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  • 冒険

【聖呪】緑髪の少女、亜人を『救う』

マスター:赤山優牙

シナリオ形態
ショート
難易度
普通
参加費
1,000
参加人数
現在6人 / 4~6人
マテリアルリンク
報酬
普通
相談期間
5日
プレイング締切
2015/06/14 09:00
リプレイ完成予定
2015/06/23 09:00

オープニング

●ウィーダの街にて
 王国北部に位置するウィーダの街に到着した緑髪の少女と翁。
 しばらくは、この街を拠点に活動する予定であったが、思わぬ事態が発生していた。
「ゲホホ……」
 翁が大きく咽る。
 粥を飲み込もうとしてもこれだ。
「オキナ、大丈夫?」
「……ダメじゃ……ノゾミ嬢ちゃん、ワシは、もう死ぬ……」
 宿のベットで横たわる翁。
 しかし、緑髪の少女は呆れていた。
「ダメですよ。この薬草粥を頑張って食べて下さい」
「嫌じゃ。そんな、不味い物、全部食べたら、死んでしまう」
「もう! 少しは、我慢して下さい!」
 アツアツのそれを思いっきり、口の中に押し込む少女。
 必死の抵抗を試みる翁であったが、無駄であった。無理矢理食べさせられ、その都度、オエオエと涙目で咽る。
「ノゾミ嬢ちゃん……ワシは薬が良い……」
「……だから、旅費は余裕を持っていきましょうと言ったのです」
 少女と翁は、活動に必要な最低限度のお金しか持っていなかった。先の依頼の報酬も滞在費で消える予定である。
 根城に戻れば、それこそ、屋敷の一つ二つ軽く買える程はあるのだが……。
「薬草粥で我慢して下さい。もっと効果のある物を山に入って取ってきますから」
「し、試練じゃ……」
 こうして、緑髪の少女は、ウィーダの街の北側の山へと向かったのであった。
 ゴブリンを倒せば、報奨金も出ると言う話だし、遭遇したら一石二鳥かもしれないと思いながら。

●ウィーダ領主の館にて
「王国からの援助が届いたと思ったら、兵力ではなく、食糧か……」
 ウィーダの街の領主が、援助内容がまとめられた書類に印を押した。
 しかも、食糧の大部分は、今の街から移転が決まっている新しい街へと運ばれている。
「辺境への遠征。そして、王国北部各地での亜人騒ぎで、どこも兵力不足です」
 兵力の援助を願ってもすぐに到着しない事を見越して、『軍師騎士』と呼ばれる痩せた騎士は、兵力ではなく、大量の食糧を要求したのだ。
 備蓄庫が足りず、新たに増築する程だ。
「まぁ、腹が減っては戦は出来ぬと言う程だ。あるに越した事はないから、構わないがな」
「ご理解頂けると、幸いです」
 真面目な顔をして頭を下げる痩せた騎士。
「そういえば、街の北側の山で新しい報告があったぞ。なんでも、新種のラプターとか」
「新種のラプターですか?」
 『軍師騎士』が疑問の声をあげる。
 ウィーダの街の領主が報告書の束から、その事が記されている書類を取りだす。
 痩せた騎士はその書類を受け取ると熱心に読み始める。
「炎や酸を吐いたり、奇怪な叫び声で動きを妨げるラプター……」
「いずれも、ゴブリンが乗っていたわけではないようだがな」
「……ゴブリンなら、なにかわかるかもしれませんね」
 少し考えた末、痩せた騎士はそんな言葉を発する。
「話が通じるとでも?」
「どうでしょうか。ただ、試してみる価値はあるとは思います。何事も」
 軍師騎士の台詞に領主は肩を竦めた。
 これまでも、ウィーダの街は亜人との交渉を水面下で行ってきた経緯がある。
 だが、いずれも成功する事は無かった。いや、そもそも、交渉すらできなかった。
「ここは、ハンターにお願いしましょう」
 脅威となると思われる新種のラプター討伐と、ゴブリンとの折衝を。

