ゲスト
(ka0000)
夢を見ない羊たち
マスター:大林さゆる

- シナリオ形態
- ショート
- 難易度
- やや難しい
- 参加費
1,000
- 参加人数
- 現在6人 / 4~6人
- マテリアルリンク
- ○
- 報酬
- 多め
- 相談期間
- 5日
- プレイング締切
- 2015/06/15 09:00
- リプレイ完成予定
- 2015/06/24 09:00
オープニング
ぼんやりと聴こえるのは、羊の声。
古ぼけた牧場で、少女は生き別れた両親を待ち続けていた。
会いたい。
会いたい。
幼い少女が、最後に見たものは、両親の笑顔。
「……お父さん、お母さん…ずっと…ずっと…待ってるよ」
ただ一人。
少女は我が家で、父と母の帰りを待っていた。
小さな心を震わせながら……。
●
自由都市同盟の牧畜地域。
酪農家たちは、ここ最近の出来事に悩まされていた。
「俺の飼ってる馬たちが、何匹か行方不明でな」
「ワシのところでは、羊の群れが半分近く、いつのまにか消えちまって…」
互いに話し合い、被害は日に日に増えていることが判明した。
「そういや、聞いたか。エルちゃんのご両親がいなくなっちまったそうだよ」
初老の男性が言うと、話を聞いていた若い者たちが驚いていた。
「なにっ?! 家畜だけじゃなくて、人間も行方不明だって?!」
何者の仕業かは分からないが、狙いは人間にまで及んできたことが分かり、酪農家たちは震え上がった。
「これはただごとでねーな。ハンターオフィスに相談してみるか」
代表の男が事件を報告し、分かる範囲内で捜査が始まった。
数名のハンターが調査したところ、二本足で歩く羊の姿をした雑魔が出没し、家畜や人間を襲っている可能性が浮上した。
「雑魔と言っても、数が多いな。エルという少女が住んでいる地域では、雑草が生い茂って、大蛇もいる。これでは、うかつに近付けないし、少女も逃げることができない」
雑魔の羊たちは群れで家畜を襲撃し、魔法の矢でハンターたちを翻弄する。
かと思えば、雑魔の羊は前のめりになり、いきなり突撃してきて、ハンターを蹴散らしていく。
「意外と手強いな…もう一度、本部に連絡してみよう」
調査したハンターたちは、雑魔と大蛇を退治するため、さらにハンターを募集することにした。
●
せめてエルという少女だけでも助けようと、若い男たちが古惚けた牧場に足を運んだ。
雑草が行く手を阻み、なかなか進むことができない。
しばらくすると、一人の男性が悲鳴をあげた。
音もなく忍びよってきたのは、豹柄の鱗が生々しい大蛇だ。
見れば、おおよそ全長8メートル…これほどの大蛇ならば一般人では対抗できない。
「逃げろー!!」
そう叫んだ時には、すでに男性が一人、大蛇に呑み込まれていた。
あまりの素早さに、呑み込まれた瞬間さえ、分からないくらいだった。
大蛇の胴体は、人の大きさほどに膨れ上がり、頭と尻尾の辺りは細長くなっていた。
『力』のない者には、自然の脅威には敵わない。
逃げ延びることができたのは、三人だった。
「一般人の俺達が下手に動いたら、かえって危険だな」
「……まさか大蛇が、人間を呑み込むなんて…」
「……ウルトの両親に、なんて言えばいいんだ…」
ウルトとは、大蛇に呑み込まれた男性の名だ。
三人が村に戻った頃には、夜になっていた。
「こんな夜遅くまで、何をしておったのじゃ」
長老が鋭い眼差しで言うが、三人は黙り込んでいた。
何かあったと察した長老は、自宅に三人の若い男性を招き入れ、落ち着いた頃に、尋ねた。
「ウルトの姿が見当たらないが……まさか、お前たち……」
「……すみません。長老……俺達、エルだけでも助けたいと思って…」
一人で両親を待ち続けていた少女エルが気掛かりで、男性たちは古惚けた牧場に向ったことを長老に話した。
「それで……ウルトは、大蛇の餌食になったのじゃな」
長老の言葉に、男性たちは打ちのめされたように、声を殺して泣いた。
「やっぱり一般人の俺達じゃ、一人の少女さえ救えないのか…」
自分の非力さに、男性の一人が呟くように言った。
そんな彼らの想いも知らず、大蛇はひっそりと隠れていた。
だが、生物に善悪の概念はない。
善と悪。
それを決めるのは、人間だ。
本当に、人間なのか?
