ゲスト
(ka0000)
お仕事見せて!
マスター:T谷

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- 普通
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 普通
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2014/07/11 15:00
- リプレイ完成予定
- 2014/07/20 15:00
オープニング
――洞窟に棲み着いてしまった大蜘蛛を退治してくれ。
若い男からの依頼を受けて、ハンターたちはとある岩山に赴いていた。
切り立った断崖の、その中腹辺り。まだ新しい崩落の後が見られる洞窟が、ぽっかりと口を開けていた。どうやら蜘蛛は、崩落によって現れた穴を新居に選んだようだ。入り口は屈めばなんとか通れるほどの大きさだったが、その奥は広く、二人は並んで通れる程の空間が続いている。進んでいけば、更に広い空間に繋がっていそうだ。
しかしおかしなことに、入り口付近には、蜘蛛の糸らしきものが見当たらなかった。蜘蛛であればすべからく、巣の作成や獲物の獲得に糸を使うはずだ。
依頼主が嘘をついたとも考えにくい。ハンターたちは首を捻りながらも、依頼を遂行するために奥へと向かうことを決める。
そうして、暗闇の淀むその先へ一歩を踏み出した時、ハンターの一人が、何かの気配に気がついた。
背後に、何かがいる。誰かがそう呟くと、メンバーに緊張が走った。
武器を抜き、気配へと近づく。奇襲を受けてもいいように、しっかりと武器を構え、万全な警戒を行いながら。
「ま、待って!」
しかし、そこで響き渡った声は、こちらの心配とは真逆のものだった。甲高い、子供の声だ。そしてひょこりと、岩の陰から一人の少年が顔を出した。
「あのぅ」
申し訳なさげに、しかし輝きを灯した瞳を隠し切れない様子で、少年は口を開く。
「ハンターのお仕事を、見せて下さい!」
●
聞くに少年は、リアルブルーの出身だという。
リゼリオに訪れ、ハンターの話を聞き、いずれは自分も世界を回りたいという夢を抱いた。そんな話を、憧れのハンターを目の前に少年は熱く語る。そして最後に、
「お仕事見せて! 邪魔しないから!」
ふんすと鼻息荒く、そう言った。口調は懇願だが、揺るぎない意思を感じさせる。
危ないから帰りなさい。そう言うのは簡単だが、簡単に退いてくれるとはとても思えなかった。そう思ったハンターが、無理矢理にでも洞窟の外へ連れ出そうとした時。
突如、轟音と共に地面が一度大きく揺れ、外から流れ込んでいた光が消えた。一瞬にして、辺りは完全な暗闇に呑み込まれる。
そしてその直後、闇の中に、ガサガサと無数に蠢く気配を感じた。今度は、はっきりと、皮膚を刺すような殺気に満ちた気配だった。
――やられた。
崩落のタイミングが良すぎる。どうやら、間抜けにも巣に入り込んできた獲物を閉じ込めて仕留めるのが、ここに棲む蜘蛛の狩りの仕方だったらしい。入り口を塞いだ岩を触ってみれば、ベタベタとした蜘蛛の糸が手に絡みついた。入口から見える範囲に蜘蛛の糸が見えなかったのも、獲物を油断させ奥へと誘いこむためなのかもしれない。
……咄嗟にハンターの足にしがみついていた少年の肩が、かたかたと震えている。何があっても、この少年だけは守らなければ。
若い男からの依頼を受けて、ハンターたちはとある岩山に赴いていた。
切り立った断崖の、その中腹辺り。まだ新しい崩落の後が見られる洞窟が、ぽっかりと口を開けていた。どうやら蜘蛛は、崩落によって現れた穴を新居に選んだようだ。入り口は屈めばなんとか通れるほどの大きさだったが、その奥は広く、二人は並んで通れる程の空間が続いている。進んでいけば、更に広い空間に繋がっていそうだ。
しかしおかしなことに、入り口付近には、蜘蛛の糸らしきものが見当たらなかった。蜘蛛であればすべからく、巣の作成や獲物の獲得に糸を使うはずだ。
依頼主が嘘をついたとも考えにくい。ハンターたちは首を捻りながらも、依頼を遂行するために奥へと向かうことを決める。
そうして、暗闇の淀むその先へ一歩を踏み出した時、ハンターの一人が、何かの気配に気がついた。
背後に、何かがいる。誰かがそう呟くと、メンバーに緊張が走った。
武器を抜き、気配へと近づく。奇襲を受けてもいいように、しっかりと武器を構え、万全な警戒を行いながら。
「ま、待って!」
しかし、そこで響き渡った声は、こちらの心配とは真逆のものだった。甲高い、子供の声だ。そしてひょこりと、岩の陰から一人の少年が顔を出した。
「あのぅ」
申し訳なさげに、しかし輝きを灯した瞳を隠し切れない様子で、少年は口を開く。
「ハンターのお仕事を、見せて下さい!」
●
聞くに少年は、リアルブルーの出身だという。
リゼリオに訪れ、ハンターの話を聞き、いずれは自分も世界を回りたいという夢を抱いた。そんな話を、憧れのハンターを目の前に少年は熱く語る。そして最後に、
「お仕事見せて! 邪魔しないから!」
ふんすと鼻息荒く、そう言った。口調は懇願だが、揺るぎない意思を感じさせる。
危ないから帰りなさい。そう言うのは簡単だが、簡単に退いてくれるとはとても思えなかった。そう思ったハンターが、無理矢理にでも洞窟の外へ連れ出そうとした時。