●一期一会

 ガサガサガサ――


 それは、突然だった。
 森の藪の中からゴブリンが飛び出してきたのだ。
 襲撃かと構えたノゾミ。ゴブリンの突進を避けようと右に動く。
 が、ゴブリンも向かってくる方向を変える。ならば左に……。あれ? 動きが読まれてる!?
「まっ、待って下さいぃ!」
「メギャァァァ!」
 一人と一匹が、豪快にぶつかり合った。
 どうやら、ゴブリンは襲いかかってきたわけではなさそうだ。
「ニ、ニンゲン、タスケロ」
 片言で話しかけてくるゴブリン。
 ノゾミが言葉の意味を理解するのに、時間はかからなかった。
 藪の中から、ゴブリンを追いかけてくるようにラプターが飛び出してきたのだ。
 小さい恐竜の様なラプターだが、尋常な様子ではなかった。
「な、なんでしょうか、このラプターさん達は……」
 ノゾミが驚くのも無理がない。
 明らか生気が無い。無い所か、負のマテリアルを連想させる黒いオーラが漂っている。
 歪虚化? でも、なにか違う?
「…………」
 ノゾミはゴブリンと目を合わす。
 まるで申し合わせたように、一人と一匹は同じ方向に走りだした。
「ゴブリンさん! 同じ方向に逃げないで下さいぃ!」
「ソレハ、コッチノ、セリフダ」
 必死に逃げるノゾミとゴブリンを追いかけてくる謎のラプター数匹。
「ゴブリンさんの乗物ですよね。ゴブリンさんがなんとかして下さいよぉ!」
 小さいラプターを駆るゴブリンもいる。
 機動力があり、なかなかの脅威である。もっとも、全てのゴブリンが乗れるわけでもないのだが。
「ニンゲン、オレハ、『エネミン』トヨベ。フカイダ」
「それでは、私も、『ノゾミ』と呼んで下さいよ!」
 一人と一匹は森から草原へと抜けだした。謎のラプターとの距離は、ほとんどない。このままだと、背中から襲われるだけだ。
 もはや、戦うほかないだろう。
「こうなったら、やるしかありません!」
「ヨシ、ワカッタ」
 エネミンと名乗ったゴブリンの返事に、ノゾミはアルケミストデバイスが埋め込んである篭手を構えた。
 ゴブリンも、小さい盾と棍棒を構えるのであった。

解説

●目的
新種ラプターの討伐。
ゴブリンとの折衝。

●内容
新種ラプターの性能を確認しつつ討伐し、ゴブリンから情報を引き出す。

●新種?ラプター
数は5体います。
姿大きさはリトルラプター(小さい恐竜)です。ゴブリンが騎乗する事でハンター達には知られています。
ただし、今回、ゴブリンは騎乗していません。
炎や酸を吐いたり、奇怪な叫び声で獲物の行動力を低下させたりという能力があります。
それ以外にも特殊な能力があるかもしれません。

●ノゾミ
ふわふわゆるゆるの緑髪の可愛らしい少女です。13歳位。
青黒いドレスと篭手で武装しています。覚醒者であり機導師ですが、ハンターではありません。
交友関係の有無は依頼の達成度に影響しません。

●エネミン
逃げていたゴブリンです。一応、人語で会話ができます。
能力的にはふつーのゴブリンと変わりません。ゴブリンの中ではイケメンらしいです。

●状況
ハンター達は、ノゾミとエネミンが、ラプターと戦っている所に遭遇します。
お互いに背を預けながら牽制しているような状態です。
本来は山の中で、ラプターを探索する事になっていたので、馬は連れてきていません。

マスターより

●ご挨拶
皆様、お元気ですか? 赤山です。正露丸は苦手です。糖衣じゃないと飲む気になれません。
【ノゾミの大冒険 第2歩(話)】です。依頼名は副題になります。
全十数話予定です。まだまだ、2話なので、ここで終わらない様に、よろしくお願いします!

●攻略のヒント
ゴブリンだからといって、問答無用で殺処分するのは可哀想だと思います。慈悲って下さい。
強いて言うと、達成度を上げるには、ノゾミとエネミンの生存は必須となります。
リプレイ公開中

リプレイ公開日時 2015/06/15 02:27

参加者一覧

  • 憧れのお姉さん
    マヘル・ハシバス(ka0440
    人間(蒼)|22才|女性|機導師
  • 縁を紡ぐ者
    シエラ・ヒース(ka1543
    エルフ|20才|女性|霊闘士
  • 黒猫とパイルバンカー
    葛音 水月(ka1895
    人間(蒼)|19才|男性|疾影士
  • グリム・リーパー
    ジェーン・ノーワース(ka2004
    人間(蒼)|15才|女性|疾影士
  • 世界は子供そのもの
    エラ・“dJehuty”・ベル(ka3142
    人間(蒼)|30才|女性|機導師

  • 小鳥遊 時雨(ka4921
    人間(蒼)|16才|女性|猟撃士
依頼相談掲示板
アイコン 相談卓
小鳥遊 時雨(ka4921
人間(リアルブルー)|16才|女性|猟撃士(イェーガー)
最終発言
2015/06/14 02:12:26
アイコン 依頼前の挨拶スレッド
ミリア・クロスフィールド(kz0012
人間(クリムゾンウェスト)|18才|女性|一般人
最終発言
2015/06/09 22:11:18