だとしたら、羊の姿をした雑魔が出没するようになったのは、何故だ。
否、迷っている暇はない。
雑魔が人を襲うことは事実だからだ。
急がねばなるまい。
これ以上、犠牲者が出る前に……。
古ぼけた牧場で、少女は生き別れた両親を待ち続けていた。
会いたい。
会いたい。
幼い少女が、最後に見たものは、両親の笑顔。
「……お父さん、お母さん…ずっと…ずっと…待ってるよ」
ただ一人。
少女は我が家で、父と母の帰りを待っていた。
小さな心を震わせながら……。
●
自由都市同盟の牧畜地域。
酪農家たちは、ここ最近の出来事に悩まされていた。
「俺の飼ってる馬たちが、何匹か行方不明でな」
「ワシのところでは、羊の群れが半分近く、いつのまにか消えちまって…」
互いに話し合い、被害は日に日に増えていることが判明した。
「そういや、聞いたか。エルちゃんのご両親がいなくなっちまったそうだよ」
初老の男性が言うと、話を聞いていた若い者たちが驚いていた。
「なにっ?! 家畜だけじゃなくて、人間も行方不明だって?!」
何者の仕業かは分からないが、狙いは人間にまで及んできたことが分かり、酪農家たちは震え上がった。
「これはただごとでねーな。ハンターオフィスに相談してみるか」
代表の男が事件を報告し、分かる範囲内で捜査が始まった。
数名のハンターが調査したところ、二本足で歩く羊の姿をした雑魔が出没し、家畜や人間を襲っている可能性が浮上した。
「雑魔と言っても、数が多いな。エルという少女が住んでいる地域では、雑草が生い茂って、大蛇もいる。これでは、うかつに近付けないし、少女も逃げることができない」
雑魔の羊たちは群れで家畜を襲撃し、魔法の矢でハンターたちを翻弄する。
かと思えば、雑魔の羊は前のめりになり、いきなり突撃してきて、ハンターを蹴散らしていく。
「意外と手強いな…もう一度、本部に連絡してみよう」
調査したハンターたちは、雑魔と大蛇を退治するため、さらにハンターを募集することにした。
●
せめてエルという少女だけでも助けようと、若い男たちが古惚けた牧場に足を運んだ。
雑草が行く手を阻み、なかなか進むことができない。
しばらくすると、一人の男性が悲鳴をあげた。
音もなく忍びよってきたのは、豹柄の鱗が生々しい大蛇だ。
見れば、おおよそ全長8メートル…これほどの大蛇ならば一般人では対抗できない。
「逃げろー!!」
そう叫んだ時には、すでに男性が一人、大蛇に呑み込まれていた。
あまりの素早さに、呑み込まれた瞬間さえ、分からないくらいだった。
大蛇の胴体は、人の大きさほどに膨れ上がり、頭と尻尾の辺りは細長くなっていた。
『力』のない者には、自然の脅威には敵わない。
逃げ延びることができたのは、三人だった。
「一般人の俺達が下手に動いたら、かえって危険だな」
「……まさか大蛇が、人間を呑み込むなんて…」
「……ウルトの両親に、なんて言えばいいんだ…」
ウルトとは、大蛇に呑み込まれた男性の名だ。
三人が村に戻った頃には、夜になっていた。
「こんな夜遅くまで、何をしておったのじゃ」
長老が鋭い眼差しで言うが、三人は黙り込んでいた。
何かあったと察した長老は、自宅に三人の若い男性を招き入れ、落ち着いた頃に、尋ねた。
「ウルトの姿が見当たらないが……まさか、お前たち……」
「……すみません。長老……俺達、エルだけでも助けたいと思って…」
一人で両親を待ち続けていた少女エルが気掛かりで、男性たちは古惚けた牧場に向ったことを長老に話した。
「それで……ウルトは、大蛇の餌食になったのじゃな」
長老の言葉に、男性たちは打ちのめされたように、声を殺して泣いた。
「やっぱり一般人の俺達じゃ、一人の少女さえ救えないのか…」
自分の非力さに、男性の一人が呟くように言った。
そんな彼らの想いも知らず、大蛇はひっそりと隠れていた。
だが、生物に善悪の概念はない。
善と悪。
それを決めるのは、人間だ。
本当に、人間なのか?