突如、轟音と共に地面が一度大きく揺れ、外から流れ込んでいた光が消えた。一瞬にして、辺りは完全な暗闇に呑み込まれる。
そしてその直後、闇の中に、ガサガサと無数に蠢く気配を感じた。今度は、はっきりと、皮膚を刺すような殺気に満ちた気配だった。
――やられた。
崩落のタイミングが良すぎる。どうやら、間抜けにも巣に入り込んできた獲物を閉じ込めて仕留めるのが、ここに棲む蜘蛛の狩りの仕方だったらしい。入り口を塞いだ岩を触ってみれば、ベタベタとした蜘蛛の糸が手に絡みついた。入口から見える範囲に蜘蛛の糸が見えなかったのも、獲物を油断させ奥へと誘いこむためなのかもしれない。
……咄嗟にハンターの足にしがみついていた少年の肩が、かたかたと震えている。何があっても、この少年だけは守らなければ。
解説
●目的
洞窟に棲む大蜘蛛の討伐。および、少年の保護。
入り口を塞いだ岩は、ハンターの力を以ってしても排除に時間がかかるでしょう。その間に、洞窟に棲み着いた蜘蛛の群れの襲撃に会うことは間違いありません。
●場所
洞窟の中は暗く、入口付近は非常に狭くなっています。また、足元には塵芥が積もり、大小の石が転がり、ゴツゴツとした岩肌と相まって足場もよくないです。洞窟は奥に行くにつれて広がっていると思われるため、戦いづらい入口付近で防衛線を張り安全に戦うか、戦いやすさを考慮してあえて突っ込んでいくか、などの選択肢があると思われます。
●敵
依頼の討伐対象は、成体ならば人間の子供ほどの大きさにもなる大蜘蛛です。成体の動きは鈍く、接近してしまえば倒すのは容易かと思われます。しかし蜘蛛は、巣の中に大量の子供を産んで育てる生物です。洞窟の中に巣を張り、迷い込んできた愚かな獲物を数の暴力で仕留め子供の餌にするのが目的だと思われます。
子蜘蛛は、一匹ならば踏み潰せばそれで終わるほどの強さしかありません。しかし、戦いは数なのです。
●少年
リアルブルーの出身であること、ハンターたちに気付かれずに尾行を成し遂げたことから、少年は覚醒者としての適正を持っていると思われます。そのため、一般の子供よりも耐久力に優れ、多少の怪我ならば問題はないかもしれません。しかし、精神は別であり、大量の蜘蛛に襲われるという状況は、幼心にいい影響を与えるはずがありません。少年の、ハンターに憧れる気持ちが折れてしまわないかというのも、ハンターの皆さんにかかっています。
洞窟に棲む大蜘蛛の討伐。および、少年の保護。
入り口を塞いだ岩は、ハンターの力を以ってしても排除に時間がかかるでしょう。その間に、洞窟に棲み着いた蜘蛛の群れの襲撃に会うことは間違いありません。
●場所
洞窟の中は暗く、入口付近は非常に狭くなっています。また、足元には塵芥が積もり、大小の石が転がり、ゴツゴツとした岩肌と相まって足場もよくないです。洞窟は奥に行くにつれて広がっていると思われるため、戦いづらい入口付近で防衛線を張り安全に戦うか、戦いやすさを考慮してあえて突っ込んでいくか、などの選択肢があると思われます。
●敵
依頼の討伐対象は、成体ならば人間の子供ほどの大きさにもなる大蜘蛛です。成体の動きは鈍く、接近してしまえば倒すのは容易かと思われます。しかし蜘蛛は、巣の中に大量の子供を産んで育てる生物です。洞窟の中に巣を張り、迷い込んできた愚かな獲物を数の暴力で仕留め子供の餌にするのが目的だと思われます。
子蜘蛛は、一匹ならば踏み潰せばそれで終わるほどの強さしかありません。しかし、戦いは数なのです。
●少年
リアルブルーの出身であること、ハンターたちに気付かれずに尾行を成し遂げたことから、少年は覚醒者としての適正を持っていると思われます。そのため、一般の子供よりも耐久力に優れ、多少の怪我ならば問題はないかもしれません。しかし、精神は別であり、大量の蜘蛛に襲われるという状況は、幼心にいい影響を与えるはずがありません。少年の、ハンターに憧れる気持ちが折れてしまわないかというのも、ハンターの皆さんにかかっています。
マスターより
虫注意!
どうもお世話になっております、T谷と申します。
襲い来る魔の手から幼い命を守りぬく、ちょっとヒーローっぽいシチュエーションを目指してみました。結果、蜘蛛になりました。ヒーローっぽい爽やかさは、どこかへ逃げていってしまったようです。なぜだ。
どうもお世話になっております、T谷と申します。
襲い来る魔の手から幼い命を守りぬく、ちょっとヒーローっぽいシチュエーションを目指してみました。結果、蜘蛛になりました。ヒーローっぽい爽やかさは、どこかへ逃げていってしまったようです。なぜだ。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2014/07/17 00:38
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
---|---|---|---|
![]() |
相談部屋 ノノトト(ka0553) ドワーフ|10才|男性|霊闘士(ベルセルク) |
最終発言 2014/07/11 14:03:41 |
|
![]() |
依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2014/07/06 02:06:17 |