ゲスト
(ka0000)
その愛情を得る資格
マスター:革酎

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/05/29 15:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/07 15:00
オープニング
二週間前――。
町の近くの鉱山で、崩落事故が発生した。
その日、たまたま地元の子供達を招いての見学会が催されていたのだが、この崩落事故はその子供達をも容赦無く襲った。
幸い、ほとんどの子供達は辛うじて逃げおおせたのだが、ひとりだけが逃げ遅れ、行方不明となった。
その直後、崩落事故現場から一匹の巨大なバッタが瀕死の状態で現れた。
この巨大バッタは、頭部に当たる箇所が行方不明となった子供の顔立ちとよく似ていた。
ほとんど人面バッタと呼んでも良い程の、酷似ぶりであった。
行方不明となった子供の両親はひとり息子が死んだと嘆きに嘆いていたが、その巨大なバッタが息子の生まれ変わりだと思い込み、我が家へと連れ帰った。
そして、現在。
件の巨大バッタと思しき影が、夜な夜な通りのあちこちに出現しては町民を襲い、大怪我を負わせるという事件が相次いだ。
町のひとびとは、巨大バッタを連れ帰った夫妻に疑惑の目を向けた。
だが夫妻は、巨大バッタを愛する我が子の生まれ変わりだと主張するばかりで、ただただバッタを溺愛することだけに意識が囚われてしまい、町民の敵意が自分達と巨大バッタに注がれていることに対しては、全くといって良い程に無頓着だった。
そしてその巨大バッタは、通常の生物では考えられない程のスピードで、劇的な回復を見せていた――。
* * *
(お父さん……お母さん……僕、もう、駄目だよ……)
少年は、闇の中で泣いていた。
彼を襲った巨大バッタが、坑道内の重要な支柱のひとつを偶然破損させたことで崩落事故を引き起こし、この恐ろしい闇の中に少年を叩き落としてしまったのだ。
更に加えて、少年の両親がどういう訳か、あの巨大バッタを彼の生まれ変わりだなどと錯覚して、連れ帰ってしまった。
つまり――。
(僕を助けに来てくれるひとは……もう、居ないのかな……)
瓦礫の隙間から、その悲劇的な光景を目撃してしまった少年は、死にたくないという本能的な望みと、両親を化け物に取られてしまったという絶望の最中で、それでも必死に生き延びようとしていた。
(死にたくないよ……死にたくない、死にたくない……でも、お父さんも、お母さんも……)
逃げ道を奪われ、心の拠り所さえも失ってしまった僅か8歳の子供にとっては、それは死を迎えるよりも更に辛い苦行であることは、間違いがなかった。
* * *
その町に、数人のハンターが派遣される運びとなった。
ハンター達が到着するという当日の朝、町長はしかし、渋い表情を浮かべたまま、町の玄関口に当たる広場にじっと腕を組んで静かに佇んでいた。
「ブラッグス夫妻には、何と説明したものか……」
町長は、件の巨大バッタを必死に庇い続けるブラッグス夫妻の、懇願するような眼差しを思い出して低く唸った。
確たる証拠がある訳ではない。
しかしながら町の住民達は、巨大バッタを捕縛して事件が収まるようであれば、ほぼ間違いなく、あのバッタが犯人だとして断定出来るといって聞かないのである。
そこで町長はハンターを雇い、巨大バッタを軟禁して様子を見ると同時に、崩落事故が起きた鉱山の再調査を実施することで町民の不信感を何とか抑えようと考えたのである。
「何もかもが、杞憂に終わってくれれば良いんだが……」
不安げに呟く町長の視界の中に、複数名の人影が飛び込んできた。
ハンター達が、町に到着したのだ。
町の近くの鉱山で、崩落事故が発生した。
その日、たまたま地元の子供達を招いての見学会が催されていたのだが、この崩落事故はその子供達をも容赦無く襲った。
幸い、ほとんどの子供達は辛うじて逃げおおせたのだが、ひとりだけが逃げ遅れ、行方不明となった。
その直後、崩落事故現場から一匹の巨大なバッタが瀕死の状態で現れた。
この巨大バッタは、頭部に当たる箇所が行方不明となった子供の顔立ちとよく似ていた。
ほとんど人面バッタと呼んでも良い程の、酷似ぶりであった。
行方不明となった子供の両親はひとり息子が死んだと嘆きに嘆いていたが、その巨大なバッタが息子の生まれ変わりだと思い込み、我が家へと連れ帰った。
そして、現在。
件の巨大バッタと思しき影が、夜な夜な通りのあちこちに出現しては町民を襲い、大怪我を負わせるという事件が相次いだ。
町のひとびとは、巨大バッタを連れ帰った夫妻に疑惑の目を向けた。
だが夫妻は、巨大バッタを愛する我が子の生まれ変わりだと主張するばかりで、ただただバッタを溺愛することだけに意識が囚われてしまい、町民の敵意が自分達と巨大バッタに注がれていることに対しては、全くといって良い程に無頓着だった。
そしてその巨大バッタは、通常の生物では考えられない程のスピードで、劇的な回復を見せていた――。
* * *
(お父さん……お母さん……僕、もう、駄目だよ……)
少年は、闇の中で泣いていた。
彼を襲った巨大バッタが、坑道内の重要な支柱のひとつを偶然破損させたことで崩落事故を引き起こし、この恐ろしい闇の中に少年を叩き落としてしまったのだ。
更に加えて、少年の両親がどういう訳か、あの巨大バッタを彼の生まれ変わりだなどと錯覚して、連れ帰ってしまった。
