそんな信じ込み易い性格だからこそ、そんな感じに丸め込まれていたのかも知れない。
実際問題として、本人が酒を造るつもりでやっていない、というある意味斬新なアイディアで造られるエルミィの酒は、村長の元の思惑以上に、村の名物の一つとして村を支えていたりもした。
「……」
「村長のばかー! 私もう村を出る!」
支えていたりもしたが……まぁ気付いてしまったものは仕方ないというか。
「ま、待てエルミィ、お前にはリックという婚約者も居るではないか!」
ダラダラと汗を流しながら、追い詰められた村長は、エルミィより10歳以上年上の自分の孫の事を口に出す。……出してしまった。
「ずっと嫌だって言い続けてたのに村長が勝手に決めただけじゃない! 絶対に嫌よ!」
ついに爆発し、村長の家から走り出るエルミィ。……元々、エルミィが村を出たがり始めた決定的な原因がそれで、騙くらかして押し通せるだろうとタカをくくった村長のゴリ押しによる失策だったのだ。
村長の家を飛び出したエルミィはその足で、村の宿で休んでいた……つい先日まではただの旅人だとばかり思っていたハンター達に、直接依頼を持ち込む事となった。
●依頼と依頼
『私の引っ越しの荷物の運搬と、街までの護衛をお願いしたいんです』
「お酒は向こうで売っちゃうから持っていくとして、あとは……」
引き受けたハンター達と共に、持っていく荷物を見繕うエルミィ。結局、馬車に積んだ荷物のほとんどが酒樽だったりもするのだが、そんな中、あちらへこちらへと忙しなく走り回っているエルミィの死角になる場所から手招きする影があった。
「ハンターさん……申し訳ないのですが、あの子が何とか村に戻って来るよう、旅の間に説得して頂く事はできんでしょうか……? あの子には婚約者も居り、できる事なら今回の出立はただの観光で済ませて、村に帰って来させたいのですじゃ……」
神妙な様子で、骨張った手で弱々しげにハンター達の手を握り、か細い声で頼み込む老人。……その瞳には涙さえ見える。
別口の依頼料という事なのだろう、各人にそっと手渡された袋には貨幣が入っていた。
「村長! 私が雇ったハンターさんに変な事吹き込んでないでしょうね!」
「いやいや、エルミィをよろしくとお願いしておっただけじゃよ!?」
エルミィの声に、曲がって……いや、曲げていた背筋をシャキンと伸ばし、やたら綺麗なフォームのストライド走法で慌てて走って逃げて行きながら、チラッと後ろを振り返った老人は、走って追い掛けるエルミィを見て飛び上がり、彼女を上回る、老人とはとても思えない速度で走り去る。
村はなんとも平和だった。
解説
●依頼内容
護衛対象エルミィを、無事に街へ送り届ける。尚、村への帰還は今回の依頼内容には含まれません。報酬のほとんどはエルミィ本人から支払われております。
●移動
ハンターとしての第六感で、街への移動途中の、道幅3メートル程の森の一本道あたりで、どうやらゴブリンの襲撃がありそうな予感がしますので、馬車と護衛対象をきっちり守ってあげて下さい。残念ながら数は不明となっております。
ちなみに馬車のサイズは横幅2メートル程、引っ越し荷物と言うよりむしろ街でお金に換えるお酒を大量に積んであります。
尚、護衛対象は割と無謀な性格をしており、戦闘中に放置すると色々やらかす危険性が多分にあります。
●エルミィの説得について
村長の与太話ですので、どのように説得してもエルミィが今回村に帰る事はありませんし、いっそ説得などせずにこんな事言われたよ、と村長を売っても何の問題もありません。聞かなかった事にして別の話題にしてもオッケーです。
本人はハンターに憧れており、今回のシナリオ後にハンター試験を受ける予定なので、こんなクラスどう? みたいな話をしてあげるのも良いかも知れませんね。
護衛対象エルミィを、無事に街へ送り届ける。尚、村への帰還は今回の依頼内容には含まれません。報酬のほとんどはエルミィ本人から支払われております。
●移動
ハンターとしての第六感で、街への移動途中の、道幅3メートル程の森の一本道あたりで、どうやらゴブリンの襲撃がありそうな予感がしますので、馬車と護衛対象をきっちり守ってあげて下さい。残念ながら数は不明となっております。
ちなみに馬車のサイズは横幅2メートル程、引っ越し荷物と言うよりむしろ街でお金に換えるお酒を大量に積んであります。
尚、護衛対象は割と無謀な性格をしており、戦闘中に放置すると色々やらかす危険性が多分にあります。
●エルミィの説得について
村長の与太話ですので、どのように説得してもエルミィが今回村に帰る事はありませんし、いっそ説得などせずにこんな事言われたよ、と村長を売っても何の問題もありません。聞かなかった事にして別の話題にしてもオッケーです。
本人はハンターに憧れており、今回のシナリオ後にハンター試験を受ける予定なので、こんなクラスどう? みたいな話をしてあげるのも良いかも知れませんね。
マスターより
どうも、練子やきもです。
ハンターとなって色々とやらかしていく予定のNPCですが、今はまだクラスも決まっておりませんので、皆さんのアドバイスがクラスの確定に影響を与える事になります。良かったら色々と教えてあげて下さい。
今の所は、様々な物を投げて戦って来た無謀な娘さんのようです。無謀だから防御力をとか、いや敵に近寄らない方が、とか、はたまた自分と同じクラスおすすめ、とか。
相談して全員で1つのクラスを推しても良いですし、個人個人で推しが違っても勿論オッケーです。
尚、エルミィの関わる過去シナリオは私のマスターページから飛べますが、正解などありませんので、読まなくてもオッケーとなっております。
ハンターとなって色々とやらかしていく予定のNPCですが、今はまだクラスも決まっておりませんので、皆さんのアドバイスがクラスの確定に影響を与える事になります。良かったら色々と教えてあげて下さい。
今の所は、様々な物を投げて戦って来た無謀な娘さんのようです。無謀だから防御力をとか、いや敵に近寄らない方が、とか、はたまた自分と同じクラスおすすめ、とか。
相談して全員で1つのクラスを推しても良いですし、個人個人で推しが違っても勿論オッケーです。
尚、エルミィの関わる過去シナリオは私のマスターページから飛べますが、正解などありませんので、読まなくてもオッケーとなっております。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/06/01 01:08
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談卓 ヒュムネ・ミュンスター(ka4288) 人間(リアルブルー)|13才|女性|闘狩人(エンフォーサー) |
最終発言 2015/05/24 07:35:42 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/22 08:31:54 |