だとしたら、羊の姿をした雑魔が出没するようになったのは、何故だ。
否、迷っている暇はない。
雑魔が人を襲うことは事実だからだ。
急がねばなるまい。
これ以上、犠牲者が出る前に……。
解説
場所は自由都市同盟、とある牧畜地域。
小さな村から、北へ2キロ辺りに古惚けた牧場がある。
■依頼の目的
1、雑魔の羊を全て倒す
2、大蛇を全て倒す
3、エルという少女を村まで保護(長老宅まで連れて行く)
■小さな村周辺に出没した敵
『雑魔の羊』12匹
2足歩行する羊のような雑魔。
魔法の矢で攻撃をしかけてくる。射程0~20。
突撃で前方3スクエアに存在する対象全てへ攻撃。敵味方の区別は可能。攻撃後、3スクエア前方へ移動。
人語は理解できない。【黒祀】とは違う種の雑魔。
『大蛇』4匹
全長8メートルの蛇。自然界の生物は、時として恐ろしい。
大型の獣を捕食する事もある。感覚器官に優れて、物音を立てる事が少ないため、少し厄介。
強襲、巻きつき、締め上げ。
■補足
調査隊のハンターは、疾影士が4人。
疾影士たちは戦闘には参加しない。その代わり、村の警護。
牧場にいる少女エルを助け出すことを優先するか、先に敵を全て退治するか、その選択次第で結果も変わります。
何を優先するかは、お任せします。
達成した度合いによって、報酬が上がります。
大蛇は「生物」ですが、野放しにしておくと危険なため退治して頂けると助かります。
小さな村から、北へ2キロ辺りに古惚けた牧場がある。
■依頼の目的
1、雑魔の羊を全て倒す
2、大蛇を全て倒す
3、エルという少女を村まで保護(長老宅まで連れて行く)
■小さな村周辺に出没した敵
『雑魔の羊』12匹
2足歩行する羊のような雑魔。
魔法の矢で攻撃をしかけてくる。射程0~20。
突撃で前方3スクエアに存在する対象全てへ攻撃。敵味方の区別は可能。攻撃後、3スクエア前方へ移動。
人語は理解できない。【黒祀】とは違う種の雑魔。
『大蛇』4匹
全長8メートルの蛇。自然界の生物は、時として恐ろしい。
大型の獣を捕食する事もある。感覚器官に優れて、物音を立てる事が少ないため、少し厄介。
強襲、巻きつき、締め上げ。
■補足
調査隊のハンターは、疾影士が4人。
疾影士たちは戦闘には参加しない。その代わり、村の警護。
牧場にいる少女エルを助け出すことを優先するか、先に敵を全て退治するか、その選択次第で結果も変わります。
何を優先するかは、お任せします。
達成した度合いによって、報酬が上がります。
大蛇は「生物」ですが、野放しにしておくと危険なため退治して頂けると助かります。
マスターより
今回も依頼が舞い込んできました。
大林です。
どのような展開になるのか、ドキドキハラハラです。
プレイングには「目的」「動機」「具体的な行動」「補足」を明記して頂けると助かります。
大林です。
どのような展開になるのか、ドキドキハラハラです。
プレイングには「目的」「動機」「具体的な行動」「補足」を明記して頂けると助かります。
リプレイ公開中
リプレイ公開日時 2015/06/21 18:02
参加者一覧
依頼相談掲示板 | |||
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作戦相談所 冬樹 文太(ka0124) 人間(リアルブルー)|29才|男性|猟撃士(イェーガー) |
最終発言 2015/06/14 04:29:08 |
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依頼前の挨拶スレッド ミリア・クロスフィールド(kz0012) 人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人 |
最終発言 2015/06/10 22:42:47 |