つまり――。
(僕を助けに来てくれるひとは……もう、居ないのかな……)
瓦礫の隙間から、その悲劇的な光景を目撃してしまった少年は、死にたくないという本能的な望みと、両親を化け物に取られてしまったという絶望の最中で、それでも必死に生き延びようとしていた。
(死にたくないよ……死にたくない、死にたくない……でも、お父さんも、お母さんも……)
逃げ道を奪われ、心の拠り所さえも失ってしまった僅か8歳の子供にとっては、それは死を迎えるよりも更に辛い苦行であることは、間違いがなかった。
* * *
その町に、数人のハンターが派遣される運びとなった。
ハンター達が到着するという当日の朝、町長はしかし、渋い表情を浮かべたまま、町の玄関口に当たる広場にじっと腕を組んで静かに佇んでいた。
「ブラッグス夫妻には、何と説明したものか……」
町長は、件の巨大バッタを必死に庇い続けるブラッグス夫妻の、懇願するような眼差しを思い出して低く唸った。
確たる証拠がある訳ではない。
しかしながら町の住民達は、巨大バッタを捕縛して事件が収まるようであれば、ほぼ間違いなく、あのバッタが犯人だとして断定出来るといって聞かないのである。
そこで町長はハンターを雇い、巨大バッタを軟禁して様子を見ると同時に、崩落事故が起きた鉱山の再調査を実施することで町民の不信感を何とか抑えようと考えたのである。
「何もかもが、杞憂に終わってくれれば良いんだが……」
不安げに呟く町長の視界の中に、複数名の人影が飛び込んできた。
ハンター達が、町に到着したのだ。
解説
本シナリオでは、以下の行動を段階的に取って頂くことになります。
1.日中、鉱山での調査
2.夜間、巨大バッタを軟禁しての監視
プレイングに於いて、いずれかに比重を傾けるか、或いは双方にバランス良く重点を置いて行動するかは、参加された皆様の裁量に委ねられます。
比重を傾ければその一点での行動は成功し易くなりますが、もう一方での成功率は若干下がります。
逆に双方の行動に平均的に重点を置けば、失敗率は下がりますが、成功率も程ほどになります。
尚、巨大バッタを溺愛しているブラッグス夫妻は、当人達の思い込みで行動しており、魅了などの状態に陥っている訳ではありませんので、ご注意下さい。
巨大バッタは体長1メートル50センチ程度で、餌をくれるブラッグス夫妻には不気味な程によく懐いていますが、それ以外の人間に対しては獰猛といって良いぐらいに攻撃的です。
但し懐いているといっても、夫妻の愛情に応えている訳ではありません。
実はブラッグス夫人は数日前の餌やりの際に、危うく左手の指数本を食いちぎられそうになっています。
また鉱山の崩落現場は、既に一度町民による捜索が実施済みですが、町長はハンターのプロとしての技量と感覚を大いに買っており、何かを発見してくれるのではないかと秘かに期待しています。
1.日中、鉱山での調査
2.夜間、巨大バッタを軟禁しての監視
プレイングに於いて、いずれかに比重を傾けるか、或いは双方にバランス良く重点を置いて行動するかは、参加された皆様の裁量に委ねられます。
比重を傾ければその一点での行動は成功し易くなりますが、もう一方での成功率は若干下がります。
逆に双方の行動に平均的に重点を置けば、失敗率は下がりますが、成功率も程ほどになります。
尚、巨大バッタを溺愛しているブラッグス夫妻は、当人達の思い込みで行動しており、魅了などの状態に陥っている訳ではありませんので、ご注意下さい。
巨大バッタは体長1メートル50センチ程度で、餌をくれるブラッグス夫妻には不気味な程によく懐いていますが、それ以外の人間に対しては獰猛といって良いぐらいに攻撃的です。
但し懐いているといっても、夫妻の愛情に応えている訳ではありません。
実はブラッグス夫人は数日前の餌やりの際に、危うく左手の指数本を食いちぎられそうになっています。
また鉱山の崩落現場は、既に一度町民による捜索が実施済みですが、町長はハンターのプロとしての技量と感覚を大いに買っており、何かを発見してくれるのではないかと秘かに期待しています。
マスターより
はじめまして。
このたび、WTマスターとしてお仕事させて頂く運びとなりました、革酎と申します。
色々足りない部分が多く、ご迷惑をおかけすることもあるかも知れませんが、どうぞ宜しくお願いします。
このたび、WTマスターとしてお仕事させて頂く運びとなりました、革酎と申します。
色々足りない部分が多く、ご迷惑をおかけすることもあるかも知れませんが、どうぞ宜しくお願いします。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/05/31 22:03
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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相談部屋 ノノトト(ka0553) ドワーフ|10才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2015/05/29 00:44:24 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/05/25 13:28:01 |